女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん

菊宮える

文字の大きさ
72 / 145

和樹の追及

しおりを挟む
 三学期の初日早々、おバカの和樹に彩香ちゃんのことを知られてしまい、嫌な予感しかない3学期のスタートとなってしまった・・・

>ユウトの教室
「そのアヤカちゃんってどこの誰子ちゃんだよ? それにどこで知り合ったとかも教えろよッ!」
「あぁ・・ま、まぁちょっとした知り合いって感じ・・」
「感じとか言って誤魔化すなよ! だいたい女っ気の無いユウトが女子と知り合うなんて、異常事態だぞっ!」
「異常事態って・・」
「十分異常だろ! そういえば、ちょい前から妙なこと聞いてたな、女子の名前がどうとかって・・あれもアヤカちゃんって女子絡みだったのか?」
「いやいや、あれは別の・・」
(マズい! 誘導尋問に引っかかるところだ)
「別の、なんだよ?」
「そんなことより和樹は彼女作らないのか?」
 僕はなんとか話題を逸らそうとしたのだけど・・・

「いや、今はオレのことはいいんだよッ! ユウトのアヤカちゃんのことを教えろ」
(くそっ、話をそらす作戦失敗か・・)
「彩香ちゃんはオレには関係ないから『オレの』とかいうもんじゃないし!」
 ここで和樹の様子がちょっと変わって・・・

「そういえば、聞いたところによるとユウト、おまえ最近バイト始めてないか?」
「バ、バイト?」
 和樹からバイトのことを聞かれるとは思わなかったので、内心マジにビビって背中に冷や汗が・・・
(な、なんでバイトのこと知ってるんだ?)
「あぁ、バイトしてるふしがあると某筋からの情報を得てるんだが・・そこでアヤカちゃんとかいう女子と知り合ったんじゃないのか? 正直に話せ」
(あぁ、これは和樹お得意の誘導だな・・それだったら心配無しか)
「バイトなんてしてないよ、だいたいなんだよその某筋ってのは?」
「そういえば、ちょっと前にたまごサンドを奢ってくれたよな、あれもバイトで金があったからだろ?!」
「いやいや、たまごサンド代くらいいつも普通に持ってるよ、親から仕送りがあるからな」
「そうか・・だったらアヤカちゃんとは何者なんだよ? 教えろよ~ユウト~」
 ついに尋問スタイルから懇願に変わってしまった和樹が可哀そうに思えてしまって・・
「あのなぁ、彩香ちゃんていうのは・・・」
 僕は頭の回転を普段の数倍に上げてイイ言い訳を作って・・
「僕の住んでるマンションの持ち主である叔母さんの姪の子だよ、お正月に会ったんだよ、それだけだよ」
「ほんとか?」
「ホントだよ」
「う~~ん、まぁいいか・」
「なんだよ、まぁイイかって?」
「叔母さんの姪っ子のことなんて聞いたことないからなぁ・・怪しいっちゃ~怪しいが・・」
 なんとか最悪の展開は回避できそうで僕は心底安堵した、しかし・・・

「アヤカちゃんのことはイイとしよう、しかしバイトの件は別だ! ユウト、正直に言えよ、バイトしてるだろ?」
 和樹のヤツ、彩香ちゃんのことを不問にする代わりにバイトのことは妥協しないぞとばかりに僕に迫ってきた。
 しかし、フェルーナでバイトを始めたきっかけをそのまま話すとアホの和樹のことだから妙なことになりかねない、上手い理由を作らないといけない・・

「実は、バイトしてるんだ」
「やっぱりか・・」
「あぁ、別に内緒にするつもりはなかったんだけど、言いずらいというか・・」
「まぁいいや、それでそのバイトって何のバイトなんだよ?」
「え~と、小さいコーヒーショップで裏方のバイトだよ」
「小さいコーヒーショップ? コーヒーなんて興味ないユウトにしちゃ珍しいバイトを選んだもんだな」
「まぁね、時給が他よりちょっとだけ良かったから、ハハハ」
「時給がねぇ・・あ、もしかしてそのショップって、ユウトの家の近くの『フェルーナ』って店か?」
「えっ?! フェルーナのこと知ってるのか和樹ッ?」
「あぁ、前にユウトの家に行ったときに見たぞ」
 そう言われて、和樹がウチに来た時のことを思い出した。
(あぁ、あのときか・・)
 
「しかし、ユウトが時給がイイってだけでコーヒーショップでバイトはないなぁ、う~ん、もしかしてそこの店員が可愛かったりしたからだろ!?」
 和樹は普段はボ~っとしてるくせに、こういう時だけは、人が変わったかのように追及してくるし、痛いところを突いてくる・・
 しかし、この和樹の追及はある部分はプラスに働き、別の部分ではマイナスになった。

「和樹の予想とおり、店のウェイトレスはカワイイ娘ばっかりだよ、ただし、みんな大学生だけどね」
「女子大生なのかッ!? それって最高じゃんよッ!!」
「最高か?」
「あぁ、サイコ~だろ! それ以上何を望むというのだユウトはッ?!」
「・・・」

 若干危険な感じがしないでもないけど、彩香ちゃんのことがバレなかったので良しとした、しかし、次の和樹のリクエストに恐怖が走った・・

「出来るだけはやく店に行かせろ、いいなユウト?!」
「み、店に来る気か??」
「おぉ~ッ!!」
(ヤ、ヤバい・・・)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

昔好きだったお姉さんが不倫されたので落としに行ったら後輩からも好かれていた

九戸政景
恋愛
高校三年生の柴代大和は、小学校一年生の頃からの付き合いである秋田泰希の姉である夕希に恋心を抱いていたが、夕希の結婚をきっかけに恋心を諦めていた。 そして小学生の頃の夢を見た日、泰希から大和は夕希の離婚を伝えられ、それと同時にある頼みをされる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった

白藍まこと
恋愛
 主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。  クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。  明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。  しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。  そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。  三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。 ※他サイトでも掲載中です。

バイト先の先輩ギャルが実はクラスメイトで、しかも推しが一緒だった件

沢田美
恋愛
「きょ、今日からお世話になります。有馬蓮です……!」 高校二年の有馬蓮は、人生初のアルバイトで緊張しっぱなし。 そんな彼の前に現れたのは、銀髪ピアスのギャル系先輩――白瀬紗良だった。 見た目は派手だけど、話してみるとアニメもゲームも好きな“同類”。 意外な共通点から意気投合する二人。 だけどその日の帰り際、店長から知らされたのは―― > 「白瀬さん、今日で最後のシフトなんだよね」 一期一会の出会い。もう会えないと思っていた。 ……翌日、学校で再会するまでは。 実は同じクラスの“白瀬さん”だった――!? オタクな少年とギャルな少女の、距離ゼロから始まる青春ラブコメ。

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

処理中です...