未来の王妃として幸せを紡ぐ

林 業

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貴方を支える未来

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うわぁと頭を抱え、今まで書いてきた手紙の内容を浮かべてはあれもこれもと考える。

リアムは黒歴史となっている数年前の自分を思い出しては頭を抱える。
まさか、暴れ、好き放題していた日々を知っている友人とその弟である婚約者候補。
今尚手紙に婚約者に対しての愚痴なんかを書き込んではお前に弟はやらんとか書いてあったりした。
何より剣術では大人にだって負けたことないのに彼らとは正直、勝てることも負けることもなかった。
それからは色々と思い改めた。
自分は国のために良い王となり、民のためにより良い跡継ぎを作らなければ。と。
その日から勉強や剣技に励んだ。


そして先日、流行り病で寝込んでいるという本来の婚約者が死んだと連絡が来た。
正直来年の夏には結婚式を上げる予定であったのだが。
なので少々困ったことになっていた。
その他の婚約者候補たちはすでに別の婚約者がいたり結婚していたり。
中には王妃教育を途中でやめている者もいる。
正直今から始めても来年には間に合わないだろう。


そして唯一残ったのがイネスという婚約者候補。
自分が熱を出し、彼も熱を出したため会うことは一切なかった。

建国祭などの社交界では彼が顔を出すのはほとんどない。
時々兄たちに連れられ顔を出すこともあるそうだが、すでに婚約者候補なのでと踊ることもないという。
何度か顔を会わせようとするのだが尽く会えずじまい。

貴族たちもそういえば居たな。と今回の自体になって思い出したぐらいの存在感。
王としてはすでに紹介する相手を選別中だった程だった。

そうしてそこで新しい婚約者だと紹介されたのが手紙のやり取りをしていた友人二名の弟である。

色々と教わっているのだろうと思うとやるせない気持ちと過去の自分のやらかし具合で愛想を尽かされないか心配である。

後はいつ会えるかだが、お互いのスケジュールでは結婚式当日になりそうである。

(とりあえず聞いたことを伝えてあるし返答次第だな)

そろそろ手紙が届いてもいい頃だと思っていれば、幼馴染であり右腕であるロベルトがやってくる。
「ロベルト。来たか?」
「えぇ」
差し出され手紙を受け取り読む。
一応イネスが好きなものなど書いてくれている。
そしてようやく知ったか。と煽られる。
ただ最終的に、頑張れ。とだけ。

違うんだよぉと叫びたいのを我慢してうめき声を上げる。
ロベルトは必死に笑いを堪えているのに気づいて恨めしく見ればこほんと咳払い一つで誤魔化す。
「こういう奴らだって知ってたけどさ。教えてくれよ」
「あって聞けばよろしいかと」
「そんなに俺を婿にしたくないってことか」
はぁと盛大な溜息をこぼす。

単に弟を取られるという兄のいたずら心と、イネスへはイネスが持つ王子のイメージを壊したくがない。
そんな兄心だが、それを未だ知る由もない。




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