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November
芸大祭 Side 慧 02話
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ようやく視線が合ったかと思えば、彼女はこんなことを言い出した。
「あの……どうして私がわかったんですか?」
「は? そりゃ、わかんだろ……」
だって、容姿そのままだし、音だって変わらず極彩色。これでわからないほうがおかしい。
でも、彼女はまったくわからないらしく、目をぱちくりさせている。
「ま、ヒントはあったんだけど……」
「ヒント、ですか……?」
小首傾げる仕草までかわいいじゃねぇか……。
「弓弦からメールが届いてさ」
その画面を見せると、
「待ち人、来る……?」
顔の傾斜が追加され、さらりと流れた髪に釘付けになる。
うちの大学にだってかわいいとか美人って類の女はそれなりにいる。でも、これはなんか別次元……。
動くたびに目を奪われるっていうか、何これ、計算された動きなの? どうなのっ!?
俺は平常心を装い、
「俺もそれだけじゃわからなくて、弓弦に訊こうと思ってここに来たらピアノの音が聞こえてきてさ」
もうわかるだろ?
そんな視線を向けると、「いいえ、わかりません」といった顔をされた。
「音聴いたらわかるだろ?」
それが普通だと思って口にしたけど、彼女は首を捻って微妙な顔をしている。
ま、俺だって誰の演奏でもすぐわかるってわけじゃない。こいつの音は響子に似てたから、というのが大きい。
その旨を話すと、
「キョウコさんって、先生のお姉さんの……?」
「そっ。それに、あのころも髪長かったし、今も長い。面影ありまくりだろ?」
今度は納得したらしく、腑に落ちた表情で口を閉じた。
平常心を保ちたい俺は、ついつい饒舌になってしまう。
「しっかしおまえ、真面目にピアノやってこなかっただろ。なんだよ、さっきの演奏。テンポキープはできてないわ音の粒も揃ってないわ。昔のほうがうまかったんじゃん? 今、何やってんの? っていうか、なんでここにいんの?」
弓弦のことを「先生」と呼ぶあたり、弓弦の教え子なんだろうけれど……。
そんなことを考える俺の正面で、彼女は怯えたようにおどおどしていた。
やっべ、言い過ぎたか……?
そこにノック音が割り込みドアの方を振り返る。と、弓弦が顔を覗かせていた。
俺は弓弦に言いたい。「ドッキリにも程があるだろっ!?」と――
普段からこういういたずらをする人間じゃないだけに、威力満載というかなんというか……。
「さっそく来てましたか」
ニコニコと笑いながらやってきた弓弦に俺は噛み付く。
「あんなメール見たら来ないわけないだろっ!? っていうか、コンサートは?聴いてくれたんだよなっ!?」
「もちろん。彼女も一緒でしたよ」
「まじっ!? どうたったっ!?」
勢いに任せて尋ねると、彼女は身を引いた状態で固まっていた。
よく固まるやつだな……。
「慧くんストップ。そもそも、自己紹介は済んだの?」
彼女と俺の間に立った弓弦に尋ねられ、
「あー……名前言ったくらい?」
「じゃ、改めて――こちら、倉敷慧くん。この大学の器楽科ピアノ専攻の一年生です。因みに、名前からお察しいただけるかと思いますが、おじいさんがこの大学の理事長で、お父様は有名な指揮者、倉敷智典さん。お母さんはピアニストの小鳥遊早苗先生」
「えっ、あっ、倉敷って――」
「学校と同じ名前、以上」
弓弦のやつ、余計なこと言いやがって……。
俺が嫌がるのわかってるうえで話してるから性質が悪い。
弓弦いわく、「親が誰とか家がどうとか、付き合っていくうちに知れることなのだから、最初に知られようが途中で知られようが何も変わらないでしょ?」だ。
でも、知られないうちは偏見の目で見られることはない。そう言ったら、「自分をちゃんと見てくれる人は、背景を知っても知らなくてもきちんと見てくれる。対応を変えないでくれる。そういう友達を大切にすればいいんじゃないかな」と言われ、あまりの正論にぐうの音も出なかった。
こいつは、どうだろう……。俺をひとりの人間として見てくれるだろうか――
弓弦は俺たちの関係から何から何まで包み隠さず話していく。その話を、彼女はとても真剣な様子で聞いていた。
「っていうか、響子と弓弦は俺の子守役だったよな?」
「そうだね、否定はしないよ」
「ってかさ、さっきから訊きたかったんだけど、なんでこいつと弓弦が一緒にいんだよ」
「あぁ、その話はまだでしたか」
弓弦は俺と彼女を見比べ、「どっちから説明しようかな」と首を捻る。
「そうですね、まずはこっちから……」
弓弦は彼女へ向き直り、
「僕に御園生さんの名前を教えてくれたのは慧くんなんです」
「え……?」
「御園生さんが一度だけ出たことのあるコンクール。あなたはそこで最優秀賞に選ばれた。にも関わらず、体調不良を理由に賞を辞退した。その結果、最優秀賞は空席扱いとなり、慧くんは二位入賞。常に最優秀賞を受賞していた慧くんが二位という事態に陥ったのは、後にも先にもあの一回のみでして、彼の中に多大なる遺恨を遺したわけです」
「だああああああっっっ――そこまで言うことないだろっ!?」
それ以上は言うなよっ!?
すっごくかわいい女の子だったとか、また会いたいとかほざいていたことまでは言わないでくれっ! さすがに恥ずいっっっ。
弓弦はクスクスと笑いながら話を続ける。俺は冷や汗をかきながらその様子を見ていた。
「翌年も御園生さんがコンクールに出ると思って猛練習していたのですが、御園生さんはその後一度もコンクールには出てこなかった。コンクール関係者にお願いして調べてもらったのですが、あのコンクール以降、それまで習っていた先生のお教室もやめてしまわれた、と。なので、慧くんにとってはずっと気になる女の子だったわけです」
「くっそ、弓弦ちょっと黙れよっっっ」
それ以上はノーっ! シャラーップっっっ!
ソファの上でもんどり打ちつつ懇願しつつ、じとり、と弓弦を睨みつけると、それ以上は言わないでくれた。
「……で? 俺のほうの質問には答えてくんねーの?」
「まさか、答えるよ。そのつもりでここに呼んだんだから」
「あのメールは呼んだとは言わない」
まるで謎かけだったじゃねーか。
「こちら御園生翠葉さん」
「知ってる」
「今年の夏に天川ミュージックスクールに入会して、今は僕の生徒さん。もう少し早くに引き合わせたいとは思っていたんだけど、何分話す時間がなくてね……」
「なんで……レッスンのときにそれとなく話せばよかっただろ?」
「いや、彼女受験生だから。レッスン時間は一分たりとも無駄にできないんだ」
「は……? あれ? おまえ、いくつ? 同い年じゃねーの?」
本人に訊くべく視線を移すと、
「えぇと……十八、です」
彼女は実に歯切れ悪く答えた。
ジュウハチ……?
「あ゛? 俺の一個下? えっ、俺、年下に負けたのっ!?」
まじでっ!? ……でも、待てよ……?
「ってことは、今、受験直前、だよな? ……それであの演奏? えっ、おまえ、落ちるよ? 弓弦、何してんだよ。全然間に合ってねーじゃんかっ。そもそも、夏にピアノ教室入会って、おまえ、合格する気ないだろっ!?」
苦い笑みに怯えが混じる表情を見て、やべ、と思う。
また言い過ぎたっ。
「慧くん、ちょっと言葉選ぼうか……。それに、御園生さんは今高校二年生だから」
「はっ? 計算合わねーだろ。十八は高三!」
自信を持って答えると、視界の片隅で彼女がため息をついていた。
「私、病欠で留年してるんです。だから、今は一年遅れて高校二年生」
「OK?」と目で尋ねられたが、
「ビョウケツ?」
ビョウケツってなんだ……?
意味が通じていないことに気づいた彼女はすぐに口を開く。
「病気で欠席」
う゛――
「悪いっ。知らないとはいえ無神経なこと言った」
ソファから下りて土下座すると、
「やっ、そこまでしてくれなくていいですっ。今、すごく充実した高校生活送っているから、むしろ気を遣わないでくださいっ」
焦って立ち上がろうとした彼女を弓弦が咄嗟に引き止める。
ガッシリと左肩を掴み、
「御園生さん、さっきの二の舞はやめときましょうね……」
「あ……スミマセン」
ふたりの気まずそうな空気を疑問に思い、
「……おまえ、さっき何やらかしたんだよ」
尋ねると、彼女は苦笑いを貼り付けこう言った。
「えっと……かくかくしかじか?」
このとき初めて知ったんだけど、かわいい子は苦笑いでも愛想笑いでも何を口にしてもかわいいんだな、と――
「あの……どうして私がわかったんですか?」
「は? そりゃ、わかんだろ……」
だって、容姿そのままだし、音だって変わらず極彩色。これでわからないほうがおかしい。
でも、彼女はまったくわからないらしく、目をぱちくりさせている。
「ま、ヒントはあったんだけど……」
「ヒント、ですか……?」
小首傾げる仕草までかわいいじゃねぇか……。
「弓弦からメールが届いてさ」
その画面を見せると、
「待ち人、来る……?」
顔の傾斜が追加され、さらりと流れた髪に釘付けになる。
うちの大学にだってかわいいとか美人って類の女はそれなりにいる。でも、これはなんか別次元……。
動くたびに目を奪われるっていうか、何これ、計算された動きなの? どうなのっ!?
俺は平常心を装い、
「俺もそれだけじゃわからなくて、弓弦に訊こうと思ってここに来たらピアノの音が聞こえてきてさ」
もうわかるだろ?
そんな視線を向けると、「いいえ、わかりません」といった顔をされた。
「音聴いたらわかるだろ?」
それが普通だと思って口にしたけど、彼女は首を捻って微妙な顔をしている。
ま、俺だって誰の演奏でもすぐわかるってわけじゃない。こいつの音は響子に似てたから、というのが大きい。
その旨を話すと、
「キョウコさんって、先生のお姉さんの……?」
「そっ。それに、あのころも髪長かったし、今も長い。面影ありまくりだろ?」
今度は納得したらしく、腑に落ちた表情で口を閉じた。
平常心を保ちたい俺は、ついつい饒舌になってしまう。
「しっかしおまえ、真面目にピアノやってこなかっただろ。なんだよ、さっきの演奏。テンポキープはできてないわ音の粒も揃ってないわ。昔のほうがうまかったんじゃん? 今、何やってんの? っていうか、なんでここにいんの?」
弓弦のことを「先生」と呼ぶあたり、弓弦の教え子なんだろうけれど……。
そんなことを考える俺の正面で、彼女は怯えたようにおどおどしていた。
やっべ、言い過ぎたか……?
そこにノック音が割り込みドアの方を振り返る。と、弓弦が顔を覗かせていた。
俺は弓弦に言いたい。「ドッキリにも程があるだろっ!?」と――
普段からこういういたずらをする人間じゃないだけに、威力満載というかなんというか……。
「さっそく来てましたか」
ニコニコと笑いながらやってきた弓弦に俺は噛み付く。
「あんなメール見たら来ないわけないだろっ!? っていうか、コンサートは?聴いてくれたんだよなっ!?」
「もちろん。彼女も一緒でしたよ」
「まじっ!? どうたったっ!?」
勢いに任せて尋ねると、彼女は身を引いた状態で固まっていた。
よく固まるやつだな……。
「慧くんストップ。そもそも、自己紹介は済んだの?」
彼女と俺の間に立った弓弦に尋ねられ、
「あー……名前言ったくらい?」
「じゃ、改めて――こちら、倉敷慧くん。この大学の器楽科ピアノ専攻の一年生です。因みに、名前からお察しいただけるかと思いますが、おじいさんがこの大学の理事長で、お父様は有名な指揮者、倉敷智典さん。お母さんはピアニストの小鳥遊早苗先生」
「えっ、あっ、倉敷って――」
「学校と同じ名前、以上」
弓弦のやつ、余計なこと言いやがって……。
俺が嫌がるのわかってるうえで話してるから性質が悪い。
弓弦いわく、「親が誰とか家がどうとか、付き合っていくうちに知れることなのだから、最初に知られようが途中で知られようが何も変わらないでしょ?」だ。
でも、知られないうちは偏見の目で見られることはない。そう言ったら、「自分をちゃんと見てくれる人は、背景を知っても知らなくてもきちんと見てくれる。対応を変えないでくれる。そういう友達を大切にすればいいんじゃないかな」と言われ、あまりの正論にぐうの音も出なかった。
こいつは、どうだろう……。俺をひとりの人間として見てくれるだろうか――
弓弦は俺たちの関係から何から何まで包み隠さず話していく。その話を、彼女はとても真剣な様子で聞いていた。
「っていうか、響子と弓弦は俺の子守役だったよな?」
「そうだね、否定はしないよ」
「ってかさ、さっきから訊きたかったんだけど、なんでこいつと弓弦が一緒にいんだよ」
「あぁ、その話はまだでしたか」
弓弦は俺と彼女を見比べ、「どっちから説明しようかな」と首を捻る。
「そうですね、まずはこっちから……」
弓弦は彼女へ向き直り、
「僕に御園生さんの名前を教えてくれたのは慧くんなんです」
「え……?」
「御園生さんが一度だけ出たことのあるコンクール。あなたはそこで最優秀賞に選ばれた。にも関わらず、体調不良を理由に賞を辞退した。その結果、最優秀賞は空席扱いとなり、慧くんは二位入賞。常に最優秀賞を受賞していた慧くんが二位という事態に陥ったのは、後にも先にもあの一回のみでして、彼の中に多大なる遺恨を遺したわけです」
「だああああああっっっ――そこまで言うことないだろっ!?」
それ以上は言うなよっ!?
すっごくかわいい女の子だったとか、また会いたいとかほざいていたことまでは言わないでくれっ! さすがに恥ずいっっっ。
弓弦はクスクスと笑いながら話を続ける。俺は冷や汗をかきながらその様子を見ていた。
「翌年も御園生さんがコンクールに出ると思って猛練習していたのですが、御園生さんはその後一度もコンクールには出てこなかった。コンクール関係者にお願いして調べてもらったのですが、あのコンクール以降、それまで習っていた先生のお教室もやめてしまわれた、と。なので、慧くんにとってはずっと気になる女の子だったわけです」
「くっそ、弓弦ちょっと黙れよっっっ」
それ以上はノーっ! シャラーップっっっ!
ソファの上でもんどり打ちつつ懇願しつつ、じとり、と弓弦を睨みつけると、それ以上は言わないでくれた。
「……で? 俺のほうの質問には答えてくんねーの?」
「まさか、答えるよ。そのつもりでここに呼んだんだから」
「あのメールは呼んだとは言わない」
まるで謎かけだったじゃねーか。
「こちら御園生翠葉さん」
「知ってる」
「今年の夏に天川ミュージックスクールに入会して、今は僕の生徒さん。もう少し早くに引き合わせたいとは思っていたんだけど、何分話す時間がなくてね……」
「なんで……レッスンのときにそれとなく話せばよかっただろ?」
「いや、彼女受験生だから。レッスン時間は一分たりとも無駄にできないんだ」
「は……? あれ? おまえ、いくつ? 同い年じゃねーの?」
本人に訊くべく視線を移すと、
「えぇと……十八、です」
彼女は実に歯切れ悪く答えた。
ジュウハチ……?
「あ゛? 俺の一個下? えっ、俺、年下に負けたのっ!?」
まじでっ!? ……でも、待てよ……?
「ってことは、今、受験直前、だよな? ……それであの演奏? えっ、おまえ、落ちるよ? 弓弦、何してんだよ。全然間に合ってねーじゃんかっ。そもそも、夏にピアノ教室入会って、おまえ、合格する気ないだろっ!?」
苦い笑みに怯えが混じる表情を見て、やべ、と思う。
また言い過ぎたっ。
「慧くん、ちょっと言葉選ぼうか……。それに、御園生さんは今高校二年生だから」
「はっ? 計算合わねーだろ。十八は高三!」
自信を持って答えると、視界の片隅で彼女がため息をついていた。
「私、病欠で留年してるんです。だから、今は一年遅れて高校二年生」
「OK?」と目で尋ねられたが、
「ビョウケツ?」
ビョウケツってなんだ……?
意味が通じていないことに気づいた彼女はすぐに口を開く。
「病気で欠席」
う゛――
「悪いっ。知らないとはいえ無神経なこと言った」
ソファから下りて土下座すると、
「やっ、そこまでしてくれなくていいですっ。今、すごく充実した高校生活送っているから、むしろ気を遣わないでくださいっ」
焦って立ち上がろうとした彼女を弓弦が咄嗟に引き止める。
ガッシリと左肩を掴み、
「御園生さん、さっきの二の舞はやめときましょうね……」
「あ……スミマセン」
ふたりの気まずそうな空気を疑問に思い、
「……おまえ、さっき何やらかしたんだよ」
尋ねると、彼女は苦笑いを貼り付けこう言った。
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