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第一章 新しい世界
ステータス確認
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思ったよりもふかふかのベッドでゆっくり休息をとり、異世界あるあるな微妙な料理ではなく、調味料をしっかり使った美味しい料理をしっかり食べて夜もゆっくり眠ったおかげで、翌日はスッキリ目が覚めた。
しかし、やはり夢ではないようだ。目が覚めても彼女がいたのは昨夜泊まった広い部屋であり、日本の自宅ではなかったからだ。
ここがどこかはよくわからないが、結局のところ帰ることができないのならここでなんとか暮らしていけるようにするしかない。今日のところは神殿が保護してくれているが、今後はどうなるかわからないから、暮らしていけるだけの収入がある仕事を見つけるのは急務といえるだろう。
よくわからない組織にずっと頼りっぱなしというわけにはいかないし、蓮は教会という組織にそもそも馴染みがない。そのうえ、これまで読んでいた小説なんかを参考にしたところ、あまり教会という組織にいい印象がないのだ。
今のところ良くしてくれるとはいえ、不安定すぎるし、依存度が高まるのは良くない。とはいえ、いきなりあれもこれもは無理というもの。まずはできることからしなければならないだろう。
「うーん、爽快な目覚めだね。今日は何しようかな‥‥?」
ちょっと悩んだが、結局ステータスを確認することにした。やはり、身体能力やスキルがよくわからないままでは不安が募る。まずはできることとできないことを確認しておくことが大切である。
蓮はガラガラで大当たりをしたのだ。実感はなくても、大当たりなのである。ということは、昨日は少ししか見なかったステータスをより詳しく確認すれば、蓮だってラノベにあるあるなチートを持っているかもしれない。この部屋には今は誰もいないし、確認するのはいまだろう。
「よし、ステータス」
だれもいなくても結局恥ずかしいので、声は小さくなってしまう。
名前:篠宮蓮
年齢:12歳
職業:なし
称号:異世界からの漂流者 幸運の使者 神のいたずらに巻き込まれたもの 精霊に愛されしもの
スキル:アイテムボックス
持ち物:幸運のアイテム袋 スキルブック
前回ステータスを表示したときと同じような、青い窓が眼前に現れた。これはいったいどういった原理で浮いているのだろうか。とても気になる。
「・・・あれ?なんかちょっと違う?」
はっきりとは覚えていないが、称号欄が増えているような気がする。前回は「精霊に愛されしもの」なんて称号はなかったような…。いとはいえ、はっきりと覚えているわけではないから何とも言えないのだが。
「うーん、まあいいや、考えても思い出せないしな~」
そもそも、なぜ今更半分以上忘れかけていたゲームのキャラっぽい感じになっているのかもよくわからない。いくらハマっていたとはいえ、そんな昔プレイしていたゲームってどうなっているのだと問い詰めたい。
どうせなら、今現在プレイしているゲームにしてくれればよかったのに。まあ、キャラが似ているというだけで別に、ゲームのキャラの能力を持っているわけではないのだが。・・・・いや、どうだろう。持っているかどうかすらよくわからないのが問題ではないだろうか。
「うーん、ゲームの魔法はどうだっただろうか」
確か、ごく普通の魔法だった気がする。火魔法なら初級が「ファイア」、水魔法なら「ウォーター」みたいな。一般的かつ分かりやすい名称だったはずだ。
「とりあえず試すなら火は危険だから水魔法かな」
ほかにも土や風などの魔法もあるが、室内では火と同じくらい使い勝手が悪いだろう。その他にも空間やら時やら木やらいろいろあった気もするが、うろ覚えすぎて使うのは怖い。
「細かいところが全然覚えてないなあ」
やはり、10年は長いと思う。とはいえ、試してみないことにはどうしょうもない。
「ウォーター」
大きな声では使えなかった時が恥ずかしいので、小さく呟いて両手を前に突き出す。すると、手のひらから水があふれてきた。
「わっ、どうしよう、とまって!」
水が勢いよくあふれて部屋中が水浸しだ。慌てて止まれと念じると、水が嘘のようにぴたりと止まった。
「止まった‥‥?もしかして念じるだけで魔法使えたりするのかな?」
いくらなんでもそれはないか、と蓮は首を横に振る。
「ははは、‥‥でも一応念のために確認は必要だよね?」
誰にともなくつぶやいて、心の中でウォーターと唱え、水がさっきみたいに出ればいいなあ、と考えてみる。
「げ、とまって~!」
とたんに両手から勢いよく水が噴き出し、蓮は慌てて止まれと念じた。
「は~、びっくりした。まさかのラノベあるある、異世界ロマンだな」
やはり、異世界チート魔法といえば無詠唱といえるだろう。まさか蓮にも使えるとは、うれしい誤算である。
「はあ、それよりどうしようかな、この部屋。元通りにならないかな?」
つぶやくと、室内なのに爽やかな風が吹き抜け、一瞬で水浸しだった部屋が元通りになった。
「はあ?」
少なくとも、さっき魔法を使ったときには魔力(たぶん)がほんの少しとはいえ減った感覚があったのに、今回は何も減っていない気がする。なのに、部屋は元通りになっているとはこれいかに。
「なにこれ、何があったの・・・・」
部屋が元通りになったのは喜ばしいことではあるが、理由がわからない力は蓮に不安を与えた。
「もしかしてステータスに関連しているのかな」
とりあえずステータスを開いてみると、ステータスにはまったく変化がない。
名前:篠宮蓮
年齢:12歳
職業:なし
称号:異世界からの漂流者 幸運の使者 神のいたずらに巻き込まれたもの 精霊に愛されしもの
スキル:アイテムボックス
持ち物:幸運のアイテム袋 スキルブック
魔法が使えるのに、スキルに魔法が増えていないのも謎である。
「うーん、そういえばこのアイテムって何だろう」
手持ちには、これといった荷物はない。ということは、スキルのアイテムボックスの中に入っているのだろうか。これも異世界あるあるの便利スキルなのか、気になるところではある。
「えっと、アイテムボックス?」
そっと呟いてみると、目の前に黒い小さな穴が開いた。
「え、ナニコレ、ちょっと怖い」
この黒い穴に手を突っ込めということだろうか。手を入れたとたんに向こう側から引っ張られたりとか、手首の先がちょん切れたりとかないよね。正直、怖くて手を入れるのには勇気がいると思うのだ。これはないな。どうしよう。こうなれば確認は後回しにしてしまうか。
「いやいや、仕事もそうだけど後回しにしてもいいことないからね」
とはいえ、いきなり手を入れるのはハードルが高い。
ひとまず、近くにあったコップを穴に投げ入れてみる。
コップは穴に吸い込まれるようにして、消えた。
「お、おお~」
コップが消えると、目の前のステータスウィンド?の上部にタブが現れた。タブにはアイテムボックスと記載されている。タッチしてみると画面が切り替わり、ゲームでよく見るようなアイテムボックスがでてきた。画面が小さな四角に区切られていて、四角のなかにはアイテムの絵?が描かれている。
「アイテムボックスの中にコレが入ってるってこと?」
赤い液体が入ったフラスコのような絵をタッチすると、「治癒ポーションを取り出しますか?YES/NO」と表示がでてくる。絵の下に999と数字が書いてあるのは、保管されている数だろうか。結構色々なアイテムが入っている。食べ物や飲み物から服や小物まで、一通り揃っているようだ。
もしかして、画面右上の数字はお金だろうか?一生暮らしていけそうな金額が記載されているのだか。
ガチャで当たった「幸運のアイテム袋」ってコレのこと?
画面を下の方にスクロールすると、さっき穴に入れたコップもあった。
「ほほ~なるほど。さすが金色のガチャ(笑)」
一応金色のガチャ(笑)にも意味はあったらしい。これはぜひ入っている食べ物を確認しなくては、と意気込んで気になる料理を取り出そうとしたところで、部屋の外から声をかけられた。蓮は慌ててステータス画面を消して、返事をしたのだった。
しかし、やはり夢ではないようだ。目が覚めても彼女がいたのは昨夜泊まった広い部屋であり、日本の自宅ではなかったからだ。
ここがどこかはよくわからないが、結局のところ帰ることができないのならここでなんとか暮らしていけるようにするしかない。今日のところは神殿が保護してくれているが、今後はどうなるかわからないから、暮らしていけるだけの収入がある仕事を見つけるのは急務といえるだろう。
よくわからない組織にずっと頼りっぱなしというわけにはいかないし、蓮は教会という組織にそもそも馴染みがない。そのうえ、これまで読んでいた小説なんかを参考にしたところ、あまり教会という組織にいい印象がないのだ。
今のところ良くしてくれるとはいえ、不安定すぎるし、依存度が高まるのは良くない。とはいえ、いきなりあれもこれもは無理というもの。まずはできることからしなければならないだろう。
「うーん、爽快な目覚めだね。今日は何しようかな‥‥?」
ちょっと悩んだが、結局ステータスを確認することにした。やはり、身体能力やスキルがよくわからないままでは不安が募る。まずはできることとできないことを確認しておくことが大切である。
蓮はガラガラで大当たりをしたのだ。実感はなくても、大当たりなのである。ということは、昨日は少ししか見なかったステータスをより詳しく確認すれば、蓮だってラノベにあるあるなチートを持っているかもしれない。この部屋には今は誰もいないし、確認するのはいまだろう。
「よし、ステータス」
だれもいなくても結局恥ずかしいので、声は小さくなってしまう。
名前:篠宮蓮
年齢:12歳
職業:なし
称号:異世界からの漂流者 幸運の使者 神のいたずらに巻き込まれたもの 精霊に愛されしもの
スキル:アイテムボックス
持ち物:幸運のアイテム袋 スキルブック
前回ステータスを表示したときと同じような、青い窓が眼前に現れた。これはいったいどういった原理で浮いているのだろうか。とても気になる。
「・・・あれ?なんかちょっと違う?」
はっきりとは覚えていないが、称号欄が増えているような気がする。前回は「精霊に愛されしもの」なんて称号はなかったような…。いとはいえ、はっきりと覚えているわけではないから何とも言えないのだが。
「うーん、まあいいや、考えても思い出せないしな~」
そもそも、なぜ今更半分以上忘れかけていたゲームのキャラっぽい感じになっているのかもよくわからない。いくらハマっていたとはいえ、そんな昔プレイしていたゲームってどうなっているのだと問い詰めたい。
どうせなら、今現在プレイしているゲームにしてくれればよかったのに。まあ、キャラが似ているというだけで別に、ゲームのキャラの能力を持っているわけではないのだが。・・・・いや、どうだろう。持っているかどうかすらよくわからないのが問題ではないだろうか。
「うーん、ゲームの魔法はどうだっただろうか」
確か、ごく普通の魔法だった気がする。火魔法なら初級が「ファイア」、水魔法なら「ウォーター」みたいな。一般的かつ分かりやすい名称だったはずだ。
「とりあえず試すなら火は危険だから水魔法かな」
ほかにも土や風などの魔法もあるが、室内では火と同じくらい使い勝手が悪いだろう。その他にも空間やら時やら木やらいろいろあった気もするが、うろ覚えすぎて使うのは怖い。
「細かいところが全然覚えてないなあ」
やはり、10年は長いと思う。とはいえ、試してみないことにはどうしょうもない。
「ウォーター」
大きな声では使えなかった時が恥ずかしいので、小さく呟いて両手を前に突き出す。すると、手のひらから水があふれてきた。
「わっ、どうしよう、とまって!」
水が勢いよくあふれて部屋中が水浸しだ。慌てて止まれと念じると、水が嘘のようにぴたりと止まった。
「止まった‥‥?もしかして念じるだけで魔法使えたりするのかな?」
いくらなんでもそれはないか、と蓮は首を横に振る。
「ははは、‥‥でも一応念のために確認は必要だよね?」
誰にともなくつぶやいて、心の中でウォーターと唱え、水がさっきみたいに出ればいいなあ、と考えてみる。
「げ、とまって~!」
とたんに両手から勢いよく水が噴き出し、蓮は慌てて止まれと念じた。
「は~、びっくりした。まさかのラノベあるある、異世界ロマンだな」
やはり、異世界チート魔法といえば無詠唱といえるだろう。まさか蓮にも使えるとは、うれしい誤算である。
「はあ、それよりどうしようかな、この部屋。元通りにならないかな?」
つぶやくと、室内なのに爽やかな風が吹き抜け、一瞬で水浸しだった部屋が元通りになった。
「はあ?」
少なくとも、さっき魔法を使ったときには魔力(たぶん)がほんの少しとはいえ減った感覚があったのに、今回は何も減っていない気がする。なのに、部屋は元通りになっているとはこれいかに。
「なにこれ、何があったの・・・・」
部屋が元通りになったのは喜ばしいことではあるが、理由がわからない力は蓮に不安を与えた。
「もしかしてステータスに関連しているのかな」
とりあえずステータスを開いてみると、ステータスにはまったく変化がない。
名前:篠宮蓮
年齢:12歳
職業:なし
称号:異世界からの漂流者 幸運の使者 神のいたずらに巻き込まれたもの 精霊に愛されしもの
スキル:アイテムボックス
持ち物:幸運のアイテム袋 スキルブック
魔法が使えるのに、スキルに魔法が増えていないのも謎である。
「うーん、そういえばこのアイテムって何だろう」
手持ちには、これといった荷物はない。ということは、スキルのアイテムボックスの中に入っているのだろうか。これも異世界あるあるの便利スキルなのか、気になるところではある。
「えっと、アイテムボックス?」
そっと呟いてみると、目の前に黒い小さな穴が開いた。
「え、ナニコレ、ちょっと怖い」
この黒い穴に手を突っ込めということだろうか。手を入れたとたんに向こう側から引っ張られたりとか、手首の先がちょん切れたりとかないよね。正直、怖くて手を入れるのには勇気がいると思うのだ。これはないな。どうしよう。こうなれば確認は後回しにしてしまうか。
「いやいや、仕事もそうだけど後回しにしてもいいことないからね」
とはいえ、いきなり手を入れるのはハードルが高い。
ひとまず、近くにあったコップを穴に投げ入れてみる。
コップは穴に吸い込まれるようにして、消えた。
「お、おお~」
コップが消えると、目の前のステータスウィンド?の上部にタブが現れた。タブにはアイテムボックスと記載されている。タッチしてみると画面が切り替わり、ゲームでよく見るようなアイテムボックスがでてきた。画面が小さな四角に区切られていて、四角のなかにはアイテムの絵?が描かれている。
「アイテムボックスの中にコレが入ってるってこと?」
赤い液体が入ったフラスコのような絵をタッチすると、「治癒ポーションを取り出しますか?YES/NO」と表示がでてくる。絵の下に999と数字が書いてあるのは、保管されている数だろうか。結構色々なアイテムが入っている。食べ物や飲み物から服や小物まで、一通り揃っているようだ。
もしかして、画面右上の数字はお金だろうか?一生暮らしていけそうな金額が記載されているのだか。
ガチャで当たった「幸運のアイテム袋」ってコレのこと?
画面を下の方にスクロールすると、さっき穴に入れたコップもあった。
「ほほ~なるほど。さすが金色のガチャ(笑)」
一応金色のガチャ(笑)にも意味はあったらしい。これはぜひ入っている食べ物を確認しなくては、と意気込んで気になる料理を取り出そうとしたところで、部屋の外から声をかけられた。蓮は慌ててステータス画面を消して、返事をしたのだった。
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