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AYA
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しおりを挟む階段を降りようとした瞬間、後ろから肩を掴まれた。
「あっ…」
ざわりとその部分に鳥肌が立つ。
温もりが、肌をざわつかせながら染み込んで来る。
こちらを見下ろす銀縁の眼鏡の奥の瞳に、竦んで声が出なかった。
「せん……せ…」
「まさか、また学校で会えるなんて思ってなかったよ」
「あ…」
声が喉に引っ掛かって出ず、葉人はぶるりと体を震わせる。とっさに威を探したが、遠のくにクラスメイト達の声が聞こえるだけで威の姿はどこにもない。
「…っ」
先程、トイレに行くからと言っていた言葉を思い出す。
クラスメイト達から離れるなと言われていたが、ぼんやりとしている内に群れから離れたらしい。
「さぁ、いつもの場所においで」
「や…ぃやです」
掴む手から逃れようと身を捩った瞬間、足を払われて体勢を崩される。
「ひっ…」
階段に落ちようとしたその体を抱き上げ、光彦はにやりとした笑みを浮かべた。
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