12 / 41
白日 side イヴ
しおりを挟む
イヴ=スタームが目を覚ますと、見覚えのない場所に寝ていたようだった。
明らかに自分の部屋の寝台よりも高級そうな寝台に驚き、ゆっくりと起き上がった。
どこだか分からないし、カーテンも引かれていて暗くてよく見えない。
どうしようと思い、部屋の扉が少しだけ開いて明かりが漏れていたので、そちらに向かうことにした。
ゆっくりと歩いた。そして、そっと外を覗くと、またしても見覚えのない廊下のようだった。
誰も通りかからないし、やっぱりどうしたらいいのか分からず悩んで部屋の前の廊下をウロウロしていると、メイドが見えた。
メイドはこちらにすぐに気づいて、イヴの方に歩いてきてくれた。
「お目覚めですか。カシミール様がお待ちです、ご案内します」
「え、ここ……グランティーノ家ですか?」
「ええ、そうです。グランティーノ家のカシミール様の御屋敷です」
グランティーノ家はグランティーノ家では無いのだろうか、まさか本邸は別に存在するのだろうか。
いつの間に連れてこられたのだろうか。
確か、馬車で花畑まで行って……それで、
メイドが大きな扉の前で立ち止まった。
「カシミール様、イヴ様をお連れしました」
すると、中にいたメイドが扉を開けた。案内されたメイドに促され、歩を進めた。
中に入ると、窓の方を向いていて背中しか見えないが、カシミールが立っているようだった。
メイドたちはイヴが部屋に入るなり静かに退室した。
「あ、あの…」
「よく眠れたか?」
カシミールがようやく振り返った。
イヴは何となく違和感を感じる。
「はい。えっと、どうしてここに」
「……君の家まで行った。寝てる間に悪いとは思ったが、そのまま部屋まで案内されたので君の部屋まで運ばせてもらった」
「え! す、すみません……!」
どうやって運ばれたのか考えたくない。きっとまた恥ずかしくて死にたくなるやつだとイヴは思った。
「別に重くはなかったが」
「そ、そういうことでは……っ」
カシミールがイヴの前まで歩いてくると、イヴの手を握った。
「イヴ。君の父親と話してきた」
「っ! え、ど、どうして……!」
「向こうから話があると言われた」
『父がカシミールに接触した途端、拗れるぞ』
レイリーが懸念していた。その言葉がイヴの頭を過ぎる。
「父は、一体何を、カシミールさんに…」
血の気が下がっていくのを感じる。指先が冷たいのを、カシミールの手の体温と比べてよく分かる。
「君を嫁に欲しくば、事業に出資しろというものだった」
花畑で、カシミールに言われた言葉が、脳を揺さぶる。
『その女性は俺の事を愛してなどおらず、金のために俺と付き合っていただけだった』
「……事業の提携は断った。が、君をここに連れてきたのはそういうことだ」
「そ、ういうこと…?」
「君を貰い受けると約束した」
「そ、それは父は了承したのですか?!」
「……していない。ほぼ誘拐のようなものだ」
「そ、んな」
父を恐れた。
カシミールに一体どんな迷惑がかかるのか、考えれば考えるほど悪い方向へ向かっていく。
父は一生、カシミールに金の無心をし続けるだろう。
「ち、父に、話に行きます。ゆ、誘拐など無かったことにしないと……!帰ります! ここに居たら……!」
カシミールが、イヴの手を強く握る。イヴはその力の強さに顔を顰めそうになる。
「イヴ、本当のことを教えてくれ。何を隠している」
「あ…ち、父が他に何か言ったのですか……?」
「父親は関係ない。君の言葉で教えて欲しい」
「わ、私……」
何を言えば、正解なのかイヴには最早分からなかった。
嘘偽りなく全てを白日の元に晒し、カシミールに詫びれば、許してもらえるのか。
それとも、隠している事など何も無い、自分の言葉を信じて欲しいとカシミールを傷つけず、嘘をつき続けるのか。
「……イヴ。お願いだ。俺は君を信じたい」
イヴには、正しい道など分からなかった。
今まで父の言うことに反抗もろくにせず、流されるままに、兄からの救いの手も取らずに生きていた。そのイヴの愚かさに罰が下ったのだ。
「カ、カシミールさん……その、私を、信じてください……」
「……イヴ。俺の眼を見て言ってくれ」
無理だ。俯いて、怯えるイヴの顔を見たら、カシミールはきっと気づく。
「……っ」
首を力なく横に振った。
この期に及んで、イヴは軽薄で、愚かで、浅はかだった。
俯いたまま、言うしかなかった。
「わ、私…本当に、カシミールさんが、好きで……」
「イヴ……」
「っから、その、父が言ったことは嘘で」
何を父が言ったのかは、分からない。
父はイヴと一緒で愚かで浅はかな人間だ。
きっと、イヴが1番言われたくない嘘を言ったに違いないのだ。
「……君のその不誠実な態度で、君の言ってることを信じろと、そう言っているのか」
カシミールの言葉が重くのしかかるようだった。
イヴは肩を震わせ、顔を上げた。
イヴは、カシミールが怒りと悲しみを抱えた顔になっていることに気づいた。
「わ、私…本当に……!」
「俺は、隠していることを教えてほしいと言ったんだ」
「あ…」
首を振って、隠していることなどないと、否定したいのに上手く声にならない。
「……イヴ。君の父親に言われた。君が癒しを俺にしてくれていたのは、父親の命令があったからであって、愛なんかじゃないと」
イヴには分かる。
カシミールの顔が頭の痛みで歪んでいる。
「君は、俺を謀ったのだな」
「ち、ちが……」
「何が違うんだ。今の君の顔を見せてやりたい。顔面蒼白で、全て嘘だったことに気づかれてショックを受けている顔だ」
「あ、ああ……」
カシミールは、身体を震わし、黒曜石には憤激の色が宿っていた。
「……もういい、やめよう。無かったことにしてくれ」
「あ、あああ、ち、違う、違うんです……!」
「何も違くないだろう!君はこの期に及んで、まだ嘘をつくのか!」
「わ、私……! 本当に…!」
「やめてくれ! 聞きたくもない!」
カシミールはついに、イヴの手を離した。
「……もう、君とは終わりだ。話すこともない、失せろ」
明らかに自分の部屋の寝台よりも高級そうな寝台に驚き、ゆっくりと起き上がった。
どこだか分からないし、カーテンも引かれていて暗くてよく見えない。
どうしようと思い、部屋の扉が少しだけ開いて明かりが漏れていたので、そちらに向かうことにした。
ゆっくりと歩いた。そして、そっと外を覗くと、またしても見覚えのない廊下のようだった。
誰も通りかからないし、やっぱりどうしたらいいのか分からず悩んで部屋の前の廊下をウロウロしていると、メイドが見えた。
メイドはこちらにすぐに気づいて、イヴの方に歩いてきてくれた。
「お目覚めですか。カシミール様がお待ちです、ご案内します」
「え、ここ……グランティーノ家ですか?」
「ええ、そうです。グランティーノ家のカシミール様の御屋敷です」
グランティーノ家はグランティーノ家では無いのだろうか、まさか本邸は別に存在するのだろうか。
いつの間に連れてこられたのだろうか。
確か、馬車で花畑まで行って……それで、
メイドが大きな扉の前で立ち止まった。
「カシミール様、イヴ様をお連れしました」
すると、中にいたメイドが扉を開けた。案内されたメイドに促され、歩を進めた。
中に入ると、窓の方を向いていて背中しか見えないが、カシミールが立っているようだった。
メイドたちはイヴが部屋に入るなり静かに退室した。
「あ、あの…」
「よく眠れたか?」
カシミールがようやく振り返った。
イヴは何となく違和感を感じる。
「はい。えっと、どうしてここに」
「……君の家まで行った。寝てる間に悪いとは思ったが、そのまま部屋まで案内されたので君の部屋まで運ばせてもらった」
「え! す、すみません……!」
どうやって運ばれたのか考えたくない。きっとまた恥ずかしくて死にたくなるやつだとイヴは思った。
「別に重くはなかったが」
「そ、そういうことでは……っ」
カシミールがイヴの前まで歩いてくると、イヴの手を握った。
「イヴ。君の父親と話してきた」
「っ! え、ど、どうして……!」
「向こうから話があると言われた」
『父がカシミールに接触した途端、拗れるぞ』
レイリーが懸念していた。その言葉がイヴの頭を過ぎる。
「父は、一体何を、カシミールさんに…」
血の気が下がっていくのを感じる。指先が冷たいのを、カシミールの手の体温と比べてよく分かる。
「君を嫁に欲しくば、事業に出資しろというものだった」
花畑で、カシミールに言われた言葉が、脳を揺さぶる。
『その女性は俺の事を愛してなどおらず、金のために俺と付き合っていただけだった』
「……事業の提携は断った。が、君をここに連れてきたのはそういうことだ」
「そ、ういうこと…?」
「君を貰い受けると約束した」
「そ、それは父は了承したのですか?!」
「……していない。ほぼ誘拐のようなものだ」
「そ、んな」
父を恐れた。
カシミールに一体どんな迷惑がかかるのか、考えれば考えるほど悪い方向へ向かっていく。
父は一生、カシミールに金の無心をし続けるだろう。
「ち、父に、話に行きます。ゆ、誘拐など無かったことにしないと……!帰ります! ここに居たら……!」
カシミールが、イヴの手を強く握る。イヴはその力の強さに顔を顰めそうになる。
「イヴ、本当のことを教えてくれ。何を隠している」
「あ…ち、父が他に何か言ったのですか……?」
「父親は関係ない。君の言葉で教えて欲しい」
「わ、私……」
何を言えば、正解なのかイヴには最早分からなかった。
嘘偽りなく全てを白日の元に晒し、カシミールに詫びれば、許してもらえるのか。
それとも、隠している事など何も無い、自分の言葉を信じて欲しいとカシミールを傷つけず、嘘をつき続けるのか。
「……イヴ。お願いだ。俺は君を信じたい」
イヴには、正しい道など分からなかった。
今まで父の言うことに反抗もろくにせず、流されるままに、兄からの救いの手も取らずに生きていた。そのイヴの愚かさに罰が下ったのだ。
「カ、カシミールさん……その、私を、信じてください……」
「……イヴ。俺の眼を見て言ってくれ」
無理だ。俯いて、怯えるイヴの顔を見たら、カシミールはきっと気づく。
「……っ」
首を力なく横に振った。
この期に及んで、イヴは軽薄で、愚かで、浅はかだった。
俯いたまま、言うしかなかった。
「わ、私…本当に、カシミールさんが、好きで……」
「イヴ……」
「っから、その、父が言ったことは嘘で」
何を父が言ったのかは、分からない。
父はイヴと一緒で愚かで浅はかな人間だ。
きっと、イヴが1番言われたくない嘘を言ったに違いないのだ。
「……君のその不誠実な態度で、君の言ってることを信じろと、そう言っているのか」
カシミールの言葉が重くのしかかるようだった。
イヴは肩を震わせ、顔を上げた。
イヴは、カシミールが怒りと悲しみを抱えた顔になっていることに気づいた。
「わ、私…本当に……!」
「俺は、隠していることを教えてほしいと言ったんだ」
「あ…」
首を振って、隠していることなどないと、否定したいのに上手く声にならない。
「……イヴ。君の父親に言われた。君が癒しを俺にしてくれていたのは、父親の命令があったからであって、愛なんかじゃないと」
イヴには分かる。
カシミールの顔が頭の痛みで歪んでいる。
「君は、俺を謀ったのだな」
「ち、ちが……」
「何が違うんだ。今の君の顔を見せてやりたい。顔面蒼白で、全て嘘だったことに気づかれてショックを受けている顔だ」
「あ、ああ……」
カシミールは、身体を震わし、黒曜石には憤激の色が宿っていた。
「……もういい、やめよう。無かったことにしてくれ」
「あ、あああ、ち、違う、違うんです……!」
「何も違くないだろう!君はこの期に及んで、まだ嘘をつくのか!」
「わ、私……! 本当に…!」
「やめてくれ! 聞きたくもない!」
カシミールはついに、イヴの手を離した。
「……もう、君とは終わりだ。話すこともない、失せろ」
66
あなたにおすすめの小説
君さえ笑ってくれれば最高
大根
BL
ダリオ・ジュレの悩みは1つ。「氷の貴公子」の異名を持つ婚約者、ロベルト・トンプソンがただ1度も笑顔を見せてくれないことだ。感情が顔に出やすいダリオとは対照的な彼の態度に不安を覚えたダリオは、どうにかロベルトの笑顔を引き出そうと毎週様々な作戦を仕掛けるが。
(クーデレ?溺愛美形攻め × 顔に出やすい素直平凡受け)
異世界BLです。
ざまぁされたチョロ可愛い王子様は、俺が貰ってあげますね
ヒラヲ
BL
「オーレリア・キャクストン侯爵令嬢! この時をもって、そなたとの婚約を破棄する!」
オーレリアに嫌がらせを受けたというエイミーの言葉を真に受けた僕は、王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を突き付ける。
しかし、突如現れた隣国の第一王子がオーレリアに婚約を申し込み、嫌がらせはエイミーの自作自演であることが発覚する。
その結果、僕は冤罪による断罪劇の責任を取らされることになってしまった。
「どうして僕がこんな目に遭わなければならないんだ!?」
卒業パーティーから一ヶ月後、王位継承権を剥奪された僕は王都を追放され、オールディス辺境伯領へと送られる。
見習い騎士として一からやり直すことになった僕に、指導係の辺境伯子息アイザックがやたら絡んでくるようになって……?
追放先の辺境伯子息×ざまぁされたナルシスト王子様
悪役令嬢を断罪しようとしてざまぁされた王子の、その後を書いたBL作品です。
聖者の愛はお前だけのもの
いちみりヒビキ
BL
スパダリ聖者とツンデレ王子の王道イチャラブファンタジー。
<あらすじ>
ツンデレ王子”ユリウス”の元に、希少な男性聖者”レオンハルト”がやってきた。
ユリウスは、魔法が使えないレオンハルトを偽聖者と罵るが、心の中ではレオンハルトのことが気になって仕方ない。
意地悪なのにとても優しいレオンハルト。そして、圧倒的な拳の破壊力で、数々の難題を解決していく姿に、ユリウスは惹かれ、次第に心を許していく……。
全年齢対象。
モラトリアムは物書きライフを満喫します。
星坂 蓮夜
BL
本来のゲームでは冒頭で死亡する予定の大賢者✕元39歳コンビニアルバイトの美少年悪役令息
就職に失敗。
アルバイトしながら文字書きしていたら、気づいたら39歳だった。
自他共に認めるデブのキモオタ男の俺が目を覚ますと、鏡には美少年が映っていた。
あ、そういやトラックに跳ねられた気がする。
30年前のドット絵ゲームの固有グラなしのモブ敵、悪役貴族の息子ヴァニタス・アッシュフィールドに転生した俺。
しかし……待てよ。
悪役令息ということは、倒されるまでのモラトリアムの間は貧困とか経済的な問題とか考えずに思う存分文字書きライフを送れるのでは!?
☆
※この作品は一度中断・削除した作品ですが、再投稿して再び連載を開始します。
※この作品は小説家になろう、エブリスタ、Fujossyでも公開しています。
【完結済】氷の貴公子の前世は平社員〜不器用な恋の行方〜
キノア9g
BL
氷の貴公子と称えられるユリウスには、人に言えない秘めた想いがある――それは幼馴染であり、忠実な近衛騎士ゼノンへの片想い。そしてその誇り高さゆえに、自分からその気持ちを打ち明けることもできない。
そんなある日、落馬をきっかけに前世の記憶を思い出したユリウスは、ゼノンへの気持ちに改めて戸惑い、自分が男に恋していた事実に動揺する。プライドから思いを隠し、ゼノンに嫌われていると思い込むユリウスは、あえて冷たい態度を取ってしまう。一方ゼノンも、急に避けられる理由がわからず戸惑いを募らせていく。
近づきたいのに近づけない。
すれ違いと誤解ばかりが積み重なり、視線だけが行き場を失っていく。
秘めた感情と誇りに縛られたまま、ユリウスはこのもどかしい距離にどんな答えを見つけるのか――。
プロローグ+全8話+エピローグ
転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~
トモモト ヨシユキ
BL
魔物の国との和議の証に結ばれた公爵家同士の婚約。だが、婚約することになった姉が拒んだため6男のシャル(俺)が代わりに婚約することになった。
突然、オーガ(鬼)の嫁になることがきまった俺は、ショックで前世を思い出す。
有名進学校に通うDKだった俺は、前世の知識と根性で自分の身を守るための剣と魔法の鍛練を始める。
約束の10年後。
俺は、人類最強の魔法剣士になっていた。
どこからでもかかってこいや!
と思っていたら、婚約者のオーガ公爵は、全くの塩対応で。
そんなある日、魔王国のバーティーで絡んできた魔物を俺は、こてんぱんにのしてやったんだが、それ以来、旦那様の様子が変?
急に花とか贈ってきたり、デートに誘われたり。
慣れない溺愛にこっちまで調子が狂うし!
このまま、俺は、絆されてしまうのか!?
カイタ、エブリスタにも掲載しています。
死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!
時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」
すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。
王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。
発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。
国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。
後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。
――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか?
容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。
怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手?
今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。
急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…?
過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。
ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!?
負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。
-------------------------------------------------------------------
主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。
a life of mine ~この道を歩む~
野々乃ぞみ
BL
≪腹黒い他国の第二王子×負けず嫌いの転生者≫
第二王子:ブライトル・モルダー・ヴァルマ
主人公の転生者:エドマンド・フィッツパトリック
【第一部】この道を歩む~転生先で真剣に生きていたら、第二王子に真剣に愛された~
エドマンドは13歳の誕生日に日本人だったことを静かに思い出した。
転生先は【エドマンド・フィッツパトリック】で、二年後に死亡フラグが立っていた。
エドマンドに不満を持った隣国の第二王子である【ブライトル・ モルダー・ヴァルマ】と険悪な関係になるものの、いつの間にか友人や悪友のような関係に落ち着く二人。
死亡フラグを折ることで国が負けるのが怖いエドマンドと、必死に生かそうとするブライトル。
「僕は、生きなきゃ、いけないのか……?」
「当たり前だ。俺を残して逝く気だったのか? 恨むぞ」
【第二部】この道を歩む~異文化と感情と、逃げられない運命のようなものと~
必死に手繰り寄せた運命の糸によって、愛や友愛を知り、友人たちなどとの共闘により、見事死亡フラグを折ったエドマンドは、原作とは違いブライトルの母国であるトーカシア国へ行く。
異文化に触れ、余り歓迎されない中、ブライトルの婚約者として過ごす毎日。そして、また新たな敵の陰が現れる。
二部は戦争描写なし。戦闘描写少な目(当社比)です。
全体的にかなりシリアスです。二部以降は、死亡表現やキャラの退場が予想されます。グロではないですが、お気を付け下さい。
闘ったり、負傷したり、国同士の戦争描写があったりします。
本編ド健全です。すみません。
※ 恋愛までが長いです。バトル小説にBLを添えて。
※ 閑話休題以外は主人公視点です。
※ ムーンライトノベルズにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる