【完結】前代未聞の婚約破棄~なぜあなたが言うの?~【長編】

暖夢 由

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第2章

国同士の問題

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イヴァンカ国は国王に限り多妻を認められている。そのせいで王位継承権が加熱する傾向にあるのだ。
そして例にも漏れず今回も4人の王子で王位継承権を争っている。
そこに決定権を持つと言われている”聖女”など現われてしまったら……それはもう……


「ショーン、すまないがあれをやってもらえないか?

最悪、国同士の問題になる。兄と父には話を通しておかなければならないだろう。
ショーン、国同士の問題になってしまった場合、最悪イヴァンカ国の王家とカリシャール国の王家は敵対関係になるかもしれない。その時は……申し訳ないとしか言えないが、協力してもらえないか。

それからサリー、折角の旅行なのにすまない。一度国に戻って父と兄に話に行ってもいいか?悪いがキュミーにも一緒に来てもらえると助かるんだが」



「ん~、正直国同士の問題になるって言うのはいいか悪いかで言えばよくはないと思う。でも他国のしかも元王族の嫁さんを聖女であろうとなかろうとどうにかしようとするのなら問題にされてもおかしくはない。それをこの国の王家がしようとするのなら、それは仕方ないことだと思うんだ。

それにな、正直俺たち貴族は国に対してはもちろん愛情がある。だが、王家に対しては愛情や尊敬は薄れてしまっているんだ。自分たちが良ければいい。自分たちは特別だと信じて疑わない行動。そのどれにも国民は嫌気がさしているんだ。だが、カリシャール国が不条理なことをするなら俺は二度とフレッドたちとは言葉も交わさなくなるだろう。だが、そうではないと信じているから、今は協力しようと思う」



フレッドの言葉にショーン様は考えながら答えていく。
確かに国同士の問題になれば戦争の可能性もある。特にイヴァンカ国なら。きっと誰でも戦争になどしたくはないはず。でも国の長である王家が堂々と他人の妻に手を出そうとする、そんな王家なら、間違いなく私は尊敬などできない。

だからと言って、フレッドに手を貸そうとしてくれているショーン様はきっと簡単な思いではないだろう。だからこそその思いには深い感謝しかない。でも……


「ちょ、ちょっと待って。陛下とジョージ様に話にいくのも問題はないけど、今から行ったら明日の国王との挨拶にも歓迎パーティーにも間に合わないわ。そんなことになったらそれこそ国際問題になるんじゃ」


私がフレッドの言葉を聞き、そう尋ねるとフレッドは焦った様子も見せずに私に説明を続けた。


「ああ、すまない。それはショーンに解決してもらうから大丈夫なんだ。
ショーンは魔法騎士団の中でも移動魔法を得意としていてね、もう5年以上も前の騎士団に入る前に、試しってことで俺の部屋とショーンの部屋を移動ポートで繋いでいるんだ。魔力がない国でも繋ぐことができるのかを試したいと言ってね。
因みにショーンはこんなだけど天才魔導士なんて呼ばれているんだ」


え?どういうこと?
ショーン様の部屋とフレッドの部屋が行き来できるように聞こえたけど合ってるのかしら……
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