大国王女の謀略で婚約破棄され 追放になった小国王子は、 ほのぼのとした日常を望む最強魔法使いでした。

克全

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陶芸村1

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「まあ。こんな風景初めてです」
「ガビは焼き物の里は初めてかい」
「はい。必要なモノは、自分達で焼きますので」
「ブレスだと溶けてしまわないかい」
「熱量を加減するのも、若い者の修練の一つです」
「もしかして、武器や防具の材料の、鉄や白銀もかい」
「はい。特に白銀は、魔力を込めないとなかなか溶けないので、いい練習になります」
「ブレスに魔力を込めるのかい」
「元々、火の魔力が加わっていますが、それをいい温度に加減して、純粋な魔力を込めるのです」
「もしかして、土や粘土から創る焼き物も、魔力を込めることが出来るのかな」
「やった事はありませんが、出来ると思います」
 ガビと焼き物を産業としている村に訪れたのだが、会話の中で面白い話が聞けた。
 今度自分で魔法陣を刻み絵付けした物を、自分で魔力を込めて焼き上げてみよう。
 最初から魔晶石を埋め込んで焼き上げた方がいいのか、焼き上げた後で魔晶石を埋め込んだ方がいいのかは分からないが、今の魔晶石使い魔より優秀な使い魔が完成しそうだ。
 今の魔晶石使い魔は、魔晶石に蓄えられた魔力で、幽体・アストラル体・エーテル体・霊体などと呼ばれる、肉体以外物を纏って行動することが多い。
 どうしても肉体が必要な場合は、土や木、金属や水等を使って創るが、それには魔力が必要になって来る。
 確固たる強固な肉体を作れば作るほど、多くの魔力が必要になる。
 だから、銅級・鉄級・銀級等の低位の魔晶石は使い勝手が悪いのだ。
 直ぐに魔力切れを起こしてしまう。
 だが、魔力が十分含まれた焼き物の実体を与えることが出来れば、銅級の魔晶石でも、十分に役に立つ使い魔を創り出す事が出来るかもしれない。
 それどころか、魔晶石と同じ効果のある、巨大な焼き物を創り出す事が出来るかもしれない。
 上手く行けば、実体の全てが魔晶石と同じ能力のある、恐ろしく強力な新魔晶石使い魔を創り出すことが出来るかもしれない。
 新素材が、どれほどの魔力を蓄えることが出来るかは、創り出してみなければ分からないが、白金級や白銀級の魔晶石と同じ魔力を蓄えることが出来るのなら、人間と同じ大きさの焼き物を創る事が出来れば、青生生魂級どころか、ガビやダイに匹敵する使い魔を創り出せるかもしれない。
「ガビの話を聞いていると、自分で焼き物が作りたくなってきたよ」
「それも宜しいでしょうが、私はルイ様との旅を楽しみたいです。それに、元の姿をルイ様に御見せするのは恥ずかしいです」
「そうか。そうだね。女性に失礼な事を言ったね。でも、ダイに頼むことは出来るよね」
「出来るとは思いますが、人間の陶芸村では不可能です。やるならば、ミカサの里に戻るか、魔界に出向くしかありません。ですが今は、ルイ様との旅を愉しみたいです」
「そうか。そうだね。まずは陶芸村を見学しよう」
「はい」
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