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第二章
第113話 カミール領の冒険者ギルド
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ギルドに足を踏み入れて感じたのは、一人一人纏うオーラが今までとは比べ物にならないくらい圧があるということだった。
一見、どこにでも居そうな格好をしているのだが、ちょっと目を凝らして見てみると、シンプルながらもどれも見事な武器や防具だと分かる。
彼等は見た目よりも機能性を重視しているのだろう。
さすが、上級冒険者ともなると長年の経験が装備や佇まいに表れている。
何だか場違いな気がして足が竦む。
後に続いて室内に足を踏み入れたヒデさんがポツリと呟いた。
「……なんか今までの冒険者ギルドと雰囲気が違う気がするんだけど、気のせいかな……」
どうやら彼も、私と同じように異様な雰囲気に圧倒されているようだ。
ヒデさんの呟きを聞いたメイスが、辺りに視線を巡らせて言った。
『ふむ。青髪と同等の者が数名居るが、大したことはないな』
青髪ってキリアンさんのことだよね?
てことは、金級冒険者が数名も居るってこと!?
私とヒデさんは言葉を失くしてお互いの顔を見つめ合った。
メイスの言葉が分からないキリアンさんは、お互いの顔を見つめ合ったままの私達を見て首を傾げながら問いかけてきた。
「二人共、どうした?ほら、さっさと買い取りを済ませたらどうだ。宿を探すんだろう?」
その言葉に私達はハッと我に返る。
ようやく目的のカミール領に来たんだ。
場違いだからと二の足を踏んでいる場合ではない。
キリアンさんの言うように、さっさと買い取りを済ませて宿を探さなきゃ。
気持ちを切り替えて前を向くと、しっかりとした足取りで受付カウンターへ向かった。
「すみません。薬草と魔物の買い取りをお願いします」
私に声をかけられた女性が顔を上げる。
女性と視線が合った瞬間、驚いたように声を上げた。
「まあ!あなたみたいな幼い子がこんな辺境な街に来るなん――黒髪……」
途中まで言いかけて口を噤んだ女性は、私の頭に視線を移して呟いた。
それから、隣に立つヒデさんの頭を見て目を大きく見開いたが、すぐに笑みを浮かべて口を開いた。
「えぇと、薬草と魔物の買い取りですね。承りました。魔物の買い取りは解体場へ直接持って行かれますか?」
先ほどの動揺は何だったのかと思わせるほどの変わり身の速さに、私は一瞬呆気にとられてしまう。
女性の声で私達の存在に気がついた他の冒険者達の視線が集中しているのを感じて、途端に居心地が悪くなる。
「はい。お願いします」
背中に視線を浴びながら早口で答えると、状況を察した女性が申し訳なさそうに頭を下げて小声で謝罪の言葉を口にした。
「……申し訳ありません。こちらでは居心地が良くないでしょうから、解体場で薬草の報酬をお渡ししても構いませんか?」
そうしてもらえるならありがたい。
私は即答した。
「はい。そうしてもらえると助かります。解体場はどちらですか?」
「俺が案内するよ。ついて来な」
いつの間にか背後に立っていたキリアンさんが、案内を買って出てくれた。
女性は申し訳なさそうに何度も頭を下げてくれたが、後先考えずに認識阻害の魔法を解いたこちらにも非がある。
あの時、キリアンさんに見破られなければ大騒ぎになっていなかったのにとか、看破されたからといって認識阻害の魔法をメイスが解除しなければとか、ほんのちょっぴり恨めしく思ったが、あとの祭りである。
まさか、黒髪黒目というだけで大騒ぎになるなんて誰が想像していただろう。
思いもよらない反応に、私とヒデさんはお互いの顔を見つめ合った後、小さくため息を吐いた。
先頭を歩くキリアンさんの背中を見つめながら、これからのカミール領での暮らしに頭を悩ませていた。
一見、どこにでも居そうな格好をしているのだが、ちょっと目を凝らして見てみると、シンプルながらもどれも見事な武器や防具だと分かる。
彼等は見た目よりも機能性を重視しているのだろう。
さすが、上級冒険者ともなると長年の経験が装備や佇まいに表れている。
何だか場違いな気がして足が竦む。
後に続いて室内に足を踏み入れたヒデさんがポツリと呟いた。
「……なんか今までの冒険者ギルドと雰囲気が違う気がするんだけど、気のせいかな……」
どうやら彼も、私と同じように異様な雰囲気に圧倒されているようだ。
ヒデさんの呟きを聞いたメイスが、辺りに視線を巡らせて言った。
『ふむ。青髪と同等の者が数名居るが、大したことはないな』
青髪ってキリアンさんのことだよね?
てことは、金級冒険者が数名も居るってこと!?
私とヒデさんは言葉を失くしてお互いの顔を見つめ合った。
メイスの言葉が分からないキリアンさんは、お互いの顔を見つめ合ったままの私達を見て首を傾げながら問いかけてきた。
「二人共、どうした?ほら、さっさと買い取りを済ませたらどうだ。宿を探すんだろう?」
その言葉に私達はハッと我に返る。
ようやく目的のカミール領に来たんだ。
場違いだからと二の足を踏んでいる場合ではない。
キリアンさんの言うように、さっさと買い取りを済ませて宿を探さなきゃ。
気持ちを切り替えて前を向くと、しっかりとした足取りで受付カウンターへ向かった。
「すみません。薬草と魔物の買い取りをお願いします」
私に声をかけられた女性が顔を上げる。
女性と視線が合った瞬間、驚いたように声を上げた。
「まあ!あなたみたいな幼い子がこんな辺境な街に来るなん――黒髪……」
途中まで言いかけて口を噤んだ女性は、私の頭に視線を移して呟いた。
それから、隣に立つヒデさんの頭を見て目を大きく見開いたが、すぐに笑みを浮かべて口を開いた。
「えぇと、薬草と魔物の買い取りですね。承りました。魔物の買い取りは解体場へ直接持って行かれますか?」
先ほどの動揺は何だったのかと思わせるほどの変わり身の速さに、私は一瞬呆気にとられてしまう。
女性の声で私達の存在に気がついた他の冒険者達の視線が集中しているのを感じて、途端に居心地が悪くなる。
「はい。お願いします」
背中に視線を浴びながら早口で答えると、状況を察した女性が申し訳なさそうに頭を下げて小声で謝罪の言葉を口にした。
「……申し訳ありません。こちらでは居心地が良くないでしょうから、解体場で薬草の報酬をお渡ししても構いませんか?」
そうしてもらえるならありがたい。
私は即答した。
「はい。そうしてもらえると助かります。解体場はどちらですか?」
「俺が案内するよ。ついて来な」
いつの間にか背後に立っていたキリアンさんが、案内を買って出てくれた。
女性は申し訳なさそうに何度も頭を下げてくれたが、後先考えずに認識阻害の魔法を解いたこちらにも非がある。
あの時、キリアンさんに見破られなければ大騒ぎになっていなかったのにとか、看破されたからといって認識阻害の魔法をメイスが解除しなければとか、ほんのちょっぴり恨めしく思ったが、あとの祭りである。
まさか、黒髪黒目というだけで大騒ぎになるなんて誰が想像していただろう。
思いもよらない反応に、私とヒデさんはお互いの顔を見つめ合った後、小さくため息を吐いた。
先頭を歩くキリアンさんの背中を見つめながら、これからのカミール領での暮らしに頭を悩ませていた。
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