未来の王妃として幸せを紡ぐ

林 業

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貴方を支える未来

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あれから数年、イネスはもうすぐ十八になる。
リーマン先生は約束通り二年ほどで帰って行ったが、時々、顔を出しに来る。
申し訳ないと言いながらもイネスたちの家に泊まり、その間は王都で起こったことや、礼儀、武技を見てもらっている。
長兄はその間に結婚し、次兄も婚約者がいる。
そろそろ結婚という話もあるが婚約者は兵士として現在働いているので今後どうなるかは判断つかないでいるそうだ。

何故、先生が此処に来るかというと町の人や使用人の話ではどうやら見惚れた人がいるとか。
教えてくれないかなと兄弟三人で楽しみに待っている。
突っ込んでも軽くかわされる上に、尾行してもさすが教えてくれた人は上手いこと逃げる。
なので調べるのはそこそこ諦めている。

が、どうやら告白まで秒読みらしい。

イネスは長兄と本の中身の感想を話し合う。
「兄上。王都の友達から手紙来たぞ」
「あー。あいつか」
リアムというのはわかっているが敢えて言葉を覆う二人。
流石に堂々とリアムという王子様。などと言えるほどの度胸は二人にはない。
王都の話題を聞けるので文通は続けるが。
「何か面白いこと書いてましたか」
「あぁ。来る道中さっと目を通したらさ、やっとお前の兄貴だって気づいたみたいだぜ」
にやにやと楽しそうな兄に、イネスは驚く。
「やっとかよ」
長兄は長兄でのんびりと答える。
「けどさ。なんで気づいたとか書いてなくてさ」
「まー。王様にでも聞いたんじゃね?」
「かもな」
呑気な兄たちにイネスはそろそろ王子様も結婚するんだろうなと考える。
そうすればイネスは国王から良さげな相手を進めてもらえる。
「どんな相手だろう」
「家にいればいいじゃないか」
背後から抱きついてくる長男の嫁、義兄。
「私はイネス君なら大歓迎だぞ。あ。次兄ももちろん、大歓迎だ。とはいえ、もし結婚したら離れでも用意すべきかな」
「兄上たちのところに無事に子供が生まれたら俺、じゃない私はのんびり夫婦で旅行にでも行きます」
次男が即答しながら長兄と手紙を読んでいる。
「あ、私、も、領地を、出たいので」
恐恐と告げて、義兄に雷が落ちたかのごとく衝撃を受ける。
「まさか、私のことが嫌いとか」
「いや。違います。うん。違うんです。兄上たちやお家に不満は一切ないんです」
「そうなのか?」
じゃあと義兄は首を捻ってからすぐに思い当たったのか額を抑える。
「あいつか」
「はい」
「やっぱ一回シメてくるか」
立ち上がる義兄を、慌てて止める長兄。

「しかし、アーケロンつったかあの子供を卒業できてない農民」
よしよしと長兄に撫でられ、素直に椅子に座っている義兄。
羨ましいと思い、思わずなでれば義弟が可愛いとはしゃぐ義兄。
しかしすぐに咳払い。
「っていうかさ。身分違うんだから娶るのも娶られるのも無理じゃない?」
「ゴリ押ししようとしてくる家なんです」
「あぁ。そりゃあ領地出たほうがいいな」
「王様から何の連絡もなくて流石にそろそろ婚約者をとは思ってるんですが」
「さっさと選んでしまおうか」
満面の笑みの義兄。
だが父母が王家の手紙を片手飛び込んでくる

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