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一年生の二学期
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思い出したように、奈緒が口を開いた。
「そういえば、ナナちゃん、髪型が変わってたよ。三つ編みだったけど、ちょろっちょろって、こんなこんなで、ちょちょっと違う」
「そうだ」南が思い出したように叫んで、もともとギャングみたいだったけど、もっとひどいよ。ギャルにアムラー混ぜて進化させた感じ」と不信感たっぷりに言った。
杏奈が否定して補足する。
「金髪交じりのブレイズヘアで、ストレートとゆるふわパーマが色ぽかったね。スピンキャップでみんなは分からなかっただろうけど」
視線が合って火花が散ったかに思えた刹那、春樹が後頭部を両手で抱えて口を開く。
「俺もダンス始めようかな」
「春樹が? 無理だよ、音痴だもん。あはははは」と南が笑う。
そんな彼女を、彼が死にかけた小鹿みたいな目で見やる。
「ウィップスかぁ……なかなかやるな」
南は春樹を無視して、唸りながら体育館を振り返った。
「なかなかなんてもんじゃないよ」杏奈が呆れる。
「あんなに踊れるなんて、夢にも思わなかったよ」
「才能をひけらかしたりしないだけだと思うよ。そういう性格じゃないし…のーのは違うかもしれないけれど。実際、よくパーティーに呼んでもらえているし、小さいけどイベントにも出させてもらったことあるし、バトルでもいい線いってる。いつも上位。ロック&ブレイキンで世界を制すなんて言うだけあって……」
言いとどまって俯く。すぐに顔を上げて話題を変えた。
「それより、結局二曲も追加しちゃうんだから信じられない、成瀬さんも知っていたんでしょう?」と、頬を膨らます。
「うん、でもないしょ。うふふ、ないしょ」
笑顔のこの子に、安奈は呆れ気味ながらも笑みを溢す。
「成瀬さんのバウンズ、とてもよかったよ。上手にリズムにのってたし、首のアイソも出来ていたし、前ノリが可愛かった」
「ほんとー? ありがとー」
奈緒の表情がぱぁっと明るくなる。
「杏奈ちゃんが、おうちで教えてくれたからできました。ごちそうさまでした」
「なに、杏奈んちに行ったの?」南が問う。
「うん。バウンズ教えてもらったり、ふり 教えてもらったり し て、楽しく 過ごしましたっ」
「それでなに食べたの」
「あら、なんで分かったの? なんか食べたって」
「言わなくても分かるよ」
「パン食べた。いつものあそこで」
「一回や二回じゃないってことね」
「えぇ~、ひみつ。わたしと、あんなちゃんの、ひ・み・つ」
「そういえば、ナナちゃん、髪型が変わってたよ。三つ編みだったけど、ちょろっちょろって、こんなこんなで、ちょちょっと違う」
「そうだ」南が思い出したように叫んで、もともとギャングみたいだったけど、もっとひどいよ。ギャルにアムラー混ぜて進化させた感じ」と不信感たっぷりに言った。
杏奈が否定して補足する。
「金髪交じりのブレイズヘアで、ストレートとゆるふわパーマが色ぽかったね。スピンキャップでみんなは分からなかっただろうけど」
視線が合って火花が散ったかに思えた刹那、春樹が後頭部を両手で抱えて口を開く。
「俺もダンス始めようかな」
「春樹が? 無理だよ、音痴だもん。あはははは」と南が笑う。
そんな彼女を、彼が死にかけた小鹿みたいな目で見やる。
「ウィップスかぁ……なかなかやるな」
南は春樹を無視して、唸りながら体育館を振り返った。
「なかなかなんてもんじゃないよ」杏奈が呆れる。
「あんなに踊れるなんて、夢にも思わなかったよ」
「才能をひけらかしたりしないだけだと思うよ。そういう性格じゃないし…のーのは違うかもしれないけれど。実際、よくパーティーに呼んでもらえているし、小さいけどイベントにも出させてもらったことあるし、バトルでもいい線いってる。いつも上位。ロック&ブレイキンで世界を制すなんて言うだけあって……」
言いとどまって俯く。すぐに顔を上げて話題を変えた。
「それより、結局二曲も追加しちゃうんだから信じられない、成瀬さんも知っていたんでしょう?」と、頬を膨らます。
「うん、でもないしょ。うふふ、ないしょ」
笑顔のこの子に、安奈は呆れ気味ながらも笑みを溢す。
「成瀬さんのバウンズ、とてもよかったよ。上手にリズムにのってたし、首のアイソも出来ていたし、前ノリが可愛かった」
「ほんとー? ありがとー」
奈緒の表情がぱぁっと明るくなる。
「杏奈ちゃんが、おうちで教えてくれたからできました。ごちそうさまでした」
「なに、杏奈んちに行ったの?」南が問う。
「うん。バウンズ教えてもらったり、ふり 教えてもらったり し て、楽しく 過ごしましたっ」
「それでなに食べたの」
「あら、なんで分かったの? なんか食べたって」
「言わなくても分かるよ」
「パン食べた。いつものあそこで」
「一回や二回じゃないってことね」
「えぇ~、ひみつ。わたしと、あんなちゃんの、ひ・み・つ」
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