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第三章ー学園生活ー
禁忌の魔法
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「収束したかと思ってから1年か2年経ってから……その時の関係者が、2人……亡くなってしまったんだ。」
2人───
ーアドリーヌ…だけじゃ…なかった?一体…誰が?ー
「……関係者が亡くなった…と言いますけど…その出来事と無関係で亡くなった─と言う可能性は…」
「その可能性は無いと思う。」
100年前のあの出来事。第二王子が含まれていた事で、王家はかなりのダメージを受けたそうだ。その為、箝口令を敷き話が広がる事を食い止める事はできたが、被害を受けた子達の親は、それだけでは怒りが収まらなかった。
そして動いたのが、一番被害を受けた……侯爵家と、当時の第二王子の婚約者の家の公爵家だった。
ージョアンヌ様の家と……スペイシーだー
「それで判明したのは───その出来事の中心には、いつも聖女が居たと言う事だった。」
聖女─ローゼ=ルードモント子爵令嬢──
「そして、その聖女は………禁忌とされていた魔法を使っていたんだ。」
「───っ!」
「第二王子とその側近達が巻き込まれて、そのうちの1人が……自身の婚約者だった令嬢を、殺めてしまったんだ。その上、その者は……その場で自殺していたらしい。」
『あれは…惑わされていたんだ。俺の意思じゃなかったんだ!あの……アイツのせいで!』
最期になったあの日、彼が言っていたのは─
「それでも、決定的な証拠が得られないまま、その聖女が第二王子の───ナディア?」
ー彼は…自分の意思ではなかった?禁忌の魔法をかけられていたから?ー
あの時、逃げずに、彼と話し合っていたら…何かが変わっていた?アドリーヌは殺されずに、彼も死ぬ事はなかった?私が逃げたせいで───
「ナディア!?」
「──っ!?」
「大丈夫か?聞いて…気分の良い話ではなかったな……巻き込んでしまうからには、全て知っておいた方が良いと思っていたんだが…配慮が足らなかった。申し訳無い。」
「いえ…」
“大丈夫です”─とは言えない。自分で自分の顔を見る事はできないけど、きっと、顔色は悪くなっているだろうし、さっきから体の震えが止まらない。全然大丈夫じゃないのだ。
「少し…待っててくれ…」
そう言うと、モンテルアーノ様は部屋に張った結界を解除した後、地下のフロアから出て行った。
“禁忌の魔法”
ハッキリとは言わなかったけど、ソレは“魅了”と呼ばれていたものだろう。
魅了の魔法は、他人の心を惑わす魔法。特定の属性の魔法ではなく、稀に顕れる魔法だ。聖女だから─持っているわけじゃない。
ローゼ=ルードモントは、その魅了を使って、第二王子や彼達の心を惑わせていた?
そして、今世でもまた、聖女が魅了を?でも、今迄シェイラ=ペイトリンが第三王子達に、何かしらの魔法を掛けているような気配は全くなかった。魔道士ともなれば、相手が魔法を使えばそれとなくでも分かる。勿論、ルシエント様ともなれば、自分に魔法を掛けられて気付かない訳がない。
そもそも、禁忌とされて以後、魔力持ちは定期的に魔力検査を受ける義務があり、その時に禁忌とされた魔法、魔力の有無の確認もされているから、その時に見付かれば、必ず国から強制的に対処され、その禁忌の魔法を使えないようにされるのが決まりだ。
ーなのに……何故?ー
「まだ、顔色が悪いな…」
「えっ!?」
色々考えているうちに、モンテルアーノ様が戻って来ていたようで……何故か、私の頬に手をあてて私の顔を覗き込んでいる。
触れられている事が恥ずかい!と思う反面、何故か、その温かい手にホッとする自分も居る。
そのままで居ると、「これでも飲んで、落ち着いてくれ」と、頬から手が離れていき、代わりに目の前にティーカップが置かれた。フワリと漂う香りに、少しだけ心が落ち着いてくる。「…いただきます」と言ってから飲むと、その温かさが体の中に広がっていくのと同時に、強張っていた体も少しずつ解れていった。
「美味しいです」
「それなら良かった。私が疲れた時によく飲むハーブティーなんだ。色々アレンジして、最終的にこのブレンドになったんだが…。」
「え?モンテルアーノ様が自分でブレンドしたんですか?」
ーえ!?第二騎士団副団長様が!?侍女や女官ではなく!?ー
「普通の紅茶なら、侍女達に淹れてもらうんだが、ハーブティーには拘りがあって……自分でした方がストレスも無いから、ハーブティーだけは自分でブレンドしたり淹れたりしているんだ。」
似合わないだろう?─と、少し恥ずかしそうに笑うモンテルアーノ様は、30歳の騎士とは思えない、可愛らしい笑顔だ。これを、世間では“ギャップ”と言うらしい。
「本当に、ありがとうございます。お陰で落ち着きました。本当に…美味しかったです。」
ー単なる平民の私なんかの為に、わざわざ淹れてもらって、申し訳無いやらありがたいやらー
「私の方こそ…申し訳無かった。取り敢えず、今日はここまでにしておこう。ただ…事が事だから、明日、またここに来てもらえるだろうか?」
「はい、それは勿論です。」
明日の学園の授業が終われば、週末2日は学園が休みとなる。来週の学園が始まる迄に、色々と話を詰めておく必要があるだろう。
「それじゃあ、明日、学園が終わったら登城してくれ。」
と、明日の約束をして、今日はもう帰る事となった。
❋エールを頂き、ありがとうございます❋
°+♡:.(っ>ω<c).:♡+°
2人───
ーアドリーヌ…だけじゃ…なかった?一体…誰が?ー
「……関係者が亡くなった…と言いますけど…その出来事と無関係で亡くなった─と言う可能性は…」
「その可能性は無いと思う。」
100年前のあの出来事。第二王子が含まれていた事で、王家はかなりのダメージを受けたそうだ。その為、箝口令を敷き話が広がる事を食い止める事はできたが、被害を受けた子達の親は、それだけでは怒りが収まらなかった。
そして動いたのが、一番被害を受けた……侯爵家と、当時の第二王子の婚約者の家の公爵家だった。
ージョアンヌ様の家と……スペイシーだー
「それで判明したのは───その出来事の中心には、いつも聖女が居たと言う事だった。」
聖女─ローゼ=ルードモント子爵令嬢──
「そして、その聖女は………禁忌とされていた魔法を使っていたんだ。」
「───っ!」
「第二王子とその側近達が巻き込まれて、そのうちの1人が……自身の婚約者だった令嬢を、殺めてしまったんだ。その上、その者は……その場で自殺していたらしい。」
『あれは…惑わされていたんだ。俺の意思じゃなかったんだ!あの……アイツのせいで!』
最期になったあの日、彼が言っていたのは─
「それでも、決定的な証拠が得られないまま、その聖女が第二王子の───ナディア?」
ー彼は…自分の意思ではなかった?禁忌の魔法をかけられていたから?ー
あの時、逃げずに、彼と話し合っていたら…何かが変わっていた?アドリーヌは殺されずに、彼も死ぬ事はなかった?私が逃げたせいで───
「ナディア!?」
「──っ!?」
「大丈夫か?聞いて…気分の良い話ではなかったな……巻き込んでしまうからには、全て知っておいた方が良いと思っていたんだが…配慮が足らなかった。申し訳無い。」
「いえ…」
“大丈夫です”─とは言えない。自分で自分の顔を見る事はできないけど、きっと、顔色は悪くなっているだろうし、さっきから体の震えが止まらない。全然大丈夫じゃないのだ。
「少し…待っててくれ…」
そう言うと、モンテルアーノ様は部屋に張った結界を解除した後、地下のフロアから出て行った。
“禁忌の魔法”
ハッキリとは言わなかったけど、ソレは“魅了”と呼ばれていたものだろう。
魅了の魔法は、他人の心を惑わす魔法。特定の属性の魔法ではなく、稀に顕れる魔法だ。聖女だから─持っているわけじゃない。
ローゼ=ルードモントは、その魅了を使って、第二王子や彼達の心を惑わせていた?
そして、今世でもまた、聖女が魅了を?でも、今迄シェイラ=ペイトリンが第三王子達に、何かしらの魔法を掛けているような気配は全くなかった。魔道士ともなれば、相手が魔法を使えばそれとなくでも分かる。勿論、ルシエント様ともなれば、自分に魔法を掛けられて気付かない訳がない。
そもそも、禁忌とされて以後、魔力持ちは定期的に魔力検査を受ける義務があり、その時に禁忌とされた魔法、魔力の有無の確認もされているから、その時に見付かれば、必ず国から強制的に対処され、その禁忌の魔法を使えないようにされるのが決まりだ。
ーなのに……何故?ー
「まだ、顔色が悪いな…」
「えっ!?」
色々考えているうちに、モンテルアーノ様が戻って来ていたようで……何故か、私の頬に手をあてて私の顔を覗き込んでいる。
触れられている事が恥ずかい!と思う反面、何故か、その温かい手にホッとする自分も居る。
そのままで居ると、「これでも飲んで、落ち着いてくれ」と、頬から手が離れていき、代わりに目の前にティーカップが置かれた。フワリと漂う香りに、少しだけ心が落ち着いてくる。「…いただきます」と言ってから飲むと、その温かさが体の中に広がっていくのと同時に、強張っていた体も少しずつ解れていった。
「美味しいです」
「それなら良かった。私が疲れた時によく飲むハーブティーなんだ。色々アレンジして、最終的にこのブレンドになったんだが…。」
「え?モンテルアーノ様が自分でブレンドしたんですか?」
ーえ!?第二騎士団副団長様が!?侍女や女官ではなく!?ー
「普通の紅茶なら、侍女達に淹れてもらうんだが、ハーブティーには拘りがあって……自分でした方がストレスも無いから、ハーブティーだけは自分でブレンドしたり淹れたりしているんだ。」
似合わないだろう?─と、少し恥ずかしそうに笑うモンテルアーノ様は、30歳の騎士とは思えない、可愛らしい笑顔だ。これを、世間では“ギャップ”と言うらしい。
「本当に、ありがとうございます。お陰で落ち着きました。本当に…美味しかったです。」
ー単なる平民の私なんかの為に、わざわざ淹れてもらって、申し訳無いやらありがたいやらー
「私の方こそ…申し訳無かった。取り敢えず、今日はここまでにしておこう。ただ…事が事だから、明日、またここに来てもらえるだろうか?」
「はい、それは勿論です。」
明日の学園の授業が終われば、週末2日は学園が休みとなる。来週の学園が始まる迄に、色々と話を詰めておく必要があるだろう。
「それじゃあ、明日、学園が終わったら登城してくれ。」
と、明日の約束をして、今日はもう帰る事となった。
❋エールを頂き、ありがとうございます❋
°+♡:.(っ>ω<c).:♡+°
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