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第24章 常なる陰が夢見た未来
第353話 対決・元魔王軍四天王①
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「見たまえ! 我が劫火を! ――<詠唱の黒霧>!!」
ダンジェロは左手に黒い靄を纏わせ、辺りへとまき散らしてきた。
「な、なんですかあの黒いモヤモヤは!? <ナイトメアハザード>とは別物ですよね!?」
「あれは<詠唱の黒霧>! あのダンジェロって奴が使う、炎魔法を使うための準備技だ!」
炎の壁の向こう側で、ラルフルとジフウがダンジェロの技について話している。
俺にも<詠唱の黒霧>と呼ばれるこの黒い靄が何なのかは分かる。
そもそもダンジェロはこの<詠唱の黒霧>がないと、"炎を操ること"ができない。
「フゥウン!!」
俺はその場で体を回転させ、巻き起こった風で<詠唱の黒霧>を払いのける――
パチンッ
ボォオオン! ボォオオン!
――そして<詠唱の黒霧>から爆発が起こり、辺りに火の粉をまき散らす。
その爆発は強大で、焦げた臭いをこれでもかと立ち込めさせる。
だが、<詠唱の黒霧>を遠ざけたおかげで、俺に被害は及ばなかった。
「感服感服! 小生の"能力の正体"にも気付いているようだ……な!」
「こうやって炎を操るのは相変わらずのようだな。ダンジェロ」
俺が<詠唱の黒霧>を防いだ姿を見て、ダンジェロは満足げにニヤけながら俺を称える。
「こ、こんな魔法、ボクだって見たことも聞いたこともないよ! 極大レベルの炎魔法をこうも容易く―― あの<詠唱の黒霧>というのが、この炎を巻き起こす媒体となっているのか!?」
「リョウさんですら知らない魔法……!? これが魔王軍四天王の力……!」
その様子を見ていたリョウとマカロンも驚いている。
確かにダンジェロの技は、他に類を見ないものだ。
だがダンジェロが使うこの"手品のタネ"さえ分かれば、対策をとることも可能だ。
「今度は……こっちから行くぞぉお!!」
俺はダンジェロ目がけて突撃する。
こいつには<詠唱の黒霧>による"準備"と、その被害が自らに及ばないようにする"距離"が必要だ。
その隙を――俺は許さない!
「愚問愚問。炎を操るだけが、小生の芸ではないのだよ」
そんな俺の突撃を、ダンジェロは素早く横にステップして回避する。
無理に姿勢を変えることもなく、無駄のない動きでダンジェロの位置がそのまま移ったような動き――
「<縮地>か……。その技も相変わらずだな」
「恐縮恐縮。小生は卿のように、武術に秀でているわけではない。だが、この移動術だけは自信があるのだよ」
ダンジェロが使う<縮地>はシシバの超高速移動と違い、無駄がない。
必要な時にだけ、必要な距離だけ使う移動術――
それがダンジェロの恐ろしさだ。
「そのまま小生に翻弄されるのかね? 生憎、小生も卿の動きを待つほど――優しくない」
俺から距離を離したダンジェロは、右手に持った杖の後端へ<詠唱の黒霧>を纏わせる。
おそらくはまた、炎を使った遠隔攻撃――
カシィイン!
ゴォオオン!!
ダンジェロが杖の後端を地面とこすり合わせ、炎の道を作り出す。
うねりながら俺へと向かってくる炎の道だが、その動きを予測できていた俺は難なく躱す。
「ハッハッハッ! 流石だな! 小生の使う技は、卿にはお見通しのよう……だ!」
「不思議だな。お前とこうして戦っていくたびに、俺も自分が"何者だったのか"をどんどんと思い出していく……!」
俺にはダンジェロの技が分かる。
そして、そのことが俺の正体をより明確なものとしていく――
「ダンジェロ……。お前が今日この日まで生き延び、こうして俺のことを弄んで――お前は楽しいのか?」
「ああ、楽しいとも……! 卿にも小生がどういう人間かは、とうに理解できているのであろう?」
ダンジェロは不気味な笑みを浮かべながら、俺の問いに答える。
そうだ。こいつも言う通り、このダンジェロという男はこの状況をとことん楽しんでいる。
自らの猛る欲望を現す劫火を操り――
その欲望のために人の心を操り――
流転する状況を幾重にも編み出す。
【欲望の劫火】の二つ名は、そんなこいつに相応しいから与えたものだ。
「さて、卿のおおよその力量も分かったことだ。小生も少しばかり、本気を出してみよう……か!」
ダンジェロは左手に黒い靄を纏わせ、辺りへとまき散らしてきた。
「な、なんですかあの黒いモヤモヤは!? <ナイトメアハザード>とは別物ですよね!?」
「あれは<詠唱の黒霧>! あのダンジェロって奴が使う、炎魔法を使うための準備技だ!」
炎の壁の向こう側で、ラルフルとジフウがダンジェロの技について話している。
俺にも<詠唱の黒霧>と呼ばれるこの黒い靄が何なのかは分かる。
そもそもダンジェロはこの<詠唱の黒霧>がないと、"炎を操ること"ができない。
「フゥウン!!」
俺はその場で体を回転させ、巻き起こった風で<詠唱の黒霧>を払いのける――
パチンッ
ボォオオン! ボォオオン!
――そして<詠唱の黒霧>から爆発が起こり、辺りに火の粉をまき散らす。
その爆発は強大で、焦げた臭いをこれでもかと立ち込めさせる。
だが、<詠唱の黒霧>を遠ざけたおかげで、俺に被害は及ばなかった。
「感服感服! 小生の"能力の正体"にも気付いているようだ……な!」
「こうやって炎を操るのは相変わらずのようだな。ダンジェロ」
俺が<詠唱の黒霧>を防いだ姿を見て、ダンジェロは満足げにニヤけながら俺を称える。
「こ、こんな魔法、ボクだって見たことも聞いたこともないよ! 極大レベルの炎魔法をこうも容易く―― あの<詠唱の黒霧>というのが、この炎を巻き起こす媒体となっているのか!?」
「リョウさんですら知らない魔法……!? これが魔王軍四天王の力……!」
その様子を見ていたリョウとマカロンも驚いている。
確かにダンジェロの技は、他に類を見ないものだ。
だがダンジェロが使うこの"手品のタネ"さえ分かれば、対策をとることも可能だ。
「今度は……こっちから行くぞぉお!!」
俺はダンジェロ目がけて突撃する。
こいつには<詠唱の黒霧>による"準備"と、その被害が自らに及ばないようにする"距離"が必要だ。
その隙を――俺は許さない!
「愚問愚問。炎を操るだけが、小生の芸ではないのだよ」
そんな俺の突撃を、ダンジェロは素早く横にステップして回避する。
無理に姿勢を変えることもなく、無駄のない動きでダンジェロの位置がそのまま移ったような動き――
「<縮地>か……。その技も相変わらずだな」
「恐縮恐縮。小生は卿のように、武術に秀でているわけではない。だが、この移動術だけは自信があるのだよ」
ダンジェロが使う<縮地>はシシバの超高速移動と違い、無駄がない。
必要な時にだけ、必要な距離だけ使う移動術――
それがダンジェロの恐ろしさだ。
「そのまま小生に翻弄されるのかね? 生憎、小生も卿の動きを待つほど――優しくない」
俺から距離を離したダンジェロは、右手に持った杖の後端へ<詠唱の黒霧>を纏わせる。
おそらくはまた、炎を使った遠隔攻撃――
カシィイン!
ゴォオオン!!
ダンジェロが杖の後端を地面とこすり合わせ、炎の道を作り出す。
うねりながら俺へと向かってくる炎の道だが、その動きを予測できていた俺は難なく躱す。
「ハッハッハッ! 流石だな! 小生の使う技は、卿にはお見通しのよう……だ!」
「不思議だな。お前とこうして戦っていくたびに、俺も自分が"何者だったのか"をどんどんと思い出していく……!」
俺にはダンジェロの技が分かる。
そして、そのことが俺の正体をより明確なものとしていく――
「ダンジェロ……。お前が今日この日まで生き延び、こうして俺のことを弄んで――お前は楽しいのか?」
「ああ、楽しいとも……! 卿にも小生がどういう人間かは、とうに理解できているのであろう?」
ダンジェロは不気味な笑みを浮かべながら、俺の問いに答える。
そうだ。こいつも言う通り、このダンジェロという男はこの状況をとことん楽しんでいる。
自らの猛る欲望を現す劫火を操り――
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