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ヒーロー
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「――はっ!?」
意識が戻った。目を開けばそこは永久の木周辺で、桜が散らばっていた。
背後にある永久の木を見る。紅葉は大半桜になっていた。しかしまだだ、まだかろうじて紅葉は残っている。だがもう時間はほとんどない。
俺は公園を出るため走りながら、携帯の電源をつけて今はいつなのか確認した。画面に表示されたのは――一月九日の七時半。一瞬過去に飛べていないのかと思ったがそうではないらしい。
だって今空は明るい。午後三時といった具合の空だった。だというのに午後七時半だというのはあまりにおかしい。つまり導き出される答えは一つ。
タイムスリップで俺の携帯が壊れたということだ。……泣きたい。
だが今はそんなことをしている場合じゃない。時間なんかどうだっていい、今は光を探すことが優先だ。
光が交通事故に遭ったのは午後三時五十分頃。確かその辺りだったはずだ。つまりその間までに光を助け出さねばならない。
だから俺は全速力で走った。しかし流石に徒歩では無理と感じたので、俺はそこら辺に放置されていたバイクに乗った。
「おい! お前!」
背後から声をかけられた。何か聞いたことのある声だったがどうだっていいか。俺は一言後ろも向かずに言ってやった。
「借りる!」
「泥棒!」
返す言葉もない。
俺はハンドルグリップを捻って逃走。盗んだバイクで走り出す、これほど気持ちがいいものはなかった。
きょろきょろと視線を彷徨わせて光を探す。クリスマスイブ、確かこの日は俺と光がクリスマスデートをしようと約束した日のはずだ。
この時の俺はとてつもなくチェリーボーイで家が近いというのにわざわざ集合場所で律儀にも一時間前にスタンバッていた。しかしそれが間違い、その行動を取ったからこそ光を死なせてしまった。
であるならば答えは簡単だ。彼女とともに行動すればいい。そうすれば少なくとも事故は回避出来る。
だから俺は自分のアパートと遠江家が見える場所で様子を伺っていた。張り込んでから五分後、だらしなく顔を歪ませた俺がアパートから出てきてスキップで待ち合わせ場所に向かって行った。
……めっちゃ恥ずかしい。何あれ俺なの? あんなにウキウキしながらスキップを刻むあの男が俺? 信じたくない……でも事実。へこんだ。
過去の俺がアパートから出た四十分後くらいが経ってm遠江家から一人の女性が出てきた。瞬華と瓜二つな顔、墨を彷彿とさせる真っ黒の色をしたポニーテール。瞬華と比較したら間違いなく小さ過ぎる小ぶりな胸。これからデートだからか、少し赤らんでいるその頬。
間違いがない。遠江光だ。光は家に鍵を閉めた後、過去の俺と同じように待ち合わせ場所に歩を進め出した。
正直、涙が出た。久しぶりに見る彼女を見て、涙を出さずにはいられなかった。
でも、今はそんな時間もまどろっこしい。涙を拭って俺は盗んだバイクを走らせた。
「――光!」
背後から近寄って声を張り上げて彼女を呼んだ。光はくるりと振り返って、一度首を捻った。
「あれ……ゆーくん? 何だか、大人っぽくなったの?」
そういえばそうだった。俺は一年後からきた俺なのだ。だから俺は脳をフル回転させて言い訳を口にした。
「成長期なんだ」
何て俺は馬鹿なんだろうと思った。
「成長期か~。なら仕方ないね~」
のほほ~ん。そんなオーラを出す光。俺は今本当に大事な局面なのでそういう緊張を和ませるオーラを出すのは本当に勘弁して欲しい。
「ところでゆーくん。そのバイクどうしたの? 買ったの?」
「ああ、買った。十万くらいした。かなり高かった」
「そっか~。おーおー、ゆーくんがお金を貯めてバイクを買って、バイクデートをしてくれるだなんて、私嬉しいよ~」
撫でられる。めっちゃ気持ちいい。
「へへ…………じゃない!」
駄目だ。光の出すオーラに思わず緊張感が抜けてしまう。しっかりしなければ。しっかりしなきゃまた同じ運命を辿ってしまう。
「光、今何時だ!」
「えっとね~、三時四十三分だよ」
残りは後七分か。デートを中止にして自宅待機にしたら一番安全なんだろうが、多分光は納得しない。だったら答えは一つ。
「今日のデートは桜を見に行くぞ!」
「桜って、今冬だよぉ~?」
「知ってるか? 今現在進行形でな、冬だっていうのに桜が咲いている場所があるんだ。今のところ俺しか知らねえようだから知られる前に行こうぜ!」
「おお~! 桜! 見に行くよ!」
よっこらせっとバイクの後部にお尻をつける光。俺は一応自分の被っていたヘルメットを光の頭に被せてやる。
「ヘルメットなかったらポリス様に捕まるよ?」
「……そうなれば一番安全だがな……!」
「???」
俺の言っていることがよくわからなかったからか、疑問符を浮かべる光だったが、俺はハンドルグリップを捻り上げバイクを疾走させた。
おそらく永久の木付近は安全なはずだ。確証はないがそう信じるしかない。
「いやっほ~! 疾走だ~」
呑気な奴。これから自分が死ぬかもしれねえってのに、本当に呑気だ。
だが俺はこんな呑気で周囲を明るくさせるこいつに惚れてしまった。……確かに、考えてみれば瞬華よりも光の方が彼方に似ている。初めから察せられたっていうのに、本当閃きが足りねえな、俺は。
信号が赤になっていたのでブレーキをかけ、道沿いに立てつけられている時計に視線を注いだ。四十八分、大丈夫だ。後一分もすれば桜公園に辿り着く。辿り着ければそこでじっくりと時が経つのを待てばいいだけだ。
信号が青になる。数秒経った後、俺はハンドルグリップを捻ってバイクを発進させた。
そして俺はこの時自分の過ちにようやく気がついた。
――そうだった。考えてもみろ。事故が起きたのは三時五十分頃。そう、頃なんだ。
つまり、五十分ちょうどに起きるわけじゃなくて、その数分後、もしくは数分前にも事故が発生する可能性がある。
失念していた。
恐る恐る首を振って横を確認する。
そこには、目を疑いたくなるような光景が広がっていた。
赤信号だというのに、大型のトラックがこちらに向かって走ってきている。スピードもかなり出ており、八十キロ近くは出ているのだろう。
その時、俺の頭の中に一つの単語が浮かび上がる。
それは――死。
怖い……怖い怖い怖い怖い! 恐怖する、身が竦み上がる、思わず悲鳴を上げてしまいそうになる。
今にも逃げ出したい。だってまだ生きたいから、幸せになりたいから。愛にまだ未練が残っているから、だから逃げたい。助かりたい。
だけど。
知っている。俺はこれ以上に怖いことを一つ熟知している。
そう、それは――愛するものが離れてしまうことだ。
それに比べれば、こんな恐怖、欠片も及ばない。
で、あるならば。
俺がとるべき行動は一つ。
決まっている。
「光!」
彼女の服を掴んで、引いて、バイクから強制的に降ろさせる。多少怪我をしてしまうかもしれないけど、我慢してくれ。
心中で俺は光にそう語りかけ。
そして。
俺とトラックが激突した。
まず俺が感じたのは尋常ではない体の痛み。全身が軋み、悲鳴を上げる。俺自身悲鳴を上げたかったが声すらも出せない。
ベキベキベキと全身から骨が折れる音が響き渡る。もう全身に感覚なんてものはなかった。そもそも、自分が今生きているのかというのも曖昧だった。
トラックが急ブレーキをかけて反動で俺は吹っ飛んだ。車で入り乱れる道路を何度も何度もバウンドして、最後は吹っ飛ばされた勢いで道路に引き摺られた。
辺りは一瞬静謐となったが、すぐに誰かの悲鳴が上がった。
「きゃあああああああああああああああああああああああッ!!!!」
騒然とした雰囲気になる。そうだ、これでいいんだ。
薄れていく意識の中、俺は思った。
――俺が死んでしまえば、物語は完全に変わる。運命が変わるんだ。……ああ、でも駄目だな。ほんと、俺って最後が抜けちまってる。俺が死んじまったら彼方が生まれてこねえじゃねえか。ほんっと、馬鹿だ。俺は、何て馬鹿なんだよ、俺は。
「ゆーくん! ゆーくん!」
近くで光が俺の名前を呼んでいた。ああ、物語は光が死んだって設定じゃなくて、俺が死んだ設定になっちまうのかな? 嫌だなぁ、こいつらと一緒に過ごしていきてえなぁ。
本当、何で俺はこんなに不幸なんだよ。
俺はただ愛とか幸せだとかそんな風なごく一般的なものしか求めてこなかったというのに、どうしてこんな災厄が訪れるんだよ。ちくしょうが。理不尽じゃねえか。
光と一緒に過ごしたい。
そして何より、彼方とまたあの時を過ごしたい。
今更になって生きたくなった。幸せを求めたくなった。愛を求めたくなった。
彼方が消える時はこんな感覚だったのかな? だったらあいつすげぇや。俺なんて死にたくない死にたくない思っているのに、あいつは俺のことまで考えてくれた。本当に優しい奴だな、彼方は。俺なんかよりも数段優しい。
「ぁ……」
そんな時、視界がぐらついた。この感覚、つい先ほど経験したあのタイムスリップと同じだ。
ああ、こんな状態で帰ったらどうなるんだろうな。やっぱ血だらけで倒れてんだろうなぁ。
そうだ。
もしも俺の物語を全貌を見ていた奴がいるのなら、一つ聞きたい。
なぁ、アンタの目から見るに、俺は――
ヒーローって奴に、なれたのかな?
意識が戻った。目を開けばそこは永久の木周辺で、桜が散らばっていた。
背後にある永久の木を見る。紅葉は大半桜になっていた。しかしまだだ、まだかろうじて紅葉は残っている。だがもう時間はほとんどない。
俺は公園を出るため走りながら、携帯の電源をつけて今はいつなのか確認した。画面に表示されたのは――一月九日の七時半。一瞬過去に飛べていないのかと思ったがそうではないらしい。
だって今空は明るい。午後三時といった具合の空だった。だというのに午後七時半だというのはあまりにおかしい。つまり導き出される答えは一つ。
タイムスリップで俺の携帯が壊れたということだ。……泣きたい。
だが今はそんなことをしている場合じゃない。時間なんかどうだっていい、今は光を探すことが優先だ。
光が交通事故に遭ったのは午後三時五十分頃。確かその辺りだったはずだ。つまりその間までに光を助け出さねばならない。
だから俺は全速力で走った。しかし流石に徒歩では無理と感じたので、俺はそこら辺に放置されていたバイクに乗った。
「おい! お前!」
背後から声をかけられた。何か聞いたことのある声だったがどうだっていいか。俺は一言後ろも向かずに言ってやった。
「借りる!」
「泥棒!」
返す言葉もない。
俺はハンドルグリップを捻って逃走。盗んだバイクで走り出す、これほど気持ちがいいものはなかった。
きょろきょろと視線を彷徨わせて光を探す。クリスマスイブ、確かこの日は俺と光がクリスマスデートをしようと約束した日のはずだ。
この時の俺はとてつもなくチェリーボーイで家が近いというのにわざわざ集合場所で律儀にも一時間前にスタンバッていた。しかしそれが間違い、その行動を取ったからこそ光を死なせてしまった。
であるならば答えは簡単だ。彼女とともに行動すればいい。そうすれば少なくとも事故は回避出来る。
だから俺は自分のアパートと遠江家が見える場所で様子を伺っていた。張り込んでから五分後、だらしなく顔を歪ませた俺がアパートから出てきてスキップで待ち合わせ場所に向かって行った。
……めっちゃ恥ずかしい。何あれ俺なの? あんなにウキウキしながらスキップを刻むあの男が俺? 信じたくない……でも事実。へこんだ。
過去の俺がアパートから出た四十分後くらいが経ってm遠江家から一人の女性が出てきた。瞬華と瓜二つな顔、墨を彷彿とさせる真っ黒の色をしたポニーテール。瞬華と比較したら間違いなく小さ過ぎる小ぶりな胸。これからデートだからか、少し赤らんでいるその頬。
間違いがない。遠江光だ。光は家に鍵を閉めた後、過去の俺と同じように待ち合わせ場所に歩を進め出した。
正直、涙が出た。久しぶりに見る彼女を見て、涙を出さずにはいられなかった。
でも、今はそんな時間もまどろっこしい。涙を拭って俺は盗んだバイクを走らせた。
「――光!」
背後から近寄って声を張り上げて彼女を呼んだ。光はくるりと振り返って、一度首を捻った。
「あれ……ゆーくん? 何だか、大人っぽくなったの?」
そういえばそうだった。俺は一年後からきた俺なのだ。だから俺は脳をフル回転させて言い訳を口にした。
「成長期なんだ」
何て俺は馬鹿なんだろうと思った。
「成長期か~。なら仕方ないね~」
のほほ~ん。そんなオーラを出す光。俺は今本当に大事な局面なのでそういう緊張を和ませるオーラを出すのは本当に勘弁して欲しい。
「ところでゆーくん。そのバイクどうしたの? 買ったの?」
「ああ、買った。十万くらいした。かなり高かった」
「そっか~。おーおー、ゆーくんがお金を貯めてバイクを買って、バイクデートをしてくれるだなんて、私嬉しいよ~」
撫でられる。めっちゃ気持ちいい。
「へへ…………じゃない!」
駄目だ。光の出すオーラに思わず緊張感が抜けてしまう。しっかりしなければ。しっかりしなきゃまた同じ運命を辿ってしまう。
「光、今何時だ!」
「えっとね~、三時四十三分だよ」
残りは後七分か。デートを中止にして自宅待機にしたら一番安全なんだろうが、多分光は納得しない。だったら答えは一つ。
「今日のデートは桜を見に行くぞ!」
「桜って、今冬だよぉ~?」
「知ってるか? 今現在進行形でな、冬だっていうのに桜が咲いている場所があるんだ。今のところ俺しか知らねえようだから知られる前に行こうぜ!」
「おお~! 桜! 見に行くよ!」
よっこらせっとバイクの後部にお尻をつける光。俺は一応自分の被っていたヘルメットを光の頭に被せてやる。
「ヘルメットなかったらポリス様に捕まるよ?」
「……そうなれば一番安全だがな……!」
「???」
俺の言っていることがよくわからなかったからか、疑問符を浮かべる光だったが、俺はハンドルグリップを捻り上げバイクを疾走させた。
おそらく永久の木付近は安全なはずだ。確証はないがそう信じるしかない。
「いやっほ~! 疾走だ~」
呑気な奴。これから自分が死ぬかもしれねえってのに、本当に呑気だ。
だが俺はこんな呑気で周囲を明るくさせるこいつに惚れてしまった。……確かに、考えてみれば瞬華よりも光の方が彼方に似ている。初めから察せられたっていうのに、本当閃きが足りねえな、俺は。
信号が赤になっていたのでブレーキをかけ、道沿いに立てつけられている時計に視線を注いだ。四十八分、大丈夫だ。後一分もすれば桜公園に辿り着く。辿り着ければそこでじっくりと時が経つのを待てばいいだけだ。
信号が青になる。数秒経った後、俺はハンドルグリップを捻ってバイクを発進させた。
そして俺はこの時自分の過ちにようやく気がついた。
――そうだった。考えてもみろ。事故が起きたのは三時五十分頃。そう、頃なんだ。
つまり、五十分ちょうどに起きるわけじゃなくて、その数分後、もしくは数分前にも事故が発生する可能性がある。
失念していた。
恐る恐る首を振って横を確認する。
そこには、目を疑いたくなるような光景が広がっていた。
赤信号だというのに、大型のトラックがこちらに向かって走ってきている。スピードもかなり出ており、八十キロ近くは出ているのだろう。
その時、俺の頭の中に一つの単語が浮かび上がる。
それは――死。
怖い……怖い怖い怖い怖い! 恐怖する、身が竦み上がる、思わず悲鳴を上げてしまいそうになる。
今にも逃げ出したい。だってまだ生きたいから、幸せになりたいから。愛にまだ未練が残っているから、だから逃げたい。助かりたい。
だけど。
知っている。俺はこれ以上に怖いことを一つ熟知している。
そう、それは――愛するものが離れてしまうことだ。
それに比べれば、こんな恐怖、欠片も及ばない。
で、あるならば。
俺がとるべき行動は一つ。
決まっている。
「光!」
彼女の服を掴んで、引いて、バイクから強制的に降ろさせる。多少怪我をしてしまうかもしれないけど、我慢してくれ。
心中で俺は光にそう語りかけ。
そして。
俺とトラックが激突した。
まず俺が感じたのは尋常ではない体の痛み。全身が軋み、悲鳴を上げる。俺自身悲鳴を上げたかったが声すらも出せない。
ベキベキベキと全身から骨が折れる音が響き渡る。もう全身に感覚なんてものはなかった。そもそも、自分が今生きているのかというのも曖昧だった。
トラックが急ブレーキをかけて反動で俺は吹っ飛んだ。車で入り乱れる道路を何度も何度もバウンドして、最後は吹っ飛ばされた勢いで道路に引き摺られた。
辺りは一瞬静謐となったが、すぐに誰かの悲鳴が上がった。
「きゃあああああああああああああああああああああああッ!!!!」
騒然とした雰囲気になる。そうだ、これでいいんだ。
薄れていく意識の中、俺は思った。
――俺が死んでしまえば、物語は完全に変わる。運命が変わるんだ。……ああ、でも駄目だな。ほんと、俺って最後が抜けちまってる。俺が死んじまったら彼方が生まれてこねえじゃねえか。ほんっと、馬鹿だ。俺は、何て馬鹿なんだよ、俺は。
「ゆーくん! ゆーくん!」
近くで光が俺の名前を呼んでいた。ああ、物語は光が死んだって設定じゃなくて、俺が死んだ設定になっちまうのかな? 嫌だなぁ、こいつらと一緒に過ごしていきてえなぁ。
本当、何で俺はこんなに不幸なんだよ。
俺はただ愛とか幸せだとかそんな風なごく一般的なものしか求めてこなかったというのに、どうしてこんな災厄が訪れるんだよ。ちくしょうが。理不尽じゃねえか。
光と一緒に過ごしたい。
そして何より、彼方とまたあの時を過ごしたい。
今更になって生きたくなった。幸せを求めたくなった。愛を求めたくなった。
彼方が消える時はこんな感覚だったのかな? だったらあいつすげぇや。俺なんて死にたくない死にたくない思っているのに、あいつは俺のことまで考えてくれた。本当に優しい奴だな、彼方は。俺なんかよりも数段優しい。
「ぁ……」
そんな時、視界がぐらついた。この感覚、つい先ほど経験したあのタイムスリップと同じだ。
ああ、こんな状態で帰ったらどうなるんだろうな。やっぱ血だらけで倒れてんだろうなぁ。
そうだ。
もしも俺の物語を全貌を見ていた奴がいるのなら、一つ聞きたい。
なぁ、アンタの目から見るに、俺は――
ヒーローって奴に、なれたのかな?
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