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14話 ヨハン王子殿下の反撃 その1
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「アミーナ・ファルスにはどういった罰を与えてやろうか……ただで済むと思うな? 私の大切な後継者であるリグリットを誑かしおって……!」
「そんな……私は確かに、エレナ様に対して優越感は感じていました。ですが、リグリットが言ったことなんて、一切身に覚えがありません!」
「リグリットだと? たかが伯爵令嬢ごときが、私の息子を呼び捨てにするな! この女狐が!!」
必死に弁解するアミーナ様。彼女自身、私に対しての後ろめたさがあるのか、あまりガイア様に強く出れないのも確かだろう。しかし、先ほどのリグリット様の話がまったく身に覚えはないだろう。彼女の表情を見ていればすぐに分かる。ガイア様がそれに気付かないのは、リグリット様を信じたいと思うがゆえの反動だろうか。
ある意味では親心と言えるのかもしれない……嫌な親心だけれど。
「ガイア殿、少し落ち着くのだ」
「ヨハン王子殿下。申し訳ございません。王子殿下の立場からすれば、エレナ嬢を優先したいのかもしれませんが……エレナ嬢への謝罪等はまた今度にさせていただけませんか?」
「ふむ、そういう話ではないのだがな。確かにエレナを優先したいという気持ちは大きいが」
「えっ? どういうことですか……?」
ヨハン様の何気ない言葉に真っ先に反応したのは、意外にもリグリット様だった。私もどの部分に反応したのか、分からなかったけれど、明らかにリグリット様はヨハン様の方向を見ていた。
「失礼ですがヨハン王子殿下。エレナとはどのようなご関係で……?」
よりにもよってその部分か……普段は気遣いなど全然しないくせに、こういう時の反応の早さは単純に困る。まったく……迷惑でしかない。
「エレナとは……幼馴染というだけさ」
「幼馴染……!?」
「ああ」
「知らなかったのか、リグリット? お前とのことで相談に来た時も、ヨハン王子殿下とエレナ嬢は一緒だったのだぞ」
ガイア様は話をややこしくさせる達人なのだろうか? なぜ、この場面で私とヨハン様が幼馴染であることを強調させるのだろうか? ヨハン様には何か狙いがあるようだけれど……。
「エレナ、お前……まさか、王子殿下と幼馴染という理由で会っていたのか? 私に内緒で……!」
「いえ、そんなことは……私はリグリット様と違ってやましいことなんてしてませんし」
「まるで私がやましいことをしていたみたいに言うな! 私はアミーナと会っていたが、お前だって幼馴染のヨハン王子殿下と会っていた……ははは、さぞかし楽しかったのだろうな? お前が私を責めることは、これで出来なくなったな!」
「……」
リグリット様は起きている出来事が広がり過ぎて、頭の中で処理が追い付いていない。自分の中での設定をおそらく忘れてしまっている。現状で彼が、私とヨハン様の関係性を怒る意味はないのだから。
「やれやれ……こんなバカな者達がバークス公爵家を継いでいるとなると、この家系はすぐに没落する未来しか見えないな」
「ヨハン王子殿下? それはどういう意味ですかな……?」
少しムッとしたのか、ガイア様は言葉を荒げていた。ヨハン様は頭を抱えながら溜息を吐いている。
「私の方としても何から手を付けていいのか、分からなくなってしまったが……まずは、アミーナ嬢から救うとするか。ガイア殿、先ほどのリグリット・バークスの話は完全にデタラメだ」
「デタラメ……? な、何を根拠に……!?」
「それを1つ1つ、説明しないと分からないのか? まずは本人が否定していることが挙げられるが……やれやれ、少々、時間が掛かりそうだな。まあ、それも楽しいか」
本音としてはヨハン様は説明することすら面倒なのだと思う。でも、その必要性が出てきてしまった。だからこそ敢えて、楽しんで説明しようと考えているのかもしれない。そうでもしないと、怒りが先行しそうな状況なのだろう。ヨハン様は冷静に見えているけれど、拳にはとんでもない程に力が込められていたから……。
「そんな……私は確かに、エレナ様に対して優越感は感じていました。ですが、リグリットが言ったことなんて、一切身に覚えがありません!」
「リグリットだと? たかが伯爵令嬢ごときが、私の息子を呼び捨てにするな! この女狐が!!」
必死に弁解するアミーナ様。彼女自身、私に対しての後ろめたさがあるのか、あまりガイア様に強く出れないのも確かだろう。しかし、先ほどのリグリット様の話がまったく身に覚えはないだろう。彼女の表情を見ていればすぐに分かる。ガイア様がそれに気付かないのは、リグリット様を信じたいと思うがゆえの反動だろうか。
ある意味では親心と言えるのかもしれない……嫌な親心だけれど。
「ガイア殿、少し落ち着くのだ」
「ヨハン王子殿下。申し訳ございません。王子殿下の立場からすれば、エレナ嬢を優先したいのかもしれませんが……エレナ嬢への謝罪等はまた今度にさせていただけませんか?」
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「えっ? どういうことですか……?」
ヨハン様の何気ない言葉に真っ先に反応したのは、意外にもリグリット様だった。私もどの部分に反応したのか、分からなかったけれど、明らかにリグリット様はヨハン様の方向を見ていた。
「失礼ですがヨハン王子殿下。エレナとはどのようなご関係で……?」
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「エレナとは……幼馴染というだけさ」
「幼馴染……!?」
「ああ」
「知らなかったのか、リグリット? お前とのことで相談に来た時も、ヨハン王子殿下とエレナ嬢は一緒だったのだぞ」
ガイア様は話をややこしくさせる達人なのだろうか? なぜ、この場面で私とヨハン様が幼馴染であることを強調させるのだろうか? ヨハン様には何か狙いがあるようだけれど……。
「エレナ、お前……まさか、王子殿下と幼馴染という理由で会っていたのか? 私に内緒で……!」
「いえ、そんなことは……私はリグリット様と違ってやましいことなんてしてませんし」
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「……」
リグリット様は起きている出来事が広がり過ぎて、頭の中で処理が追い付いていない。自分の中での設定をおそらく忘れてしまっている。現状で彼が、私とヨハン様の関係性を怒る意味はないのだから。
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