僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

文字の大きさ
148 / 595
旅立つ者。

レイアムさんと話そう。

しおりを挟む
 お城へ向かう日が来た。今日はストラ兄さんは学校があるので僕とミザーリだけでお城へ向かった。
 なんか偉くなったので城門の辺りまで馬車で行って良くなったよ。城壁から城門って結構な距離があるし、かなりの悪路だから馬車で行けるようになって良かったよ。
 お城での扱いもナミリアの学友というより、一家の友人みたいな扱いになったとレイさんに聞いた。通される待合室も豪華な所になった。
 今日はレイアムさんと話をしなきゃな、と思いやってきた。待合室に通されたあとレイさんを呼ぶ。

「リョウ様、どうされたのですか?」
「レイさん、内緒できる?」
「なんでしょう?」
「マックスさん達には、大事な話」
「かしこまりました。内緒にいたします」
「色んな人に、話したら、もうここに、来れなくなるの。いい?」
「そんなに大事な話なのですね。このレイフェルトン、心して聞かせていただきます」
「じゃあ、これを見て」

 僕は鑑定書を見せる。

「ほほう。ラクラ薬師の薬の鑑定書ですね……な、なんですと!?こんな薬があるとは」
「レイアムさんと、お話したいの」
「わかりました。早急に手配致します」

 レイさんは走っていった。そりゃそうだよね。大変な話だもの。

「リョウ様、お待たせ致しました。こちらへどうぞ」
「はい!」

 レイさんに案内されて全然知らない場所を歩く。ここはどこなのかな?

「どうぞ」

 通された部屋は多分レイアムさんのお部屋だった。レイアムさんはテーブルに座っている。手紙の束がテーブルの上にのっていた。

「リョウ、私たちに大変なお話があるってどういうこと?一応誰にも聞かれないようにしたけど」
「はい。あのね、よく聞いてね。僕はある薬を見つけたの。でもね、ラクラ薬師と話して、これは、大事な人だけに、お渡ししようと、思う」
「薬?」
「まず、お約束できる?他の人には、絶対、言わないって。僕、周りに、知られたら、命、危ないの」
「わかったわ。そんなに大変なものなのね」
「あとね、レイアムさんに、失礼にあたる、かもって、ラクラ薬師が言ってた。けど、渡した方が、良いって思うの」
「わかったわ。絶対言わないし、失礼な事でも受け入れるわ」
「良かった。これがそう」

 ポーションと鑑定書を渡す。

「書類を見てね」
「あ、ああ。神様、ありがとうございます…あなたは本当に天使だわ」
「天使では、ないよ」
「本当に、本当なのね」
「はい。ラクラ薬師と、僕の考え、同じ。確実に効果は、ある」
「そうなのね。ずっと私一人で不安だったの。これを使ってみるわね」
「うん。体調面も、あるかも、しれないけどスプーン一杯を、飲むのを、10日、やってみてね」
「わかったわ。今日から早速やってみるわ」
「あと、本当にこれの事、言ったらダメだよ、レイアムさんと、僕は、不幸になる」
「そうよね。私このことをお墓の中まで持っていくわ」
「僕も言わない。今日は、レイアムさんと、楽しく、お話ししたの」
「そうね。そうしましょう」
「レイさんにも、よろしく伝えて」
「レイは言わないわ。絶対に言わせない」
「一年間保つように、してるからね」
「あの、ダメだったら?」
「もう一本だけ、用意するね」
「ありがとう。本当にありがとう」
「マックスさんと、レイアムさんへ、お礼」
「ありがとう。お代はいくら?」
「んー。とりあえず、これからも、仲良くして、くれれば良いの」
「わかったわ。何かあったら今度は私が助けるわね」
「はい」

 レイアムさんの所を去ってナミリアの所へ行く。一緒に勉強をして、一緒に剣術の練習をする。

「やあ、とお!」
「ふん、ふん」

 ナミリアと一緒に剣の型をする。ナミリアは剣術持ちだから振りが結構速い。

「そうじゃ、そう。もっと脇をしめて!」

 指導してるのはお爺様だ。ナミリアには最初貴族の剣術指南の人が来たのだけど、それを激しく拒否したらしい。騎士の剣が学びたいとマックスさんに訴えたそうだ。それで僕を指導しているお爺様に白羽の矢が当たり、お爺様はナミリアの剣の先生となった。

「それ、突け。もっと腕を前に出す!もう一回、突け。よし、今のは良いぞ」

 お爺様の熱血指導はここでも発揮されている。ナミリアはへばっているが諦めず振り続けている。

「よし、一旦休憩じゃ。休憩後、盾を装備じゃ」
「はい!」
「ナミリアは、盾使った事、あるの?」
「毎日、着けてるの」
「そうなんだね」
「盾でみんな、守るの」
「すごいなあ。僕は剣術、だけだ」

 ナミリアは盾術も持っている。回復魔法のスキルを持ってるし、聖騎士っぽいよね。
 休憩が終わりナミリアは盾を持つ。盾はナミリアの背丈に合わせたラージシールドだ。
 お爺様は僕に素振りを続けるように言うと、お爺様も盾を着けて指導し始める。

「お嬢様いくぞ、挑発タウント!」
「はい!たうんと!」

 盾を剣で叩くことをやり始める。これで魔物や敵の注意を引きつけるという闘技らしい。

「良し。大分良くなってきたな。次はタウントをしてからワシの間合いまで走る練習だ」
「はい!」
「はい、挑発タウント!」
「たうんと!」
 
 挑発をし、盾を構えながら走るナミリア。これ、完全に前線で戦う為の練習だよね。伯爵令嬢なのに良いのかな?

「よし。もう一回!」
「はい!たうんと!」

 おお。なかなか様になってる。


しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

Gランク冒険者のレベル無双〜好き勝手に生きていたら各方面から敵認定されました〜

2nd kanta
ファンタジー
 愛する可愛い奥様達の為、俺は理不尽と戦います。  人違いで刺された俺は死ぬ間際に、得体の知れない何者かに異世界に飛ばされた。 そこは、テンプレの勇者召喚の場だった。 しかし召喚された俺の腹にはドスが刺さったままだった。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

狼になっちゃった!

家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで? 色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!? ……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう? これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。

実家にガチャが来たそしてダンジョンが出来た ~スキルを沢山獲得してこの世界で最強になるようです~

仮実谷 望
ファンタジー
とあるサイトを眺めていると隠しリンクを踏んでしまう。主人公はそのサイトでガチャを廻してしまうとサイトからガチャが家に来た。突然の不可思議現象に戸惑うがすぐに納得する。そしてガチャから引いたダンジョンの芽がダンジョンになりダンジョンに入ることになる。

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

処理中です...