僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

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旅立つ者。

そりゃ驚くよね。

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「なんですと?」
「本当ですか?」

 国王様達とお話ししている、若い男性と男性二人は驚いている。そりゃそうだよね。僕まだ5歳なんだもの。

「ああ、本当だ。私の首をかけても良い。この子供は料理の天才なのだ。リョウエスト、ご挨拶を」
「はい、王様。リョウエスト・スサン、よろしく、お願いします」
「よ、よろしく」
「びっくりした」

 ごめんね。驚かせちゃったな。  

「では、この者が船員病なる奇病を解決に導いたというのも?」
「事実だ」
「先程のルディスやあの料理をおもいついたのは?」
「この子供だよ」

 あははは。みんな笑っちゃったよ。いたたまれないな。そうだ。

「王様、お酒呑まれます?」
「ああ。少し呑もうか」
「みなさん、どうですか?」
「ああ、いただくよ」
「少しいただこうかな」
「私も」

 そばに立っていた侍従長サイスさんに頷くと外に注文しに言ってくれた。

「フルーティな、エールあります。ちょうど良い、おつまみ、作りました。少々、お待ち、下さい」

 3人はまた顔を見合わせるとまた笑ってしまった。あわあわとする。

「面白いだろ。小さいくせに気が回るんだ。下手な貴族顔負けだぞ」
「こんな小さい子がお酒の事まで…」
「しかもおつまみまで用意するとは…」
「いや。本当良い土産話ができました」

 侍従がお酒を用意して持ってきた。
おつまみはきんぴらごぼうだね。

「ではいただこう。両国の繁栄に」
「「「両国の繁栄に」」」
「くーっ。冷えておるな。これは美味いぞ。つまみは…ぴったりだな」
「本当に気が回るね。今日はありがとう。美味しかったよ」
「ああ。この国に来てまた私の美食熱が復活しそうだ」
「君がもう少し大きかったら国に連れて帰りたいところなんだが」
「食べて、いただき、ありがとうございます」
「リョウエスト、ご苦労だった。明日の朝食もよろしく頼む」
「はい!失礼します」

 横を見るとルマーニ様、眠そう。王妃様が抱きついてきた。

「リョウ、今日は最高の食事だったわ。ありがとう」
「いいえ。こちらこそ、楽しく、お料理できた」
「明日、明後日まで頑張ってね」
「ありがとうございます」
「リョウ、ウルリッヒ・スタイル、最高だったぞ」
「ありがとう、ございます」
「リョウ、ルディスのレシピを増やしてね」
「はい、頑張ります」
「リョウー。ねむいー」
「ルマーニ様、寝て」
「うん。わかった」
「それでは、失礼します」
「がんばるんじゃぞ」
「お疲れ様」
「明日も楽しみにしてるわ」

 よし。解放された。侍従の案内に従って厨房に戻る。なかなか道順を覚えられないんだよね。
 厨房に戻るとみんな後片付けをしていた。厨房にいる料理人達や配膳していた者達もみんな晴れやかな顔をしてるね!

「お疲れ様」

 僕が声をかけるとみんなからお疲れ様、の声があがって最後は拍手となった。

「みんなー。よくがんばったー」
「「「ありがとうございます」」」
「明日もーがんばろー」
「「「「はい!」」」」

 明日のメニューを考えようと言ってフィグさんと料理長と集まる。

「明日の朝はどうしましょう?」
「考えが、ある。でも大変かも」
「やりましょう。今日の成功でみんなやる気になっていると思います」
「好きなものを、好きなように、取れるの、どう思う?」
「そうですね。朝ご飯をお食べになる方を考えたらそんなにいないですし、やってみるのも面白そうですね」
「昨日工廠部にこれ、作ってもらった。これ、使おう」

 僕が収納から取り出したのはホットプレートだった。2人に機能を説明する。

「いいですね、これ」
「これ使ってやりましょう」
「じゃあ、メニューを、決めよう」

 話をして、なるべく見栄えが良くて美味しいものを選んだ。

「明日もよろしくー」
「よろしくお願いします」
「頑張ります」

 解散してしばらくその場で関係各所にお願いをする手紙を書いているとストークがやってきた。

「リョウ様、お疲れ様です」 
「お疲れ様ー」
「工廠部に行ってまいりました。今回依頼した件ですが、工廠部の特別枠でリョウ様の商業登録が完了しました」
「え?ダンスさんに権利があるんじゃ?」
「いいえ。ダンス様はリョウ様が商業登録してないだろう事を私に伝えてくれ、特別枠を使って商業登録を進めていただける話を進めて下さいました」
「ダンスさん、良い人だねえ」
「ダンス様の伝言です。もう少し考えて動いたほうがいいぞ、とおっしゃっておりました。なお、ダンス様以下工廠部の皆様方にはパンを配りましたが大丈夫でしょうか?」
「うん。ありがと」
「関係各所への連絡ですか?」
「そう。明日の食事場所のレイアウト変えてもらう。あと給仕役の人の数も減らす」
「なぜでしょう?」
「給仕役って結構しんどいんだ。夜まで温存させるの」
「なるほど。リョウ様、そろそろお休みしてください。関係各所には私が連絡して回ります」
「ありがと」
「明日の起床予定はフィグさんに聞いて設定しております。ごゆっくりお休みください」
「そうさせてもらおうかな」
「ええ。そのほうがよろしいかと」
「じゃあお休み」
「お休みなさいませ」

 
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