【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

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幼少時代。

市場に行く。

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「どちらに向かいますか?」
「市場だよ。あいつはそこで働いている」
「わかりました。向かいましょう」
「リョウはミザーリに連れ帰ってもらうか」
「僕、一緒に、行く」
「リョウ、見たくないものも色々あるんだ。お前は行かない方がいいぞ」
「ダメ!一緒に、行く」
「仕方ないな。僕達から離れないようにな。ミザーリにガードさせるからミザーリの言う事をちゃんと聞く事。良いな?」
「うん!」
「じゃあ行きましょう。すぐ側に馬車を停めてあります。それに乗って頂けますか?」
「ああ、わかったよ」

 ミザーリと合流して馬車に乗り込む。何故かミザーリの膝の上にのせられる。頭にお胸が当たり嬉しい。ロイック兄さんが御者の商会員に市場に行く事を告げる。馬車は走り出した。

 ムーヤさんが話し出す。

「会ってもらうのはあたしの弟子でね、結構可哀想な子なんだ。いつも貧乏クジを引かされてなかなか上に上がれなくてねえ…腕は良いよ。あたしの弟子の中でも上位に入る。私の次に『イングラ』を継いだオーナーとうまく合わなくてね、辞めさせられて今は市場の生鮮品市場で目利きジャッジをやっている。確かな目利きで客も多いんだ」
「なるほど」
「仕入れはあの子に任せれば良い。上に上がれなかった分、仕入れや品質のチェックを長い事やってたんだ。あたしより物の見方は鋭いかもしれないねえ」
「どうしてその方はルステインに?」
「あたしの元に頼ってきてね。だけどあたしは引退していた。だから市場を紹介したんだ」

 馬車は人通りが多いところに出る。

「リョウ、ここが繁華街。店ができる所さ。たくさんの店が並んでいる通りで買い物客が一番集まるところだ」
「うん!」
「もうすぐ市場に入る。ミザーリ、リョウのガードを。決して離れないようにな」
「わかりました」

 やがて馬車は駐車場らしき場所に入る。何台か並んでいるところを見ると馬車は市場の中には入れそうもない感じだ。

 馬車を降りると右手に露天が集まっている場所が見える。あれが市場だろう。ムーヤさんが先行し、ストラ兄さんがその後ろを歩く。その後ろにミザーリ。僕はミザーリに抱き抱えられている。最後はロイック兄さん。僕達のことをフォローしようとしてくれているんだろう。

 様々な露天が集合したような場所に入る。そこは一般客用の市場だと言う。木の枠に布を被せただけの露天が主で雑貨、ガラス製品や陶器類などから野菜、肉が売られてきて、何かの金属で作られた枠に派手な布をかけたような露天には高級品らしきものが売られている。
 そこの一角には人が集まっている場所がある。競りが行われているようだ。低い木のステージに上がってるのは人間だった。それも首輪と手錠をはめられている人間…あれは奴隷だろう。後ろに並んでいるのは人族や獣人ビーストマン族、その他亜人族達。良く見ようと顔をそちらに向けたらロイック兄さんに目を塞がれた。
 そこを通り抜けるとロイック兄さんは手を離す。一般露天をしっかり見る。商品を良く見てみたら、うちの店よりはるかに状態が悪い。悪い物は悪いなりに売れるようだ。色々な種族の人と行き違う。ここは異世界なんだと改めて思った。


 一般市場を抜け、もう一つの市場に入る。兄さんが言うにはここが生鮮品市場だという。
 ここも木の枠に布をかけただけの簡素な店が並ぶ。野菜を出している売り手はほとんどが農家のようだ。
 売り手の種族は人族が多く、次いで獣人ビーストマン小人ハーフリングがいる。ねじり鉢巻をした小人ハーフリングはなかなか面白い。
 肉の市場は見た事がない魔獣の肉や牛肉、豚肉、鳥肉が売られており、たくさんの肉屋ブッチャーがいた。下に水が流されて血の処理が行われているようだ。肉屋には人族、獣人ビーストマン族、地精ドワーフ族が店を出している。
 生鮮品市場の中はそれぞれの店を色んな種族、職業の人々が商品を物色して行き交っている。
 ムーヤさんは奥に進んでいく。やがて大きなテントの前に辿り着く。ここが仲買人、目利きジャッジの待機所だ、とムーヤさんは言った。

 中を覗いたムーヤさんは中にずんずん入っていく。ムーヤさんが止まったところには一人の小人ハーフリングが椅子に座っていた。小人ハーフリングは女性のようだ。紺色の髪に緑色の目。身長は120センチほど。可愛い感じの顔立ちをしている。

「師匠!どうしたっすか!?」

 その小人ハーフリングはムーヤの姿を認めると驚いて立ち上がった。

「長らく待たせたね。あんたの力が借りたいんだ。副料理長スーシェフとしてね」
「そうっすか。しかし私には今の仕事が…」
「どこかで弁当を広げられるようなところはあるかい?」
「はい、あるっす。こちらへどうぞっす」

 テーブル席に彼女は案内する。

「まあ、座りな」
「はい」
「《神童》!《天使》の料理出しとくれ」
「はいよ」

 リョウチキンとスサンオウトールを取り出す。彼女はそれを見ると表情が変わった。

 一口を味わう。口の中で反芻して色々と味わっている。二口、三口食べ進める。彼女は料理を味わい尽くすとムーヤに言う。

「これは師匠が?」
「いや、私じゃないね。『スサンの天使』知ってるだろ?」
「はい」
「こちらがスサン三兄弟だよ」
「え?こちらがそうっすか?」
「そうさ。私らはスサン三兄弟に雇われるのさ」
「わかりました。今の仕事を辞めますので二日下さい」
「失礼だが名前は?」
「ロマ。ただのロマっす」
「二つ名は『暁の目利きドーンジャッジ』さ。前日受けた注文を、ここの市場が開かれる明け方すぐに、客の要望に応えて最高の食材を揃えてしまうからそう呼ばれる。それだけの実力を持ってるよ」
「師匠…」
「ああ、料理の腕もあるから安心しな」
「ロマさん、よろしく頼む」
「はいっす!」

 
 

 


 
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