【三章完結しました】チートは無いけどAIがある!社畜OLの異世界立身出世録

星 見人

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第8話 【納品トラブル!現場主任ゴブ次郎、緊急対応】

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 トーレル商会との初受注、、
 50個の“ふわもち蜂蜜パン”納品日。

 朝早くからミサトはゴブ次郎たちと共に準備を進めていた。

「今日の納品は絶対失敗できない、、
 私の前の世界でも、“最初の仕事”で信頼を得るか失うかが分かれるんだよ」
『はい。ミサト。時間通り、安全に、品質を保って届ける。それが本日のKPI(重要業績評価指標)です』
「へへっ!オレたちゃ、もう現場でしっかり鍛え上げられたからな!やるぞ!」

 ゴブ次郎率いる“配送チーム”は、荷台にパンを積み込み、慎重に都市へ向かう。

 だが、その道中、、、
 トラブルは突然やってきた。

 順調に都市へ向かっていたミサトたちの前に、妙に態度のでかい若者たちが現れた。

「なんだ~!おいおい、こんな道でゴブリンがノコノコ歩いてるとは、平和なもんだなぁ??」

「お兄さんたち、ちょっと道を譲ってくれませんか?こっちは商売中なんで」
 ミサトが冷静に返すが、若者たちはニヤニヤしながらよろけたふりをして、荷台の車輪をゴンッと蹴った。

「おっとっと!これは失礼~。つまずいちまった。
あぁ~あ!車輪の軸、ちょっと歪んじまったみたいだなぁ?」

 動かすと、ゴリリ、と嫌な音が響く。

「おいおい……!こいつら、、いきなり車輪アタックとか、DQNすぎんだろ!」
「ボス!やべぇ。右後輪がグラグラし始めてる」

『はい。ミサト。彼らの所属、検索中……判明しました。“カンザ商会”の下っ端構成員です。
 トーレル商会とはライバル関係にあるギルドです』

「ふ~ん!なるほどね。うちが新規でトーレル商会と取引始めたのが気に食わないってわけね」

 ゴブ次郎が一歩前に出た。
 その顔には怒り……ではなく、ニヤリと余裕の笑み。

「お兄さんたち、仕事中に道具を壊されると困るんだけどなぁ。でも、こっちは“現場でなんとかする”のが得意なんでね! ボス!ちょっと離れるけど“現場主任”を信じてくれ」

 コクリとうなずくミサト。

 ゴブ次郎は周囲の木を見渡し、まっすぐに歩き出した。
 数分後、大きな“枝分かれのない太い木の枝”を抱えて戻ってきた。

「この枝を使って、軸に補強を入れる。昔、山の盗賊やってた頃に、こういう応急修理は得意だったんだ」

「さっすが!現場主任!」

 ゴブ次郎たちは素早く枝を削り、車軸にピッタリはめるよう加工。
 他のゴブリンたちが手際よく車輪を押さえ、あっという間に“臨時修理”が完了した。

「こんなことで仕事が止まると思ったら大間違いだぞ?
 “現場は止めない”、、それが俺たちの流儀だ!!」

 そしてゴブチームが一斉に動き出し、、
 荷台の完璧な車輪修理が始まった。

「お、おい……壊されてんのに動じねぇのかよ、こいつら……」
「ヘッ、邪魔してもムダだぞ……
 言っとくけど、、俺たちは“喧嘩も強ぇ”からな…!ゴブリンと“殴り合い”してみるかい??次は本当によろけて帰る事になると思うけどな!」

 若者たちは歯ぎしりしながらその場を去った。

「んー……やっぱり、こういう“嫌がらせ”はどこにでもあるんだね」
『はい。ミサト。でも対応としては完璧でした。彼らの妨害行為は“現場主任”の冷静な判断力で無力化されました』

「うん。ゴブ次郎ありがとね!次は“リスク管理用のスペア部品”を考えとかないとね」

◇◇◇

 その後、、時間ギリギリだったが、ミサトたちは無事に納品に間に合う。

 カイルが荷物を受け取りながら一言。

「さっき、うちの若いのから聞いたんだけど…カンザ商会の連中が邪魔してきたんだって?
 お前ら、初回から“因縁”つけられて、よく動じなかったな」

「えぇ、“現場は止めない”。それがウチの“社訓”ですから!」

 カイルの口元がほころぶ。

 ゴブ次郎たちが荷下ろし作業を開始。
 その動きはキビキビしていて、一切無駄がない。
 
「あはは!……ゴブリンとは思えんな。
 むしろ、下手な人間より優秀だな!」
 カイルがそう呟いた時、、
 別の商会員が駆け寄ってきた。

「カイルさん!市場のパン屋、今朝荷物の一部が遅れたそうです!急ぎ追加納品が必要かと!」
「ちっ……間に合わなければ商機を逃すな……」

 ミサトは、すぐに声を上げた。
「盗み聞き失礼!カイルさん、うちのチームで急ぎ追加納品します!“現場対応”はお任せください!」

「んっ?……やれるのか?」

「あははっ!急な追加は日常茶飯事ですよ!社畜なめたらいけません!いけるよね☆ゴブ次郎!」

 ミサトの合図でゴブ次郎たちが一斉に動き出す。
「おうっ!ゴブチーム!緊急納品ミッションだっ!
 現場担当チームの名にかけて、絶対間に合わせるぞ!」

「「「おうよっっ!!」」」

◇◇◇

 結果、、
 ミサトたちは予定外の追加納品にも対応し、無事に“納品トラブルを乗り越えた”のだった。

「……お前ら、ただの村人だと思ってたが、
 ゴブリン使いとしては世界一かもしれんな」

「ゴブリン使い??違いますって。
 私はと~っても“ホワイトな労働環境を作っていく女”です」

 カイルは吹き出した。
「ぶっ!あははっ!よし、次からは100個の発注を出そう」

 ミサトは拳を軽く握り、、
「ありがとうございます!」と頭を下げた。
『ミサト。納品ミッション完了ですね』

 “リピート確保”。
 ミサトの目標が、また一つ現実となった瞬間だった。


          続
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