274 / 359
第二十三章 ケント=ハドリー
未来の取り扱い
しおりを挟む
心温まる空気に包まれる執務室。
だが、フィナはその空気を現実の温度へと戻していく。
「さて、全てを聞いて、あんたや勇者の謎を知ることができたし、新たにレイやアイリのナノマシンの問題を何とかしないとという話も出てきた。それらの他に、カイン……最後に何かを話すと言ったね。何を話すの? 何に気づいたの?」
「それは……」
全員の目がカインに注がれる。
彼は僅かなためらい見せて、口を開いた。
「古代遺跡に眠っている男のことです。彼にもナノマシンが宿っている。だけど、ケントさんやレイ様のものとは違い、細胞に同化して溶けていくもの。あれを見て、その後ケントさんが左目に傷を負い、治癒後にナノマシンの説明を受けた時にあることが頭にかすめたんですよ」<第十六章 何っ!?●同章 ぜ~んぶ、忘れてねぇ~>
「なんだ?」
「……魔族です」
「なに?」
「魔族の強再生。過去に何度か彼らを解剖して調べていますが、その理由が特定されていません」
「そうだな」
「ここでお二人の強化のナノマシンについてですが、それには傷を癒す力。傷を再生する力が宿っている」
「君は……魔族の再生がナノマシンによるものだと判断したのか? しかしそれでは」
「ええ、解剖時にナノマシンの痕跡が見つかる。これらは機密扱いとなり表に出ないでしょうが、ケントさんならその資料に触れることができる。その資料がないということは、ナノマシンが見つからなかった」
「そうなるな」
「ですが魔族の肉体に、遺跡に眠る男と同じナノマシンが宿っているとしたら……どうなります?」
「それはっ!?」
遺跡に眠る男のナノマシンは細胞に溶け込み、一体化していた。
もし、これが魔族に宿っているとするならば、細胞とナノマシンの見分けがつかず、強再生は謎ということになる。
カインはさらに、独自の見解を述べる。
「古代人は命を産み出す力を持っている。その古代人は目に見えぬ強再生という力で魔族と繋がりがあるのではないか。そこで僕が考える可能性は二つ。魔族とは古代人が生み出した生物。もしくは、古代人そのものではないのか」
彼の出した見解――衝撃的な出来事なのだが、それらは決して激しく広がることなく、粘り気を帯びた宵闇のように私たちをゆっくり包み、ぞわりとした恐怖にも似た感情を抱かせた。
フィナは赤色チロルハットのつばをピンと上げる。
「面白い。やるじゃん、カイン。でも、できればもっと早くその仮説を聞きたかった」
「申し訳ない。話そうとは思っていたんですけど、遺跡から確証が得られるまで待とうと思ったんです……でも、残念ながら僕の力では。やはり、フィナ君の手がないとね」
カインが申し訳なさそうに、しかし、フィナへ期待を向ける笑みを見せる。
フィナは大きな息を吐いて、カインへ、そして私たちへ言葉を返した。
「悔しいけど、私でもその確証は見つけられない。なんとなく遺跡の機構を理解できても、文字がわからないから限界がある。日本語に訳していても、断片的にしかわからない。だから、わからない……ケント」
フィナの紫の溶け込む蒼玉の瞳が強い輝きを見せる。
私は輝きの意味を知る。
「遺跡に眠る男を目覚めさせたいんだな?」
「ええ、そう。あんたはドハでポットに眠っていた自分とレイたちを知ってる。だから彼を安全に目覚めさせる方法を知っているんでしょ」
「まぁな」
「やっぱり。今まで黙っていたのは自分の秘密に繋がることを恐れたのね」
「そんなところだ」
「それじゃっ」
「八年後の君は私に警告したぞ。彼を殺せと……それでも目覚めさせるのか?」
「目覚めさせないと、秘密は永遠にわからない。もちろん、万全は期す」
「そうか……現状考えられる安全策は?」
「遺跡のセキュリティシステムをもっと深く探る。それを使い覚醒した彼を隔離する。隔離した部屋からはどこにもアクセスできないようにシステムは遮断する。それ以外にも錬金魔導による保険を掛けておく」
「保険とは?」
「魔導による呪いと、錬金術による毒物・爆発物を体内に仕込む。何かあればすぐに発動して男を殺す」
「待ってくださいっ!」
声を上げたのはカイン。
彼は強い口調でこう述べる。
「たしかに、危険という忠告は受けています。ですが、体内に毒物に爆弾とはっ。さすがにそれは人道に反します! 僕は認めることはできない!」
「でも、カイン。他に安全策ってある? ケントは滅びかけた世界を見てきたのよ。その原因があの水球の男。万全に万全を期さなきゃ」
「しかしっ……危険だとしても……皆さんも、フィナ君の意見に賛成なんですか?」
エクアとキサとレイは……。
「少し可哀想な気がします」
「うん、危険でもちょっとかわいそうかな~」
「必要な処置とわかりますが、もう少し代案を探るべきでは?」
ゴリンとマスティフとマフィンとグーフィスは……。
「話を聞く限り、相当ヤバそうな奴でやしょうし、フィナさんの言うとおりにすべきだと思いやす」
「うむ、天秤に乗るのは世界。大事があってはならぬな」
「たしかにニャ。警戒に警戒を重ねニャいと。呪いの方は俺が最高のをかけてやるニャ」
「俺はフィナさんが正しいと思います……でも、ちょっと、ひでぇなぁと思ったりもしたり」
「あんっ? グーフィス、私が間違っているって言うの?」
「いえ、フィナさんは正しい! 絶対です!」
「よしっ。で、ギウと親父は?」
問われたギウはボーっと北の方角を望んでいる。北にある遺跡を見ているのだろうか?
親父は眉間に皺を刻み、悩む仕草を見せていた。
フィナはもう一度、ギウと親父に尋ねる。
「ねぇ、ギウと親父。二人の意見は?」
ギウは顔を北からフィナへ戻し、不思議な言葉を伝える
「ギウ、ギウウ、ギウギウ、ギウウ、ギウ」
「ふむふむ、歩みは交差する。これは世界の分水嶺。みんなが選ぶ道に世界があることを祈りましょう……随分、情緒的な返しね」
「ギウ」
「世界の命運を決めかねない恐ろしい出来事に感じてるけど、目覚めさせることには賛成なのね?」
「ギウ」
「そ、わかった。で、親父は?」
最後に残った親父の言葉に仲間たちは耳を向ける。
すると彼は、思いもよらぬ発言を行った。
「今すぐにでも……殺すべきだと思います」
「親父っ」
「フィナの嬢ちゃん、考えてもみてくれよ。相手は世界を滅ぼしかねない相手。そんな奴相手に、カイン先生の言う人道も糞もねぇ。もちろん、目覚めさせるなんてのもありえねぇ。殺すべきだ。世界を守るためにはそうするべきっ。俺は間違ってますか、旦那?」
親父は私が賛同してくれることを祈るような瞳を向けてきた。
たしかに、彼の答えこそが一番まともなものだろう。
世界を滅ぼす可能性のある選択。
確実に滅ぼすことのない選択があるうちに、それを選ぶべき。
だが、私には救いたい人たちがいる――。
「親父、君の言葉こそが最も正しい。しかし、すまない。私は家族を救いたいんだ。遺跡に眠る男ならば、レイたちを救う方法を知っているかもしれない」
「旦那……それはフィナの嬢ちゃんの力を借りてっ」
「フィナ、四年以内にレイたちを絶対に救えるか?」
「絶対にと言われると……最大限努力はするけど」
「私はフィナのことを信じていないわけではない。それでも、可能性は増やしておきたんだっ。レイたちを救える可能性を!」
私の嘆きにも似た懇願。これには親父も言葉が返せずに黙りこくってしまった。
代わりにレイが声を出す。
「兄さん、僕たちのために世界を危険に晒す選択肢を選ぶつもりなら」
「悪いがレイ。これに関しては君たちの気持ちは無視する。私が君たちを救いたいんだ!」
「兄さん……」
「これは我儘だ。私のな。同時にスカルペルにとって大きな秘密を握る男をみすみす殺すことはできない。一度は会話を行い、その者が何たるかを知りたい……フ、これもまた我儘だな」
この我儘な思いに応える人がいる――フィナだっ。
「ケントの言うとおりよっ。あれは知識の塊。財宝。叡智をゴミに捨てるなんて私が許さない。仮にここに居る全員があの男を目覚めさせることに反対しても、私が起こす。親父!」
「な、なんだ?」
「私が尋ねたのは男の扱いで、殺すかどうかを尋ねたんじゃない。私もケントも彼を目覚めさせるということで一致している。それでも止めたいというなら、力尽くでも構わないよっ」
「いやいやいや、お二人を敵に回してまでどうこうしたいとは思わねぇよ。だがよ、やはり、危険だと思う」
「うん、わかってる。だからこそ最大限の警戒をもって起こそうと思うの。カイン、認めてくれる? たとえ非人道的なことであっても」
「はは、そこから僕へ持ってきますか。さすがはフィナ君…………わかりました。彼を目覚めさせることによってレイ様たちを救える可能性もあります。彼から話を聞きましょう。最大限の警戒をもってね」
「エクアとキサは?」
「たしかに、レイ様やアイリ様をお救いする可能性が広がるなら目覚めさせる必要がありますし、危険である以上……わかりました」
「う~ん……」
キサは首を傾げている。フィナはそれに疑問をぶつける。
「まだ、納得できないことあるの?」
「んとね~、こんな物騒な話を私のような子どもに話しちゃうくらい余裕がないのに大丈夫かなぁって思ったの」
「あ……」
フィナの小さな声に私の声が続く。
「そうだった。さすがにこれはキサに尋ねるような内容ではなかったっ。フィナ、どうやら私たちは少々気負い過ぎているようだ。もう少し、冷静さを取り戻して再度話し合おう」
「はぁ、そうね。とんでもないことをキサに尋ねてた。とりあえず目覚めさせるのは決定で、あとはどう安全対策を講じるかはまた今度じっくり考えましょう」
だが、フィナはその空気を現実の温度へと戻していく。
「さて、全てを聞いて、あんたや勇者の謎を知ることができたし、新たにレイやアイリのナノマシンの問題を何とかしないとという話も出てきた。それらの他に、カイン……最後に何かを話すと言ったね。何を話すの? 何に気づいたの?」
「それは……」
全員の目がカインに注がれる。
彼は僅かなためらい見せて、口を開いた。
「古代遺跡に眠っている男のことです。彼にもナノマシンが宿っている。だけど、ケントさんやレイ様のものとは違い、細胞に同化して溶けていくもの。あれを見て、その後ケントさんが左目に傷を負い、治癒後にナノマシンの説明を受けた時にあることが頭にかすめたんですよ」<第十六章 何っ!?●同章 ぜ~んぶ、忘れてねぇ~>
「なんだ?」
「……魔族です」
「なに?」
「魔族の強再生。過去に何度か彼らを解剖して調べていますが、その理由が特定されていません」
「そうだな」
「ここでお二人の強化のナノマシンについてですが、それには傷を癒す力。傷を再生する力が宿っている」
「君は……魔族の再生がナノマシンによるものだと判断したのか? しかしそれでは」
「ええ、解剖時にナノマシンの痕跡が見つかる。これらは機密扱いとなり表に出ないでしょうが、ケントさんならその資料に触れることができる。その資料がないということは、ナノマシンが見つからなかった」
「そうなるな」
「ですが魔族の肉体に、遺跡に眠る男と同じナノマシンが宿っているとしたら……どうなります?」
「それはっ!?」
遺跡に眠る男のナノマシンは細胞に溶け込み、一体化していた。
もし、これが魔族に宿っているとするならば、細胞とナノマシンの見分けがつかず、強再生は謎ということになる。
カインはさらに、独自の見解を述べる。
「古代人は命を産み出す力を持っている。その古代人は目に見えぬ強再生という力で魔族と繋がりがあるのではないか。そこで僕が考える可能性は二つ。魔族とは古代人が生み出した生物。もしくは、古代人そのものではないのか」
彼の出した見解――衝撃的な出来事なのだが、それらは決して激しく広がることなく、粘り気を帯びた宵闇のように私たちをゆっくり包み、ぞわりとした恐怖にも似た感情を抱かせた。
フィナは赤色チロルハットのつばをピンと上げる。
「面白い。やるじゃん、カイン。でも、できればもっと早くその仮説を聞きたかった」
「申し訳ない。話そうとは思っていたんですけど、遺跡から確証が得られるまで待とうと思ったんです……でも、残念ながら僕の力では。やはり、フィナ君の手がないとね」
カインが申し訳なさそうに、しかし、フィナへ期待を向ける笑みを見せる。
フィナは大きな息を吐いて、カインへ、そして私たちへ言葉を返した。
「悔しいけど、私でもその確証は見つけられない。なんとなく遺跡の機構を理解できても、文字がわからないから限界がある。日本語に訳していても、断片的にしかわからない。だから、わからない……ケント」
フィナの紫の溶け込む蒼玉の瞳が強い輝きを見せる。
私は輝きの意味を知る。
「遺跡に眠る男を目覚めさせたいんだな?」
「ええ、そう。あんたはドハでポットに眠っていた自分とレイたちを知ってる。だから彼を安全に目覚めさせる方法を知っているんでしょ」
「まぁな」
「やっぱり。今まで黙っていたのは自分の秘密に繋がることを恐れたのね」
「そんなところだ」
「それじゃっ」
「八年後の君は私に警告したぞ。彼を殺せと……それでも目覚めさせるのか?」
「目覚めさせないと、秘密は永遠にわからない。もちろん、万全は期す」
「そうか……現状考えられる安全策は?」
「遺跡のセキュリティシステムをもっと深く探る。それを使い覚醒した彼を隔離する。隔離した部屋からはどこにもアクセスできないようにシステムは遮断する。それ以外にも錬金魔導による保険を掛けておく」
「保険とは?」
「魔導による呪いと、錬金術による毒物・爆発物を体内に仕込む。何かあればすぐに発動して男を殺す」
「待ってくださいっ!」
声を上げたのはカイン。
彼は強い口調でこう述べる。
「たしかに、危険という忠告は受けています。ですが、体内に毒物に爆弾とはっ。さすがにそれは人道に反します! 僕は認めることはできない!」
「でも、カイン。他に安全策ってある? ケントは滅びかけた世界を見てきたのよ。その原因があの水球の男。万全に万全を期さなきゃ」
「しかしっ……危険だとしても……皆さんも、フィナ君の意見に賛成なんですか?」
エクアとキサとレイは……。
「少し可哀想な気がします」
「うん、危険でもちょっとかわいそうかな~」
「必要な処置とわかりますが、もう少し代案を探るべきでは?」
ゴリンとマスティフとマフィンとグーフィスは……。
「話を聞く限り、相当ヤバそうな奴でやしょうし、フィナさんの言うとおりにすべきだと思いやす」
「うむ、天秤に乗るのは世界。大事があってはならぬな」
「たしかにニャ。警戒に警戒を重ねニャいと。呪いの方は俺が最高のをかけてやるニャ」
「俺はフィナさんが正しいと思います……でも、ちょっと、ひでぇなぁと思ったりもしたり」
「あんっ? グーフィス、私が間違っているって言うの?」
「いえ、フィナさんは正しい! 絶対です!」
「よしっ。で、ギウと親父は?」
問われたギウはボーっと北の方角を望んでいる。北にある遺跡を見ているのだろうか?
親父は眉間に皺を刻み、悩む仕草を見せていた。
フィナはもう一度、ギウと親父に尋ねる。
「ねぇ、ギウと親父。二人の意見は?」
ギウは顔を北からフィナへ戻し、不思議な言葉を伝える
「ギウ、ギウウ、ギウギウ、ギウウ、ギウ」
「ふむふむ、歩みは交差する。これは世界の分水嶺。みんなが選ぶ道に世界があることを祈りましょう……随分、情緒的な返しね」
「ギウ」
「世界の命運を決めかねない恐ろしい出来事に感じてるけど、目覚めさせることには賛成なのね?」
「ギウ」
「そ、わかった。で、親父は?」
最後に残った親父の言葉に仲間たちは耳を向ける。
すると彼は、思いもよらぬ発言を行った。
「今すぐにでも……殺すべきだと思います」
「親父っ」
「フィナの嬢ちゃん、考えてもみてくれよ。相手は世界を滅ぼしかねない相手。そんな奴相手に、カイン先生の言う人道も糞もねぇ。もちろん、目覚めさせるなんてのもありえねぇ。殺すべきだ。世界を守るためにはそうするべきっ。俺は間違ってますか、旦那?」
親父は私が賛同してくれることを祈るような瞳を向けてきた。
たしかに、彼の答えこそが一番まともなものだろう。
世界を滅ぼす可能性のある選択。
確実に滅ぼすことのない選択があるうちに、それを選ぶべき。
だが、私には救いたい人たちがいる――。
「親父、君の言葉こそが最も正しい。しかし、すまない。私は家族を救いたいんだ。遺跡に眠る男ならば、レイたちを救う方法を知っているかもしれない」
「旦那……それはフィナの嬢ちゃんの力を借りてっ」
「フィナ、四年以内にレイたちを絶対に救えるか?」
「絶対にと言われると……最大限努力はするけど」
「私はフィナのことを信じていないわけではない。それでも、可能性は増やしておきたんだっ。レイたちを救える可能性を!」
私の嘆きにも似た懇願。これには親父も言葉が返せずに黙りこくってしまった。
代わりにレイが声を出す。
「兄さん、僕たちのために世界を危険に晒す選択肢を選ぶつもりなら」
「悪いがレイ。これに関しては君たちの気持ちは無視する。私が君たちを救いたいんだ!」
「兄さん……」
「これは我儘だ。私のな。同時にスカルペルにとって大きな秘密を握る男をみすみす殺すことはできない。一度は会話を行い、その者が何たるかを知りたい……フ、これもまた我儘だな」
この我儘な思いに応える人がいる――フィナだっ。
「ケントの言うとおりよっ。あれは知識の塊。財宝。叡智をゴミに捨てるなんて私が許さない。仮にここに居る全員があの男を目覚めさせることに反対しても、私が起こす。親父!」
「な、なんだ?」
「私が尋ねたのは男の扱いで、殺すかどうかを尋ねたんじゃない。私もケントも彼を目覚めさせるということで一致している。それでも止めたいというなら、力尽くでも構わないよっ」
「いやいやいや、お二人を敵に回してまでどうこうしたいとは思わねぇよ。だがよ、やはり、危険だと思う」
「うん、わかってる。だからこそ最大限の警戒をもって起こそうと思うの。カイン、認めてくれる? たとえ非人道的なことであっても」
「はは、そこから僕へ持ってきますか。さすがはフィナ君…………わかりました。彼を目覚めさせることによってレイ様たちを救える可能性もあります。彼から話を聞きましょう。最大限の警戒をもってね」
「エクアとキサは?」
「たしかに、レイ様やアイリ様をお救いする可能性が広がるなら目覚めさせる必要がありますし、危険である以上……わかりました」
「う~ん……」
キサは首を傾げている。フィナはそれに疑問をぶつける。
「まだ、納得できないことあるの?」
「んとね~、こんな物騒な話を私のような子どもに話しちゃうくらい余裕がないのに大丈夫かなぁって思ったの」
「あ……」
フィナの小さな声に私の声が続く。
「そうだった。さすがにこれはキサに尋ねるような内容ではなかったっ。フィナ、どうやら私たちは少々気負い過ぎているようだ。もう少し、冷静さを取り戻して再度話し合おう」
「はぁ、そうね。とんでもないことをキサに尋ねてた。とりあえず目覚めさせるのは決定で、あとはどう安全対策を講じるかはまた今度じっくり考えましょう」
0
あなたにおすすめの小説
精霊に愛される(呪いにもにた愛)少女~全属性の加護を貰う~
如月花恋
ファンタジー
今この世界にはたくさんの精霊がいる
その精霊達から生まれた瞬間に加護を貰う
稀に2つ以上の属性の2体の精霊から加護を貰うことがある
まぁ大体は親の属性を受け継ぐのだが…
だが…全属性の加護を貰うなど不可能とされてきた…
そんな時に生まれたシャルロッテ
全属性の加護を持つ少女
いったいこれからどうなるのか…
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜
みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。
…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる