FRIENDS

緒方宗谷

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一年生の二学期

🎀

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 そう言った奈緒の助けを求めるような眼差しに、杏奈が答える。
「ちゃんと練習はしていたわよ。成瀬さん、本当一生懸命で、ね」
 春樹がくすりと笑う。
「でも、お喋りのほうが多そうだな。なんか、ビール飲むためにサウナに行く人っていうか、おやつ食べるために練習しに行くってやつ」
「想像はしやすいでしょうね」と、杏奈は肯否を示さない。
「でも、ちゃんとさまになっていたのな、奈緒。ほんとにブレイクダンス踊ってたみたいだったぜ」
「杏奈ちゃんの、お か げ。うち また にして、猫背にして、こうっ、こうっ、てするの」
 奈緒はそう言って、胸だけでバウンズをしたので、安奈が解説をする。
「ブレイクダンスって、16ビートで踊るんだけれど、基本アップでとるの。内股にして、膝まげて、猫背にして、アップする時に、上半身起こしてロックするの。これするだけでも、結構さまになるわよね。手を広げれば、独特のポーズもとれるし」
「アップとダウンってないって聞いたけど、実際どうなの?」春樹が杏奈に訊く。
「知らない。でも、便宜上あったほうが教えやすいわよね。人によっては表と裏っていう人もいるし。Bボーイが、アップとダウンって言ったの見たことあるし」
「ステップまで入れていて、驚いたよ」務が褒めた。
「右足がうごかないから、本格的にはできなかったけれど、成瀬さん、2ステップを見よう見まねでしようとしていたから、ちょっと覚えたみたい。それにわたしが手を加えたの、結構よかったでしょ」安奈が喜ぶ。
「こうこうって、こうなってる と こ ろに、足を 出すん で す」
 奈緒が手刀を切るようにして自慢げに教える。実際ステップというほど足は動いていなかったが。
 杏奈が補足する。
「足元にリズムゲームの枠が九マスあるように想像して、その枠に足を出すの。基本は左右交互にやるんだけれど、でも成瀬さんには無理だから、足出す代わりに腰のアイソでカバーしてみました。左右でステップしているよに見えたでしょ。ナナたちに言って、アイソに力入れてもらったから」
 自慢げに語るその横で、ムスッとした顔の南が言った。
「でもあいつら、そんなに踊れるんだったら、もっとちゃんとした振り付け奈緒に教えてくれればよかったのに」
 わたしがした振り付けになんてこと言うのよ、といった感じで杏奈が眉をひそめて考え込んだ。
「うーん、難しいかも。ほら、芸人がダンス練習して披露して笑いとることあるでしょ。あれなんでおかしいかっていうと、リズムとれてないからなの。ダンスはリズム命。のれないとなにやっても変」
 芸人のくだりで、みんなは妙に納得した。






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