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第一章ー婚約ー
閑話ーゼンー
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感謝の気持ちを込めて、閑話を投稿しました。良ければ読んで下さい。勿論、読み飛ばしてもらっても本筋に影響はありません*
「ネージュ殿は、主─ハル様を、エディオル殿に取られたりする事に、抵抗はないのか?」
「……」
ハル様がエディオル殿とお出掛けに行っている時、ミヤ様がゼンとお茶がしたい─色々話がしたい─と言われ、俺─執事の執務室でお茶をしていた。と、そこへ、ネージュ殿がやって来た為、前から気になっていた事を訊いてみたのだ。
ミヤ様からは、少し呆れた様な視線を向けられているが、気付かないフリをしておく。
『抵抗?何故だ?』
ネージュ殿は、コテンと首を傾げて、本当に意味が分からない─と言う様に俺を見上げている。
『“取られる”とは、どう言う意味だ?人間同士では、真名は交わせぬし、我は既に主と真名を交わしているから、あの騎士が我から主を取る事は有り得ぬ。』
ーな…成る程ー
『それに、あの騎士と一緒に居る時の主は、嬉しそうだろう?そんな嬉しそうにしている主を見る事ができて、我も嬉しい。主には、この世界で幸せになってもらいたいのだ。』
それを聞いたミヤ様が「そうよねー」と言って、ネージュ殿(犬バージョン)の頭を撫でている。
「ゼンさん?話したい事って、そこなんだけど…ゼンさんにとって、ハルが可愛いのは解るけど、あまりエディオルさんを苛めると…それこそハルに嫌われるわよ?」
「ぐぅっ──」
「それに、ハルは何歳だと思ってるの?もう22歳よ?私達の世界では勿論の事、この世界ででもちゃんと成人してるんだから。」
「────え?ニジュウニ?」
ーえ?ハル様って、22歳…なのか!?ー
「最初にここに召喚された時、三年程時が止まってたから、精神的には25歳よ。」
「───えっ!?」
ーニジュウゴ─?25!?ー
「やっぱり…知らなかったのね…どうりで、過保護過ぎると思ったのよ。」
と、ミヤ様は苦笑するが、俺はてっきり、ハル様は成人はしているとは思っていたが、20歳にはなっていないと思っていた。十代だと思っていた。
「それに、ハルは一人暮らしをしてた位、ある程度自立した生活を送ってたのよ?こっちの世界のご令嬢なんかより、よっぽどしっかりしてると思うわ。」
「一人…暮らし?」
ハル様達の世界では、女性が一人暮らしとは普通なんだろうか?特に、パルヴァンでは、女性の一人暮らしは有り得ないし、他の領地ででも滅多にない。
「あ─ひょっとして、ハルから、ハルの家族については何も聞いてない?」
「─はい。ハル様は、自分の事は全く話してはくれませんから。だから─です。だからこそ、私がハル様の親の分迄、ハル様を見守っていこうと思ったんです。」
「…成る程ね。ゼンさんは、本当に“お父さん”をしてたのね。」
ふふっ─と、ミヤ様が笑う。
「ただ、やり過ぎると本当に嫌われるわよ?父親と娘のあるあるでしょう?それが嫌なら…エディオルさんとの事は、少し距離を空けて見守ってあげたら?」
「見守るつもりではいるんですけど、ついつい…可愛い娘が取られるのか─と思うと…辛いんですよ!」
ーくぅっ─親子関係ではない俺でもこんなだ…世間の娘を持つ父親はどれ程なんだ!?ー
「“最強の武人”と呼ばれる人には…見えないわね。エディオルさんも、“氷の騎士”には見えなくなったし。ネージュは美魔女だし。え?何?ハルの周りは本当に…楽しい事が絶えないわね─。」
ーいやいやいや。ミヤ様がこっちに戻って来た事もビックリだったからな!?ー
と、口から出そうなのをグッと我慢した。そして、少し落ち着いて深呼吸する。
「はぁ─。確かに、ネージュ殿の言う通り、私だってハル様には幸せになってもらいたいんですよ。2人の仲を反対している訳でもないんです。ただ、こんなにも早く取られるとは思っていなかっただけなんです。少し位は、多目に見て下さい。ハル様が嫌がらない限りは、私も見守りますよ。」
ハル様が元の世界に還ったのも、この世界に戻って来たのも、エディオル殿絡みだった。それ程、ハル様にとってはエディオル殿は───
なら、2人が幸せになれるように、見守っていこう。
とは思うが、できる、できないは別の話だし、明日は予定通りに手合わせはしっかりきっちりとやる。
と言う事は、ミヤ様には秘密にしておく。
「アレは、まだまだ直りそうにないわね。」
『まだまだ直らぬな。』
ミヤとネージュは苦笑した。
*繁忙期を乗り切り、無事仕事納めもできました。
ようやく、閑話も投稿できて良かったです*
感謝の気持ちを込めて、閑話を投稿しました。良ければ読んで下さい。勿論、読み飛ばしてもらっても本筋に影響はありません*
「ネージュ殿は、主─ハル様を、エディオル殿に取られたりする事に、抵抗はないのか?」
「……」
ハル様がエディオル殿とお出掛けに行っている時、ミヤ様がゼンとお茶がしたい─色々話がしたい─と言われ、俺─執事の執務室でお茶をしていた。と、そこへ、ネージュ殿がやって来た為、前から気になっていた事を訊いてみたのだ。
ミヤ様からは、少し呆れた様な視線を向けられているが、気付かないフリをしておく。
『抵抗?何故だ?』
ネージュ殿は、コテンと首を傾げて、本当に意味が分からない─と言う様に俺を見上げている。
『“取られる”とは、どう言う意味だ?人間同士では、真名は交わせぬし、我は既に主と真名を交わしているから、あの騎士が我から主を取る事は有り得ぬ。』
ーな…成る程ー
『それに、あの騎士と一緒に居る時の主は、嬉しそうだろう?そんな嬉しそうにしている主を見る事ができて、我も嬉しい。主には、この世界で幸せになってもらいたいのだ。』
それを聞いたミヤ様が「そうよねー」と言って、ネージュ殿(犬バージョン)の頭を撫でている。
「ゼンさん?話したい事って、そこなんだけど…ゼンさんにとって、ハルが可愛いのは解るけど、あまりエディオルさんを苛めると…それこそハルに嫌われるわよ?」
「ぐぅっ──」
「それに、ハルは何歳だと思ってるの?もう22歳よ?私達の世界では勿論の事、この世界ででもちゃんと成人してるんだから。」
「────え?ニジュウニ?」
ーえ?ハル様って、22歳…なのか!?ー
「最初にここに召喚された時、三年程時が止まってたから、精神的には25歳よ。」
「───えっ!?」
ーニジュウゴ─?25!?ー
「やっぱり…知らなかったのね…どうりで、過保護過ぎると思ったのよ。」
と、ミヤ様は苦笑するが、俺はてっきり、ハル様は成人はしているとは思っていたが、20歳にはなっていないと思っていた。十代だと思っていた。
「それに、ハルは一人暮らしをしてた位、ある程度自立した生活を送ってたのよ?こっちの世界のご令嬢なんかより、よっぽどしっかりしてると思うわ。」
「一人…暮らし?」
ハル様達の世界では、女性が一人暮らしとは普通なんだろうか?特に、パルヴァンでは、女性の一人暮らしは有り得ないし、他の領地ででも滅多にない。
「あ─ひょっとして、ハルから、ハルの家族については何も聞いてない?」
「─はい。ハル様は、自分の事は全く話してはくれませんから。だから─です。だからこそ、私がハル様の親の分迄、ハル様を見守っていこうと思ったんです。」
「…成る程ね。ゼンさんは、本当に“お父さん”をしてたのね。」
ふふっ─と、ミヤ様が笑う。
「ただ、やり過ぎると本当に嫌われるわよ?父親と娘のあるあるでしょう?それが嫌なら…エディオルさんとの事は、少し距離を空けて見守ってあげたら?」
「見守るつもりではいるんですけど、ついつい…可愛い娘が取られるのか─と思うと…辛いんですよ!」
ーくぅっ─親子関係ではない俺でもこんなだ…世間の娘を持つ父親はどれ程なんだ!?ー
「“最強の武人”と呼ばれる人には…見えないわね。エディオルさんも、“氷の騎士”には見えなくなったし。ネージュは美魔女だし。え?何?ハルの周りは本当に…楽しい事が絶えないわね─。」
ーいやいやいや。ミヤ様がこっちに戻って来た事もビックリだったからな!?ー
と、口から出そうなのをグッと我慢した。そして、少し落ち着いて深呼吸する。
「はぁ─。確かに、ネージュ殿の言う通り、私だってハル様には幸せになってもらいたいんですよ。2人の仲を反対している訳でもないんです。ただ、こんなにも早く取られるとは思っていなかっただけなんです。少し位は、多目に見て下さい。ハル様が嫌がらない限りは、私も見守りますよ。」
ハル様が元の世界に還ったのも、この世界に戻って来たのも、エディオル殿絡みだった。それ程、ハル様にとってはエディオル殿は───
なら、2人が幸せになれるように、見守っていこう。
とは思うが、できる、できないは別の話だし、明日は予定通りに手合わせはしっかりきっちりとやる。
と言う事は、ミヤ様には秘密にしておく。
「アレは、まだまだ直りそうにないわね。」
『まだまだ直らぬな。』
ミヤとネージュは苦笑した。
*繁忙期を乗り切り、無事仕事納めもできました。
ようやく、閑話も投稿できて良かったです*
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