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ケース2 干しかんぴょう殺人事件【出題編】
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まず最初に紹介すべきは身内になるのだろう。一里之は資料の中にある憎たらしい顔に視線を落とした。
「まずは大東江利都。窓辺野不動産の営業部に所属しています。この日は家を売買したいとの依頼を受け、ここを訪れていたようです。しかし、当の袴田さん本人はもちろん、奥さんもそのような依頼はしておらず、どうやら無駄足で帰ったみたいですね」
大東は一里之の同期であり、こちらとしてはまるで意識していないが、ライバル意識むき出しで突っかかってくる面倒なやつである。添付された資料には、袴田家を訪問したものの、そのまま追い返されてしまったむねが記されていた。大東が家を訪れたのは3人のうちもっとも早い午後1時過ぎ。玄関先にて袴田の奥さんに会い、その場で袴田本人に確認の電話を入れている。その場で売買の話などしていないと言われて帰社したようだ。
「――依頼を受けて家に来たのに、家主の袴田本人は依頼なんてしていなかったってことか」
煙草を取り出しつつ立ち上がる鯖洲。冥の鋭い視線もあってか、この場で吸ったりはしないようだ。喫煙家の行動パターンは決まっている。すなわち、食後は喫煙所にて一服だ。むろん、この辺りに喫煙所なんて設けられていないだろうから、外で吸うことになるのだろう。
「何者かが窓辺野不動産に虚偽の依頼をした――という可能性が高いのではないでしょうか?」
鯖洲が言い残した言葉。冥がぽつりと呟いた。依頼があったはずの家に訪問したら、家主はそんな依頼をした覚えがないとのこと。となれば、可能性として考えられることはふたつだ。袴田本人が依頼をしておきながら、依頼をしていないと嘘をついたか、もしくは第三者が袴田を装って依頼をしたかだ。
「もし仮に第三者が虚偽の依頼をしたとして――なぜそのようなことをする必要があったのでしょうか?」
冥が続けて漏らした疑問に、今度はコトリが乗っかった。
「日中に第三者が訪問したほうが好都合となる人物――とは考えられませんこと? 何らかの理由で、その時間帯は間違いなく袴田さんの奥様が生きていることを証明する必要があったとか。もしかすると、依頼は時間指定だったのかもしれないし、その辺りのことが詳しく分かるといいですわね」
自然と資料に目を落とすものの、詳細なことは書かれてはいなかった。むろん、調べようと思えば調べられないことはない。ただ気乗りはしない。
「まずは大東江利都。窓辺野不動産の営業部に所属しています。この日は家を売買したいとの依頼を受け、ここを訪れていたようです。しかし、当の袴田さん本人はもちろん、奥さんもそのような依頼はしておらず、どうやら無駄足で帰ったみたいですね」
大東は一里之の同期であり、こちらとしてはまるで意識していないが、ライバル意識むき出しで突っかかってくる面倒なやつである。添付された資料には、袴田家を訪問したものの、そのまま追い返されてしまったむねが記されていた。大東が家を訪れたのは3人のうちもっとも早い午後1時過ぎ。玄関先にて袴田の奥さんに会い、その場で袴田本人に確認の電話を入れている。その場で売買の話などしていないと言われて帰社したようだ。
「――依頼を受けて家に来たのに、家主の袴田本人は依頼なんてしていなかったってことか」
煙草を取り出しつつ立ち上がる鯖洲。冥の鋭い視線もあってか、この場で吸ったりはしないようだ。喫煙家の行動パターンは決まっている。すなわち、食後は喫煙所にて一服だ。むろん、この辺りに喫煙所なんて設けられていないだろうから、外で吸うことになるのだろう。
「何者かが窓辺野不動産に虚偽の依頼をした――という可能性が高いのではないでしょうか?」
鯖洲が言い残した言葉。冥がぽつりと呟いた。依頼があったはずの家に訪問したら、家主はそんな依頼をした覚えがないとのこと。となれば、可能性として考えられることはふたつだ。袴田本人が依頼をしておきながら、依頼をしていないと嘘をついたか、もしくは第三者が袴田を装って依頼をしたかだ。
「もし仮に第三者が虚偽の依頼をしたとして――なぜそのようなことをする必要があったのでしょうか?」
冥が続けて漏らした疑問に、今度はコトリが乗っかった。
「日中に第三者が訪問したほうが好都合となる人物――とは考えられませんこと? 何らかの理由で、その時間帯は間違いなく袴田さんの奥様が生きていることを証明する必要があったとか。もしかすると、依頼は時間指定だったのかもしれないし、その辺りのことが詳しく分かるといいですわね」
自然と資料に目を落とすものの、詳細なことは書かれてはいなかった。むろん、調べようと思えば調べられないことはない。ただ気乗りはしない。
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