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42話 ガイアとエメラダ その2
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「えっ……? ガイア様が引退される……? どういうことですか?」
「ああ、私も詳しくは分からないが」
私はヨハン様の私室に呼ばれていた。最初の用件は特にバークス公爵家のことではなかったのだけれど。
何気なく出て来たヨハン様からの一言に私は驚きを隠せなかったのだ。
「どうも今回の事件の責任を取っての引退……ということになるらしいな」
「し、しかし……リグリット様が不在の中で代わりの当主はどうするのでしょうか?」
まさかエメラダ夫人が当主になるとは考えにくかったし……法律的には可能かもしれないけれど、あの人がそれを行うとは思えなかった。となると残る選択肢は……。
「まさか……リグリット様の弟のマグリット様が……?」
「その通りだ。噂では弟のマグリットが当主になるようだ」
「そうなのですか……」
確かマグリット様は12歳だったはず。面識はないと言っても過言ではない存在だけれど。と、いうより12歳で公爵という立場になるというの? 大丈夫なのかしら……。
「ヨハン様、マグリット様は12歳なはずです。当主として任命されても問題ないのでしょうか?」
「過去には5歳で国王になった者も居るくらいだからな……特に法律的に問題が生じるわけではないが。ただ、議会や父上は戸惑っているようだ。裏からはエメラダ夫人が操るのは目に見えているしな」
ヨハン様の言う通りだった。おそらく、その予想で間違いはないと思われる。まあ、私達が何かを心配することではないのだけれど、ガイア様も浮かばれないわね……自業自得とも言えるけれど。
「でも意外ですね、ヨハン様」
「何がだ、エレナ?」
「こんな事件があったのですから、エメラダ夫人はガイア様に対して離婚を言い渡しても良かったと思うのですが。バークス公爵から離れる気はないようですね」
「確かにそうだな。彼女はかなりプライドが高い。意地でも嫁いだ家を守ろうとしているのだろう。昔は父上と恋仲にあったとも言われているくらいだからな」
「えっ、本当ですか……!?」
「ああ、父上がこの前言っていた」
それは初耳だわ……まさかオランゼ国王陛下と幼馴染だったなんて。それだとプライドが高く成長されたのも頷けるのかもしれない。
「それから後は……まあ、ガイア殿に惚れたからだろうな」
「惚れた弱み、というやつですかね」
「おそらくはそうだろう」
なんだか少しだけ温かい雰囲気になっている気がした。エメラダ夫人の人柄が少しだけ分かった気がするから。後は……もしかしたらだけど、私とヨハン様もその……将来はそういう関係になるんじゃないだろうか、と勝手に思っていたからだ。
昼下がりの何気ない会話であったけれど、その内容は非常に濃いものであったと思う。
「ああ、私も詳しくは分からないが」
私はヨハン様の私室に呼ばれていた。最初の用件は特にバークス公爵家のことではなかったのだけれど。
何気なく出て来たヨハン様からの一言に私は驚きを隠せなかったのだ。
「どうも今回の事件の責任を取っての引退……ということになるらしいな」
「し、しかし……リグリット様が不在の中で代わりの当主はどうするのでしょうか?」
まさかエメラダ夫人が当主になるとは考えにくかったし……法律的には可能かもしれないけれど、あの人がそれを行うとは思えなかった。となると残る選択肢は……。
「まさか……リグリット様の弟のマグリット様が……?」
「その通りだ。噂では弟のマグリットが当主になるようだ」
「そうなのですか……」
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「過去には5歳で国王になった者も居るくらいだからな……特に法律的に問題が生じるわけではないが。ただ、議会や父上は戸惑っているようだ。裏からはエメラダ夫人が操るのは目に見えているしな」
ヨハン様の言う通りだった。おそらく、その予想で間違いはないと思われる。まあ、私達が何かを心配することではないのだけれど、ガイア様も浮かばれないわね……自業自得とも言えるけれど。
「でも意外ですね、ヨハン様」
「何がだ、エレナ?」
「こんな事件があったのですから、エメラダ夫人はガイア様に対して離婚を言い渡しても良かったと思うのですが。バークス公爵から離れる気はないようですね」
「確かにそうだな。彼女はかなりプライドが高い。意地でも嫁いだ家を守ろうとしているのだろう。昔は父上と恋仲にあったとも言われているくらいだからな」
「えっ、本当ですか……!?」
「ああ、父上がこの前言っていた」
それは初耳だわ……まさかオランゼ国王陛下と幼馴染だったなんて。それだとプライドが高く成長されたのも頷けるのかもしれない。
「それから後は……まあ、ガイア殿に惚れたからだろうな」
「惚れた弱み、というやつですかね」
「おそらくはそうだろう」
なんだか少しだけ温かい雰囲気になっている気がした。エメラダ夫人の人柄が少しだけ分かった気がするから。後は……もしかしたらだけど、私とヨハン様もその……将来はそういう関係になるんじゃないだろうか、と勝手に思っていたからだ。
昼下がりの何気ない会話であったけれど、その内容は非常に濃いものであったと思う。
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