崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十三・五話 VSラグナロク・無百

対峙

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 二人の前に立つのは……痩せ型の青年だった。
 髪は金髪のショートヘア。後ろ姿では女性と間違えそうな感じの髪型だ。服装は緑と茶色とベージュの混ぜ合わせみたいなカラーリングの上下ツナギ。……要するに、迷彩服だ。
 だが、見ていてどこか引っかかる。手足やベルト部分など、いろいろなところが膨らんで見えた。それに腰、胴体、手足に至るまで大量のベルトポーチがある。
「なるほど。これこそが無百か」
「……そういうことだ」

「やっほー、ご紹介に預かりましたモモくんでぃーっす」
 その青年はこちらへ近づいてくる。かなりゆる~い感じの声だし、敵意が全く感じられないが……。
「んじゃ、改めて自己紹介したとこで……本当に、アンタがナガレ・ウエストだったりする?」
「そうだけど?」
「悪いだけどさあ。マッシバーがアンタを生け取りにして連れてこいって。ぼくも出来ればブッ殺したいけど、ま、頑張って抵抗してね」

「…………ッ⁉︎」
 気さくに片手を上げたモモ。影が少しだけ薄くなり、その全貌がなんとか見えた……そしてナガレはギョッとして後ずさった。

(な……なんなんだよ、あの目ッ⁉︎)
 まるで薬物でもやっているんじゃないかと思うほど、モモの目は不気味にギョロリと見開かれていた。獲物を狙う蛇の如く瞳孔が細長い。
 つまり……メチャクチャにイカれた目をしていた。
「……ふふふ、ぼくの目ぇコワイでしょ? 仲間たちからもよく言われる。シエラはぼくのこと蛇みたいって言うんだよ。スネークだよねえ~」
「う……」
 そのえも言われぬ威圧感に気圧されるナガレ。手に持ったマルチスタッフが少しだけ震えた。それほどまでに危険信号を感じる、ヤバめの目だったからだ。

「……んふふ、でしょー? ……ッ!」
 次の瞬間、モモの右手が動いた。イナズマのようなスピードで、腕をブンッ! と振る。
「……どわっ⁉︎」
 夕陽の逆光でよく見えない。ナガレは反射神経だけで動いた。マルチスタッフを素早く振り翳し……をカキィン! と打ち払う。
「ちぃっ!」「……!」
 舌打ちするモモ。ジョーはその瞬間から戦闘体制を整えていた。
 クルクルクル……ドシャッ!
「投げナイフ……!」
 ナガレが弾いたのは、モモが投擲した小ぶりのナイフ。風に舞う木の葉の如く回転して、ドサリと地面に突き刺さった。
「は、早い!」
「くっ、あれは相当な使い手ですよっ」
「……もうバレバレなんだが」
 気がつけばレンたちもすぐ近くまで来ていた。ジョーのツッコミにも耳を貸さない。ステルスは諦めたようだ。
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