after the rain

ノデミチ

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1. 何でこうなった?

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「何で?こうなった?」
「誠意と感謝!って、期待してたでしょ?」

 ベッドに横たわる…ってか、押し倒されてしまった俺。そして、俺の上にウマ乗りになってる、Tシャツ俺シャツ1枚の美少女。

 いや、まぁ、期待全くしてないって言ったらウソだ。綺麗事って言われても否定出来ない。
 が、現実問題として、俺の様なクラスでも隠キャぼっちで過ごす男子が、クラスカースト上位…ほぼTOPと言える美少女とどうこう出来るなんて有り得るワケがねぇ。

「………」

 外の雨の音は激しさを増してる。
 雷の音すら、遠くに聴こえていて。

 家ん中では、洗濯機が唸ってる。

 目の前の美少女が、俺のTシャツ1枚の姿なのは、つまりはそういう事だ。

「一宿一飯の感謝を示そうとしてるだけじゃん」
「いや、対価がデカすぎない?」
「…どこ見て言ってんの?」

 デカすぎ、に反応した?
 まぁ、俺らクラスの男子はみんな言ってるし。

 俺のTシャツだから、丈が長い。
 が、とある部分のロゴと絵がはち切れん程伸ばされていて。
 それが、目の前!ってか迫って来てるんだ。

「か、カナブンはいいのかよ⁉︎」
「そもそも、ヤナオトコんトコなら泊まりは勿論、シャワーも借りないわよ」

 くっそ、正論に聞こえるのは何故だ?

「接点なんか」
北中オナチュー同級生クラスメート同じ職場ママの勤め先でバイトしてるよね?カメって、クラス男子の誰よりも接点あると思うよ」

 そういや、金井さんと同じ苗字だ。
 コイツ…金井カナブンが訳知り顔で言ってくる。

「で、カメは私なんか好みじゃ無い?」
「いや、どストライク」
「よっしゃ!」

 何で、そこで喜ぶ?
 俺の想い好みなんかどうでもいいだろ?

 ドガガーン!

 雷?今のは近い?

 って、柔らか?は?

「おあ、と、あの、カナブン?」
「あんな雷なったら、しがみつくだろ!」

 しっかりと抱き付かれて。
 少し震えて。ドキドキ、心臓の鼓動が響いてくる位密着されてて。

「ここは抱き締めて『大丈夫』ってあってもいいんじゃない?」
「年齢=彼女無しの隠キャぼっちに、過剰な期待しないでくれよ」

 情けないが、女子に抱き付かれて悲鳴上げてる。

 勿論、雷はどうって事無い。
 ってか、それどころじゃ無いって。

 金井カナブンは、さっきも言ったがメチャクチャ胸がデカい。確か156cmって言ってたから、今時の女子高生としては少し低い方か?本人も「160欲しかったなぁ」って結構言ってたし。
 が、胸はクラスでも1,2位を争う程だ。
 制服の上からでも、その大きさは丸わかりだし、そもそも金井カナブンはリボンタイを緩めて第2ボタンまで外し、白い谷間を見せつけてる。

 そんな女にしがみつかれ密着されてる訳で。

「その、落ち着いた?」
「少し、ね」

 雨の音は響くものの、雷の音は遠去かり。

「じゃあ、離れてくれる」
「冷たいなぁ。しっかりお尻に当てて来てるくせに」
「これは」
「ウソウソ。この状態で当たらなきゃ、カメ、病気か、でなきゃアタシが終わってるって事じゃん。逆に泣くわ」

 ベッドの上。
 俺は少し上体を起こしてる。
 で、金井カナブンは俺の腰辺りに跨り、女の子ぺたんこ坐りで上半身を密着させる形でしがみついてる。
 男子高校生の身体は素直に反応し、金井カナブンの尻の辺りに、俺の屹立が当たってて。

「どうやら身体と欲求は正直みたいだし」
「いや、だけど」
「何?そんなにアタシとヤルのが嫌なの?」
「逆に、俺みたいな隠キャでいいのかよ?」
「さっきも言ったじゃん。いくらアタシでも、そうなってヤナ奴のトコに転がり込んだりしないよ」
金井カナブンに、そう思われてるのが不思議だよ」

 身体を許してもいい。
 何で、こんな美少女に、そう思われてるのか?

 この時の俺は、さっぱり分からなかった。

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