【BLーR１８】箱入り王子（プリンス）は俺サマ情報屋（実は上級貴族）に心奪われる

甘い時間

５

「リアム、触って。お願い……」

　目を細め、眉を顰めて、ジュリアンは切なくリアムを見上げた。

「ちゃんと何処か、お前の口から言ってみろよ」

　リアムは相変わらず意地悪だ。

「そ、んなこと……」

　まだ蜘蛛の糸程に繋がった理性を、ジュリアンはなんとか繋ぎ止めようとするけれど……

「ｯﾊ！！　あっあっ、や……リアムぅ！！」

　リアムの顔がジュリアンの脚の間に沈み、内腿から臀部へと舌でねっとりと舐め上げる。容赦なくジュリアンの肉欲を突き上げるように、秘部の周りを舌でなぞり、やがてギュッと窄まった蕾の外周を触れるか触れないか微妙なタッチで舐め回す。蕾がリアムの舌を求め、ザワザワと蠢く。

「お願い、意地悪しないで……優しく、してよ」

　目尻から玉のような涙を零し、ジュリアンが請う。

　もう、我慢……出来ない……

「……を、触って……」

　卑猥な言葉を口にして辱めを受けた気持ちになり、真っ赤になって俯いたジュリアンの顎にリアムの男らしい無骨な指がかかり、上向かせられる。

「上等だ……」

　リアムの手がジュリアンの猛りを扱き、熱い舌が蕾の内側へとめり込んでいく。渇望した淫らな欲が、リアムの熱い手と舌によって満たされ、潤っていく……

「あぁっ！！　リアムっっ、リアム、リアムぅぅぅ……！！」

　狂いそうな快楽が押し寄せて、何度も何度もリアムの名前を呼び続ける。

　チュパ、チュパ、チュッ、チュッ……

　リアムの固く尖らせた舌は確実にジュリアンの感じる箇所を捉え、蕾がその快楽に飲み込まれて収縮する。大きく膨らんだ猛りは、熱い肉欲を迸らせようと、更に熱く大きく拡張し、ドクドクと脈打つ。

「っふ、っく、んっんっんんぅっ……」

　その、快感の強さを絞り出すように、リアムの頭にぐっと腰を突き出して、ジュリアンは淫らに求めた。

「はんっ、く、る……んっんっくっぅぅぅっっっ！！」

　更に高く腰を突き上げ、快楽の高みへと昇ろうとするジュリアンの猛りの根元を、リアムがきつく絞った。
　
「ｯｸ！！　や、やだ……イキたい……」
「まだだ」

　猛りをきつく絞ったまま、ビクビクとひくつく蕾にリアムの舌が伸ばされる。

　や、そんなこと、されたら……死んじゃう……

「ま、待って……」

　慌てて、ジュリアンが止めようとする。

「待てねぇ。もっとお前を俺でしかイけなくなるぐらいに、感じさせてやる」

　リアムの低く甘い声が、ジュリアンの腰に重く響く。それは、嬉しくもあったが、いつもされるばかりのジュリアンは男として情けなくもあった。

「ぼ、僕も……リアムを愛したい」
「あ？」
　
　リアムの片眉が上がり、口が開いた後手を口にやり、ジュリアンの顔を覗き込む。

「もっかい、言ってみろ」
「む、むり……」

　自分の言ったことに恥ずかしくなり、ジュリアンがシーツを引き寄せようとすると、ガバッと奪われた。

「聞こえなかった」

　絶対、うそっ！！

　リアムの愉しげにからかう目つきで分かる。

　ジュリアンはリアムを睨みつけたが、リアムは嬉しそうに笑うだけだった。

「お前がどんな風に愛してくれるのか、楽しみだな」