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第三話 誇りとプライドを胸に
この町の行方
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すぐにバッファローの街から、ほとんど人気が無くなった。普段は賑やかな大通りも、野良犬一匹見当たらない。
しかし……冒険者ギルドの中には、まだ数人が残っていた。
アルクル、レン、タネツ、ヒズマ、そしてナガレだ。
「三人とも、呼びかけや避難を手伝ってくれて感謝するぞ。さあ、私たちも避難しよう」
レンが冒険者のトリオに頭を下げる。
「俺も頑張ったんだけど~?」
「お前は普段から頑張れ……いや、まあ今回は頑張ってくれておったな。よくやったぞアルクル」
彼らは町中に避難を呼びかけたり、怪我人や老人など素早く動けない者を手伝っていた。その活躍もあり、町の全員を助けることが出来たようだ。
「しっかし、マスターに呼びつけられた時はビビったぜ。そんなヤバい奴がきやがったとはな……」
「早く私たちも避難しましょ~。ガラガラマムシなんて怖いわ~」
「ちょいと自分が情けないが、命あっての物種だ。ささ、早く逃げようぜ」
ちょっと震えているヒズマと反対に、タネツは腕を組んで堂々としていた。ハナから逃げるつもりだから気にしていないらしい。
……そして椅子に腰掛けたナガレは、俯いたまま何も言わなかった。
「……ナガレ君、どうしたのじゃ? 手伝いの途中にどこか痛めた?」
心配になったレンが声をかける。ナガレはやっと顔を上げてレンを見た。
「なあ、ギルドマスター……。この後バッファローの町はどうなるんだ?」
「えっ?」
「おいナガレ君……何考えてんだよ」
キョトンとするレン。アルクルは不安そうにたしなめる……が、ナガレは突然立ち上がった。
「教えてくれ、マスター」
「う、うむ……。確かなことは言えぬが、もしガラガラマムシの狙いがこの町だったとしよう。あの巨大な蛇のモンスターなら、歩き回っただけで町が破壊されてしまうかも知れぬ」
「………………」
「最悪の状況は、何らかの影響でガラガラマムシの気が立っていた……なんて場合じゃ。見慣れない人里に迷い込んで怒り狂ったモンスターは、手当たり次第に建物を破壊していくかも知れん。下手すればこの町が、地図上から消えるかも知れぬのう」
「くっ……」
ナガレは悔しそうに呻いた。
「どうしたのじゃナガレ君……? そう心配せずとも、町のみんなは避難した。人命の被害は出ないじゃろう。……この世の中、モンスターのせいで町が無くなるなんてよくあることじゃ。失ったものはまた作り直すしかあるまい」
そう言ってレンが励ましてくれる。しかしナガレは突然ぽつりと呟いた。
「……やるしかない、約束したんだ」
「えっ?」
一同、キョトンとした。言葉の意味がよく分からない。ナガレはみんなをぐるっと見渡してから口を開いた。
「オレはここに残る。この町を……守らなきゃいけないんだ」
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