今更ですか?結構です。

みん

文字の大きさ
31 / 55

決定

しおりを挟む
❋おはようございます。朝起きたら、お気に入り登録が6000を超えていたので∑(๑⊙_⊙๑)、感謝の気持ちを込めまして、今日は2話投稿します。登録、ありがとうございます。いつも、読んでいただき、感想もいただき、ありがとうございます。❋
*.+゚★☆感d(≧▽≦)b謝☆★゚+.*













❋❋❋❋❋❋❋❋❋


特に、表立って第一王子と私の関係性が変わる事はなく、ティアリーナ様や兄達、2年生の卒業式も終わり、この春から2年生としての学園生活が始まった。と言う事は──

一つ年下の妹が入園したと言う事である。




「兄は常に次席をキープして卒業したけど……妹はまさかのCクラスだとは思わなかったわ。」

「え?そうですか?アレはどう見てもそのレベルてすよ?」

「───ココ……。」

いくら脳内お花畑とは言え、同じ両親から生まれたのだから、妹もそこそこできるのでは?と思っていたけど…平民中心に作られるDクラスを除き、貴族は基本ABCと成績順にクラス分けをする。妹のアナベルは……Cクラスだった。まぁ、辺境伯を継ぐのは兄だから、特に問題は無いけど─。

ー後は、学園内で私に関わって来なければ…良いんだけどねー






なんて、お花畑を侮っていた私を殴ってやりたい──。





「あら、お姉様は今日もお友達とご一緒なのですか?相変わらず殿下からのお誘いがありませんのね。」

「「「「……………」」」」

放課後、学園にある自由室─生徒が自由に使えるサロンで、いつもの4人でお茶をしていると、いつものように妹がやって来た。

「やっぱり、お姉様は殿下からは見放されているのね。」

クスクスと嗤って、言いたい事だけを言って去って行く─これが、お花畑のいつものパターンだ。

たしかに、第三者から見れば、フェリシティ=エルダインは第一王子の婚約者にはなれない、見放されている─と見えるだろう。だけど、それは者であって、者は、そうではないと分かっているのだ。

「本当に、半分でもフェリシティ嬢と血が繋がってるのか?いや、あの優秀なシリル殿と同じ血が流れているのか?」

相変わらず、エルド様はストレートだ。

「残念ながら……。」

それでも、私に攻撃はするが、グレイシーやエルド様やリオには決して攻撃しない。その辺は………流石だよね。まぁ、いつも私の横で冷気を放っているリオには全く気付いていないけど。

それでも、それ位の攻撃は可愛いものだ。


第一王子と言えば──

卒業したティアリーナ様とテレッサ様とは会う機会が減る─と言うと事で、その2人を王城に呼んでお茶をする機会を増やしたそうだ。そこに、時々私とミンディ様とノーラ様が加わる。
勿論、相変わらず、私と第一王子の視線が交わる事はない。と言うか、私も敢えて合わそうとしないから。それに、ティアリーナ様が、いつも第一王子の前の席をキープしてくれているからだ。
本当に、ありがたいです。このまま──このまま、残りの学園生活を過ごしたいと思っている。




******

第一王子は変わった─とよく耳にするようになったのは、2年生の冬休み直前の頃だった。
第一王子は、よく周りの声を聞き、そこから疑問に思った事はきちんと調べて精査する。
当たり前と言えば当たり前の事だけど─。

そうして、いくつか滞っていた事業を進める事ができたそうだ。これについては、あのエルド様も手放しで褒めて?喜んでいた。

後は、コレを王妃様がどう判断するか─だ。






******

いよいよ、明日で1学期が終わり、冬休みに入ると言う日。


「あ、俺も一緒にエルダイン辺境地に行くから。」

「え?聞いてなかったけど!?」

「うん。今初めてフェリに言ったからな。領に居る辺境伯とシリル殿には言って、許可をもらっているから大丈夫だ。」

と、ニッコリ笑った後、私の耳元に顔を近付けて

「これで、ゆっくりとフェリと一緒に居られる。」

と、囁かれた。

「───なっ!?」

「ふっ───本当に、顔を赤くするフェリは可愛いな。」

「──っっっ!!??」

学園ではあんなにも普通だったのに!?あっ……甘い!甘過ぎる!!私、こんなんで、冬休みは無事に過ごせるの!?

囁かれた耳が熱を持ったまま、私は心の中で叫んだ。









*その頃の王城にて*


王妃が執務室で執務をこなしていると、そこへ、息子である第一王子メルヴィルがやって来た。

王妃はメルヴィルが入室したのを確認した後、自分付きの筆頭侍女(王妃宮筆頭侍女)以外の人払いを命じた。
その為、今、この部屋に居るのは─王妃、メルヴィル、侍女─だけである。



「メルヴィル、決めたのですね?」

「はい。」

母である王妃からの簡単な質問に、メルヴィルも簡単に答えて、手に持っている布が掛けられた手の平サイズのトレーを王妃に差し出す。

王妃はソレを受け取り、その布を外す。

「母上には、ご心配お掛けしましたが…やっぱり、私にはしか………。」

「──そう。…彼女とは…関係を修復──回復できたと?」

「まだ…回復とまではいきませんが、必ず!」

「───そう。では…最後に、一度だけ確認するわね。メルヴィル。で、ティアラを作って良いのね?」

「はい!勿論です。母上、宜しくお願いします。」

メルヴィルは、パアッと顔を明るくさせ王妃にお願いをした後、そのまま執務室から出て行った。

そう。メルヴィルが持って来たのは、婚約者を決定付けるアイテム─ティアラに付ける宝石だった。そのティアラを作らせるのは王妃と決まっている為、宝石の色を決めたメルヴィルが王妃の所に持って来たのだ。この時点で、婚約者は決まった。

そして──

「これで…王太子も決まったわね………。」

そう呟きながら、手元にあるその宝石にもう一度布を被せる。

「レイア、で、ティアラを用意してちょうだい。それと、私は今から陛下に会って来るわ。」

「畏まりました。」

王妃は一度目を瞑った後、しっかりと前を見据えて歩き出した。







❋本日2話目は、いつも通り(私が忘れていなければ)20時31分31秒頃に投稿します❋
(* ᵕᴗᵕ)⁾⁾⁾ ꕤ


しおりを挟む
感想 373

あなたにおすすめの小説

私の頑張りは、とんだ無駄骨だったようです

風見ゆうみ
恋愛
私、リディア・トゥーラル男爵令嬢にはジッシー・アンダーソンという婚約者がいた。ある日、学園の中庭で彼が女子生徒に告白され、その生徒と抱き合っているシーンを大勢の生徒と一緒に見てしまった上に、その場で婚約破棄を要求されてしまう。 婚約破棄を要求されてすぐに、ミラン・ミーグス公爵令息から求婚され、ひそかに彼に思いを寄せていた私は、彼の申し出を受けるか迷ったけれど、彼の両親から身を引く様にお願いされ、ミランを諦める事に決める。 そんな私は、学園を辞めて遠くの街に引っ越し、平民として新しい生活を始めてみたんだけど、ん? 誰かからストーカーされてる? それだけじゃなく、ミランが私を見つけ出してしまい…!? え、これじゃあ、私、何のために引っ越したの!? ※恋愛メインで書くつもりですが、ざまぁ必要のご意見があれば、微々たるものになりますが、ざまぁを入れるつもりです。 ※ざまぁ希望をいただきましたので、タグを「ざまぁ」に変更いたしました。 ※史実とは関係ない異世界の世界観であり、設定も緩くご都合主義です。魔法も存在します。作者の都合の良い世界観や設定であるとご了承いただいた上でお読み下さいませ。

本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
本日、私は大切な人達を2人同時に失います <子供の頃から大好きだった幼馴染が恋する女性は私の5歳年上の姉でした。> 両親を亡くし、私を養ってくれた大切な姉に幸せになって貰いたい・・・そう願っていたのに姉は結婚を約束していた彼を事故で失ってしまった。悲しみに打ちひしがれる姉に寄り添う私の大好きな幼馴染。彼は決して私に振り向いてくれる事は無い。だから私は彼と姉が結ばれる事を願い、ついに2人は恋人同士になり、本日姉と幼馴染は結婚する。そしてそれは私が大切な2人を同時に失う日でもあった―。 ※ 本編完結済。他視点での話、継続中。 ※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています ※ 河口直人偏から少し大人向けの内容になります

初恋を奪われたなら

豆狸
恋愛
「帝国との関係を重視する父上と母上でも、さすがに三度目となっては庇うまい。死神令嬢を未来の王妃にするわけにはいかない。私は、君との婚約を破棄するッ!」

廃妃の再婚

束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの 父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。 ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。 それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。 身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。 あの時助けた青年は、国王になっていたのである。 「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは 結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。 帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。 カトルはイルサナを寵愛しはじめる。 王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。 ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。 引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。 ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。 だがユリシアスは何かを隠しているようだ。 それはカトルの抱える、真実だった──。

全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。

彩華(あやはな)
恋愛
3年前にリゼッタお姉様が風邪で死んだ後、お姉様の婚約者であるバルト様と結婚したわたし、サリーナ。バルト様はお姉様の事を愛していたため、わたしに愛情を向けることはなかった。じっと耐えた3年間。でも、人との出会いはわたしを変えていく。自由になるために全てを捨てる覚悟を決め、わたしはわたしらしく生きる事を決意する。

真実の愛を見つけた婚約者(殿下)を尊敬申し上げます、婚約破棄致しましょう

さこの
恋愛
「真実の愛を見つけた」 殿下にそう告げられる 「応援いたします」 だって真実の愛ですのよ? 見つける方が奇跡です! 婚約破棄の書類ご用意いたします。 わたくしはお先にサインをしました、殿下こちらにフルネームでお書き下さいね。 さぁ早く!わたくしは真実の愛の前では霞んでしまうような存在…身を引きます! なぜ婚約破棄後の元婚約者殿が、こんなに美しく写るのか… 私の真実の愛とは誠の愛であったのか… 気の迷いであったのでは… 葛藤するが、すでに時遅し…

【完結】あなたのいない世界、うふふ。

やまぐちこはる
恋愛
17歳のヨヌク子爵家令嬢アニエラは栗毛に栗色の瞳の穏やかな令嬢だった。近衛騎士で伯爵家三男、かつ騎士爵を賜るトーソルド・ロイリーと幼少から婚約しており、成人とともに政略的な結婚をした。 しかしトーソルドには恋人がおり、結婚式のあと、初夜を迎える前に出たまま戻ることもなく、一人ロイリー騎士爵家を切り盛りするはめになる。 とはいえ、アニエラにはさほどの不満はない。結婚前だって殆ど会うこともなかったのだから。 =========== 感想は一件づつ個別のお返事ができなくなっておりますが、有り難く拝読しております。 4万文字ほどの作品で、最終話まで予約投稿済です。お楽しみいただけましたら幸いでございます。

完結 貴族生活を棄てたら王子が追って来てメンドクサイ。

音爽(ネソウ)
恋愛
王子の婚約者になってから様々な嫌がらせを受けるようになった侯爵令嬢。 王子は助けてくれないし、母親と妹まで嫉妬を向ける始末。 貴族社会が嫌になった彼女は家出を決行した。 だが、有能がゆえに王子妃に選ばれた彼女は追われることに……

処理中です...