12 / 123
第一章ー婚約ー
衝撃的な事実
しおりを挟む
「あー、会いたかったわ!ハルさん!!」
「母上!」
何がなんだか、さっぱり分からない状況下に置かれて、今は抱き枕状態になっているハルです。
「話には聞いていたけど、本当にリスっぽいのね?抱き付きたくなる大きさ─小ささよね。可愛いわ─。」
「母上、ハル殿を離して下さい。」
「あらやだ。エディ?いくら私の可愛い息子であっても、男の嫉妬は見苦しいわよ?」
「見苦しくても結構です。離して下さい。これ以上邪魔をしないで下さい。」
ー“嫉妬”って…“邪魔”ってー
ハッキリそう言われると、何と言うか…恥ずかしい!恥ずかしくて、思わずルーチェ様の肩に頭をグリグリとしてしまった。
「「……」」
「はっ!すっすみません!!その、つい、恥ずかしくて─と言うか、クセで!!」
ついついミヤさんに甘える時の様にしてしまった。どうしよう!!
「エディ…何、これ?いつもこんなに可愛いの?」
「そうです。いつも可愛いんです。ほら、離して下さい。返して下さい。」
ーい…いつも…かわっ!?ー
エディオル様、自分が何言ってるか分かってますか!?大丈夫ですか!?相手は自分の親ですよ!?
「本当に狭量ねぇ…そんなエディも可愛いけど。」
苦笑しながら、ルーチェ様は私を離し、それと同時に今度はエディオル様に腰に手を回され引き寄せられた。
「──っ!!」
次から次へと、色々と心臓が持ちません!!
「これから、ゆっくり話をするところだったんです。」
「言っておくけど、これは私も想定外の事よ?前以て分かってたら、もっと早くに潰してたわよ?兎に角。私の可愛いエディとハルさんの邪魔をしたのよ。キッチリ締めてもらうわ。イーサンも、喜んで締め上げるでしょう。」
「ハル殿、大丈夫?」
「えっと…ちょっと…疲れました…。」
へにょりと笑いながら、正直に答えると、エディオル様がさっきまで座っていたガゼボまで、ササッと流れるようにエスコートしてくれて、ルーチェ様はお付きの侍女に命じて新しい紅茶とデザートを用意した後
「今度、邸の方にゆっくり遊びに来てね。」
と言って、帰って行った。
「ハル殿、本当にすまない!まさか、こんな事に巻き込まれるとは思わなかった。」
と、向かい合って座っているエディオル様が、頭を下げて謝って来た。
「エディオル様、頭を上げて下さい。エディオル様だって、被害者ですよね?それに…私、自分で言うのもなんですけど…私って、巻き込まれ体質みたいなんですよね。」
肩をすくめながら言うと、エディオル様はキョトンとした後
「確かに。それは…否定できないな─ははっ─」
と、笑って
「でも─」
と、今度は真面目な顔をして、私にしっかりと視線を合わせる。
「ハル殿が、巻き込まれてこの世界に来た事は、俺にとっては良い事だったんだ。」
「良い事?」
「……俺は…一目惚れ…だったんだと思う。」
「……………へ?」
ー一目惚れー
あれ?この世界と地球とでは、一目惚れの意味も変わってくるのかなぁ?地球では、一目見た瞬間に惚れる─好きになっちゃったみたいな感じだけど、この世界では、一目見て嫌悪感を抱く─みたいな?うん。成る程。それなら、あのエディオル様の私に対する態度も納得だ。あれー?じゃあ、何で、私が巻き込まれて来た事が、良かった事になるの?え?何?まさか、ミヤさんが好きとか!?
「いや、それは無いから─」
「はいー!?」
「俺が、ミヤ様が好きとか無いから。」
ー心が読まれ過ぎて辛い!ー
「あー…先ずはそこから、ハル殿に話をしたかったんだ。」
「そこ?」
首を傾げてエディオル様を見る。すると、エディオル様は、少し困ったような、恥ずかしがるような顔で、衝撃的な事実を語りだした。
「………………え?」
「……」
エディオル様から聞かされた、衝撃的な事実。はい。レフコース(ネージュ)が実は美魔女だった─と言う衝撃的な事実と同じ位の、衝撃的な事実でした。そして、聞き終わってから、やっとの思いで口から出た言葉が「………………え?」でした。
私に近付いたら、元の世界に還したくなくなるとか。嫌いになる為に悪態を吐いたとか。
「俺の、ハル殿に対する気持ちを信じてもらう為に…この事はミヤ様にも言ってある。」
「え!?」
「そうしたら、ツンツンとか、拗らせ?とか言われたが…納得はしてもらえた。」
ーツンツン…あぁ!ツンデレ!?ー
「な…なる…ほど?」
「それで、ハル殿が還ったと思っていた1年後に、パルヴァンに視察に行っただろう?その視察が終わって帰城する時に、俺は…ハル殿を見付けたんだ。」
「へっ?」
見付けた?って、ちょっと待って?あの時、確かにお見送りに参加した。参加したけど…すっごく離れた位置に居たよね?しかも、容姿は変わってたし、フードだって被ってたよね?
「俺は…俺の心は、ハル殿にしか反応しないんだ。」
「え?」
「元の世界に還っていない─この世界にハル殿が居ると分かっても、素直には喜べなかった。ハル殿が…俺達、王族関係者を避けていると言う事も分かったから。」
「母上!」
何がなんだか、さっぱり分からない状況下に置かれて、今は抱き枕状態になっているハルです。
「話には聞いていたけど、本当にリスっぽいのね?抱き付きたくなる大きさ─小ささよね。可愛いわ─。」
「母上、ハル殿を離して下さい。」
「あらやだ。エディ?いくら私の可愛い息子であっても、男の嫉妬は見苦しいわよ?」
「見苦しくても結構です。離して下さい。これ以上邪魔をしないで下さい。」
ー“嫉妬”って…“邪魔”ってー
ハッキリそう言われると、何と言うか…恥ずかしい!恥ずかしくて、思わずルーチェ様の肩に頭をグリグリとしてしまった。
「「……」」
「はっ!すっすみません!!その、つい、恥ずかしくて─と言うか、クセで!!」
ついついミヤさんに甘える時の様にしてしまった。どうしよう!!
「エディ…何、これ?いつもこんなに可愛いの?」
「そうです。いつも可愛いんです。ほら、離して下さい。返して下さい。」
ーい…いつも…かわっ!?ー
エディオル様、自分が何言ってるか分かってますか!?大丈夫ですか!?相手は自分の親ですよ!?
「本当に狭量ねぇ…そんなエディも可愛いけど。」
苦笑しながら、ルーチェ様は私を離し、それと同時に今度はエディオル様に腰に手を回され引き寄せられた。
「──っ!!」
次から次へと、色々と心臓が持ちません!!
「これから、ゆっくり話をするところだったんです。」
「言っておくけど、これは私も想定外の事よ?前以て分かってたら、もっと早くに潰してたわよ?兎に角。私の可愛いエディとハルさんの邪魔をしたのよ。キッチリ締めてもらうわ。イーサンも、喜んで締め上げるでしょう。」
「ハル殿、大丈夫?」
「えっと…ちょっと…疲れました…。」
へにょりと笑いながら、正直に答えると、エディオル様がさっきまで座っていたガゼボまで、ササッと流れるようにエスコートしてくれて、ルーチェ様はお付きの侍女に命じて新しい紅茶とデザートを用意した後
「今度、邸の方にゆっくり遊びに来てね。」
と言って、帰って行った。
「ハル殿、本当にすまない!まさか、こんな事に巻き込まれるとは思わなかった。」
と、向かい合って座っているエディオル様が、頭を下げて謝って来た。
「エディオル様、頭を上げて下さい。エディオル様だって、被害者ですよね?それに…私、自分で言うのもなんですけど…私って、巻き込まれ体質みたいなんですよね。」
肩をすくめながら言うと、エディオル様はキョトンとした後
「確かに。それは…否定できないな─ははっ─」
と、笑って
「でも─」
と、今度は真面目な顔をして、私にしっかりと視線を合わせる。
「ハル殿が、巻き込まれてこの世界に来た事は、俺にとっては良い事だったんだ。」
「良い事?」
「……俺は…一目惚れ…だったんだと思う。」
「……………へ?」
ー一目惚れー
あれ?この世界と地球とでは、一目惚れの意味も変わってくるのかなぁ?地球では、一目見た瞬間に惚れる─好きになっちゃったみたいな感じだけど、この世界では、一目見て嫌悪感を抱く─みたいな?うん。成る程。それなら、あのエディオル様の私に対する態度も納得だ。あれー?じゃあ、何で、私が巻き込まれて来た事が、良かった事になるの?え?何?まさか、ミヤさんが好きとか!?
「いや、それは無いから─」
「はいー!?」
「俺が、ミヤ様が好きとか無いから。」
ー心が読まれ過ぎて辛い!ー
「あー…先ずはそこから、ハル殿に話をしたかったんだ。」
「そこ?」
首を傾げてエディオル様を見る。すると、エディオル様は、少し困ったような、恥ずかしがるような顔で、衝撃的な事実を語りだした。
「………………え?」
「……」
エディオル様から聞かされた、衝撃的な事実。はい。レフコース(ネージュ)が実は美魔女だった─と言う衝撃的な事実と同じ位の、衝撃的な事実でした。そして、聞き終わってから、やっとの思いで口から出た言葉が「………………え?」でした。
私に近付いたら、元の世界に還したくなくなるとか。嫌いになる為に悪態を吐いたとか。
「俺の、ハル殿に対する気持ちを信じてもらう為に…この事はミヤ様にも言ってある。」
「え!?」
「そうしたら、ツンツンとか、拗らせ?とか言われたが…納得はしてもらえた。」
ーツンツン…あぁ!ツンデレ!?ー
「な…なる…ほど?」
「それで、ハル殿が還ったと思っていた1年後に、パルヴァンに視察に行っただろう?その視察が終わって帰城する時に、俺は…ハル殿を見付けたんだ。」
「へっ?」
見付けた?って、ちょっと待って?あの時、確かにお見送りに参加した。参加したけど…すっごく離れた位置に居たよね?しかも、容姿は変わってたし、フードだって被ってたよね?
「俺は…俺の心は、ハル殿にしか反応しないんだ。」
「え?」
「元の世界に還っていない─この世界にハル殿が居ると分かっても、素直には喜べなかった。ハル殿が…俺達、王族関係者を避けていると言う事も分かったから。」
139
あなたにおすすめの小説
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
【完結】秀才の男装治療師が女性恐怖症のわんこ弟子に溺愛されるまで
禅
恋愛
「神に祈るだけで曖昧にしか治らない。そんなものは治療とは言わない」
男尊女卑が強い国で、女であることを隠し、独自の魔法を使いトップクラスの治療師となり治療をしていたクリス。
ある日、新人のルドがやってきて教育係を押し付けられる。ルドは魔法騎士団のエースだが治療魔法が一切使えない。しかも、女性恐怖症。
それでも治療魔法が使えるようになりたいと懇願するルドに根負けしたクリスは特別な治療魔法を教える。
クリスを男だと思い込み、純粋に師匠として慕ってくるルド。
そんなルドに振り回されるクリス。
こんな二人が無自覚両片思いになり、両思いになるまでの話。
※最初の頃はガチ医療系、徐々に恋愛成分多めになっていきます
※主人公は現代に近い医学知識を使いますが、転生者ではありません
※一部変更&数話追加してます(11/24現在)
※※小説家になろうで完結まで掲載
改稿して投稿していきます
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
元貧乏貴族の大公夫人、大富豪の旦那様に溺愛されながら人生を謳歌する!
楠ノ木雫
恋愛
貧乏な実家を救うための結婚だった……はずなのに!?
貧乏貴族に生まれたテトラは実は転生者。毎日身を粉にして領民達と一緒に働いてきた。だけど、この家には借金があり、借金取りである商会の商会長から結婚の話を出されてしまっている。彼らはこの貴族の爵位が欲しいらしいけれど、結婚なんてしたくない。
けれどとある日、奴らのせいで仕事を潰された。これでは生活が出来ない。絶体絶命だったその時、とあるお偉いさんが手紙を持ってきた。その中に書いてあったのは……この国の大公様との結婚話ですって!?
※他サイトにも投稿しています。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる