16 / 86
不穏な実家
しおりを挟む
次の婚約者が決まらないまま、ミレーヌが学園を卒業した。よほどの事情がない限り卒業までに婚約を決めるのが我が国では一般的だ。姉妹揃って卒業時に婚約者がいないことで、我がシャリエ家の評判は大いに落ちたと言える。
特にミレーヌの場合、王家の夜会で淑女教育を終えていないことが大々的に知れ渡った。難関の文官試験に受かり、文官になるのが決まっていた私とは話が違う。学園では婚約者がいながら多くの令息と親しくしていたこともマイナスだ。身持ちの悪い令嬢は托卵の可能性があると敬遠される。今のミレーヌは結婚相手としては不良物件でしかなかった。
なのにミレーヌは変わらなかった。卒業して暇になったせいか、令息たちとカフェだ、観劇だと遊びまわっている。周りがチヤホヤして心地のいい言葉を囁かれてその気になっているのだ。どう考えても遊び相手としか見られていないのに。その証拠に付き合っているのは年下の婚約者を持つ令息ばかりだ。そんな相手と醜聞にでもなれば益々婚期は遠のくだろうに、ミレーヌには理解出来ないらしい。
「父上も馬鹿なんだよ。はっきり現実を突きつければいいのに、ちょっと上目遣いで泣き真似されると直ぐに絆されるから」
エドモンは私と同じく文官試験を受けて王宮に勤め始めた。同じ王宮内にいるので、以前よりも会う機会が増えた。時々ランチや夕食を共にして実家の話を聞くけれど、いい話は一つもなかった。
「それはそうと、エドモンの婚約は?」
昔から父と折り合いの悪いエドモンは、今まで婚約話を聞いたことがなかった。あの父のことだ、ミレーヌのことは棚に上げて相手には厳しい条件を求めていそうだ。
「ああ、俺の相手は自分で決めるよ」
「ええっ? でもお父様が……」
「以前大喧嘩してね。その時に、自分の相手は自分で決めるって宣言したんだ。それからは父が持ってきた話はすべて断っている」
「そ、そう……」
エドモンは釣書を送ってきた相手に、自ら断りの手紙を送っていた。最初は熱心だった家も、エドモンの手紙を読むとすんなり諦めてくれたという。何をしたのかと聞いたら、家の実情を正直に話しただけだという。ミレーヌばかりを優先し、男尊女卑の傾向が強い父は嫁は自分の言いなりになるものと思っている。そんな家に娘を嫁がせたい親はいないだろう。
「でも、そうなるとあなたの結婚が……」
「俺のことは心配いらないよ。今は勤めに出たばかりだし、仕事を覚えるまでは猶予期間だろう? その前にミレーヌを片付けないと。あれが無事に嫁に行けるかも怪しいからね」
「そう、ね」
エドモンの言う通りだ。ミレーヌが結婚出来なければ、父が死ぬまで今の状態が続きそうだ。それは嫁にとって不幸でしかない。
「それよりも姉さんは? 誰かいい相手はいないの?」
「え?」
優しい笑顔が浮かんで言葉に詰まった。いない訳じゃない。ただ希望が持てる相手ではないだけで。
「誰かいい人がいるなら、早目に動いた方がいいよ。ミレーヌの縁談をあちこちに打診しているけど、姉さんならって言ってくる家があるみたいでさ。最初はミレーヌの方が可愛いのにって腹を立てていたけれど、この状態が続けば先に姉さんを嫁がせようとするかもしれない」
「そ、そう……」
あの父ならやり兼ねない。というかそうなりつつあるのだろう。まずは私をそこそこいい家格の家に嫁がせて、それを足掛かりにミレーヌの縁談も……と考えるかもしれない。
「父上は二世代前くらいの価値観だから。姉さんがいくらルイーズ様の信用を得ていてもね。自分が文官試験に落ちたからコンプレックスもあるだろうし」
「ええっ? お父様、文官試験を受けていたの?」
「そうらしいよ。友達から聞いたんだ。彼の父親が父上と同級でね」
「そうだったの……」
父が文官試験に受かった私を褒めるどころか咎めるような目で見たのはそのせいだったのか。だから余計にミレーヌが可愛いのかもしれない。劣等感を刺激されないから。何を言っても凄いと褒めるだけだから。
「フィルマン様と結婚出来たらよかったんだけどね。ルドン伯爵夫妻もいい方だったし」
「エドモン、それは……」
「うん、わかっているよ。でも、彼も随分後悔していたよ。隣国に行ってもずっと姉さんのことを気にかけていたし」
「まさか……」
「家にはずっと手紙が届いていたし、後になると俺宛に届いたこともあったんだ。父上が受け取り拒否をしたからそうしたんだろう」
「ええ? あなたのところにも送っていたの?」
それは知らなかった。フィルマン様もそんなことは一言も……
「姉さんは元気か、無事でいるか、意に沿わない縁談を押し付けられていないかって。家の事情を知っているから気になったんだろうね」
「そうだったの」
「うん。姉さんには申し訳ないけど、連絡は取りあっていたんだ。父上がろくでもない縁談を持って来た時の助けにならないかと思ってね。父上のことだから爵位が高ければ自分より年上でも平気で嫁がせそうだろう?」
否定出来ないところが悲しい。でも父ならやりそうだ。爵位が高く裕福な家だと、後継を息子に譲って隠居生活は若い妻と、という男性は一定数いる。その場合、娘は後継者を産めないかわりに実家に多額の支度金を用意する。夫亡き後に再婚の斡旋もしてくれることもある。婚家に残られても困るからという意味合いもあるけれど、困窮している家にとっては願ってもない話なのだ。
「俺、フィルマン様が兄になってくれるの、楽しみにしていたんだよね。全く、ミレーヌみたいな女のどこがよかったんだか」
エドモンはフィルマン様と気が合って仲がよかった。父の私やエドモンへの態度に憤ってくれたのも彼だ。今更ではあるけれど、そうなっていたら父の支配を抜けて楽に暮らせていただろうとは思う。それでも、今更フィルマン様の手を取りたいとは思えなかった。
特にミレーヌの場合、王家の夜会で淑女教育を終えていないことが大々的に知れ渡った。難関の文官試験に受かり、文官になるのが決まっていた私とは話が違う。学園では婚約者がいながら多くの令息と親しくしていたこともマイナスだ。身持ちの悪い令嬢は托卵の可能性があると敬遠される。今のミレーヌは結婚相手としては不良物件でしかなかった。
なのにミレーヌは変わらなかった。卒業して暇になったせいか、令息たちとカフェだ、観劇だと遊びまわっている。周りがチヤホヤして心地のいい言葉を囁かれてその気になっているのだ。どう考えても遊び相手としか見られていないのに。その証拠に付き合っているのは年下の婚約者を持つ令息ばかりだ。そんな相手と醜聞にでもなれば益々婚期は遠のくだろうに、ミレーヌには理解出来ないらしい。
「父上も馬鹿なんだよ。はっきり現実を突きつければいいのに、ちょっと上目遣いで泣き真似されると直ぐに絆されるから」
エドモンは私と同じく文官試験を受けて王宮に勤め始めた。同じ王宮内にいるので、以前よりも会う機会が増えた。時々ランチや夕食を共にして実家の話を聞くけれど、いい話は一つもなかった。
「それはそうと、エドモンの婚約は?」
昔から父と折り合いの悪いエドモンは、今まで婚約話を聞いたことがなかった。あの父のことだ、ミレーヌのことは棚に上げて相手には厳しい条件を求めていそうだ。
「ああ、俺の相手は自分で決めるよ」
「ええっ? でもお父様が……」
「以前大喧嘩してね。その時に、自分の相手は自分で決めるって宣言したんだ。それからは父が持ってきた話はすべて断っている」
「そ、そう……」
エドモンは釣書を送ってきた相手に、自ら断りの手紙を送っていた。最初は熱心だった家も、エドモンの手紙を読むとすんなり諦めてくれたという。何をしたのかと聞いたら、家の実情を正直に話しただけだという。ミレーヌばかりを優先し、男尊女卑の傾向が強い父は嫁は自分の言いなりになるものと思っている。そんな家に娘を嫁がせたい親はいないだろう。
「でも、そうなるとあなたの結婚が……」
「俺のことは心配いらないよ。今は勤めに出たばかりだし、仕事を覚えるまでは猶予期間だろう? その前にミレーヌを片付けないと。あれが無事に嫁に行けるかも怪しいからね」
「そう、ね」
エドモンの言う通りだ。ミレーヌが結婚出来なければ、父が死ぬまで今の状態が続きそうだ。それは嫁にとって不幸でしかない。
「それよりも姉さんは? 誰かいい相手はいないの?」
「え?」
優しい笑顔が浮かんで言葉に詰まった。いない訳じゃない。ただ希望が持てる相手ではないだけで。
「誰かいい人がいるなら、早目に動いた方がいいよ。ミレーヌの縁談をあちこちに打診しているけど、姉さんならって言ってくる家があるみたいでさ。最初はミレーヌの方が可愛いのにって腹を立てていたけれど、この状態が続けば先に姉さんを嫁がせようとするかもしれない」
「そ、そう……」
あの父ならやり兼ねない。というかそうなりつつあるのだろう。まずは私をそこそこいい家格の家に嫁がせて、それを足掛かりにミレーヌの縁談も……と考えるかもしれない。
「父上は二世代前くらいの価値観だから。姉さんがいくらルイーズ様の信用を得ていてもね。自分が文官試験に落ちたからコンプレックスもあるだろうし」
「ええっ? お父様、文官試験を受けていたの?」
「そうらしいよ。友達から聞いたんだ。彼の父親が父上と同級でね」
「そうだったの……」
父が文官試験に受かった私を褒めるどころか咎めるような目で見たのはそのせいだったのか。だから余計にミレーヌが可愛いのかもしれない。劣等感を刺激されないから。何を言っても凄いと褒めるだけだから。
「フィルマン様と結婚出来たらよかったんだけどね。ルドン伯爵夫妻もいい方だったし」
「エドモン、それは……」
「うん、わかっているよ。でも、彼も随分後悔していたよ。隣国に行ってもずっと姉さんのことを気にかけていたし」
「まさか……」
「家にはずっと手紙が届いていたし、後になると俺宛に届いたこともあったんだ。父上が受け取り拒否をしたからそうしたんだろう」
「ええ? あなたのところにも送っていたの?」
それは知らなかった。フィルマン様もそんなことは一言も……
「姉さんは元気か、無事でいるか、意に沿わない縁談を押し付けられていないかって。家の事情を知っているから気になったんだろうね」
「そうだったの」
「うん。姉さんには申し訳ないけど、連絡は取りあっていたんだ。父上がろくでもない縁談を持って来た時の助けにならないかと思ってね。父上のことだから爵位が高ければ自分より年上でも平気で嫁がせそうだろう?」
否定出来ないところが悲しい。でも父ならやりそうだ。爵位が高く裕福な家だと、後継を息子に譲って隠居生活は若い妻と、という男性は一定数いる。その場合、娘は後継者を産めないかわりに実家に多額の支度金を用意する。夫亡き後に再婚の斡旋もしてくれることもある。婚家に残られても困るからという意味合いもあるけれど、困窮している家にとっては願ってもない話なのだ。
「俺、フィルマン様が兄になってくれるの、楽しみにしていたんだよね。全く、ミレーヌみたいな女のどこがよかったんだか」
エドモンはフィルマン様と気が合って仲がよかった。父の私やエドモンへの態度に憤ってくれたのも彼だ。今更ではあるけれど、そうなっていたら父の支配を抜けて楽に暮らせていただろうとは思う。それでも、今更フィルマン様の手を取りたいとは思えなかった。
442
あなたにおすすめの小説
私を裏切った夫が、後悔しているようですが知りません
藤原遊
恋愛
政略結婚として、公爵家に嫁いだ私は
愛のない夫婦関係を「仕事」だと思い、正妻の役目を果たしてきた。
夫が愛人を持つことも、
その子を屋敷に迎え入れることも、黙って受け入れてきた。
けれど――
跡取りを、正妻の子ではなく愛人の子にする。
その言葉を、人前で軽く口にした瞬間。
私は悟ったのだ。
この家では、息子を守れないと。
元々、実家との間には
「嫡子以外の子は実家の跡取りにする」という取り決めがあった。
ならば話は簡単だ。
役目を終えた私は、離縁を選ぶ。
息子と共に、この家を去るだけ。
後悔しているようですが――
もう、私の知るところではありません。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
【完結】白い結婚を終えて自由に生きてまいります
なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。
忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。
「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」
「白い結婚ですか?」
「実は俺には……他に愛する女性がいる」
それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。
私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた
――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。
ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。
「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」
アロルド、貴方は何を言い出すの?
なにを言っているか、分かっているの?
「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」
私の答えは決まっていた。
受け入れられるはずがない。
自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。
◇◇◇
設定はゆるめです。
とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
白い結婚で結構ですわ。愛人持ちの夫に興味はありません
鍛高譚
恋愛
公爵令嬢ルチアーナは、王太子アルベルトとの政略結婚を命じられた。だが彼にはすでに愛する女性がいた。そこでルチアーナは、夫婦の義務を果たさない“白い結婚”を提案し、お互いに干渉しない関係を築くことに成功する。
「夫婦としての役目を求めないでくださいませ。その代わり、わたくしも自由にさせていただきますわ」
そうして始まった王太子妃としての優雅な生活。社交界では完璧な妃を演じつつ、裏では趣味の読書やお茶会を存分に楽しみ、面倒ごととは距離を置くつもりだった。
——だが、夫は次第にルチアーナを気にし始める。
「最近、おまえが気になるんだ」
「もっと夫婦としての時間を持たないか?」
今さらそんなことを言われても、もう遅いのですわ。
愛人を優先しておいて、後になって本妻に興味を持つなんて、そんな都合の良い話はお断り。
わたくしは、自由を守るために、今日も紅茶を嗜みながら優雅に過ごしますわ——。
政略結婚から始まる痛快ざまぁ! 夫の後悔なんて知りませんわ
“白い結婚”を謳歌する令嬢の、自由気ままなラブ&ざまぁストーリー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる