51 / 51
【38-3】和葉「春樹君は四位の四。そして、おちんちんがあるのでマイナス十。つまり総合得点はマイナス六で、私と優子と同点ね」
しおりを挟む
──【38-3】──
「じゃあ。次は優子ね」
和葉は優子が指摘した『一般的な試験の計算方法』と言ったことは、完全に無視をした。
「私が言ったことは、今回も完全に無視なのね」
と優子は言ったが、怒ってはいない。
と言うか、この変わり者の学年トップが、今から何を言い出すのかを楽しみにしている様子だった。
「優子の順位は二位。それで胸のサイズはHカップ」
と淡々と言うと、
「ちょっと! だから知らない人達の前で私の胸のサイズを言うのは止めて頂戴!」
と優子は言った。
周りの女子生徒の視線が、優子の胸に集まる。
優子は思わず、自分の胸を両手で隠した。
「今更隠したって、優子の胸がHカップだということは、一年生の間では有名よ」
と和葉。
「ちょっと! 有名にしたのは和葉でしょうが!」
と怒りながらも頬が仄かに赤い。
「でもいいじゃない。お兄ちゃんは胸の大きな女の子が好みなんだからさ」
と和葉が言うと、
「⋯⋯えっ。そうなの? そうなんだ? ふ~ん」
と大きな胸の下で腕を組んで、龍馬に対して横を向いた。
優子はただ単に、真正面から龍馬と顔を合わせると、恥ずかしかっただけのことで、深い意味はなかったのだが、
「さすがは優子。胸を両腕で寄せて上げて、横を向いてお兄ちゃんにおっぱいアピールをするなんて、さすがね」
と和葉が感心するように言うと、
「な! ちっ、違うわよ!」
大声を出した。
「と言うことで、優子の個人的なアピールは置いといて」
「アピールしてない!」
「で私の計算方法で行くと、優子は中間テストで二位の二。Hカップでマイナス八。つまり総合得点はマイナス六なのよ」
そして和葉は優子を見つめた。
「な。何よ?」
と困惑する優子。
「つまり私と同点なのよ。素晴らしいわ、優子。さあ。握手をしましょう」
と和葉は右手を出してきた。
「なんか……。なんか分かんないけど、和葉とは同点だったのね」
とまんざらでもない様子で握手を交わした。
「次は一子ちゃんね」
と言うと、一子は明らかに機嫌が悪そうな表情で和葉を見た。
「あら。一子ちゃんはどうしたの?」
と和葉は不思議そうな顔をしている。
「そりゃ~。和葉さんのやっている計算方法でいったらね……」
と不機嫌そうに言うと、
「私はどうせ、胸のサイズは小さいですよ! 小学生の由紀ちゃんよりも背も胸も小さかったわよ!」
と訴えるように言った。
「由紀ちゃんは小学生でも、かなりの大柄だから比べちゃダメよ」
と和葉は慰める気持ちを込めて言った。
「どうせ……。どうせ、私なんか胸のサイズはAカップ以下ですよ。泊まった時のお風呂屋さんでも、とってもとっても恥ずかしかったわ」
と一子が言うと、和葉の表情が一変した。
「Aカップよりも小さい!」
と思わず和葉は声が出てしまった。
「ええ! どうせ私は本当はAAAカップですよ! 悪かったわね!」
と一子は頬を膨らませてプイッと横を向いた。
すると。
「な! 何ですって……。ついに出たわね。伝説のAAAカップ!」
と和葉は狼狽えて、一歩後ろに下がった。
「は? 伝説? 伝説って何よ?」
和葉はまたもう一歩後ろへ下がり、
「一部のマニアの男達を狂喜乱舞させる合法的ロリコンおっぱい。その名もAAAカップ!」
「は? はあ~!」
と一子は、
こいつ、何を言っているんだ!
と言う表情になっている。
「現代では絶対に許されない小学生の胸を、高校生でありながら完全に再現したそのポテンシャル!」
「ちょ! 何のポテンシャル?」
と赤くなる一子。
「本物の小学生では絶対にできないことを、『さあ! 私に任せなさい!』と言わんばかりの、ペッタンコAAAカップ!」
「ちょっと! 絶対にそれ、私のことをバカにしているわよね!」
と一子は声を荒らげた。
「と言うことで、素晴らしい一子には三位の三。AAAカップでマイナス十。つまり総合得点はマイナス七で、今のところ一子ちゃんがトップだわ」
と和葉は両腕でガッツポーズをして見せた。
「え? それって私、褒められてるの?」
と予想とは違う結果に一子は困惑している。
「さすがは一子。未成年の小学生女子を変態男達から守るために、合法ロリを一手に引き受ける、その身体と勇気に感服したわ……」
と和葉。
「あのう……。私はまだ高校一年生だから未成年なんだけど……」
と言う一子のその言葉を無視して、
「一子はさすがね。今のところ、あなたが私の計算方法ではトップよ」
と和葉は右手を出して握手を求めた。
「あ! 今、『私の計算方法』って言った! 『一般的な試験の計算方法』じゃなかったの?」
と横から優子は指摘した。
「優子」
と和葉は優子を見つめた。
「な。何よ?」
と少し慌てる優子。
「テストの点数におっぱいのサイズを引く計算方法が、『一般的な試験の計算方法』な訳がないでしょう。考えたら分かるでしょう」
と和葉はしれっと言った。
「ええ~。それって私が悪いってこと?」
となぜか優子が非難された。
「と言うことで少し横槍が入ったけど、一子ちゃんがトップだわ。おめでとう」
と和葉は一子に再び右手を差し出した。
「え……。まあ……。何がなんだか分からないけどありがとう。でもとっても失礼なことを散々言われている気はするんだけどね」
と仕方なさそうに一子は握手した。
「私も一子ちゃんを見習って、次の試験ではより一層頑張って、より上位を狙うわ」
と和葉が言うと、
「え? 『より上位を狙う』って言ったって、中間テスト満点の一位よりも上って、どうやって取ろうってのよ?」
と一子は指摘した。
「そして次は薫ちゃんね」
と和葉は一子から離れて、瀬川薫の方へ向き直った。
「ちょっと。私の指摘は無視なの?」
と一子が背後から言ったが、和葉はもう一子への興味がなくなったかのように、瀬川薫の近くにやってきた。
「私も計算してくれるんですか?」
と薫は和葉が何を言い出すのか、大体予想できているので、落ち着いた様子である。
「薫ちゃんは四位の四。そして学年一大きいIカップの胸」
と言うと、
「かっ! 和葉さん! 私が1番大きくはないですよ! 多分⋯⋯」
と言いながら、顔を赤くした。
「そうかしら? じゃあ、今ここで訊いてみようかな」
と言うと、
「ここにいる皆さんにお訊きしま~す! この子は瀬川薫ちゃんといいま~す! 瀬川薫ちゃんの胸のサイズはIカップで~す! で! この中でIカップ。またはそれ以上の胸のサイズの人はいますか~!」
と響き渡るほどの大声で、和葉は言った。
「ちょ! ちょっと! 和葉さん⋯⋯!」
と薫は恥ずかしさのために、顔から耳まで真っ赤である。
そこにいる女子生徒らは、
あの子、小柄なのにIカップもあるんですって。
凄いわね。羨ましいわ。
と周りの女生徒らはヒソヒソと話した。
Iカップの子なんて聞いたことないわよ。
一年生では聞いたことないわね。
との声が聞こえた。
「周りから聞こえるこの声⋯⋯。薫ちゃんはオッパイのプロって感じね」
と和葉が感心しながら言うと、
「オッパイのプロって何よ?」
と優子が突っ込んだ。
「ちょっと和葉さん! あんまり変なことを言わないで下さい」
と薫は訴えたが、
「薫ちゃんは四位の四。Iカップでマイナス九。つまり総合得点はマイナス五。残念だけど薫ちゃんは三位ね⋯⋯」
と和葉は力づけるように自分の両手を、薫の両肩に置いた。
薫は、
「あ。私、全然残念に思っていませんし、落ち込んでもいませんよ」
と過ぎ去る嵐を見送るように、微笑んだ。
余裕の大人の対応の薫を放置して、和葉は次のターゲットに近づいた。
「次は春樹君ね」
と和葉は自分よりも背が低く、美少年の園田春樹に熱い視線を送った。
「えっ⋯⋯。あのう⋯⋯。僕、何か言われる⋯⋯?」
と身長一五〇センチの春樹は少々怯えながら、一六〇センチの和葉を見上げた。
和葉はしばらく春樹の少年のように整った顔を見つめていたが、
「お兄ちゃん」
と突然、竜馬の方を向いた。
「ん? 何だ?」
と驚く兄竜馬。
「少し怯える春樹君がとても可愛いから、ちょっと抱きついていい?」
と言い出した。
「ええ~。ボク、和葉さんに抱きつかれるの~?」
と春樹は頬を赤らめて慌てた。
すると目を輝かせた一年生女子が、春樹の周りに集まりだし、
そうよね! 新屋敷さんもそう思うでしょう!
カワイイよねぇ~。
ねえ~。園田く~ん。一回だけていいからさぁ~。私達とカラオケに行こうよう~。
と春樹は強引な女子に囲まれて誘われた時だった。
「みんな! 春樹が困っている。申し訳ないけど、みんな春樹から離れてくれないかな」
と竜馬が春樹の前に立ちはだかった。
すると!
春樹を囲んでいた女子生徒らから悲鳴に近い黄色い声が上がり、
新屋敷くんは、園田くんのナイト様なのね! 素敵~!
ねえねえ。新屋敷くんも一緒にカラオケに行こうよ~。
二人は仲良し~。それともそれ以上の関係かな~。
と盛り上がっている。
「いや。僕と春樹はそんな関係じゃないから。そうだな⋯⋯。普通の親友なんだ」
と竜馬が真顔で言うと、
「親友⋯⋯。ボクと竜馬君は親友なの?」
と春樹は確認するように、一八〇センチの竜馬を見上げた。頬は赤く染まり、瞳は潤んでいる。
「春樹⋯⋯。そんなの当たり前だろ⋯⋯」
と竜馬は俯き気味に、春樹に微笑むと、
「嬉しい⋯⋯。竜馬君⋯⋯」
と春樹は竜馬に思わず抱きついた。
ここでも再び、女生徒らから「キャー!」と言う声が上がった。
「これはどう見ても、ただならぬ関係にしか見えないんだけど」
と和葉は指摘した。
「は! 何を言っているんだよ! 和葉」
と竜馬は少し焦り気味に言うと、
「そうですよ。和葉さん。ボク達はそんな関係じゃないですよ」
と春樹は竜馬に抱きついたまま言っているので、説得力はない。
「まあ、いいわ。お兄ちゃんと春樹くんがとても仲が良いことは間違いないけとね」
と和葉が言うと、
「春樹くんは薫ちゃんと中間テストは同点の四位なのね」
と言うと、
「うん。そうなんだ⋯⋯」
と春樹は抱きついていた竜馬から離れた。
「春樹は薫ちゃんと同点の四位か。凄いなぁ~。大したものだよ」
と竜馬が感心すると、
「それ程でも⋯⋯。竜馬君に言われると何だか恥ずかしいな⋯⋯」
と照れた。
「それじゃあ、和葉の変な計算方法もこれで終わりだな」
と妹に向かって言うと、
「何を言っているの? まだまだ、これからよ」
と和葉は言うのだった。
「え? でも春樹は女子じゃないから足せる点数はないだろう?」
と竜馬が言うと、
「あるわよ」
と和葉。
少し竜馬は考えたが何も浮かばない。
「何を足すんだ?」
と聞くと、
「春樹君は四位の四。そして、おちんちんがあるのでマイナス十。つまり総合得点はマイナス六で、私と優子と同点ね」
と言った。
2025年11月19日
※当サイトの内容、テキスト等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への引用をする場合は無断ではなく、こちらへお知らせ下さい。許可するかを判断致します。
「じゃあ。次は優子ね」
和葉は優子が指摘した『一般的な試験の計算方法』と言ったことは、完全に無視をした。
「私が言ったことは、今回も完全に無視なのね」
と優子は言ったが、怒ってはいない。
と言うか、この変わり者の学年トップが、今から何を言い出すのかを楽しみにしている様子だった。
「優子の順位は二位。それで胸のサイズはHカップ」
と淡々と言うと、
「ちょっと! だから知らない人達の前で私の胸のサイズを言うのは止めて頂戴!」
と優子は言った。
周りの女子生徒の視線が、優子の胸に集まる。
優子は思わず、自分の胸を両手で隠した。
「今更隠したって、優子の胸がHカップだということは、一年生の間では有名よ」
と和葉。
「ちょっと! 有名にしたのは和葉でしょうが!」
と怒りながらも頬が仄かに赤い。
「でもいいじゃない。お兄ちゃんは胸の大きな女の子が好みなんだからさ」
と和葉が言うと、
「⋯⋯えっ。そうなの? そうなんだ? ふ~ん」
と大きな胸の下で腕を組んで、龍馬に対して横を向いた。
優子はただ単に、真正面から龍馬と顔を合わせると、恥ずかしかっただけのことで、深い意味はなかったのだが、
「さすがは優子。胸を両腕で寄せて上げて、横を向いてお兄ちゃんにおっぱいアピールをするなんて、さすがね」
と和葉が感心するように言うと、
「な! ちっ、違うわよ!」
大声を出した。
「と言うことで、優子の個人的なアピールは置いといて」
「アピールしてない!」
「で私の計算方法で行くと、優子は中間テストで二位の二。Hカップでマイナス八。つまり総合得点はマイナス六なのよ」
そして和葉は優子を見つめた。
「な。何よ?」
と困惑する優子。
「つまり私と同点なのよ。素晴らしいわ、優子。さあ。握手をしましょう」
と和葉は右手を出してきた。
「なんか……。なんか分かんないけど、和葉とは同点だったのね」
とまんざらでもない様子で握手を交わした。
「次は一子ちゃんね」
と言うと、一子は明らかに機嫌が悪そうな表情で和葉を見た。
「あら。一子ちゃんはどうしたの?」
と和葉は不思議そうな顔をしている。
「そりゃ~。和葉さんのやっている計算方法でいったらね……」
と不機嫌そうに言うと、
「私はどうせ、胸のサイズは小さいですよ! 小学生の由紀ちゃんよりも背も胸も小さかったわよ!」
と訴えるように言った。
「由紀ちゃんは小学生でも、かなりの大柄だから比べちゃダメよ」
と和葉は慰める気持ちを込めて言った。
「どうせ……。どうせ、私なんか胸のサイズはAカップ以下ですよ。泊まった時のお風呂屋さんでも、とってもとっても恥ずかしかったわ」
と一子が言うと、和葉の表情が一変した。
「Aカップよりも小さい!」
と思わず和葉は声が出てしまった。
「ええ! どうせ私は本当はAAAカップですよ! 悪かったわね!」
と一子は頬を膨らませてプイッと横を向いた。
すると。
「な! 何ですって……。ついに出たわね。伝説のAAAカップ!」
と和葉は狼狽えて、一歩後ろに下がった。
「は? 伝説? 伝説って何よ?」
和葉はまたもう一歩後ろへ下がり、
「一部のマニアの男達を狂喜乱舞させる合法的ロリコンおっぱい。その名もAAAカップ!」
「は? はあ~!」
と一子は、
こいつ、何を言っているんだ!
と言う表情になっている。
「現代では絶対に許されない小学生の胸を、高校生でありながら完全に再現したそのポテンシャル!」
「ちょ! 何のポテンシャル?」
と赤くなる一子。
「本物の小学生では絶対にできないことを、『さあ! 私に任せなさい!』と言わんばかりの、ペッタンコAAAカップ!」
「ちょっと! 絶対にそれ、私のことをバカにしているわよね!」
と一子は声を荒らげた。
「と言うことで、素晴らしい一子には三位の三。AAAカップでマイナス十。つまり総合得点はマイナス七で、今のところ一子ちゃんがトップだわ」
と和葉は両腕でガッツポーズをして見せた。
「え? それって私、褒められてるの?」
と予想とは違う結果に一子は困惑している。
「さすがは一子。未成年の小学生女子を変態男達から守るために、合法ロリを一手に引き受ける、その身体と勇気に感服したわ……」
と和葉。
「あのう……。私はまだ高校一年生だから未成年なんだけど……」
と言う一子のその言葉を無視して、
「一子はさすがね。今のところ、あなたが私の計算方法ではトップよ」
と和葉は右手を出して握手を求めた。
「あ! 今、『私の計算方法』って言った! 『一般的な試験の計算方法』じゃなかったの?」
と横から優子は指摘した。
「優子」
と和葉は優子を見つめた。
「な。何よ?」
と少し慌てる優子。
「テストの点数におっぱいのサイズを引く計算方法が、『一般的な試験の計算方法』な訳がないでしょう。考えたら分かるでしょう」
と和葉はしれっと言った。
「ええ~。それって私が悪いってこと?」
となぜか優子が非難された。
「と言うことで少し横槍が入ったけど、一子ちゃんがトップだわ。おめでとう」
と和葉は一子に再び右手を差し出した。
「え……。まあ……。何がなんだか分からないけどありがとう。でもとっても失礼なことを散々言われている気はするんだけどね」
と仕方なさそうに一子は握手した。
「私も一子ちゃんを見習って、次の試験ではより一層頑張って、より上位を狙うわ」
と和葉が言うと、
「え? 『より上位を狙う』って言ったって、中間テスト満点の一位よりも上って、どうやって取ろうってのよ?」
と一子は指摘した。
「そして次は薫ちゃんね」
と和葉は一子から離れて、瀬川薫の方へ向き直った。
「ちょっと。私の指摘は無視なの?」
と一子が背後から言ったが、和葉はもう一子への興味がなくなったかのように、瀬川薫の近くにやってきた。
「私も計算してくれるんですか?」
と薫は和葉が何を言い出すのか、大体予想できているので、落ち着いた様子である。
「薫ちゃんは四位の四。そして学年一大きいIカップの胸」
と言うと、
「かっ! 和葉さん! 私が1番大きくはないですよ! 多分⋯⋯」
と言いながら、顔を赤くした。
「そうかしら? じゃあ、今ここで訊いてみようかな」
と言うと、
「ここにいる皆さんにお訊きしま~す! この子は瀬川薫ちゃんといいま~す! 瀬川薫ちゃんの胸のサイズはIカップで~す! で! この中でIカップ。またはそれ以上の胸のサイズの人はいますか~!」
と響き渡るほどの大声で、和葉は言った。
「ちょ! ちょっと! 和葉さん⋯⋯!」
と薫は恥ずかしさのために、顔から耳まで真っ赤である。
そこにいる女子生徒らは、
あの子、小柄なのにIカップもあるんですって。
凄いわね。羨ましいわ。
と周りの女生徒らはヒソヒソと話した。
Iカップの子なんて聞いたことないわよ。
一年生では聞いたことないわね。
との声が聞こえた。
「周りから聞こえるこの声⋯⋯。薫ちゃんはオッパイのプロって感じね」
と和葉が感心しながら言うと、
「オッパイのプロって何よ?」
と優子が突っ込んだ。
「ちょっと和葉さん! あんまり変なことを言わないで下さい」
と薫は訴えたが、
「薫ちゃんは四位の四。Iカップでマイナス九。つまり総合得点はマイナス五。残念だけど薫ちゃんは三位ね⋯⋯」
と和葉は力づけるように自分の両手を、薫の両肩に置いた。
薫は、
「あ。私、全然残念に思っていませんし、落ち込んでもいませんよ」
と過ぎ去る嵐を見送るように、微笑んだ。
余裕の大人の対応の薫を放置して、和葉は次のターゲットに近づいた。
「次は春樹君ね」
と和葉は自分よりも背が低く、美少年の園田春樹に熱い視線を送った。
「えっ⋯⋯。あのう⋯⋯。僕、何か言われる⋯⋯?」
と身長一五〇センチの春樹は少々怯えながら、一六〇センチの和葉を見上げた。
和葉はしばらく春樹の少年のように整った顔を見つめていたが、
「お兄ちゃん」
と突然、竜馬の方を向いた。
「ん? 何だ?」
と驚く兄竜馬。
「少し怯える春樹君がとても可愛いから、ちょっと抱きついていい?」
と言い出した。
「ええ~。ボク、和葉さんに抱きつかれるの~?」
と春樹は頬を赤らめて慌てた。
すると目を輝かせた一年生女子が、春樹の周りに集まりだし、
そうよね! 新屋敷さんもそう思うでしょう!
カワイイよねぇ~。
ねえ~。園田く~ん。一回だけていいからさぁ~。私達とカラオケに行こうよう~。
と春樹は強引な女子に囲まれて誘われた時だった。
「みんな! 春樹が困っている。申し訳ないけど、みんな春樹から離れてくれないかな」
と竜馬が春樹の前に立ちはだかった。
すると!
春樹を囲んでいた女子生徒らから悲鳴に近い黄色い声が上がり、
新屋敷くんは、園田くんのナイト様なのね! 素敵~!
ねえねえ。新屋敷くんも一緒にカラオケに行こうよ~。
二人は仲良し~。それともそれ以上の関係かな~。
と盛り上がっている。
「いや。僕と春樹はそんな関係じゃないから。そうだな⋯⋯。普通の親友なんだ」
と竜馬が真顔で言うと、
「親友⋯⋯。ボクと竜馬君は親友なの?」
と春樹は確認するように、一八〇センチの竜馬を見上げた。頬は赤く染まり、瞳は潤んでいる。
「春樹⋯⋯。そんなの当たり前だろ⋯⋯」
と竜馬は俯き気味に、春樹に微笑むと、
「嬉しい⋯⋯。竜馬君⋯⋯」
と春樹は竜馬に思わず抱きついた。
ここでも再び、女生徒らから「キャー!」と言う声が上がった。
「これはどう見ても、ただならぬ関係にしか見えないんだけど」
と和葉は指摘した。
「は! 何を言っているんだよ! 和葉」
と竜馬は少し焦り気味に言うと、
「そうですよ。和葉さん。ボク達はそんな関係じゃないですよ」
と春樹は竜馬に抱きついたまま言っているので、説得力はない。
「まあ、いいわ。お兄ちゃんと春樹くんがとても仲が良いことは間違いないけとね」
と和葉が言うと、
「春樹くんは薫ちゃんと中間テストは同点の四位なのね」
と言うと、
「うん。そうなんだ⋯⋯」
と春樹は抱きついていた竜馬から離れた。
「春樹は薫ちゃんと同点の四位か。凄いなぁ~。大したものだよ」
と竜馬が感心すると、
「それ程でも⋯⋯。竜馬君に言われると何だか恥ずかしいな⋯⋯」
と照れた。
「それじゃあ、和葉の変な計算方法もこれで終わりだな」
と妹に向かって言うと、
「何を言っているの? まだまだ、これからよ」
と和葉は言うのだった。
「え? でも春樹は女子じゃないから足せる点数はないだろう?」
と竜馬が言うと、
「あるわよ」
と和葉。
少し竜馬は考えたが何も浮かばない。
「何を足すんだ?」
と聞くと、
「春樹君は四位の四。そして、おちんちんがあるのでマイナス十。つまり総合得点はマイナス六で、私と優子と同点ね」
と言った。
2025年11月19日
※当サイトの内容、テキスト等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への引用をする場合は無断ではなく、こちらへお知らせ下さい。許可するかを判断致します。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(5件)
あなたにおすすめの小説
昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件
マサタカ
青春
俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。
あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。
そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。
「久しぶりですね、兄さん」
義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。
ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。
「矯正します」
「それがなにか関係あります? 今のあなたと」
冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。
今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人?
ノベルアッププラスでも公開。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
6話まで拝読いたしました。
非常に読みやすくテンポの良い会話劇が中心の構成から、登場人物達の魅力がしっかり伝わってきました。
舞台設定上次々と女の子が登場しますが、皆それぞれ輝いており、書き手さんの愛情が感じられます。
それと、主人公は竜馬くんですが、物語を動かしている(というか引っ掻き回している)のは妹の和葉ちゃんなのが良いですね。彼女に振り回される人間模様がとても楽しく、中だるみせずに読み進める事ができました。
今後も応援しております。
お読み頂きありがとうございます。
まさにおっしゃる通りで、本当の主人公は妹の和葉なんです。兄の竜馬はそれを止める役なんです。
しっかりと読んで頂けて、とても嬉しく思います。
時々でいいので、また読みに来て下さい。
ありがとうございました。
退会済ユーザのコメントです
約一カ月前に感想を書いて頂いたのに、今気付いてごめんなさい。
アルファポリスに二年前から書き始めましたが、未だに慣れなくて申し訳ないです。
下着の共用と聞いて、和葉が大好きな竜馬のパンツを盗んで履くとかは「とても面白いな!」と感心してしまいました。
これからも時々でよいので、気が向いたら読みに来て下さい。ありがとうございました。
少し気になることですが、もしも敢えてそうしているのであれば、そのままでもよいと思う程度ですが、ところどころに文章として引っかかるところがあるのでお伝えしますね。
それは例えば、「としどろもどろしてしまう」という部分の表現で、「しどろもどろ」は状態を表す言葉なので、それにサ変動詞が繋がるところに違和感が少しあります。
私が引っかかっただけで実は文法的に問題ないのかもしれません。もしもそうなら読み流してください。
ただ、私なりにはなにかの行動を表すような名詞などにサ変動詞を付けるのが自然だと思っています。
それで続けますが、もしもこれが台詞部分なら、それは口語の中で自由は使い方をするから問題ないです。
しかし、本話では地の文で使われています。
あまり堅苦しい必要はないにせよ、ある程度は文法から逸脱しない方向で書いたほうが良いかなと思いました。
(上記に上げた部分が逸脱していると言っているわけではないです。誤解しないでくださいね。普通なら全然アリな表現ですし、そのままでも良いと思っています。ただ、もしも無意識に区別なく使われていたとしたなら、どこかで意識して文章を考えたり整えたりする機会となれば、と思った次第でした)
「ただし」ですが、著者さまの論調・スタイルとしての記し方はこうだ、という場合ならそれはそれでありなのだとも思っています。
小説家としての独自性・方向性にも繋がるものと成りうるのかな、とも思います。
申し訳ありません。感想欄なのに、なにかつまらないことを取り上げてくどくどと書き綴ってしまいました。
--
ここからは、エピソードの感想とは別の話です。
アルファポリスの感想は、元文を見ながら書けないことがちょっと面倒ですね。
それと感想の管理構造がどうなっているのかよくわかっていないですが、エピソードに紐付いているのかな?
なんとなく、そうはなっていないような気がしています。
だから個人的にちょっとアルファポリスの感想欄は苦手だったりします。(あまり書いたことがないからわかっていないだけかもしれないですが)
ありがとうございます!素晴らしい批評を感謝します。長年書いてきて、文法を深く考えず好き勝手に書いてきたツケが、ここにきて出ていますね。ご指摘をありがとうございます。
仕事と小説を書く合間に、文法も学ぼうと思います。
よいきっかけをありがとうございます。