26 / 41
番外編
結婚願望 side エメ
しおりを挟む
エメ=デュリュイは昔、ダメ男吸引器という不名誉な称号を得ていた。
ある時は既婚者。エメと嫁にバレたら、「離婚するから関係を続けて欲しい」と言われた。最悪なことに嫁の目の前で。
ある時は浮気男。コイツの場合はエメにバレた瞬間、「彼女と別れてきたから結婚してくれ」と言い放った。
ある時は粘着男。多くのエメの絵が部屋中に飾ってあって、1番怖かったのは画家にエメの寝顔を直接見せて書かせていた。気持ち悪くて絵画は全て燃やした。
ある時は緊縛男。エメの泣き顔や恥じらいが見たい一心で覚えたらしい。そこまでなら可愛かったのだが、事の最中に首を締めるようになった。しかも加減も下手くそで死にかけたので速攻別れた。
ある時は自画自賛男。丸一日自慢話を毎日される。最初の内はこのくらいなら可愛いものだと許容していたが、1ヶ月もされ続けて殺意が湧いてきたので別れた。
そんな感じでとにかくダメな男ばかり捕まえるものだから歩くダメ男吸引器という訳だ。ある種の才能を自分でも感じた。
それには理由がある。
エメは惚れっぽく、そして惚れたら一途でその人を1番に優先させる。そして極めつけは自他ともに認める健気、という事だ。
エメの恋人であるクラーク=アクセルソン。
琥珀を嵌め込んだ瞳にブラウンヘアーで少し地味な印象を持たれやすいが、真面目で誠実を体現したような男であり、性格は優しく穏やか。しかも伯爵家三男で氷の貴公子と呼ばれるほどの実力を持つ。モテないわけがない。
このクラークは、サシャ=イブリックと付き合っていた時期があった。しかしサシャは今の夫、アーヴィン=イブリックに騙され、不貞を働いてしまった。
そのせいでクラークは裏切られたと思い、サシャと別れることになる。
しかし、クラークは一途で誠実な男であり、簡単にサシャの事を忘れることは出来なかった。
エメはそんなクラークも好きだと思った。
サシャを忘れられずに一途なのも悪いことではないし、無理して忘れようとするのはただ苦しみが増すだけだ。
だったら、エメは独りよがりな告白はしないことを決意した。クラークが辛いならば、友達として支える方が良いと本気で思った。
その行動は、女友達に言わせると「健気すぎてまたダメ男を作りそう」とのことだった。
けれど、クラークはエメの何処を気に入ったのか……恐らくこういう健気な所かとは思うが、クラークもエメを好きになってくれた。
クラークはエメのど真ん中ストライクのタイプであった。どこが好きと聞かれたら、優しく穏やかで真面目で誠実な所と速攻で答えられる自信がある。もちろん顔も好きだが。
「エメはそろそろ結婚しないの?」
休日の昼下がりのカフェで、エメはダリル=シェルヴェンと近況報告をしていた。
彼は、噂好きで人間大好きなディラン=シェルヴェンの配偶者であり、サシャ=イブリックの弟である。
昔はサシャを虐めたりしていたようだが、最近はかなり丸くなった。
というのも、サシャを虐めていたツケが自分に回ってきて、ディランに色々と助けて貰ったらしい。そのせいで丸くならざるえなかった。
ダリルとは男友達の中で1番仲が良く、2人でたまに会って近況報告をする。
現在はシェルヴェン家当主の秘書のような仕事をしているようだ。
クラークは本日仕事であり、お互いたまたま暇だったので集まった。
そして、ダリルは突然切り出してきたのだった。
「急に何だよ。 結婚?」
「そう、もう結構長いでしょ。5年……?くらい?」
山もなければ谷もない穏やかな日々が続き、気づけば付き合って5周年を最近祝ったばかりだった。
「あー、まぁなぁ…」
「なにその濁し方。何かあるの?」
「いや、何も無いよ。何も無いから続いてるしな」
「そろそろ先のことも考えないの?」
ダリルは現実主義な面がある。兄のサシャはどちらかと言うとロマンチストらしいが、弟は正反対の性格のようだった。
「うーん……別に俺は結婚したいとは思ってないからな」
「え。意外。エメって結婚願望ないの? クラークさんの誠実さなら結婚してくれると思うけど」
そう。恐らくダリルの言う通り、エメが一言『結婚したい』とポツリと漏らした瞬間、陛下のところに結婚の承諾を貰いに行くだろうくらいにはクラークという男は誠実である。
けれど、エメは『結婚したい』とは本当に思っていなかった。
「だって、別に強制するものでもないし。俺はクラークと一緒に居られるならどんな関係性でも構わないって思ってるからな」
「うわ……出た。エメのダメな所…」
ダリルはエメのこういう一面が今でも理解出来ないらしい。
現実主義のダリルにとって、恋愛といえど、書面での契約がないと不安になるらしい。
「あ。別にクラークさんに探ってくれとか言われたわけじゃないからね。誤解しないでね」
「分かってるよ、大丈夫だって」
そう言ってダリルに微笑むと、安心したのか、ふ、と溜息をついた。
「ま、エメらしいとは思うけどね」
「そーかぁ? でも今度、クラークに聞いてみようかな」
「結婚したい?って?」
「そうそう。 なんて答えるのか興味ある」
ダリルは腕を組んで考え込んだ。恐らくクラークがどのような返答をするか考えているようだった。
「なんか……あんまり想像つかないな。なんでだろ」
「俺が望めば結婚してくれるとは思うけどな? でも『クラークは結婚したい?』って言い方するだけで思いつかないな」
「それね。 エメがその後、『俺はしたいけど』とか付け足せば即結婚してくれる感じだけど。クラークさんの意見だけなら分からないね」
「……なんかちょっとワクワクしてきたな!」
エメが楽しそうにしていると、ダリルも少し口端を上げて微笑む。
「聞いたら教えてよ。興味ある」
「ディランだったらなんて言うんだ?」
「『ダリルが不安なら契約してやるよ』……って言われた」
「アイツの事だからまたダリルに何か要求したんじゃねーのか」
ダリルは前に、サシャを虐めてきたツケである、ダリルの不利な噂を塗り替えるためにディランと5日間キスを要求されていたことがある。
友人として、ダリルのチョロさに本当に心配になったものだ。
すると、ダリルは思い出したように頬を染めて俯いてしまった。
「……要求されたんだな」
「うううるさい! と、とにかくクラークさんに聞いてみてよ!」
「へいへい……」
きっとこれからも、ダリルは色んなことを要求され続けるんだろうな、と友人ながらに心配したのだった。
ある時は既婚者。エメと嫁にバレたら、「離婚するから関係を続けて欲しい」と言われた。最悪なことに嫁の目の前で。
ある時は浮気男。コイツの場合はエメにバレた瞬間、「彼女と別れてきたから結婚してくれ」と言い放った。
ある時は粘着男。多くのエメの絵が部屋中に飾ってあって、1番怖かったのは画家にエメの寝顔を直接見せて書かせていた。気持ち悪くて絵画は全て燃やした。
ある時は緊縛男。エメの泣き顔や恥じらいが見たい一心で覚えたらしい。そこまでなら可愛かったのだが、事の最中に首を締めるようになった。しかも加減も下手くそで死にかけたので速攻別れた。
ある時は自画自賛男。丸一日自慢話を毎日される。最初の内はこのくらいなら可愛いものだと許容していたが、1ヶ月もされ続けて殺意が湧いてきたので別れた。
そんな感じでとにかくダメな男ばかり捕まえるものだから歩くダメ男吸引器という訳だ。ある種の才能を自分でも感じた。
それには理由がある。
エメは惚れっぽく、そして惚れたら一途でその人を1番に優先させる。そして極めつけは自他ともに認める健気、という事だ。
エメの恋人であるクラーク=アクセルソン。
琥珀を嵌め込んだ瞳にブラウンヘアーで少し地味な印象を持たれやすいが、真面目で誠実を体現したような男であり、性格は優しく穏やか。しかも伯爵家三男で氷の貴公子と呼ばれるほどの実力を持つ。モテないわけがない。
このクラークは、サシャ=イブリックと付き合っていた時期があった。しかしサシャは今の夫、アーヴィン=イブリックに騙され、不貞を働いてしまった。
そのせいでクラークは裏切られたと思い、サシャと別れることになる。
しかし、クラークは一途で誠実な男であり、簡単にサシャの事を忘れることは出来なかった。
エメはそんなクラークも好きだと思った。
サシャを忘れられずに一途なのも悪いことではないし、無理して忘れようとするのはただ苦しみが増すだけだ。
だったら、エメは独りよがりな告白はしないことを決意した。クラークが辛いならば、友達として支える方が良いと本気で思った。
その行動は、女友達に言わせると「健気すぎてまたダメ男を作りそう」とのことだった。
けれど、クラークはエメの何処を気に入ったのか……恐らくこういう健気な所かとは思うが、クラークもエメを好きになってくれた。
クラークはエメのど真ん中ストライクのタイプであった。どこが好きと聞かれたら、優しく穏やかで真面目で誠実な所と速攻で答えられる自信がある。もちろん顔も好きだが。
「エメはそろそろ結婚しないの?」
休日の昼下がりのカフェで、エメはダリル=シェルヴェンと近況報告をしていた。
彼は、噂好きで人間大好きなディラン=シェルヴェンの配偶者であり、サシャ=イブリックの弟である。
昔はサシャを虐めたりしていたようだが、最近はかなり丸くなった。
というのも、サシャを虐めていたツケが自分に回ってきて、ディランに色々と助けて貰ったらしい。そのせいで丸くならざるえなかった。
ダリルとは男友達の中で1番仲が良く、2人でたまに会って近況報告をする。
現在はシェルヴェン家当主の秘書のような仕事をしているようだ。
クラークは本日仕事であり、お互いたまたま暇だったので集まった。
そして、ダリルは突然切り出してきたのだった。
「急に何だよ。 結婚?」
「そう、もう結構長いでしょ。5年……?くらい?」
山もなければ谷もない穏やかな日々が続き、気づけば付き合って5周年を最近祝ったばかりだった。
「あー、まぁなぁ…」
「なにその濁し方。何かあるの?」
「いや、何も無いよ。何も無いから続いてるしな」
「そろそろ先のことも考えないの?」
ダリルは現実主義な面がある。兄のサシャはどちらかと言うとロマンチストらしいが、弟は正反対の性格のようだった。
「うーん……別に俺は結婚したいとは思ってないからな」
「え。意外。エメって結婚願望ないの? クラークさんの誠実さなら結婚してくれると思うけど」
そう。恐らくダリルの言う通り、エメが一言『結婚したい』とポツリと漏らした瞬間、陛下のところに結婚の承諾を貰いに行くだろうくらいにはクラークという男は誠実である。
けれど、エメは『結婚したい』とは本当に思っていなかった。
「だって、別に強制するものでもないし。俺はクラークと一緒に居られるならどんな関係性でも構わないって思ってるからな」
「うわ……出た。エメのダメな所…」
ダリルはエメのこういう一面が今でも理解出来ないらしい。
現実主義のダリルにとって、恋愛といえど、書面での契約がないと不安になるらしい。
「あ。別にクラークさんに探ってくれとか言われたわけじゃないからね。誤解しないでね」
「分かってるよ、大丈夫だって」
そう言ってダリルに微笑むと、安心したのか、ふ、と溜息をついた。
「ま、エメらしいとは思うけどね」
「そーかぁ? でも今度、クラークに聞いてみようかな」
「結婚したい?って?」
「そうそう。 なんて答えるのか興味ある」
ダリルは腕を組んで考え込んだ。恐らくクラークがどのような返答をするか考えているようだった。
「なんか……あんまり想像つかないな。なんでだろ」
「俺が望めば結婚してくれるとは思うけどな? でも『クラークは結婚したい?』って言い方するだけで思いつかないな」
「それね。 エメがその後、『俺はしたいけど』とか付け足せば即結婚してくれる感じだけど。クラークさんの意見だけなら分からないね」
「……なんかちょっとワクワクしてきたな!」
エメが楽しそうにしていると、ダリルも少し口端を上げて微笑む。
「聞いたら教えてよ。興味ある」
「ディランだったらなんて言うんだ?」
「『ダリルが不安なら契約してやるよ』……って言われた」
「アイツの事だからまたダリルに何か要求したんじゃねーのか」
ダリルは前に、サシャを虐めてきたツケである、ダリルの不利な噂を塗り替えるためにディランと5日間キスを要求されていたことがある。
友人として、ダリルのチョロさに本当に心配になったものだ。
すると、ダリルは思い出したように頬を染めて俯いてしまった。
「……要求されたんだな」
「うううるさい! と、とにかくクラークさんに聞いてみてよ!」
「へいへい……」
きっとこれからも、ダリルは色んなことを要求され続けるんだろうな、と友人ながらに心配したのだった。
60
あなたにおすすめの小説
君さえ笑ってくれれば最高
大根
BL
ダリオ・ジュレの悩みは1つ。「氷の貴公子」の異名を持つ婚約者、ロベルト・トンプソンがただ1度も笑顔を見せてくれないことだ。感情が顔に出やすいダリオとは対照的な彼の態度に不安を覚えたダリオは、どうにかロベルトの笑顔を引き出そうと毎週様々な作戦を仕掛けるが。
(クーデレ?溺愛美形攻め × 顔に出やすい素直平凡受け)
異世界BLです。
ざまぁされたチョロ可愛い王子様は、俺が貰ってあげますね
ヒラヲ
BL
「オーレリア・キャクストン侯爵令嬢! この時をもって、そなたとの婚約を破棄する!」
オーレリアに嫌がらせを受けたというエイミーの言葉を真に受けた僕は、王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を突き付ける。
しかし、突如現れた隣国の第一王子がオーレリアに婚約を申し込み、嫌がらせはエイミーの自作自演であることが発覚する。
その結果、僕は冤罪による断罪劇の責任を取らされることになってしまった。
「どうして僕がこんな目に遭わなければならないんだ!?」
卒業パーティーから一ヶ月後、王位継承権を剥奪された僕は王都を追放され、オールディス辺境伯領へと送られる。
見習い騎士として一からやり直すことになった僕に、指導係の辺境伯子息アイザックがやたら絡んでくるようになって……?
追放先の辺境伯子息×ざまぁされたナルシスト王子様
悪役令嬢を断罪しようとしてざまぁされた王子の、その後を書いたBL作品です。
聖者の愛はお前だけのもの
いちみりヒビキ
BL
スパダリ聖者とツンデレ王子の王道イチャラブファンタジー。
<あらすじ>
ツンデレ王子”ユリウス”の元に、希少な男性聖者”レオンハルト”がやってきた。
ユリウスは、魔法が使えないレオンハルトを偽聖者と罵るが、心の中ではレオンハルトのことが気になって仕方ない。
意地悪なのにとても優しいレオンハルト。そして、圧倒的な拳の破壊力で、数々の難題を解決していく姿に、ユリウスは惹かれ、次第に心を許していく……。
全年齢対象。
モラトリアムは物書きライフを満喫します。
星坂 蓮夜
BL
本来のゲームでは冒頭で死亡する予定の大賢者✕元39歳コンビニアルバイトの美少年悪役令息
就職に失敗。
アルバイトしながら文字書きしていたら、気づいたら39歳だった。
自他共に認めるデブのキモオタ男の俺が目を覚ますと、鏡には美少年が映っていた。
あ、そういやトラックに跳ねられた気がする。
30年前のドット絵ゲームの固有グラなしのモブ敵、悪役貴族の息子ヴァニタス・アッシュフィールドに転生した俺。
しかし……待てよ。
悪役令息ということは、倒されるまでのモラトリアムの間は貧困とか経済的な問題とか考えずに思う存分文字書きライフを送れるのでは!?
☆
※この作品は一度中断・削除した作品ですが、再投稿して再び連載を開始します。
※この作品は小説家になろう、エブリスタ、Fujossyでも公開しています。
【完結済】氷の貴公子の前世は平社員〜不器用な恋の行方〜
キノア9g
BL
氷の貴公子と称えられるユリウスには、人に言えない秘めた想いがある――それは幼馴染であり、忠実な近衛騎士ゼノンへの片想い。そしてその誇り高さゆえに、自分からその気持ちを打ち明けることもできない。
そんなある日、落馬をきっかけに前世の記憶を思い出したユリウスは、ゼノンへの気持ちに改めて戸惑い、自分が男に恋していた事実に動揺する。プライドから思いを隠し、ゼノンに嫌われていると思い込むユリウスは、あえて冷たい態度を取ってしまう。一方ゼノンも、急に避けられる理由がわからず戸惑いを募らせていく。
近づきたいのに近づけない。
すれ違いと誤解ばかりが積み重なり、視線だけが行き場を失っていく。
秘めた感情と誇りに縛られたまま、ユリウスはこのもどかしい距離にどんな答えを見つけるのか――。
プロローグ+全8話+エピローグ
転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~
トモモト ヨシユキ
BL
魔物の国との和議の証に結ばれた公爵家同士の婚約。だが、婚約することになった姉が拒んだため6男のシャル(俺)が代わりに婚約することになった。
突然、オーガ(鬼)の嫁になることがきまった俺は、ショックで前世を思い出す。
有名進学校に通うDKだった俺は、前世の知識と根性で自分の身を守るための剣と魔法の鍛練を始める。
約束の10年後。
俺は、人類最強の魔法剣士になっていた。
どこからでもかかってこいや!
と思っていたら、婚約者のオーガ公爵は、全くの塩対応で。
そんなある日、魔王国のバーティーで絡んできた魔物を俺は、こてんぱんにのしてやったんだが、それ以来、旦那様の様子が変?
急に花とか贈ってきたり、デートに誘われたり。
慣れない溺愛にこっちまで調子が狂うし!
このまま、俺は、絆されてしまうのか!?
カイタ、エブリスタにも掲載しています。
死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!
時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」
すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。
王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。
発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。
国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。
後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。
――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか?
容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。
怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手?
今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。
急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…?
過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。
ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!?
負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。
-------------------------------------------------------------------
主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。
a life of mine ~この道を歩む~
野々乃ぞみ
BL
≪腹黒い他国の第二王子×負けず嫌いの転生者≫
第二王子:ブライトル・モルダー・ヴァルマ
主人公の転生者:エドマンド・フィッツパトリック
【第一部】この道を歩む~転生先で真剣に生きていたら、第二王子に真剣に愛された~
エドマンドは13歳の誕生日に日本人だったことを静かに思い出した。
転生先は【エドマンド・フィッツパトリック】で、二年後に死亡フラグが立っていた。
エドマンドに不満を持った隣国の第二王子である【ブライトル・ モルダー・ヴァルマ】と険悪な関係になるものの、いつの間にか友人や悪友のような関係に落ち着く二人。
死亡フラグを折ることで国が負けるのが怖いエドマンドと、必死に生かそうとするブライトル。
「僕は、生きなきゃ、いけないのか……?」
「当たり前だ。俺を残して逝く気だったのか? 恨むぞ」
【第二部】この道を歩む~異文化と感情と、逃げられない運命のようなものと~
必死に手繰り寄せた運命の糸によって、愛や友愛を知り、友人たちなどとの共闘により、見事死亡フラグを折ったエドマンドは、原作とは違いブライトルの母国であるトーカシア国へ行く。
異文化に触れ、余り歓迎されない中、ブライトルの婚約者として過ごす毎日。そして、また新たな敵の陰が現れる。
二部は戦争描写なし。戦闘描写少な目(当社比)です。
全体的にかなりシリアスです。二部以降は、死亡表現やキャラの退場が予想されます。グロではないですが、お気を付け下さい。
闘ったり、負傷したり、国同士の戦争描写があったりします。
本編ド健全です。すみません。
※ 恋愛までが長いです。バトル小説にBLを添えて。
※ 閑話休題以外は主人公視点です。
※ ムーンライトノベルズにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる