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第四章
犯罪覚醒者6
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夜滝たちリーダビリティギルドの女性陣とピンクダイヤモンドはもはや完全に相入れない。
ただ協力して攻略をしなければならない以上圭は板挟みのような状態になってしまった。
「まあ、とりあえずさっさと終わらせようか」
正直なところ圭もキャイキャイしすぎた雰囲気は得意ではない。
頻繁に肩や腕に触れてきたりするのもちょっと嫌だった。
相手にやる気がなくてもこちらがそれに合わせてやる必要はない。
むしろ圭たちが主導してガンガン攻略して早めに終えてしまえばいいと思った。
ゲートの中に入ると背の高い草がうっそうと生えていて、見渡すと木々がまばらに生えている林となっていた。
「ここは調査していないゲートだから何が出てくるか分からない」
覚醒者協会が持っているゲートは漏れ出てくる魔力を測定してある程度のゲートの難易度を予想して、そこから調査員を派遣して出てくる魔物を軽く調査することが多い。
しかし調査員の数にも限りがある。
時にはそうしたことが間に合っていない場合やゲートが出現したて、発見したてならまだ調査されていないこともある。
今回のゲートはいつからあるかは分からないが発見したばかりで、なおかつ事前の調査では等級も低いので調査の優先度も低かった。
覚醒者協会が持っていないゲートなら自分達で調査せねばならないものがほとんどなので今回は調査員が空くまでの間に攻略するチームが決まればそのまま任せられることになっていた。
「あいつらぶん殴って先に行かせないか?」
ピンクダイヤモンドはわざとゆっくりと移動して圭たちを先に行かせようとする。
別にいいのだけど後ろでキャッキャッされると気に触るとカレンが険しい顔をしている。
中でもタンクとして先頭をいくカレンはなかなか納得がいかない思いをしていた。
先頭にいるということでカレンはリスクを背負っているのにピンクダイヤモンドは後ろでピクニックのように付いてきている。
「カレンのお陰で俺たちが安全に進めているのは分かってるからさ。今は我慢してくれよ」
無視して進んだり、対立したりしては後で低評価を付けられる
別にそれですぐにギルド不適格なんてことにはならないがあまりにもそうした評価が多いといつまでもこうしたことをやらなきゃいけなくなる。
次が良いギルドと協力できる、ということでもないのだ。
とりあえず素早く攻略してしまえば一定の評価はしてくれるはずだから我慢するしかない。
夜滝や波瑠も同じく不満そうだけど圭は引きつった笑顔でなだめるしかない。
もうこの際早くモンスターが出てきて欲しいとまで思い始めていた。
「え、うわっ!」
「カレン!」
急にカレンが逆さになって空中に浮き上がった。
よく見てみるとカレンの足首に何かが巻き付いている。
「モンスターだ、警戒しろ! 波瑠、あれを切るんだ!」
波瑠が飛び上がってカレンの足首に巻き付いているものを切る。
「よっと」
「あ……あんがと……」
頭から落ちないように圭がカレンを受け止める。
圭も少しは筋力値が上がったのでカレンでもしっかりと受け止められた。
自然とお姫様抱っこするような形になってカレンの顔が赤くなる。
ちょっとしたカレンの夢が叶った瞬間だった。
しかし余韻に浸っている暇はない。
圭はカレンを優しく下ろすと剣を抜いて周りを警戒する。
「ツタ?」
波瑠がカレンの足首に巻き付いていた物を拾い上げた。
それは植物のツタであった。
「上だ! 伏せろ波瑠!」
どこからそんなものが来たのか。
圭は近くにあった木の上に動くものを見つけた。
緑のツタが波瑠に向かって伸びてきて圭はそれを切り落とした。
「圭、足元にもいるぞ!」
夜滝の声に反応して圭が飛び退く。
「出てこい!」
木から少し離れてカレンが魔力を放出する。
するとカレンの挑発に乗って木からポトリと魔物が落ちてきた。
「何あれ……?」
「スイカ?」
「なんだろな?」
落ちてきたのは丸い瓜のようなもの。
グルリと瓜が回転すると牙のついた口のようなものがあった。
そしてヘタのところからツタが伸びていて、ツタを足のように使ってヒタヒタと歩いている。
「なんでもいい……くるぞ!」
ある程度近づいてきた謎のスイカがツタを伸ばしてきた。
「ほっ……これぐらい!」
カレンの持つメイスにツタを巻き付けて引っ張ろうとした謎のスイカであったがカレンの方が力が強かった。
逆に引っ張られて謎のスイカが空中に浮き上がる。
「やるよぅ!」
夜滝が水の刃を飛ばす。
空中では回避のしようもない。
謎のスイカが真っ二つに切り裂かれて、血もとい果汁が飛び散る。
「……甘い匂い」
「スイカっていうか、メロンみたいだね」
辺りに漂う甘い香りには覚えがあった。
見た目はスイカっぽいなと思ったのだけど香りはメロンのようであった。
「断面もメロンっぽいねぇ」
「調べてみようか」
圭はスマホを取り出してアプリを起動させる。
そして地面に落ちたモンスターを写真に撮る。
「えーとフェイスメロン……うん、メロンだね」
圭が使ったのは覚醒者協会が作ったモンスターのデータベースアプリ。
ゲートの中は電波が届かないがオフラインでも使用できて特徴などでモンスターを調べたり、画像検索でもモンスターの照合ができる。
ただ協力して攻略をしなければならない以上圭は板挟みのような状態になってしまった。
「まあ、とりあえずさっさと終わらせようか」
正直なところ圭もキャイキャイしすぎた雰囲気は得意ではない。
頻繁に肩や腕に触れてきたりするのもちょっと嫌だった。
相手にやる気がなくてもこちらがそれに合わせてやる必要はない。
むしろ圭たちが主導してガンガン攻略して早めに終えてしまえばいいと思った。
ゲートの中に入ると背の高い草がうっそうと生えていて、見渡すと木々がまばらに生えている林となっていた。
「ここは調査していないゲートだから何が出てくるか分からない」
覚醒者協会が持っているゲートは漏れ出てくる魔力を測定してある程度のゲートの難易度を予想して、そこから調査員を派遣して出てくる魔物を軽く調査することが多い。
しかし調査員の数にも限りがある。
時にはそうしたことが間に合っていない場合やゲートが出現したて、発見したてならまだ調査されていないこともある。
今回のゲートはいつからあるかは分からないが発見したばかりで、なおかつ事前の調査では等級も低いので調査の優先度も低かった。
覚醒者協会が持っていないゲートなら自分達で調査せねばならないものがほとんどなので今回は調査員が空くまでの間に攻略するチームが決まればそのまま任せられることになっていた。
「あいつらぶん殴って先に行かせないか?」
ピンクダイヤモンドはわざとゆっくりと移動して圭たちを先に行かせようとする。
別にいいのだけど後ろでキャッキャッされると気に触るとカレンが険しい顔をしている。
中でもタンクとして先頭をいくカレンはなかなか納得がいかない思いをしていた。
先頭にいるということでカレンはリスクを背負っているのにピンクダイヤモンドは後ろでピクニックのように付いてきている。
「カレンのお陰で俺たちが安全に進めているのは分かってるからさ。今は我慢してくれよ」
無視して進んだり、対立したりしては後で低評価を付けられる
別にそれですぐにギルド不適格なんてことにはならないがあまりにもそうした評価が多いといつまでもこうしたことをやらなきゃいけなくなる。
次が良いギルドと協力できる、ということでもないのだ。
とりあえず素早く攻略してしまえば一定の評価はしてくれるはずだから我慢するしかない。
夜滝や波瑠も同じく不満そうだけど圭は引きつった笑顔でなだめるしかない。
もうこの際早くモンスターが出てきて欲しいとまで思い始めていた。
「え、うわっ!」
「カレン!」
急にカレンが逆さになって空中に浮き上がった。
よく見てみるとカレンの足首に何かが巻き付いている。
「モンスターだ、警戒しろ! 波瑠、あれを切るんだ!」
波瑠が飛び上がってカレンの足首に巻き付いているものを切る。
「よっと」
「あ……あんがと……」
頭から落ちないように圭がカレンを受け止める。
圭も少しは筋力値が上がったのでカレンでもしっかりと受け止められた。
自然とお姫様抱っこするような形になってカレンの顔が赤くなる。
ちょっとしたカレンの夢が叶った瞬間だった。
しかし余韻に浸っている暇はない。
圭はカレンを優しく下ろすと剣を抜いて周りを警戒する。
「ツタ?」
波瑠がカレンの足首に巻き付いていた物を拾い上げた。
それは植物のツタであった。
「上だ! 伏せろ波瑠!」
どこからそんなものが来たのか。
圭は近くにあった木の上に動くものを見つけた。
緑のツタが波瑠に向かって伸びてきて圭はそれを切り落とした。
「圭、足元にもいるぞ!」
夜滝の声に反応して圭が飛び退く。
「出てこい!」
木から少し離れてカレンが魔力を放出する。
するとカレンの挑発に乗って木からポトリと魔物が落ちてきた。
「何あれ……?」
「スイカ?」
「なんだろな?」
落ちてきたのは丸い瓜のようなもの。
グルリと瓜が回転すると牙のついた口のようなものがあった。
そしてヘタのところからツタが伸びていて、ツタを足のように使ってヒタヒタと歩いている。
「なんでもいい……くるぞ!」
ある程度近づいてきた謎のスイカがツタを伸ばしてきた。
「ほっ……これぐらい!」
カレンの持つメイスにツタを巻き付けて引っ張ろうとした謎のスイカであったがカレンの方が力が強かった。
逆に引っ張られて謎のスイカが空中に浮き上がる。
「やるよぅ!」
夜滝が水の刃を飛ばす。
空中では回避のしようもない。
謎のスイカが真っ二つに切り裂かれて、血もとい果汁が飛び散る。
「……甘い匂い」
「スイカっていうか、メロンみたいだね」
辺りに漂う甘い香りには覚えがあった。
見た目はスイカっぽいなと思ったのだけど香りはメロンのようであった。
「断面もメロンっぽいねぇ」
「調べてみようか」
圭はスマホを取り出してアプリを起動させる。
そして地面に落ちたモンスターを写真に撮る。
「えーとフェイスメロン……うん、メロンだね」
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