崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ

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第三十三・五話 VSラグナロク・無百

最後通牒

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「別にいーけど。ギャラリーがいたって、仕事は変わんないからね」
 そう言ってニヤリと笑うモモ。余裕の笑みというやつである。むしろ人数が増えることを楽しんでいるかのようだ。
「……言っておくが、マスターたちを囮に使おうだなどと考えんことだ。そのために俺が来たのだから……」
 ダガーを抜き、レンたちを守るように立ちはだかるジョー。その後ろでさらにアルクルとシルバーが、背中にレンを庇う。
「ご心配なくマスターさん」「俺たちが傷一つつけさせやしねえぜ」
「いや……み、見えにくいからどいて欲しいのじゃ……自分の身を流れ弾から守るくらい自分でできるから……」
 一方、黒光りする黒曜石の刃をモモは興味深そうに見ていた。
「へぇ、オブシディアンダガーか。黒曜石の刃はナマクラで定期的に手入れしなきゃいけない。だけど、切れ味は一級品なんだよねぇ。……そんな代物どこで手に入れた」
「……ノコノコ言うと思うか」
 ジョーは冷たく突っぱねた。まぁ、国王陛下から貰いましたと言ってもどうせ信じないだろう。(第二十三話)
「はいはい、コワイコワイ。おっかないねぇジャック。……そいじゃ、最後の勧告と行こうか」
 まるで蛇のような目で、モモはナガレを睨みつけた。

「……最後の忠告だよ、ナガレ・ウエスト。大人しくラグナロクに来るって誓えば戦いはやめる。むしろ新しい仲間だって歓迎するよ」
 フレンドリーに両手を広げるモモ。いや、その目が怖すぎて、全然仲良さそうに見えない。
「シエラをやっつけたんだって、マッシバーはアンタを高く評価してるんだ。口には出さないけど……きっとアンタがラグナロクに入れば、すぐにでもぼくたちの仲間にするつもりだと思う。七連星、復活だね!」
「……」
 ナガレは何も言わない。無言でマルチスタッフを固く握りしめる。
「あ、もしかして今のギルドが心配? 事情は聞いてるよ、今年中にメンバーが欠けたら解散なんでしょ? ぼくがマッシバーに、融通きかせてもらえるように頼んであげるよ。きっとマッシバーも、アンタを手に入れるためなら良いって言うだろうし」
「…………」
「ナガレ・ウエスト。アンタならきっとラグナロクでもやっていけるって! 僕だって最初は不安だったけど、今じゃネクロスパイダーだって一人で討伐できるんだよ。慣れだよ慣れ!」
 どうやらモモはナガレが『ラグナロクでやっていけないんじゃ……』なんて考えていると思っているようだ。しかし、ナガレの内心はそんなものではなかった。
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