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49 アルギュロス
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お茶の時間が終わると、ハルさんと一緒に裏庭にある薬草を育てているスペースへとやって来た。薬師のハルさんのお手伝いをしているのだ。
勿論、薬草の事などは全く分からないから、先ずは薬草の名前を覚えたり、ポーション作りの簡単な作業のお手伝いをしている。
当たり前だけど、日本では理数系だったけど、この世界では殆ど通用しない。
今日も実物を見ながら薬草の説明を聞いていると、側で日向ぼっこをしていたネージュさんが『帰って来たな』と呟いた。「誰が?」と思いながら辺りを見回すと─
「あ、セオ君……と………ハルさん!?」
「ん?」
何故か、セオ君の横には……ハルさんそっくりの美少女が居て、更にその美少女の足元には黒色のモフモフが居た。
「あ、セオおかえりなさい。ヴィー、どうしてここに?」
「あ、お母様!」
“ヴィー”、“お母様”─と言う事は……セオ君の妹!?
シルバーブロントのフワフワの髪に、水色の瞳。ハルさんにそっくりだ。そのヴィーさんがハルさんに抱きつき、黒色のモフモフも嬉しそうに、ハルさんの足にスリスリと頬を寄せている。
「ブルーナ、ただいま。」
「あ、セオ君、おかえりなさい。えっと…妹さん?」
「うん、そう。妹のヴィオラと、ヴィオラと名を交わしているネロだ。」
“ネロ”─ネージュさんとノアさんの子供で、フェンリルだったよね!?
「あ、貴方がお兄様の婚約者のブルーナ様!?私、ヴィオラ=マーレンと言います。」
「はい。私はブルーナ=リスタリアと言います。宜しくお願いします。」
「こちらこそ、宜しくお願いします。ただ、私、隣国に嫁いでいるから、普段はあまりここには帰って来れないんですけどね。」
何でも、ヴィオラさんは、隣国の王太子に嫁いで行った、ウォーランド王国の王女様付きの侍女をしていて、ヴィオラさん自身も、隣国の騎士団長と結婚しているそうだ。
兄のセオ君に婚約者ができたと言う事で、仕事が休みの今日、私に会いに来てくれたそうだ。旦那様であるシリウスさんは、どうしても休みが合わず来れなかったそうで、また改めて連れて来ますと言われた。
『私、ネロなの。ブルーナ、よろしくなの!』
と、尻尾をフリフリさせているのはフェンリルのネロさん。黒色の綺麗な毛並みのモフモフ。正直、可愛いしかない。
「ん?」
そこで、私の視界に入って来たのがシルヴィ。勿論、ハルさんが居るから、ピンッとした背筋のお座りなのだけど、尻尾が少しだけユラユラとしていて、その視線は真っ直ぐにネロさんに向けられている。
ーあれ?シルヴィにも……春が来た?ー
『ん?魔獣なの?』
ネロさんがシルヴィに気付き、トコトコとシルヴィに近寄っていく。ネロさんがシルヴィに近寄るほど、シルヴィの尻尾が更にユラユラと揺れる。
ーシルヴィにも、可愛らしいところがあったんだなぁー
そんな2頭のやり取りをニコニコと見ていると
「俺の方を見て欲しいんだけど?」
「───っ!?」
セオ君にグイッ─と腰を引き寄せられ、耳元で色気たっぷりに呟かれた。
「うーん……もっと俺を見てもらえるように頑張らないと駄目なのか……」
「えっ?ちがっ─見てるから!大丈夫!そんなに頑張らなくても大丈夫!」
「そう?」
くくっ─と、楽しそうに笑ってから、私の頭に軽くキスをするセオ君は……やっぱり甘かった。
「お母様……お兄様って……」
「うん。ディ─お父様に近いかもしれないね?」
「“近い”じゃなくて、同じだよね?」
「「……………」」
“溺愛”
ハルを溺愛するエディオルを見て育ったセオドアは、母の苦労を一番理解して、時には母を助ける事もあった。ただ、逆に、その溺愛が普通だった環境で育って来たとも言える。と言う事は、ある意味、溺愛に抵抗が無い─言う事だ。
「えっと……お兄様に、“ほどほどに”と……言わないとね……」
「うーん……分かってくれるかなぁ?」
ー無理だよねー
ハルとヴィオラは心の中でソッと呟き、セオドアとブルーナの2人を見つめた。
******
「俺の名はセオドア=カルザイン。お前の名は─“アルギュロス”」
それから、セオ君とシルヴィ改め─アルギュロスは、ハルさんを介して無事に名を交わす事ができた。
「小さい頃から、魔獣と名を交わす事に憧れがあったんだ。」
エディオルさんもハルさんもヴィオラさんも魔獣と名を交わしていて、自分だけが交わしていないと言う事が、ずっとコンプレックス?みたいなものになっていたそうだ。
魔獣と名を交わすと言う事事態が稀で、コンプレックスに感じる必要は無いと解っていても、どうしても劣等感を抱いてしまっていたそうだ。
『“アルギュロス”とは、何とも雄らしい名前だな!ありがとう、セオ!あ、シルヴィと言う名も、気に入ってはいたからな?』
「……ありがとう……」
何故か、セオ君と名を交わした後、ハルさんと手を繋いでいなくても、シル─アルギュロスと会話ができるようになった。名を交わしたセオ君の番だからでは?と言う事らしい。そうして、会話できるようになって分かった事は、アルギュロスの中でのトップがハルさんで、次いでセオ君。私は、その下と言う事だった。
❋“置き場”に、アルギュロス視点のお話を投稿しました。時間がある時にでも覗いてみて下さい❋
ꕤᴗ ᴗ)⁾⁾♡
❋エールを頂き、ありがとうございます❋
(*゚∀゚人゚∀゚*)♪
勿論、薬草の事などは全く分からないから、先ずは薬草の名前を覚えたり、ポーション作りの簡単な作業のお手伝いをしている。
当たり前だけど、日本では理数系だったけど、この世界では殆ど通用しない。
今日も実物を見ながら薬草の説明を聞いていると、側で日向ぼっこをしていたネージュさんが『帰って来たな』と呟いた。「誰が?」と思いながら辺りを見回すと─
「あ、セオ君……と………ハルさん!?」
「ん?」
何故か、セオ君の横には……ハルさんそっくりの美少女が居て、更にその美少女の足元には黒色のモフモフが居た。
「あ、セオおかえりなさい。ヴィー、どうしてここに?」
「あ、お母様!」
“ヴィー”、“お母様”─と言う事は……セオ君の妹!?
シルバーブロントのフワフワの髪に、水色の瞳。ハルさんにそっくりだ。そのヴィーさんがハルさんに抱きつき、黒色のモフモフも嬉しそうに、ハルさんの足にスリスリと頬を寄せている。
「ブルーナ、ただいま。」
「あ、セオ君、おかえりなさい。えっと…妹さん?」
「うん、そう。妹のヴィオラと、ヴィオラと名を交わしているネロだ。」
“ネロ”─ネージュさんとノアさんの子供で、フェンリルだったよね!?
「あ、貴方がお兄様の婚約者のブルーナ様!?私、ヴィオラ=マーレンと言います。」
「はい。私はブルーナ=リスタリアと言います。宜しくお願いします。」
「こちらこそ、宜しくお願いします。ただ、私、隣国に嫁いでいるから、普段はあまりここには帰って来れないんですけどね。」
何でも、ヴィオラさんは、隣国の王太子に嫁いで行った、ウォーランド王国の王女様付きの侍女をしていて、ヴィオラさん自身も、隣国の騎士団長と結婚しているそうだ。
兄のセオ君に婚約者ができたと言う事で、仕事が休みの今日、私に会いに来てくれたそうだ。旦那様であるシリウスさんは、どうしても休みが合わず来れなかったそうで、また改めて連れて来ますと言われた。
『私、ネロなの。ブルーナ、よろしくなの!』
と、尻尾をフリフリさせているのはフェンリルのネロさん。黒色の綺麗な毛並みのモフモフ。正直、可愛いしかない。
「ん?」
そこで、私の視界に入って来たのがシルヴィ。勿論、ハルさんが居るから、ピンッとした背筋のお座りなのだけど、尻尾が少しだけユラユラとしていて、その視線は真っ直ぐにネロさんに向けられている。
ーあれ?シルヴィにも……春が来た?ー
『ん?魔獣なの?』
ネロさんがシルヴィに気付き、トコトコとシルヴィに近寄っていく。ネロさんがシルヴィに近寄るほど、シルヴィの尻尾が更にユラユラと揺れる。
ーシルヴィにも、可愛らしいところがあったんだなぁー
そんな2頭のやり取りをニコニコと見ていると
「俺の方を見て欲しいんだけど?」
「───っ!?」
セオ君にグイッ─と腰を引き寄せられ、耳元で色気たっぷりに呟かれた。
「うーん……もっと俺を見てもらえるように頑張らないと駄目なのか……」
「えっ?ちがっ─見てるから!大丈夫!そんなに頑張らなくても大丈夫!」
「そう?」
くくっ─と、楽しそうに笑ってから、私の頭に軽くキスをするセオ君は……やっぱり甘かった。
「お母様……お兄様って……」
「うん。ディ─お父様に近いかもしれないね?」
「“近い”じゃなくて、同じだよね?」
「「……………」」
“溺愛”
ハルを溺愛するエディオルを見て育ったセオドアは、母の苦労を一番理解して、時には母を助ける事もあった。ただ、逆に、その溺愛が普通だった環境で育って来たとも言える。と言う事は、ある意味、溺愛に抵抗が無い─言う事だ。
「えっと……お兄様に、“ほどほどに”と……言わないとね……」
「うーん……分かってくれるかなぁ?」
ー無理だよねー
ハルとヴィオラは心の中でソッと呟き、セオドアとブルーナの2人を見つめた。
******
「俺の名はセオドア=カルザイン。お前の名は─“アルギュロス”」
それから、セオ君とシルヴィ改め─アルギュロスは、ハルさんを介して無事に名を交わす事ができた。
「小さい頃から、魔獣と名を交わす事に憧れがあったんだ。」
エディオルさんもハルさんもヴィオラさんも魔獣と名を交わしていて、自分だけが交わしていないと言う事が、ずっとコンプレックス?みたいなものになっていたそうだ。
魔獣と名を交わすと言う事事態が稀で、コンプレックスに感じる必要は無いと解っていても、どうしても劣等感を抱いてしまっていたそうだ。
『“アルギュロス”とは、何とも雄らしい名前だな!ありがとう、セオ!あ、シルヴィと言う名も、気に入ってはいたからな?』
「……ありがとう……」
何故か、セオ君と名を交わした後、ハルさんと手を繋いでいなくても、シル─アルギュロスと会話ができるようになった。名を交わしたセオ君の番だからでは?と言う事らしい。そうして、会話できるようになって分かった事は、アルギュロスの中でのトップがハルさんで、次いでセオ君。私は、その下と言う事だった。
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ꕤᴗ ᴗ)⁾⁾♡
❋エールを頂き、ありがとうございます❋
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