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第二章ー同棲ー
SIDEエディオル
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コトネが熱を出した。
ベッドの上で、顔を赤くして少し息苦しそうに寝ている。
「コトネ、すまないが…行って来る。」
コトネが眠ってから2日目。前から予定していた泊まり掛けの視察。勿論コトネの事は心配だが、近衛としての矜持を持っているし、これで休めば“私のせいで…”と、コトネが気に病むだろう。
ー帰って来る時には、また、元気なコトネに会えるだろうか?ー
そう思うながら、俺はコトネの部屋を出て城へと向かった。
視察も無事に終え、帰る準備を整えているとルナ殿から魔術での手紙が届いた。
どうやら、コトネが未だに回復する気配が無い為、パルヴァンで保管している、コトネが作ったポーションを取りに行くと。
「ハル様が作る回復のポーションが…100本に1本の割合で、とんでもないレベルの質の物があるんですよ。なので、必ず私が鑑定して、とんでもない物は、いざと言う時の為に他の場所で保管してるんですよ。」
と、前にゼン殿が遠い目をしながら言っていた事を思い出す。そんなポーションだ。飲めばすぐ良くなるかもしれないな─と、少し安心しながら帰りの支度を続けた。
「エディオル、今日はこのまま帰って良いぞ。」
城門に辿り着いた時に、ランバルトが声を掛けてきた。
「ハル殿が心配だろう?報告書は少し遅くなっても構わないから。すぐに帰ってやれ。」
その言葉に、素直に有難いと思い
「ラン─王太子殿下、ありがとうございます。お言葉に甘えて──」
『──ノア───騎士────主を───助けてくれ───』
ネージュ殿の声が頭に響き渡った。
流石は天馬。ノアの足は衰え知らずの疲れ知らずで、一瞬にして蒼の邸に辿り着いた。
『主を離せ!』
「ネージュ!いいから!落ち着いて!お願い!」
「──ノア!ディ──!!」
今迄聞いた事のないコトネの悲痛な叫び声が響いた。その瞬間殺気が一気に溢れ出し、そのまま声のある方へと走って行く。
そこで目にした光景は──ネージュ殿は怒りのせいか魔力が溢れていた。その近くに居た2人の男が慌てるように逃げ出そうとして、そのうちの1人がコトネを担ぎ上げた。
ーコトネに触るなー
細身の男の方には、軽く鳩尾を蹴りあげて伸しておく。
コトネを担いでいる男の方は──
ーコトネは返してもらう。その手…要らないよな?ー
「あああああああああーっ」
コトネを取り戻す為に、その男の腕ごと切り落とし、ズルリと落下するコトネを俺の腕で抱き留める。
ドサッ──
「っ──????痛く…ない?」
と言いながら、ギュッと瞑っていた目を開けて、ソロソロと上げた顔を見て、ホッとしたのは一瞬で
「ハル、大丈夫…じゃないな…」
真っ赤に腫れている頬にソッと触れてから、左腕で抱き締める。
「もう少しだけ…我慢してくれ。」
そう言って、コトネを左腕だけで抱き上げる。本当は、このままここで待ってもらった方が良いのだろうが…離したくなかった。
すると、コトネも俺の首にギュッと、しがみついて来た。
「そう。そのまま…俺に掴まってて。直ぐに…終わるから。」
そのまま、男の方に視線を向ける。
「あああああっ…腕…が…っ」
「左腕は残念だったな。バランス良く…右腕も…いっとくか?」
「ひぃぃ──っ止めろ!止めてくれ!!」
「何故…お前の言う事を…聞かなければいけないんだ?あぁ、そうか。利き腕は…止めておこうか?代わりに…足は要らないな。これから先の人生、お前にはもう、自由はないから。」
ーコトネとネージュ殿に手を出したのだ。もう、自由なんて無い。コトネが赦そうともー
「それに…俺が何もしなくても…次から次へと来るから、覚悟しておいた方が良いぞ?」
「なっ…何を…」
「おやおや…。私は…ハル様が病気だ─としか聞いていなかったのですが…。」
タイミング良くゼン殿が現れた。
「エディオル殿。これ、頼まれていたポーションです。部屋に戻って…ハル様に飲ませて頂けますか?後の事は────俺に任せてくれるよな?」
殺気を含んだ笑みを湛えている。
「あぁ、勿論、ゼン殿に任せますよ。今の俺は、ハルが第一優先なので…。ポーション、ありがとうございます。後は…宜しくお願いします。」
そう言うと、俺は邸の方へとゆっくりと歩きだした。
「ハル、遅くなって…すまない。もう大丈夫だからな。部屋に戻ろう。」
「────っ」
ギュッと、俺の首にしがみついたまま、コトネはコクコクと頷いた。
「─ディは…ここに…側に…居てくれる?」
俺の服をギュッと握っているコトネの手を、俺の手で包み込む。
「何処にも行かない。ずっとここに居るから。おやすみ、コトネ。」
「ありがとう。」
ふにゃりと笑った後、コトネは目を閉じた。
「エディオル様もお疲れでしょう?ハル様の為にも…いっそのこと、添い寝しちゃって下さい。その方が…私達も安心なので…。私もリディも…ゼンさんと…後片付けで離れますので、ハル様の事、宜しくお願いします。」
と、ルナ殿とリディ殿に笑顔で言われ、断る理由もないから、コトネの横に入り込んだ。そのまま後ろから抱き締める。
その柔らかい身体と、コトネの香りにホッとする。
きっと、俺が動かなくても皆が動くだろう。ならば、俺は…コトネの側に居るだけだ。それに─
ーコトネが側に居て欲しいと言うのは…俺だけだろうからー
とは、口に出しては言わないでおこう。
「──コトネ。ゆっくり…おやすみ。」
そう囁いて更にコトネを抱き寄せてから、俺も目を閉じた。
ベッドの上で、顔を赤くして少し息苦しそうに寝ている。
「コトネ、すまないが…行って来る。」
コトネが眠ってから2日目。前から予定していた泊まり掛けの視察。勿論コトネの事は心配だが、近衛としての矜持を持っているし、これで休めば“私のせいで…”と、コトネが気に病むだろう。
ー帰って来る時には、また、元気なコトネに会えるだろうか?ー
そう思うながら、俺はコトネの部屋を出て城へと向かった。
視察も無事に終え、帰る準備を整えているとルナ殿から魔術での手紙が届いた。
どうやら、コトネが未だに回復する気配が無い為、パルヴァンで保管している、コトネが作ったポーションを取りに行くと。
「ハル様が作る回復のポーションが…100本に1本の割合で、とんでもないレベルの質の物があるんですよ。なので、必ず私が鑑定して、とんでもない物は、いざと言う時の為に他の場所で保管してるんですよ。」
と、前にゼン殿が遠い目をしながら言っていた事を思い出す。そんなポーションだ。飲めばすぐ良くなるかもしれないな─と、少し安心しながら帰りの支度を続けた。
「エディオル、今日はこのまま帰って良いぞ。」
城門に辿り着いた時に、ランバルトが声を掛けてきた。
「ハル殿が心配だろう?報告書は少し遅くなっても構わないから。すぐに帰ってやれ。」
その言葉に、素直に有難いと思い
「ラン─王太子殿下、ありがとうございます。お言葉に甘えて──」
『──ノア───騎士────主を───助けてくれ───』
ネージュ殿の声が頭に響き渡った。
流石は天馬。ノアの足は衰え知らずの疲れ知らずで、一瞬にして蒼の邸に辿り着いた。
『主を離せ!』
「ネージュ!いいから!落ち着いて!お願い!」
「──ノア!ディ──!!」
今迄聞いた事のないコトネの悲痛な叫び声が響いた。その瞬間殺気が一気に溢れ出し、そのまま声のある方へと走って行く。
そこで目にした光景は──ネージュ殿は怒りのせいか魔力が溢れていた。その近くに居た2人の男が慌てるように逃げ出そうとして、そのうちの1人がコトネを担ぎ上げた。
ーコトネに触るなー
細身の男の方には、軽く鳩尾を蹴りあげて伸しておく。
コトネを担いでいる男の方は──
ーコトネは返してもらう。その手…要らないよな?ー
「あああああああああーっ」
コトネを取り戻す為に、その男の腕ごと切り落とし、ズルリと落下するコトネを俺の腕で抱き留める。
ドサッ──
「っ──????痛く…ない?」
と言いながら、ギュッと瞑っていた目を開けて、ソロソロと上げた顔を見て、ホッとしたのは一瞬で
「ハル、大丈夫…じゃないな…」
真っ赤に腫れている頬にソッと触れてから、左腕で抱き締める。
「もう少しだけ…我慢してくれ。」
そう言って、コトネを左腕だけで抱き上げる。本当は、このままここで待ってもらった方が良いのだろうが…離したくなかった。
すると、コトネも俺の首にギュッと、しがみついて来た。
「そう。そのまま…俺に掴まってて。直ぐに…終わるから。」
そのまま、男の方に視線を向ける。
「あああああっ…腕…が…っ」
「左腕は残念だったな。バランス良く…右腕も…いっとくか?」
「ひぃぃ──っ止めろ!止めてくれ!!」
「何故…お前の言う事を…聞かなければいけないんだ?あぁ、そうか。利き腕は…止めておこうか?代わりに…足は要らないな。これから先の人生、お前にはもう、自由はないから。」
ーコトネとネージュ殿に手を出したのだ。もう、自由なんて無い。コトネが赦そうともー
「それに…俺が何もしなくても…次から次へと来るから、覚悟しておいた方が良いぞ?」
「なっ…何を…」
「おやおや…。私は…ハル様が病気だ─としか聞いていなかったのですが…。」
タイミング良くゼン殿が現れた。
「エディオル殿。これ、頼まれていたポーションです。部屋に戻って…ハル様に飲ませて頂けますか?後の事は────俺に任せてくれるよな?」
殺気を含んだ笑みを湛えている。
「あぁ、勿論、ゼン殿に任せますよ。今の俺は、ハルが第一優先なので…。ポーション、ありがとうございます。後は…宜しくお願いします。」
そう言うと、俺は邸の方へとゆっくりと歩きだした。
「ハル、遅くなって…すまない。もう大丈夫だからな。部屋に戻ろう。」
「────っ」
ギュッと、俺の首にしがみついたまま、コトネはコクコクと頷いた。
「─ディは…ここに…側に…居てくれる?」
俺の服をギュッと握っているコトネの手を、俺の手で包み込む。
「何処にも行かない。ずっとここに居るから。おやすみ、コトネ。」
「ありがとう。」
ふにゃりと笑った後、コトネは目を閉じた。
「エディオル様もお疲れでしょう?ハル様の為にも…いっそのこと、添い寝しちゃって下さい。その方が…私達も安心なので…。私もリディも…ゼンさんと…後片付けで離れますので、ハル様の事、宜しくお願いします。」
と、ルナ殿とリディ殿に笑顔で言われ、断る理由もないから、コトネの横に入り込んだ。そのまま後ろから抱き締める。
その柔らかい身体と、コトネの香りにホッとする。
きっと、俺が動かなくても皆が動くだろう。ならば、俺は…コトネの側に居るだけだ。それに─
ーコトネが側に居て欲しいと言うのは…俺だけだろうからー
とは、口に出しては言わないでおこう。
「──コトネ。ゆっくり…おやすみ。」
そう囁いて更にコトネを抱き寄せてから、俺も目を閉じた。
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