真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一

文字の大きさ
235 / 248
第六章 学園編 ──白銀の婚約者──

第233話 ブリジット・ノエリアという少女は

しおりを挟む
ブリジットちゃんが、ラグナ王子に呼ばれた瞬間──

講堂の空気が、ほんのわずかに軋んだ気がした。

彼女はゆっくり立ち上がる。
その背中はいつも通りまっすぐなんだけど……どこか、迷いがあるようにも見えた。
いや、当然だ。理由も分からないまま、皆の前で呼び出されるんだから。

背後から、ザキさんが俺の耳元で低く唸るように言った。



「……なんや、あの王子。ブリジットさん呼びつけて、何するつもりや?」



俺だって同意見だ。どういうつもりだ……?
ラグナ・ゼタ・エルディナス……
だけど、俺はどうにも判断がつかず、手が動かない。

動こうと思えば動ける。でも、動いた瞬間……彼女の気持ちを踏みにじってしまうような、そんな気がして躊躇していた。

隣の長身お姉さんも、険しい顔でブリジットちゃんの後ろ姿を見つめている。
この人がこんな顔をするのは初めて見た。

ブリジットちゃんは階段を上り、ステージへと向かう。
ゆっくり、ゆっくり……まるで自分の足運びのひとつひとつを確かめるように。

そしてラグナ王子の目の前へ辿り着くと──



「──まずは復学おめでとう、ブリジット・ノエリア嬢。」



満面の笑みで、ラグナ王子は恭しく一礼した。

……が、その一礼は俺にはやけにわざとらしく映った。
礼儀として完璧すぎる。
角度も、動きも、声の抑揚も。

そう、“完璧すぎる”んだ。

そこに心が宿っていない。
あくまで『そう振る舞うべきだと計算している』人間の所作だ。

ブリジットちゃんは、ぎこちないながらも笑顔を作る。
でもその笑顔は、口元だけが上がっていて、目はどこか不安げに揺れていた。

……大丈夫かな。

気づけば俺の手は膝の上で無意識に握られていた。

ラグナ王子は会場を見渡し、声を張り上げる。



「皆も知っての通り、彼女……ブリジット・ノエリアはかつて、"ハズレスキル"を授かり、この大学を去った。」



その瞬間。

ブリジットちゃんの肩がビクリと震えた。
隣のセドリックさんが、心底苦しげに顔を歪めたのが見えた。

おい……お前……何を言い出すんだよ。

この短い一言だけで、彼女をどれだけ傷つけるか、分からないのか?

ラグナは続ける。



「ノエリア公爵家からも、一度は見放され……家族からも友人からも距離を置かれ……“可哀想な”彼女は、たった一人でフォルティア荒野へ送られた。」



……その言い方はないだろう。

悪気がないのは分かる。
分かるけど……だからこそ、余計にタチが悪い。

ブリジットちゃんの指先が震えている。
彼女の視線は必死に前を向こうとしてるけど、僅かに下がっている。



「それでも彼女は、苦境にめげず、フォルティア荒野の開拓を継続した。
邪悪な魔竜ザグリュナと戦い、傷を負わされても……再び立ち上がった!
今や前人未到の開拓を果たし、フォルティアに街まで建設している!
その姿に……僕は深く感動した!」



会場がどよめく。
賞賛の声もある。
「あの少女が……」「信じられない……」「本当に……?」
そんな囁きがそこかしこであがる。

だが俺の耳には、そんな声は届いてこない。

俺はただ一点──ブリジットちゃんの表情だけを見ていた。

俯きそうになる顔を、必死に持ち上げている。
その笑顔は……痛々しいほど無理をしている。
彼女の中で過去の記憶が、ざくざくと抉られているのが見えるようだ。

なのに。

ラグナ王子は──何の悪意もなく、ただ“可哀想なヒロイン”を強調し続ける。



「そんな彼女こそ、この国の……いや、僕の“ヒロイン”に相応しい!」



胸の奥がキッと痛んだ。

待て。
お前は……いま……彼女を何だと思ってる?

そして、極めつけの一言を言い放つ。



「故に、僕はここに誓おう!僕が此度の“統覇戦ドミナンス・カップ”に勝利した暁には、彼女を……ブリジット・ノエリアを、『不幸な人生』から解き放ってみせる!」



会場が静まり返った。

ブリジットちゃんの目が大きく見開かれる。

ゆっくりと、ゆっくりと、顔が青ざめていくように見えた。

ラグナは一歩近づき、柔らかい声で告げた。



「君を……僕の妻に迎える。」



……っっ!!!

俺の頭の中で何かが、バキッと音を立てて折れた気がした。

彼女の人生を“可哀想”だと決めつけて、
“救ってやる”という勝手な役割を押しつけて、
“ヒロイン”だの
“妻にする”だの──

全部、全部……何も分かっていない。

俺が知っているブリジットちゃんは──
そんな弱い生き方なんてしてない。

誰かに救われたいなんて言ってない。

ブリジットちゃんの拳が震える。
指先がぎゅっと握られている。
その手は、血が滲むほど力を込めていた。

俺は立ち上がりかけて、踏みとどまった。

今、割って入るべきなのか──
それとも、彼女の意思を信じて待つべきなのか。

心が千切れそうだった。

俺は息を呑み、彼女の答えを待つしかなかった。



 ◇◆◇



ブリジットちゃんは、ラグナの台詞を聞き終えたあと──
まるで壊れそうなガラス細工みたいな笑みを浮かべて、じっと動かずに立っていた。

その笑顔は……笑顔とは呼べない。
形だけ、口元を上げているだけだ。
目元はうっすら潤んで、焦点がどこにも合っていない。

そして、俺は気づいてしまった。

彼女の手が、震えながら──
血が滲むほどに、ギュッと握られていることに。

……っ。

胸がひどく痛んだ。

ラグナの言っていることは、言葉の内容だけを並べれば間違ってはいない。
でも──

こいつは、ブリジットちゃんの“心”を見ていない。

いや……
最初から見ようとしていない。

彼女の人生を勝手に“可哀想”だと断じて、
その“可哀想なヒロイン”を救う“主人公の俺”でいたいだけだ。

それが、透けて見える。

俺が知っているブリジットちゃんは、
自分を“可哀想”だなんて思ってないし、誰かに救われるだけの存在でもない。

確かに、俺や皆が力を貸したことはある。
でも──それを掴み取ったのはブリジットちゃん自身だ。

彼女は、人に寄りかかって生きていく子じゃない。

だからこそ。

俺は今この場で、勝手に彼女の前に飛び出すことができなかった。

助けたい。
守りたい。
ラグナのエゴから引き剥がしたい。

でも……それは俺のエゴじゃないのか?
彼女は、それを望んでいるのか?

──そんな答えのない迷いが、俺の足を縛り付けていた。

だが次の瞬間。

壇上のブリジットちゃんが、小さく息を吐いた。

フーッと──震える呼吸を整えるみたいに。

そして、顔を上げた。
さっきまでとは違う、覚悟の宿った目で。

その目はまっすぐラグナを見据えている。

笑顔をつくって──
その声は驚くほど澄んでいた。



「身に余るお言葉です、殿下。」



講堂全体が静まり返る。
そして続けた。



「──ですが、殿下の願いは、恐らく叶わないと思います。」



セドリックさんが「──え……?」と顔色を変えた。
ラグナは目を丸くして、直後「──なっ……!?」と声を漏らす。

まさか自分が差し伸べた“救いの手”を、堂々と振り払われるとは夢にも思っていない顔だ。

俺も思わず息を呑んだ。

ブリジットちゃん……何を言うつもりなんだ?

ブリジットちゃんは、真っ直ぐラグナを見つめたまま言い放った。



「何故なら、“統覇戦”を勝ち抜くのは、貴方ではなく……」

「私と、私が最も信頼する、パートナーだからです。」



ラグナの顔が……
青ざめ、次に真っ赤に染まり──歪んでいく。

怒り。
混乱。
屈辱。
理解不能。

全部が混ざって暴れていた。

俺は胸の奥が熱くなるのを感じた。

彼女は……俺を、
“自分が信じるパートナー”と……言ったんだ。

その想いが、身体の奥まで響く。

しかしブリジットちゃんはさらに続ける。



「それに……ありがたいお話ですけど……
ラグナ殿下の妻に、というお話も、お断りさせていただきたく思います。」



声は震えていない。
まるで“真実”をただ宣言するみたいに、静かで強かった。



「私、好きな人がいるんです。きっとその人が、わたしと一緒に、“統覇戦”の勝利を掴み取ってくれるから。」



講堂が一瞬にしてざわめきに飲まれる。

ラグナの表情が、驚愕から……
ゆっくりと怒りへ……
怒りから、さらに歪んだ“嫉妬の顔”へ変わっていく。

俺は心臓がドクンと鳴った。

ブリジットちゃん……
どこまで真っ直ぐで、どこまで俺のことを信じてくれるんだ……。

そのとき。

隣の長身お姉さんが、ポンと俺の肩を叩いた。



「……ひゃっ」



驚いて振り向くと──
お姉さんはまるで俺の内心を全て知ってるみたいに微笑んでいた。



「──アナタは、誰よりも強い力を持っている。それは事実よ。」



え……?



「だからアナタは"遠慮"しているのよね? 誰よりも強い自分が手を貸すのは、“フェアじゃあない”って。」



……図星すぎて、言葉が出なかった。

そうだ。
俺は本当は今すぐ飛び出したかった。
でも、“真祖竜の力”を振りかざして彼女を守ることが、本当に正しいのか迷っていた。

それを、お姉さんは──いや、"彼女"は、全部わかっていたみたいだ。

"彼女"は俺の背中にぐいっと手を置き、言う。



「──アナタは強くて、優しい。倒さなきゃいけない相手のことすら思いやってしまう程に。それは分かってる。でもね……ッ!!」



そして、キッと眉を上げて──

パァン!!!

背中を叩いた。
文字通り、人間なら壁まで吹っ飛ぶパワーで。



「強ェも弱ェも関係無ェッ!! 惚れた女を助けるのに、ゴチャゴチャ理由考えるヤツがあるかよッッ!!」



講堂中の音が一瞬止まったように感じた。

俺はその一言に、胸の奥で何かが弾けるような感覚を覚えた。

ああ……
そうだよ。
そんなもの、どうだっていいんだ。

俺はブリジットちゃんを助けたい。
守りたい。
彼女の側に立ちたい。

それだけでいい。



「──ありがとう。頭スッキリしたよ。……ジュラ姉・・・・。」



そう言って笑うと、
お姉さん──いや、ジュラ姉は顔を真っ赤にして



「……やっぱり、アルドきゅんの目は誤魔化せなかったのねッ!」



と照れながら視線をそらす。

可愛いな、この人。
正体が巨大ティラノサウルスとは思えない。

俺は笑ってジュラ姉に軽く手を振り、
再び壇上のラグナとブリジットちゃんに視線を向けた。

次に何が起きるのかは……
たぶん、もう決まっている。

俺が、あそこに立つ番だ。



────────────────────



壇上の中央。
強烈なスポットライトに照らされながら、ブリジットは一歩も動かずに立っていた。

正面で怒りに顔を歪めるラグナ第六王子を、
その瞳は、静かに──しかし確かに見つめ返している。

胸の奥では、きっと恐怖もある。
けれど、それ以上に確かなものがあった。



(……多分、この人は、あたしのことが好きなんだろう)



ブリジットは自覚していた。
いくら鈍くても、あれだけ露骨なら嫌でも分かる。

だが──その感情は、愛情とは違う。

彼は“ブリジット・ノエリア”を好きなのではなく、
“可哀想な少女を救う自分”が好きなのだ。

そこには“相手”がいない。
いるのは“救われるべき役”と、“救う主人公であるべき自分”。



(でも……あたし、もう“可哀想な自分”でいるつもりはないの)



少し前なら、ひょっとしたら受け入れてしまっていたかもしれない。
けれど、今は違う。
今の自分は、強くなりたくて、強くなれて、そして……信じられる人がいる。

だからブリジットは、深く息を吸い、ラグナを正面から見つめた。

ラグナの背後で、セドリックが震える声で名を呼ぶ。



「ぶ……ブリジット……!」



彼女の言葉の意味を理解しながらも、止めることができない。
それほどまでに、ラグナの顔は怒りで赤黒く染まっていた。

怒りを押し殺す震えた声で、ラグナが呟く。



「──好きな人がいる、だと? ……僕以外に?」



その響きは、講堂の空気を瞬間的に張り詰めさせた。



「しかも……そいつが……僕を倒して、統覇戦ドミナンス・カップを勝ち抜く……だと!?」



次の瞬間。

バチィンッ!!

空気の膜が破れたような音と共に、ラグナの身体から黄金の魔力が噴き出す。
それは炎のようで、雷のようで、王権そのものの傲慢を具現化した光だった。



「う、おいっ……!」

「ラグナ王子が……ブリジット嬢にフラれて……キレたッ!?」

「こ……これ、魔力暴走してるんじゃ……!?」



編入生も在学生も、一斉に後ずさる。

召喚高校生組も立ち上がり、一条は青ざめた表情で言った。



「こ……この魔力……これは笑い事では済まないぞ!」



鬼塚は舌打ちし、肩を回しながら言う。



「入学式で何やってんだよあの王子!? フラれたくらいで暴走すんじゃねぇ!!」



佐川も身構え、剣に魔力を込め始める。



「玲司、いざとなったら俺らで止めるぞ!」



ザキは剣の柄を握りしめ、額に汗を浮かべながら呻いた。



(くっ……! この魔力量……冗談抜きでヤバいヤツやん……!この場のドサクサで……やるしかないか? 大勢の目ぇはあるが……やむを得ん、“奥の手”を使ってでも──)



ザキは決意を固めかけ、壇上奥で腰を抜かしている学長へ叫ぶ。



「なぁ! 学長さん!!この学園、王家の威光なんて通用せん“実力主義”なんやろ!? 殿下のこの暴走、アカンのとちゃうの!?」



学長は蒼白のまま震えた声を返す。



「か……完全実力主義だからこそ……ラグナ殿下を止められる者は……この学園には、おらぬのだ……!」



ザキは苛立ちに舌打ちした。



(ほな俺が……!!)



だが──その瞬間。

黄金の魔力の中心で、ブリジットだけは一歩も退かずにラグナを見つめていた。

恐怖の色が、どこにもない。

ただ、静かに、凛として。

その視線が余計にラグナの怒りを煽った。



「──見ろよッ、この魔力を……!」



黄金の光が爆ぜ、床の石畳を浮かせる。



「“主人公”である僕の、この力……
誰が止められるって言うんだ!? ああ!?」



しかし、ブリジットは微動だにしなかった。



「や……やめろ……ブリジット……!」



セドリックが顔面蒼白で呟く。

ラグナの背後では、リゼリアとルシアがセドリックの影に隠れていた。

講堂の空気は重く、熱く、息ができないほどに圧迫されている。

だが──ブリジットだけは、穏やかにラグナを見つめ続けていた。

ラグナはその視線に、はっきりと怯えた。



(な……何故だ……
何故、また“シナリオ通り”にならない!?
僕が“救ってやる”と言っているのに……!)



胸中が混乱し、怒りが膨れ上がる。



(どうしてだ……どうしてこんな大勢の前で……
僕が恥をかかなきゃならない……!?
どうしてこんな……ッ!)



そして、口をついて出たのは──嫉妬に染まった叫び。



「“誰”が……ッ!?
“誰”が僕より優れてるって!?
“誰”が僕の代わりに、お前を守って、隣にいるってんだ!?ああァッ!!?」



大気が震え、黄金の魔力がブリジットへと押し寄せる。

だが──その瞬間。

ブリジットの目の前で、
黄金の奔流が“弾かれた”。



衝突した色は──銀。



眩い銀色の魔力が、黄金の魔力を押し返し、
空間の中心に風穴のような静寂をつくり出す。

ブリジットの胸が温かく満たされていく。

自分の隣で、銀の魔力が優しく渦を巻いている。

息を吸って──ゆっくりと笑顔になった。



「あたしの隣に立つ人は……
立って欲しいって、思う人は……」



ブリジットは、穏やかに横を向く。

そこに──彼がいた。

銀の魔力を纏い、静かにブリジットの隣に立つ少年。

アルド。

彼はまるで初めからそこに立っていたかのように自然に、ラグナへと視線を向けて言った。



「──俺だよ。」



ラグナの顔が怒りで歪み、絶叫が響く。



「やっぱり……お前かァ!!
──アルド・ラクシズゥッッ!!」



ラグナの黄金の魔力と、アルドの銀色の魔力が爆発的にぶつかり合い、壇上全体が“光”と“衝撃”に飲み込まれた。
しおりを挟む
感想 43

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

異世界をスキルブックと共に生きていく

大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

​【マグナギア無双】チー牛の俺、牛丼食ってボドゲしてただけで、国王と女神に崇拝される~神速の指先で戦場を支配し、気づけば英雄でした~

月神世一
ファンタジー
「え、これ戦争? 新作VRゲーじゃなくて?」神速の指先で無自覚に英雄化! ​【あらすじ紹介文】 「三色チーズ牛丼、温玉乗せで」 それが、最強の英雄のエネルギー源だった――。 ​日本での辛い過去(ヤンキー客への恐怖)から逃げ出し、異世界「タロウ国」へ転移した元理髪師の千津牛太(22)。 コミュ障で陰キャな彼が、唯一輝ける場所……それは、大流行中の戦術ボードゲーム『マグナギア』の世界だった! ​元世界ランク1位のFPS技術(動体視力)× 天才理髪師の指先(精密操作)。 この二つが融合した時、ただの量産型人形は「神速の殺戮兵器」へと変貌する! ​「動きが単調ですね。Botですか?」 ​路地裏でヤンキーをボコボコにしていたら、その実力を国王に見初められ、軍事用巨大兵器『メガ・ギア』のテストパイロットに!? 本人は「ただのリアルな新作ゲーム」だと思い込んでいるが、彼がコントローラーを握るたび、敵国の騎士団は壊滅し、魔王軍は震え上がり、貧乏アイドルは救われる! ​見た目はチー牛、中身は魔王級。 勘違いから始まる、痛快ロボット無双ファンタジー、開幕!

白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!

ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。 ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!? 「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」 理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。 これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

処理中です...