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幼少時代。
負けは似合わない。
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お母さんに抱かれ、僕がうとうとしてるとドルトが入ってきた。警戒していたお父さんは剣に手をかけていたけど、ドルトだとわかったので手を離した。
「旦那様、全て終わりました。損害はゼロ。負傷者なし。賊側は戦闘不能者10名、死亡17名。完勝です」
「「「「わー!」」」」
と商会員やお兄さん達やアニナやエスナが声をあげている。
お母さんは僕を抱き抱えながらミシェ姉さんと抱き合っていた。よし。リーリシアさん、神様ありがとうございます。
ひとしきり騒いだあとでお父さんが皆を見渡しながら喋り出した。
「ドルト、ご苦労だった。皆もよく耐えてくれた。残念ながら商会員から裏切り者が出てしまったが、これを教訓にして良い店を作っていこう」
「「「はい」」」
「ドルト、片付けは必要か?」
「ええ。騎士団の兵士さん達が今やっておりますが、手が足りないようです。ですが…」
「ん、何か問題が?ああ、死体や血が飛び散っているのか」
「はい。ですからしばらくは無理かと」
僕は手を上げる。
「リョウなんだ?」
「ボク手伝う。お店開く、違う?」
「いや、こうなったらしばらくはお店は開けない。みな疲れている。明日は休養だ」
「めー!商人、お客様、時間買う、違う?」
「そうだな」
「毎日、お客様、来る、違う?」
「その通りだが仕方ないんだ」
「僕、明日店、出る」
「何を言ってるんだ。危ないだろ」
「お客様、待ってる。お客様待たせる商人、負ける」
「そうだな……」
「旦那様、私は下を手伝ってきます」
ドルトが立ち上がり言う。
「待て。私も行くよ」
「俺も」
ロイック兄さんとストラ兄さんがドルトに言い立ち上がる。
「私も行きます」
「私も」
「俺も」
「ボクも」
次々に声が上がり皆立ち上がる。ほとんどの人間が賛同してくれた。
「商会長、明日も店を開きましょう。坊ちゃんの言う通りです。我々スサン商会に負けという二文字は似合いません。我々は勝ちに行きましょう」
モムノフさんがそう言った。
「お前達……良いんだな?」
「「「「はい」」」」
「よし。行こう!女性陣は掃除から、男性陣は片付けの手伝いからはじめてくれ」
「「「「はい」」」」
「リョウ、お前も掃除だ。良いな」
「うん!」
みんなで階下から店に出る。そしてみなあちこちの片付けや掃除をはじめる。兵士さん達の片付けに男性陣が加わったがみな顔色が悪かった。
僕は店先の拭き掃除をする。だってここが僕の職場だからね。血がついてても気にしない。丁寧に拭いていく。
それを兵士さん達や戦った傭兵さんが呆気にとられて見ている。お爺様が走ってきた。
「お前達、何をやっている。兵士達に任せて休め」
「お言葉ですが、ナフェル騎士爵。ここは我らの戦場です。戦場の場を整えるのが私たちの仕事ですよ」
モムノフさんが言う。
「お前達…」
お爺様は泣いている。そして兵士さん達に檄を飛ばす。
「兵士達よ。戦場の片付けも我らの仕事だ。商人ごときに遅れをとってはならぬぞ!」
「「「「はい」」」」
兵士さん達はきびきびと動きはじめた。商会員や丁稚達と一緒に黙々と働いている。お父さんもお爺様も一緒になって働いてくれた。
ミザーリは僕を守るんだと言って後ろに立っている。カダスと師匠と傭兵二人は商会員の警備をしている。フレドと傭兵一人はお父さんとお兄さん達の警備だ。エメイラはあちこちで水の魔法をかけていろんなものを洗い流している。みんな疲れてるのに悪いなあ、と思う。だからその分丁寧に丁寧に拭き上げる。
店がピカピカになり、お父さんとお爺様が顔を見合わせて頷く。
「もう良いだろう。みなお疲れ様」
「兵士達よ、ご苦労だった」
深夜のセス大通りに歓声が広がる。兵士さん達と男性陣の商会員や丁稚が握手をしていたり、拳を合わせたりしている。
「よし。我らは帰るが何かあったらすぐに言ってくるようにな」
と言ってお爺様達は帰っていった。
翌日、沢山の見物人や野次馬が店の前に立っていた。店の皆は気合が入っている。今日は良く売れるといいな。
開店時間となって商会員が観音開きの戸を開けた。お父さんが出ていく。
セス大通りに大きな、大きな拍手が鳴り響く。お父さんが口を開く。
「皆様、昨晩は大変ご迷惑をおかけしました。ただいまより、スサン商会開店いたします。よろしければぜひ立ち寄っていただきたく思います。今後ともスサン商会をご贔屓に」
またセス大通りに大きな拍手が巻き起こる。さあ、僕と丁稚達の出番だ。
「「「いらっしゃいませー!スサン商会です!いらっしゃいませ!いらっしゃいませー!」」」
と元気いっぱいの声が鳴り響く。
見ると泣いている人が多い。特に商会に勤めているような人達は大泣きしていた。
泣きながら、走り寄って僕にチップを渡してくれる。
「勉強になります。ありがとうございます」
と言う人がいれば、
「坊主達を見習って俺も商売頑張るぜ」
「私も色々見てきたけどあなた達は商人の鑑よ」
「ねえねえ、みんなうちに来ないかしら?」
と言う人達もいる。お店、開いて良かったなあと思う。
カダスさんがまた悪ノリして交通整理し始める。ミザーリと苦笑いする。列が長い。丁稚と一人一人に丁寧に元気よく挨拶をする。今日は1時間経っても2時間経ってもお客様がやってきていた。
そろそろお客様が少なくなってきて僕の仕事も終わりかな?と思っていた時、豪華な馬車が店の前に止まった。
何があったのだろうか?
「旦那様、全て終わりました。損害はゼロ。負傷者なし。賊側は戦闘不能者10名、死亡17名。完勝です」
「「「「わー!」」」」
と商会員やお兄さん達やアニナやエスナが声をあげている。
お母さんは僕を抱き抱えながらミシェ姉さんと抱き合っていた。よし。リーリシアさん、神様ありがとうございます。
ひとしきり騒いだあとでお父さんが皆を見渡しながら喋り出した。
「ドルト、ご苦労だった。皆もよく耐えてくれた。残念ながら商会員から裏切り者が出てしまったが、これを教訓にして良い店を作っていこう」
「「「はい」」」
「ドルト、片付けは必要か?」
「ええ。騎士団の兵士さん達が今やっておりますが、手が足りないようです。ですが…」
「ん、何か問題が?ああ、死体や血が飛び散っているのか」
「はい。ですからしばらくは無理かと」
僕は手を上げる。
「リョウなんだ?」
「ボク手伝う。お店開く、違う?」
「いや、こうなったらしばらくはお店は開けない。みな疲れている。明日は休養だ」
「めー!商人、お客様、時間買う、違う?」
「そうだな」
「毎日、お客様、来る、違う?」
「その通りだが仕方ないんだ」
「僕、明日店、出る」
「何を言ってるんだ。危ないだろ」
「お客様、待ってる。お客様待たせる商人、負ける」
「そうだな……」
「旦那様、私は下を手伝ってきます」
ドルトが立ち上がり言う。
「待て。私も行くよ」
「俺も」
ロイック兄さんとストラ兄さんがドルトに言い立ち上がる。
「私も行きます」
「私も」
「俺も」
「ボクも」
次々に声が上がり皆立ち上がる。ほとんどの人間が賛同してくれた。
「商会長、明日も店を開きましょう。坊ちゃんの言う通りです。我々スサン商会に負けという二文字は似合いません。我々は勝ちに行きましょう」
モムノフさんがそう言った。
「お前達……良いんだな?」
「「「「はい」」」」
「よし。行こう!女性陣は掃除から、男性陣は片付けの手伝いからはじめてくれ」
「「「「はい」」」」
「リョウ、お前も掃除だ。良いな」
「うん!」
みんなで階下から店に出る。そしてみなあちこちの片付けや掃除をはじめる。兵士さん達の片付けに男性陣が加わったがみな顔色が悪かった。
僕は店先の拭き掃除をする。だってここが僕の職場だからね。血がついてても気にしない。丁寧に拭いていく。
それを兵士さん達や戦った傭兵さんが呆気にとられて見ている。お爺様が走ってきた。
「お前達、何をやっている。兵士達に任せて休め」
「お言葉ですが、ナフェル騎士爵。ここは我らの戦場です。戦場の場を整えるのが私たちの仕事ですよ」
モムノフさんが言う。
「お前達…」
お爺様は泣いている。そして兵士さん達に檄を飛ばす。
「兵士達よ。戦場の片付けも我らの仕事だ。商人ごときに遅れをとってはならぬぞ!」
「「「「はい」」」」
兵士さん達はきびきびと動きはじめた。商会員や丁稚達と一緒に黙々と働いている。お父さんもお爺様も一緒になって働いてくれた。
ミザーリは僕を守るんだと言って後ろに立っている。カダスと師匠と傭兵二人は商会員の警備をしている。フレドと傭兵一人はお父さんとお兄さん達の警備だ。エメイラはあちこちで水の魔法をかけていろんなものを洗い流している。みんな疲れてるのに悪いなあ、と思う。だからその分丁寧に丁寧に拭き上げる。
店がピカピカになり、お父さんとお爺様が顔を見合わせて頷く。
「もう良いだろう。みなお疲れ様」
「兵士達よ、ご苦労だった」
深夜のセス大通りに歓声が広がる。兵士さん達と男性陣の商会員や丁稚が握手をしていたり、拳を合わせたりしている。
「よし。我らは帰るが何かあったらすぐに言ってくるようにな」
と言ってお爺様達は帰っていった。
翌日、沢山の見物人や野次馬が店の前に立っていた。店の皆は気合が入っている。今日は良く売れるといいな。
開店時間となって商会員が観音開きの戸を開けた。お父さんが出ていく。
セス大通りに大きな、大きな拍手が鳴り響く。お父さんが口を開く。
「皆様、昨晩は大変ご迷惑をおかけしました。ただいまより、スサン商会開店いたします。よろしければぜひ立ち寄っていただきたく思います。今後ともスサン商会をご贔屓に」
またセス大通りに大きな拍手が巻き起こる。さあ、僕と丁稚達の出番だ。
「「「いらっしゃいませー!スサン商会です!いらっしゃいませ!いらっしゃいませー!」」」
と元気いっぱいの声が鳴り響く。
見ると泣いている人が多い。特に商会に勤めているような人達は大泣きしていた。
泣きながら、走り寄って僕にチップを渡してくれる。
「勉強になります。ありがとうございます」
と言う人がいれば、
「坊主達を見習って俺も商売頑張るぜ」
「私も色々見てきたけどあなた達は商人の鑑よ」
「ねえねえ、みんなうちに来ないかしら?」
と言う人達もいる。お店、開いて良かったなあと思う。
カダスさんがまた悪ノリして交通整理し始める。ミザーリと苦笑いする。列が長い。丁稚と一人一人に丁寧に元気よく挨拶をする。今日は1時間経っても2時間経ってもお客様がやってきていた。
そろそろお客様が少なくなってきて僕の仕事も終わりかな?と思っていた時、豪華な馬車が店の前に止まった。
何があったのだろうか?
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