147 / 806
旅立つ者。
ロイック兄さんのお見合い会議。
エスナとフレドとペギーが下がったあと、お父さんがみんな残るように言った。
「エスナの抜けた穴だが、とりあえずは通いのメイドをメイドギルドに頼むつもりでいるが、後任の目星はつけている」
「そうなの?」
「ああ。本人が私達の世話をしたがっている為、引き抜きという形になってしまったが、先方が喜んで応じてくれたので決まった形だ。エスナと入れ替わる形で11日後あたりにこちらに来ると手紙では書いてあった」
「知ってる人?」
「誰かな?」
「兄貴わかる?」
「いや、何も聞いてない」
「ロイック、ストラ、リョウは知ってる人だぞ。まあ、面白いので当日まで内緒にしておこう」
「気になる」
「まあ楽しみにしておくよ」
「それからロイックから話があるそうだ」
「僕の所へ来た釣書だけど一応8人選んでみたんだ。でもそんな時間もないし、もう少し人数を絞りたい。相談にのってくれるかな?」
「へえ。面白そう」
「ロイック兄さん、私にまかせて」
「頼むよ男爵夫人」
「俺も見て良いの?」
「僕もみていい?」
「私も良いのよね」
「ああ。ストラもリョウもエメイラも家族になるんだからちゃんと見てくれ」
「わかった」
「任せろ」
「わかったわ」
「まず最初はこの人」
「伯爵家の三女なのね。良いんじゃないかしら」
「趣味がすごいわ。乗馬に剣技に格闘術に料理に読書にお花って」
「肖像画を見ると綺麗だね」
「派閥は?」
「マクシミリアン閣下と同じ中立派だ。仲も良いらしい」
「なら、この人は会うだけ会ってみると良いんじゃない?」
「僕、この人、良いと思う」
「じゃあこの人は会う方向にするよ」
ロイック兄さんは次の釣書を出す。
「これは商家の娘さんね。うーん、どうかしら」
「私もどうかと思うわ。ロイックより年上じゃない。この年でまだ結婚してないって何か問題があるかもしれないわ」
こっちの世界の結婚適齢期、ヒト族の女性だと15歳から20歳だものね。
「趣味が読書だけか。兄貴顔で選んでるよねこれ」
「美人だしね」
「そういうのやめた方が良いわ」
「情報、なさすぎ」
「そうか。やっぱりこの人はお断りしよう」
3人目、4人目もあまり好印象が無かった。
「じゃあこの人」
「うん。同じ王国御用商会の家の人なのね」
「アピールがすごい。私は絶対にスサン商会に馴染んでみせますって」
「おー。顔も美人だ。兄貴に釣り合う年だし問題はないよね」
「趣味が商会手伝いって面白そうな子だわ。他にも趣味が色々あるしいいんじゃないかしら」
「僕も、この人、良いと思う」
「じゃあこの人も会うという感じで」
6人目。
「次はこの人」
「子爵家の娘さんね。あら?長女なのに良いのかしら」
「釣書に妹がいるから大丈夫ですって書いてあるわ」
「趣味が一番目とは正反対ね。錬金術に魔法、歴史、絵画、彫刻って」
「頭良さそう」
「顔も、良い」
「うちは家事が全くできなくても問題ないしな。良いんじゃない?」
「問題は貴族の派閥だけど特に問題はなさそうだ」
「これはロイックが判断した方が良いわ。会いたかったら会ってみなさい」
「私もそう思う」
「僕も、同じ」
「この人はちょっと考えるよ」
7人目
「この人」
「何この人?え?冒険者?」
「何でこの人選んだの?」
「女性でAランクってすごいと思って」
「兄貴、気持ちはわかるよ。確かにそういう世界に憧れるのもあるよね」
「それに趣味がすごいんだよね」
「魔術師じゃないこの人!魔法、剣術、料理、読書、素材採取、薬学、神秘学、歴史、言語学…すごいわこの人」
「なんで我が家を選ぶか意味がわからないな」
「年齢が多少上だけど問題はなさそうだね」
「結婚はともかく、一度話はしてみたいと思ったんだよ」
「まあそれならそれで良いがお父さんはもっと違う人が良いと思うぞ」
「私も会うだけ会うなら良いわ。それでよっぽど気に入ったのなら連れてきなさい」
「兄貴、これは俺も賛成はできないよ」
「僕、難しい」
「そうかあ。少し考えてみるよ」
8人目。
「あら、この人商人ギルドの幹部の娘さんだわ」
「へえ。侯爵領のギルド長って書いてあるわよね」
「志望動機が商業登録に惚れましたって面白いわね」
「趣味が商業ギルド勤務、仕事が商業ギルド勤務って」
「兄貴、これはきついと思うよ。家でも怒られそうじゃない」
「そうだな。夫婦で仕事の話ばかりというのも辛いものがあるぞ」
「趣味が少ないのは問題だわね」
「育児になった時どうなるのかしらね」
「ハノンは色々気を紛らす事があってくれて良かったと思ってる。私が仕事に集中できたのはハノンのおかげだ」
「あなた…」
「まあ、これもちょっと考えた方が良いわね」
「押しが強そうかもって思っちゃうよね」
「僕、この人、嫌」
「リョウが嫌がるならやめるよ」
「これで終わり?」
「そうだね」
「ふう。お母さんと少し話したことがあるんだがな、ロイックは別に1人に絞らなくて良いと思うんだ。うちも王国御用商会という大店になる。複数の嫁を娶ってもなんら問題はない。その代わり外で女は作るなよ」
「わかったけど僕も1人が良いな」
「ロイック、お前は顔も良いし度胸もある。そんな男に惚れる女性は沢山いる。お前はその強い想いを振り解くのが大変になる場合もあるし、嫁とは違う女性が好きになる可能性もある」
「ないと思うけどな」
「お前は商売では非情になれるが根は優しい。だから困った時は複数の嫁を娶る選択肢もあるのだと考えてみてくれ」
「わかった」
「エスナの抜けた穴だが、とりあえずは通いのメイドをメイドギルドに頼むつもりでいるが、後任の目星はつけている」
「そうなの?」
「ああ。本人が私達の世話をしたがっている為、引き抜きという形になってしまったが、先方が喜んで応じてくれたので決まった形だ。エスナと入れ替わる形で11日後あたりにこちらに来ると手紙では書いてあった」
「知ってる人?」
「誰かな?」
「兄貴わかる?」
「いや、何も聞いてない」
「ロイック、ストラ、リョウは知ってる人だぞ。まあ、面白いので当日まで内緒にしておこう」
「気になる」
「まあ楽しみにしておくよ」
「それからロイックから話があるそうだ」
「僕の所へ来た釣書だけど一応8人選んでみたんだ。でもそんな時間もないし、もう少し人数を絞りたい。相談にのってくれるかな?」
「へえ。面白そう」
「ロイック兄さん、私にまかせて」
「頼むよ男爵夫人」
「俺も見て良いの?」
「僕もみていい?」
「私も良いのよね」
「ああ。ストラもリョウもエメイラも家族になるんだからちゃんと見てくれ」
「わかった」
「任せろ」
「わかったわ」
「まず最初はこの人」
「伯爵家の三女なのね。良いんじゃないかしら」
「趣味がすごいわ。乗馬に剣技に格闘術に料理に読書にお花って」
「肖像画を見ると綺麗だね」
「派閥は?」
「マクシミリアン閣下と同じ中立派だ。仲も良いらしい」
「なら、この人は会うだけ会ってみると良いんじゃない?」
「僕、この人、良いと思う」
「じゃあこの人は会う方向にするよ」
ロイック兄さんは次の釣書を出す。
「これは商家の娘さんね。うーん、どうかしら」
「私もどうかと思うわ。ロイックより年上じゃない。この年でまだ結婚してないって何か問題があるかもしれないわ」
こっちの世界の結婚適齢期、ヒト族の女性だと15歳から20歳だものね。
「趣味が読書だけか。兄貴顔で選んでるよねこれ」
「美人だしね」
「そういうのやめた方が良いわ」
「情報、なさすぎ」
「そうか。やっぱりこの人はお断りしよう」
3人目、4人目もあまり好印象が無かった。
「じゃあこの人」
「うん。同じ王国御用商会の家の人なのね」
「アピールがすごい。私は絶対にスサン商会に馴染んでみせますって」
「おー。顔も美人だ。兄貴に釣り合う年だし問題はないよね」
「趣味が商会手伝いって面白そうな子だわ。他にも趣味が色々あるしいいんじゃないかしら」
「僕も、この人、良いと思う」
「じゃあこの人も会うという感じで」
6人目。
「次はこの人」
「子爵家の娘さんね。あら?長女なのに良いのかしら」
「釣書に妹がいるから大丈夫ですって書いてあるわ」
「趣味が一番目とは正反対ね。錬金術に魔法、歴史、絵画、彫刻って」
「頭良さそう」
「顔も、良い」
「うちは家事が全くできなくても問題ないしな。良いんじゃない?」
「問題は貴族の派閥だけど特に問題はなさそうだ」
「これはロイックが判断した方が良いわ。会いたかったら会ってみなさい」
「私もそう思う」
「僕も、同じ」
「この人はちょっと考えるよ」
7人目
「この人」
「何この人?え?冒険者?」
「何でこの人選んだの?」
「女性でAランクってすごいと思って」
「兄貴、気持ちはわかるよ。確かにそういう世界に憧れるのもあるよね」
「それに趣味がすごいんだよね」
「魔術師じゃないこの人!魔法、剣術、料理、読書、素材採取、薬学、神秘学、歴史、言語学…すごいわこの人」
「なんで我が家を選ぶか意味がわからないな」
「年齢が多少上だけど問題はなさそうだね」
「結婚はともかく、一度話はしてみたいと思ったんだよ」
「まあそれならそれで良いがお父さんはもっと違う人が良いと思うぞ」
「私も会うだけ会うなら良いわ。それでよっぽど気に入ったのなら連れてきなさい」
「兄貴、これは俺も賛成はできないよ」
「僕、難しい」
「そうかあ。少し考えてみるよ」
8人目。
「あら、この人商人ギルドの幹部の娘さんだわ」
「へえ。侯爵領のギルド長って書いてあるわよね」
「志望動機が商業登録に惚れましたって面白いわね」
「趣味が商業ギルド勤務、仕事が商業ギルド勤務って」
「兄貴、これはきついと思うよ。家でも怒られそうじゃない」
「そうだな。夫婦で仕事の話ばかりというのも辛いものがあるぞ」
「趣味が少ないのは問題だわね」
「育児になった時どうなるのかしらね」
「ハノンは色々気を紛らす事があってくれて良かったと思ってる。私が仕事に集中できたのはハノンのおかげだ」
「あなた…」
「まあ、これもちょっと考えた方が良いわね」
「押しが強そうかもって思っちゃうよね」
「僕、この人、嫌」
「リョウが嫌がるならやめるよ」
「これで終わり?」
「そうだね」
「ふう。お母さんと少し話したことがあるんだがな、ロイックは別に1人に絞らなくて良いと思うんだ。うちも王国御用商会という大店になる。複数の嫁を娶ってもなんら問題はない。その代わり外で女は作るなよ」
「わかったけど僕も1人が良いな」
「ロイック、お前は顔も良いし度胸もある。そんな男に惚れる女性は沢山いる。お前はその強い想いを振り解くのが大変になる場合もあるし、嫁とは違う女性が好きになる可能性もある」
「ないと思うけどな」
「お前は商売では非情になれるが根は優しい。だから困った時は複数の嫁を娶る選択肢もあるのだと考えてみてくれ」
「わかった」
あなたにおすすめの小説
異世界転生したので、文明レベルを21世紀まで引き上げてみた ~前世の膨大な知識を元手に、貧乏貴族から世界を変える“近代化の父”になります~
夏見ナイ
ファンタジー
過労死したプラントエンジニアの俺が転生したのは、剣と魔法の世界のド貧乏な貴族の三男、リオ。石鹸すらない不衛生な環境、飢える家族と領民……。こんな絶望的な状況、やってられるか! 前世の知識を総動員し、俺は快適な生活とスローライフを目指して領地改革を開始する!
農業革命で食料問題を解決し、衛生革命で疫病を撲滅。石鹸、ガラス、醤油もどきで次々と生活レベルを向上させると、寂れた領地はみるみる豊かになっていった。
逃げてきた伯爵令嬢や森のエルフ、ワケありの元騎士など、頼れる仲間も集まり、順風満帆かと思いきや……その成功が、強欲な隣領や王都の貴族たちの目に留まってしまう。
これは、ただ快適に暮らしたかっただけの男が、やがて“近代化の父”と呼ばれるようになるまでの物語。
最強魔法は生活魔法!? ~異世界ではモンスター退治も生活のうち~
gagaga
ファンタジー
神の気まぐれにより異世界へと転移した主人公田辺竜太(大学生)が生活魔法を駆使して冒険したり町の人と触れ合ったりする物語です。
なお、神が気まぐれすぎて一番最初に降り立つ地は、無人島です。
一人称視点、独り言多め、能天気となっております。
なお、作者が気ままに書くので誤字脱字は多いかもしれませんが、大目に見て頂けるとありがたいです。
ただ、敢えてそうしている部分もあり、ややこしくてすいません。(^^;A
ご指摘あればどんどん仰ってください。
※2017/8/29 連載再開しました!
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ひだまりのFランク冒険者
みなと劉
ファンタジー
ここは異世界。
そこの冒険者ギルドでは毎日仕事がてんこ盛り。
そんな中
冒険者ギルドには万年Fランクの冒険者が一人いる。
その名は、リルド。
彼は、特に何もない感じに毎日
「薬草採取」「石集め」Fランク向け「討伐」場合によっては「ポーション生成」をする。
この話はこの万年Fランク冒険者リルドの物語である。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
子ドラゴンとゆく、異世界スキル獲得記! ~転生幼女、最強スキルでバッドエンドを破壊する~
九條葉月
ファンタジー
第6回HJ小説大賞におきまして、こちらの作品が受賞・書籍化決定しました! ありがとうございます!
七歳の少女リーナは突如として前世の記憶を思い出した。
しかし、戸惑う暇もなく『銀髪が不気味』という理由で別邸に軟禁されてしまう。
食事の量も減らされたリーナは生き延びるために別邸を探索し――地下室で、ドラゴンの卵を発見したのだった。
孵化したドラゴンと共に地下ダンジョンに潜るリーナ。すべては、軟禁下でも生き延びるために……。
これは、前を向き続けた少女が聖女となり、邪竜を倒し、いずれは魔王となって平和に暮らす物語……。