50 / 58
50話、最後の戦い1
しおりを挟むいよいよ今日は、ナチラス聖国のサリスン・ナチラス教皇こと堕天使の居城である、大聖堂に乗り込み戦いを挑む日だ。
朝早く目を覚ますと、一緒に寝ていたはずのナナファ―ナとライナの姿は無く、着替えて食堂に行くとサビオだけが居て他のメンバーはいなかった。
「サビオ、おはよう。皆はまだ起きて来ないみたいだな」
「うん、そろそろ起きて来るだろう。今日は2千年前に取り逃がした堕天使と会えると思うと興奮して早くに目が覚めたよ。今度こそ逃がさない覚悟だ」
ドヤドヤと、騒がしく皆が起き出して来てナナファ―ナとライナがリュウトを見て悪戯顔で。
「リュウト、おはよう。昨夜は良く眠れたかしら。ウッフフ」
リュウトは、気恥ずかしくて顔を赤くして。
「ああ、お陰で良く寝れたよ」
全員で食事をとり、戦いの用意をしてサスハが大聖堂の裏の小さな森の中に設置した移転するための座標に移転したのだ。
目標の座標に移転すると、幸いな事に誰もおらず。リュウトは白い羽根の天使の姿になり、大聖堂の上に飛び上がったのだ。
大聖堂の上に浮かんで魔法で聖都の住民たちにも聞こえる大きな魔法の声で堕天使のサリスン・ナチラス教皇に。
『私は、龍神王のリュウト・プテラノだ。サリスン・ナチラス教皇に告げる!!
【教皇こと、堕天使よ!!】
貴様たちは、この世界を思いのままにしようとして来た企みも今日で終わりだ。今からお前たちをこの世界から抹殺する。出て来て堂々と私たちと戦え』
住民たちは大聖堂の空に浮かぶ天使の姿のリュウトを見て騒ぎだし。
「天使だー! 天使様だー! 教皇が堕天使なのか?」
大聖堂の中でリュウトの声を聞いた堕天使の教皇は。
「な、何だとー! やっぱりリュウトが龍神王だったのか」
教皇は、薄笑いを浮かべて白い天使のリュウトの姿と反対の堕天使の本来の姿、黒い肌に黒い羽根で大聖堂の上空に飛んでリュウトと相対して。
「龍神王よ、2千年ぶりだな。我が所に乗り込んで来た事は褒めるが遅すぎたよ。我の配下たちが魔物を召喚して王国と公国に向かって今頃は両国を蹂躙しているだろう。オッホホ、ヒッヒヒ・・・・」
リュウトは、自分一人で乗り込まずに十分な備えをして仲間たちと来て良かったと思い。助言してくれたサビオに感謝したのだ。
「堕天使よ、残念なのはお前の方だ。王国と公国は魔物に対する準備は十分に出来ているから俺は、心配なくお前を倒す事に専念出来るよ」
一方の他の仲間たちは、森を抜けてサビオとナナファ―ナ、ライナの組とダンライとサヨナァの二手に分かれて大聖堂の入り口に向かっている。
サビオ組の前には、黒肌に二本の角と牙を生やし蛇のような尾で先は槍のように尖った尾をウネウネと動かしながら、魔人が現れて。
「此処から先には行かせん。ん? お前は吸血王のサビオじゃないか、いつ目覚めたのだ」
「私には、汚い姿の魔人に知り合いはいないよ」
「わしは、堕天使だったゲドウ様だ。貴様の為に同胞が何人殺された事か魔人に昇格したわしは、以前と違い何倍も強くなっておる。お前など捻り潰して同胞の恨みを晴らしてくれるわ。ガッハハ・・・・」
「尻尾を撒いて逃げたお前の名前など覚えておらんわ」
「今回は、わしの名を貴様の脳みそに叩き込んであげよう」
言うなり何処から取り出したのか大きな斧を手に持ち、目に見えない速さでサビオに襲い掛かって来たのだ。
不意を突かれたサビオだったが、用意していた剣で斧を受け止めたが斧の勢いで20m位は吹き飛ばされてしまった。
見ていたライナがゲドウと戦おうとしたがサビオが苦笑いを浮かべて。
「大丈夫だ。彼奴は、わたしが2千年に取り逃がした奴なので任してくれ」
魔人のゲドウの体長は、4mでサビオは半分の2mだったサビオが。
「では、私も、本来の姿で戦うとするか」
サビオが変身して赤みを帯びた短い牙を生やした体長が5m近い、本来の吸血王の姿になり。
魔人ゲドウを殴り飛ばすと、ゲドウは血を吐いて50mも吹き飛ばされ、ゲドウが起き上がると又も殴り飛ばされ血だらけで。
「魔人のわしの力も通用しないとは、吸血王がこんなに強のか」
「馬鹿者め、自分たちの力を過信し過ぎだ。龍神王リュウト様の力は私の何倍も強く今頃堕天使ナチラス教皇も後悔しているだろう。最後に魔物を操る巫女の情報を聞くとするか」
「し、死んでも白状するものか。こ、殺せ」
サビオがニヤッと笑い。自分の一本の牙を飛ばしてゲドウの首に突き刺すと虚ろな目つきになり、サビオの質問に素直に答え。
魔物を召喚して操る巫女には、戦闘能力は無く。
魔物を出現させる洞窟の1km後方に隠れて、他の巫女と違い薄い黄色の巫女服を着て魔物を召喚して操っていると話したのだ。
サビオが振り向いて。
「ナナファ―ナ、魔人に聖の光を放って下さい」
ナナファ―ナがゲドウに聖の光を放つと、魔人の身体は、青白い光に包まれて崩れ始め、最後には灰になって消滅してしまい。普段の姿に戻ったサビオが。
「これで二度と復活する事は無いでしょう。それよりナナファ―ナは王国に、ライナは公国に移転して魔物を操る巫女を倒して下さい。私は必要ないかもしれませんがリュウトの所に行きます」
ナナファ―ナとライナは、サビオに言われて魔物を操る巫女を倒すために、リュウトから渡されていた移転扉をマジックバックから出して王国と公国に移転した。
ライナが移転した公国の砦の前には、何千ものゴブリンキングやオークキングが黒い洞窟から次々に現れて公国の兵士たちが軍務大臣ザーガイの指揮の下で魔物と戦っていた。
ライナはザーガイに挨拶をして。
「ザーガイ、戦況はどうだ」
「はい、今は何とか魔物を防いでいますが次から次に魔物が現れているので苦戦しています」
「私は、魔物を召喚して操っている巫女を探して倒してくるから、それまで頑張ってくれ」
「はい、大丈夫です。ライナ様も気を付けて下さい」
ライナは、風魔法で自分の身体を空に浮かべて魔物たちの上空を飛び、洞窟の後方1kmの森に降り立ち。
探知魔法で探りながら森の中を歩くと、巫女を守っていると思われる聖騎士20人たちが現れてライナに切りかかって来たのだ。
切りかかって来た聖騎士たちに、氷結の槍を50本以上も上空に浮かべて雨の様に降らせて聖騎士たちを倒して進むと。
薄い黄色の巫女服を着てライナを睨みつけている巫女が。
「私を誰だと思っている。ナチラス教皇様の第3の分身である私に無礼を働くと教皇様が許さぬぞ」
「あら、あら、そうなの。でもその堕天使の教皇は今頃、龍神王リュウトに倒されているわ。其れよりも魔物の召喚を止めないと貴女を殺すわよ」
「わ、私は、殺されても止めるわけにはいかないわ」
「そう、残念ね。では死になさい」
ライナは、真空刃を放ち魔物を召喚して操っていた巫女の首を切り落としたのである。
巫女が死ぬと、砦の前に有った黒い洞窟が消えて何千といた魔物たちも霧のように消滅してしまい。
軍務大臣ザーガイと指揮の下で魔物と戦っていた兵士たちも何が何だかわからずに驚いている。
ライナが防御壁の上に戻って来て大きな声で。
「魔物を召喚して操っていた巫女を倒したのでもう魔物は出て来ないから安心しなさい」
ザーガイが真っ先に。
「おおー!! ライナ様ありがとうございました」
兵士たちから歓声が上がり。
「わぁー! !流石にライナ様だ。ありがとうございます」
こうして魔物の大軍に襲われていた公国の危機は去ったのである。
92
あなたにおすすめの小説
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
月神世一
ファンタジー
紹介文
「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。
「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる