大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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空母格納庫の一日

武器交換のマニュアル

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 ここは、日本海軍正規空母 コノハナサクヤの格納庫内である。 朝からマニュアルなるものと説明を述べる技官の話を聞きながら、眠い眼をこする整備士の新参者である佐藤君だ。 整備学校を春に卒業して、希望は花の飛行軍航空隊をめざしたが、なぜか空母の整備士を命ぜられたのだ。 理由など知れされない。 お上の命令書イチ枚で艦隊勤務だ。 佐藤君は視力が良くなかった。 とうぜんメガネだ。 航空機操縦者は視力が良くないとなれない、また視力が落ちると地上勤務だ。 佐藤君は飛行機が好きだ。 それで、飛行機、それも戦闘機の側となると整備士しかない。 それで、整備学校に入学したのだ。 まあ、軍隊の整備学校だ、なんと給金が出るのだ。 とうぜん、全寮制だ。 軍隊は集団生活が大切である。 しかし、佐藤君は欠点があった。 まあ、あれだ、そうだ。 そうだ、悪い意味のオタクなのだ。 ヒトと群れない真のオタクであった。 整備学校は集団生活である。 しかし、好きなヒコーキの側に居られるから耐えぬいた。 すべて、世は思うようにはいかないものだ。 ヒトには、それぞれ得意 不得意がある。 佐藤君はがまんして集団生活をする根性をつけたのだ。 なんせ、軍隊である。 軍隊は根性が必要だ。 ガンバル心、何者にも負けない強い心が必要である。 イジメに負けるわけにはいかない。 先輩は時としてワザと後輩をイジメて、イジメに負けない軍人を作ろうとする。 死ぬか生きるかで弱腰では負けてしまうのだ。 現在、イジメはいけないと声が大きいが、人間イジメられないと強くはならない。 イジメには程度があるし、陰湿なイジメは問題外であるが、弱音を吐く後輩に渇(カツ)を入れることは、ある意味イジメではあるが、イジメが必要なこともあるのだ。 でないと、銃弾飛び交う戦場で突撃なんてできないからだ。 ・・・・ また話がソレて反省の著者である。  佐藤君、手に40ミリのミニミサイルの機体への取り付けマニュアルを読んで、自分なりに理解した。 月光改は双発であり、機首はレーダードームと機関砲の穴が開いている。 そこで、ドームをカパッと取る。 真ん中に40ミリバルカン砲が1門ある。 それをはずしてミニミサイル砲を取り付けるのだ。 まあ、言うはやさしいが、実際に取り付けるのは専門家でないと無理である。 そこで、取り付けマニュアルとにらみ合いで作業となったのだ。 「オイ、サトウよ、ココを持ってくれ。」 「ハイ、レーダーの配線を切らないようにします。」 「うむ、わかってるじゃないか。」 「ここをくぐらせて、ソケットをハメル。」 「イマ、くぐらせます。」 「ソケットは色わけされているが、間違えるな。」 「了解です、ナットをハメマシタ。」 「規定のトルクで締め付けるのだ。」 トルクレンチが音でトルクを知らせる。 よし、締め付けた、そこに樹脂の緩み防止を塗り、作業は進む。 「オイ、ミサイル砲の中心線を機体のセンターと合わせる、誤差コンマ2ミリまでだ。」 佐藤君、ネジを調整してミサイル砲のセンター合わせに汗を流した。 これが、正確でないと照準と合わなくなる。 1発必中のミサイルだ、誤差コンマ1ミリでもこだわる佐藤君だ。 そしてマニュアルどうり混合したグリスを装弾するプレートに塗る。 量も決まっている。 多すぎてもダメなのだ。 日本の武器は日本刀のように繊細で、職人泣かせなのだ。 最後にドームをかぶせて終わりである。 「ふう。」 と額の汗を腕でぬぐうと、いつの間にか後ろにヒト影だ。 そのヒト影が佐藤君に、「取り付け終わったか佐藤見習い整備士。」 「ハイ、終わりました。」 「うむ、今後も期待しておるぞ。」 その人物は敬礼に返礼すると行ってしまった。 「だれですかね。」と佐藤見習い整備士。 先輩は不動の敬礼の姿勢のまま、「おまえ、知らないのか、山田艦長だよ、山田総理の弟の。」 「えーっ、オレ知らなかった、どこかで見たかな、しか判らなかった。」 「山田艦長がおまえを知ってる、おまえは真のオタクなのだな。」 それ以来佐藤見習い整備士は先輩にイチモク置かれるようになった。 
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