僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

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6歳の力走。

ルステインの未来の為に。

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 城で会議の日になった。この一か月間で調べてきた事を話し合う日だ。ある程度担当者レベルでは話が進んでいるみたいだね。あとはお金をいくら使うか考える段階みたい。とりあえず僕は早めに行ってナミリアと遊んでた。なかなかゆっくり会えなかったからなあ。相変わらず抱きついてくる。逃げると本気泣きするので困る。
 レイさんに呼ばれたので会議室に入る。相変わらず前のマックスさんの席の隣だ。今ルステインでNo.2な感じなのか。今日はお父さんも来ている。お父さんがいないと特産品の話は進まないからね。マックスさんがやってきた。

「全員起立」

 僕も立ち上がる。机で体が隠れちゃう。

「伯爵様に敬礼」

 お辞儀する。みな揃ってるねえ。

「直れ、着席」
「良く来てくれた。早速会議を始めたいと思う。例年ならこの時期に会議はないのだが、先日の各貴族の集まりで我々はルステインの改革を推し進めようと言う話になった。それが『食の都ルステイン』計画であり、『保養地建設』計画であり、『特産品増量』計画であり、『一ヶ所一品』計画である。本日集まった全ての者はすでにこの計画の概要について知っていると思う。今回我々はルステインを本気で改革する。本気だ。ルステインの明日の為に必要だからだ。諸君の協力、よろしく頼む」

 最初の担当者が出てくる。

「まずは『食の都ルステイン』について会議いたします。皆様ご存知『王国の料理番』リョウエスト・スサン名誉子爵様のレシピをあちこちで食べられるようにする計画です。この一か月間で調査した結果ホテル、宿、食事処の40軒がこの計画に賛同して補助金の対象となる予定です。それぞれ名の通ったところであるので効果は十二分にあります。よろしくお願いします」

 40軒もあるのはお父さん達が動いた結果なんだよね。

「補助金の総額はいくらになりますか?」
「はい、約800枚となります」
「どういった使用目的となりますか?」
「はい。まずは厨房の整備、食堂の拡充が必要になってきます。子爵様の料理は独特な魔法道具を使用しますので、購入費用としても使用されます」
「その改装に全額支払う感じでしょうか?」
「補助金として5割負担します、と言う事ですね」
「貸付で、参加できる?」
「子爵様、どう言う事ですか?」
「ストーク」
「はい、お答えさせていただきます。我が主人はこの計画に賛同しており、この計画の成功を誰よりも望んでおります。その為、一気に現金で支払う事が厳しい者に対して低金利で貸付する事が可能だと申しております。その利息は年利1割。金貨10枚を借りるとすると一年に利息は1枚になります。以上の件、ご検討の程をよろしくお願い致します」

 ちなみにお父さん達と同じ投資利率だ。

「安いな」
「子爵様、大丈夫ですか?」
「僕、ルステイン人だから」
「リョウ、感謝する」
「他にご質問や反対意見のある方はいらっしゃいませんか?…ないようなので終わりますが、先ほどの子爵様からの意見、関係部署と話し合ってお答えさせてもらいたいと思います。ありがとうございました」
「よし、次は保養地の件だな。頼むぞ」
「はい。『安らぎの宿』計画について会議を始めさせていただきます。この計画は各地に湧き出る温かいお湯の場所に宿を建設し、身体をゆったり保養していただく計画です。つい先ごろ各領地のご担当者から温かいお湯がそれぞれ一ヶ所見つかったとお聞きしております。ですから合計4ヶ所の建設予定地があることになります。なお、お湯には身体を癒やす効果があることがわかりました。保養地として最適だと思います。よろしくお願い致します」
「ただ宿があるだけなのか?何か特色はあるのか?」
「はい。それぞれ子爵様のレシピのお料理を食べていただいて、それからお湯にゆったり浸かってもらうお宿です」
「それぞれ建設費はいかほどか?」
「はい。総建設費は概算で1ヶ所1000枚となっております」

 かなりしっかりした建物作るんだなあ。この世界家は安いんだよ。そんな中1000枚は多いな。

「なるほど、では各領の負担はいかほどか?」
「はい。4割負担となります。6割は公費です」
「むむむ。まあ、それぐらいならなんとかなるか…」

 ニメイジ男爵、辛そう。

「ニメイジさん、お助けします」
「本当ですか?」
「はい。ストーク、説明」
「かしこまりました。先程の年利1割で貸付するご用意があります。主人は支払いが厳しいのであれば年一回利息分を支払ってくれれば良い、と申されております」
「感謝します」
「当方もお願いしたい」
「私もお願いしたい」
「よろしくお願い致します」
「わかった」
「リョウ、感謝する」
「はい」
「あの、私も質問してよろしいでしょうか?」
「はい、スサン商会さん」
「お宿を建てられるという事ですが周囲になにか建てられるのでしょうか?たとえば商店だとか」
「そういった計画はありませんが日用品やお土産物販売、娯楽などがあれば好ましいですね」
「でしたら私、請け負いましょうか?」
「ハッセルエン、良いのか?」
「ええ。私もルステイン人ですから」

 お父さん進出しといて、宿が儲かりそうなら一気に攻勢をかけるんだって。

「ハッセルエン、感謝する」
「はい、ご領主様」
「他に質問、反対意見のある方はありますか?…特にないようなので、この計画で遂行していきたいと思います。ありがとうございました」


 
 その後の特産品の話はお父さんの独壇場で、名所やら名産の話は特に関係なかったので傍観してたよ。


 
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