【三章完結しました】チートは無いけどAIがある!社畜OLの異世界立身出世録

星 見人

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第9話 【ゴブリンたちのはじめての休日!社畜式ホワイト革命】

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 都市での営業成功から数日後、、
 ミサトはゴブ次郎たちゴブリン部隊を呼び集めた。

「は~い、みんな集合!今日は“お休み”です!」
「お休み……?」
「お休みって…仕事じゃないのか?今日はパンコネないのか??」
 ゴブリンたちはポカンとした顔で見合わせる。

「あれ~?もっと狂喜乱舞して喜ぶと思ってたんだけど……もしかして、ゴブたち、“休む”って概念が無いのかい??」
「えっ?そりゃあ……今まで“働かなくてもいい時間”なんて、考えたこともなかったからなぁ…休んでたら飯食えなかったし…」

「……やっぱり、どぎついブラック環境出身か……」
 ミサトは頭を抱えた。
 この異世界でも“労働者が休む”という意識はまだまだ低いらしい。

「いいかい、ゴブたち、休むのも仕事のうちなんだよ」
「「「ふぁっ!?」」」
「働き詰めでボロボロになっても、良い仕事はできない。むしろ怪我につながるんだ。
 “休息”を取って、リフレッシュして、また元気に働く、、それが“ホワイト職場”ってやつだよ!」

「ボス、、……なんかそれ、すっげー贅沢な響きがするよ!!」
「贅沢でいいんだよ!あとでちゃんと有給もあげるから、ブラックに魂売っちゃダメだよ!」

◇◇◇

 こうして、ゴブリンたちにとって“人生初の休日”が始まった。
 村の広場では、ゴブリンたちが思い思いに時間を使っている。

「おぉぉい、見ろよ、これが“昼寝”ってやつか?
 うっひゃー!なんてお日様が気持ちいいんだぁ~!」
「エルナちゃん、オレにも“編み物”教えてくれよ!」
「ゴブ次郎君、パン作りじゃなく“釣り”ってのも楽しいぞ!」

 ミサトはその様子をベンチに座って眺めていた。

「うん!いいねぇ~……これだよ、これこれっ!
 本来、働くってのは“ちゃんと休める”から頑張れるんだよ。休みに贅沢したいから働く。これでいいんだよ!」

『はい。ミサト。ミサトの労働理念、着実に浸透しています』

「これをさ、都市でも広めたいよね~。
 働き詰めで潰れる職人や、搾取される労働者を一人でも減らすために」

 ふと、ゴブ次郎が麦茶のジョッキを手にやってきた。
「ボス。オレたち……“休む”ってのがこんなに幸せなことだとは思わなかった。
 こりゃ、働くのも楽しくなるわけだ」

「そうでしょ~?休みの日は“好きに過ごす”んだよ」
「じゃあさ……次の休み、オレたちで“ゴブリン料理大会”とかやっちゃってもいいかい?」

「うん!もちろん大歓迎!経費から材料費出すよ!」

 ゴブリンたちは満面の笑みを浮かべた。

◇◇◇

 昼下がり、、
 村の広場ではゴブリンたちが“人間の村人たち”と一緒に遊んでいた。
「おい!じいさん、これが“編み棒”か。オレにも貸してくれよ!」
「おう、ゴブ次郎君、お前さんは力加減が難しそうだが、まぁやってみんさい!」
「よーし、見てろよ、オレの手仕事!」

 隣では、エルナが子供たちと“石投げ遊び”をしている。
「エルナちゃん、ゴブ蔵たち、石投げ上手くなったよ!」
「えへへ、そう。ミサトさんに“遊びも全力”って教わってたからね!」
 
 ミサトはその光景を見て、心の中でガッツポーズ。
「よ~しよし、労働だけじゃなく、“地域交流”も大事。現場と地域の信頼はセットで築くのが鉄則だからね!」

 その瞬間、耳元に“リリィの声”が聞こえた。

『はい。ミサト。さすが“社畜式地域振興プロジェクト”担当。村民アンケートでも好感度は急上昇です』
「リリィ、それ“社畜”に何でも冠つければいいってもんじゃないからね?」
『はい。ミサト。では、“社畜式お昼寝タイム”でも推進しますか?』
「あははっ!それいいね~♪むしろゴブ次郎が今、全力でお昼寝をしようとしてるんだけど……あれはホワイト職場の鑑だよ」
『はい。ミサト。人類史に残る“働かせ方改革”ですね。ゴブリン版の、、。後でゴブリン取扱説明書に載せましょう』

 ミサトが肩を揺らして笑っていると、村の老婆が話しかけてきた。
「ミサトさんよ、ゴブリンたちが変わったのはあんたのおかげだねぇ」
「いえいえ、彼らが頑張ったからなんですよ。
 私はちょっと“お節介なマネージャー”しただけです」
「へぇ……立派な若者だこと。
 この村じゃ“休む”なんて贅沢なこと、誰も考えたことがなかったよ」
「これからは“しっかり働いて、しっかり休む”。
 それが“うまく回る村”の秘訣ですよ」

 老婆は目を細めた。
「いいねぇ。あんたに次の村長の座、譲りたくなるよ」
「いやいや…それは勘弁してください!」
『はい。ミサト。ミサトを村長候補リストに追加登録しました』
「ふぁっ?!勝手に登録するなぁぁ!!」

◇◇◇

 その日の夕暮れ、、
 ミサトはゴブ次郎たちと並んでベンチに座っていた。

「オレたちってさ、今まで“生きるために働く”だけだったけどさ、“楽しく生きるために働く”のもアリだなって、今日初めて思ったよ」
「あははっ!それが本当の働き方なんだって、ゴブ次郎」
『はい。ミサト。ホワイト職場伝説、異世界でも展開中』
「はは、……なんか私、“とんでもない異世界改革”しちゃってる?」
『はい。ミサト。次は“異世界労基署”を作りますか?』
「あははっ!リリィ、それ、真面目に考えてたんだよね……」

 ミサトとゴブ次郎、そしてリリィの掛け合いは、夕焼けの空に溶けていった。


 その日の夜、、
 ゴブリンたちは“休んだ分だけ、明日はしっかり働こう”と誓っていた。

『はい。ミサト。ホワイト労働革命ミッション進行中です』

「異世界でもブラック企業をぶっ壊す……
 私の“異世界社畜リベンジ”はまだまだこれからだね!」

 ミサトの瞳には、次なる目標、、
 “都市のブラック商会打倒”への炎が宿っていた。


          続
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