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番外編
1番に想うside エメ
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エメ=デュリュイは、少女のように可憐なカタリナ=ミルヴェーデンに宣戦布告をされた。
「エメ様。正々堂々戦うために、私は貴方に会いに来ました」
「…カタリナさん、この行く先はクラークが決めることだ。俺でもカタリナさんでもない、それは分かってるんだよな?」
「勿論です。ですが、最後に笑うのは私だと断言致します」
物凄い自信だが、クラークの方を見ると女の子相手なのに常にない程瞳孔を開いてドス黒いオーラを出していた。
そんなクラークは初めてのことで、エメは呑気にも『今日はクラークの初めてがいっぱいだな…』なんて思っていた。
「ま、そんな風に真正面から言われちゃな。ほらクラーク、怖い顔すんなよ。相手はディランじゃねーんだぞ」
「カタリナ。二度とエメには会わないで」
エメの言葉は完全スルーでカタリナへの敵意を向ける。
カタリナは少し寂しそうに微笑む姿は、いじらしくやはり可憐であった。
「……エメ様とはなるべくお会いしませんように致します。その代わりにクラーク様、私と会う時間を設けてください」
「僕が了承をするメリットはない」
「ならば、エメ様を介してお会いする迄です。エメ様、宜しいでしょうか」
エメを介して、というのは恐らく、エメに接触し、エメと一緒にクラークへ会いに行くという事だろう。凄い度胸だ。
「うーん……宜しい、とは流石に言えねーけどな?」
「勝手にエメ様の所へ行きます」
「カタリナ、本気で止めてくれ」
「……はぁ。じゃあクラークが時間を作ってやるしかねーよ」
「エメ!」
クラークはエメを責めるように大きな声を出す。
「しょーがねーだろ? カタリナさんはマジでやる気みたいだし、俺も簡単に引くつもりもない。カタリナさんが言いたいのは、アピールする時間をくれって事だ。流石に俺でも止められねーよ」
「何言ってるのエメ。止める権利は恋人の君にあるんだよ」
「クラーク、俺と結婚したい?」
すると、クラークは面白いほどにピタリと動きを止めた。
そしてそれは本当に一瞬だが、俯いて目を伏せた。それだけでエメは理解する。
「……エメ、それは今どうして、どういう意味で」
「そのままの意味だ。裏も何もねーよ。けど、クラークが即答できないならカタリナさんも付け入る隙があるってことだ」
「ええ。今ので勝てる見込みが増えました」
エメは少しため息をついて、明らかに試されたと思いエメにすら苛立ちを隠せなくなったクラークを見た。
「信じられない。エメ、本当に良いの?」
「クラーク。カタリナさんは気持ちの置き所が欲しいんだよ」
「それはとうの昔に決着がついてる」
「でもこうやって俺とクラークの前に現れるくらいには納得してないんだろ?」
「それは……」
クラークが必死にカタリナと関わらせないようにしようとしているのはエメにも分かる。
けれど、エメは同じだからこそ理解した。
この可憐なカタリナが真面目で一途で健気であること。
カタリナは選ばれなかった理由を知りたいのだ。
エメとカタリナは、似過ぎているほど似ている。
違うところと言えば、貴族の女の子という点である。そこは平民の男であるエメにはどうしようも出来ない。
「俺は別にクラークを諦めたわけじゃねーよ。 それはクラークだって分かってるだろ?」
「……分かってる。分かってるけど、でも」
クラークが痛々しく顔を歪めてこちらを見ている。
エメは安心させたくて、大輪の向日葵のような笑顔を見せて言う。
「俺はずっと変わらず、クラークを1番に想うよ」
クラークは全く安心してないようだが、カタリナは笑顔を見せる。
「エメ様、私から逃げずに話を聞いて下さったこと感謝しております。本日の所はこれで帰ります」
「カタリナ。エメに二度と会わないようにしてくれ。そうじゃなければ僕は君と会うつもりはない」
「承知しております。これ以上調査もしないように致します。それでは失礼致します」
カタリナがお供の者と一緒に応接室を出ていくと、クラークはエメの腕を強いほど掴んで引っ張られる。エメはクラークの腕の中に閉じ込められる。
「わぷ」
「エメ、どうしてあんな事言ったの。僕の事を1番に考えるなら違うんじゃない?」
「何も違くねーよ。納得させるならこの方がいいと思ったんだ。クラークが俺のことを考えて色々やってくれようとしてるのは分かってぶ」
腕の力が強くなり、エメの顔が苦しいほどクラークの胸に押し込まれる。
「それならエメがわざわざ優しくする必要なんてない」
「まぁ優しい方だとは思うけどな? 別に蔑ろにする必要もねーよ、影でコソコソしないだけマシだろ」
「影で色々してたからエメの存在を知ったんだよ」
「それは…確かにそうだけど。でも、クラークがちゃんとカタリナさんを納得させてくれるんだろ?」
「……その言い方は狡いよ」
エメはここからカタリナと直接会うことはほぼないだろう。元々クラークは直接会う予定だっただろうし、その期間が少し伸びただけだ。
クラークは溜息をついてエメを抱き締める腕を緩めた。しかし離そうとはしない。
「分かったよ。ちゃんと説得する。待っててくれる?」
「当たり前だろ。クラーク、忘れたのか?俺がクラークに惚れたんだからな」
「……うん、ありがとう。僕も、エメが好きだ」
クラークにようやっと笑顔が戻り、エメは胸を撫で下ろした。
クラークがどういう結論を出そうとも、エメがすることはたった一つ。そう思い、決意を新たにしたのだった。
「エメ様。正々堂々戦うために、私は貴方に会いに来ました」
「…カタリナさん、この行く先はクラークが決めることだ。俺でもカタリナさんでもない、それは分かってるんだよな?」
「勿論です。ですが、最後に笑うのは私だと断言致します」
物凄い自信だが、クラークの方を見ると女の子相手なのに常にない程瞳孔を開いてドス黒いオーラを出していた。
そんなクラークは初めてのことで、エメは呑気にも『今日はクラークの初めてがいっぱいだな…』なんて思っていた。
「ま、そんな風に真正面から言われちゃな。ほらクラーク、怖い顔すんなよ。相手はディランじゃねーんだぞ」
「カタリナ。二度とエメには会わないで」
エメの言葉は完全スルーでカタリナへの敵意を向ける。
カタリナは少し寂しそうに微笑む姿は、いじらしくやはり可憐であった。
「……エメ様とはなるべくお会いしませんように致します。その代わりにクラーク様、私と会う時間を設けてください」
「僕が了承をするメリットはない」
「ならば、エメ様を介してお会いする迄です。エメ様、宜しいでしょうか」
エメを介して、というのは恐らく、エメに接触し、エメと一緒にクラークへ会いに行くという事だろう。凄い度胸だ。
「うーん……宜しい、とは流石に言えねーけどな?」
「勝手にエメ様の所へ行きます」
「カタリナ、本気で止めてくれ」
「……はぁ。じゃあクラークが時間を作ってやるしかねーよ」
「エメ!」
クラークはエメを責めるように大きな声を出す。
「しょーがねーだろ? カタリナさんはマジでやる気みたいだし、俺も簡単に引くつもりもない。カタリナさんが言いたいのは、アピールする時間をくれって事だ。流石に俺でも止められねーよ」
「何言ってるのエメ。止める権利は恋人の君にあるんだよ」
「クラーク、俺と結婚したい?」
すると、クラークは面白いほどにピタリと動きを止めた。
そしてそれは本当に一瞬だが、俯いて目を伏せた。それだけでエメは理解する。
「……エメ、それは今どうして、どういう意味で」
「そのままの意味だ。裏も何もねーよ。けど、クラークが即答できないならカタリナさんも付け入る隙があるってことだ」
「ええ。今ので勝てる見込みが増えました」
エメは少しため息をついて、明らかに試されたと思いエメにすら苛立ちを隠せなくなったクラークを見た。
「信じられない。エメ、本当に良いの?」
「クラーク。カタリナさんは気持ちの置き所が欲しいんだよ」
「それはとうの昔に決着がついてる」
「でもこうやって俺とクラークの前に現れるくらいには納得してないんだろ?」
「それは……」
クラークが必死にカタリナと関わらせないようにしようとしているのはエメにも分かる。
けれど、エメは同じだからこそ理解した。
この可憐なカタリナが真面目で一途で健気であること。
カタリナは選ばれなかった理由を知りたいのだ。
エメとカタリナは、似過ぎているほど似ている。
違うところと言えば、貴族の女の子という点である。そこは平民の男であるエメにはどうしようも出来ない。
「俺は別にクラークを諦めたわけじゃねーよ。 それはクラークだって分かってるだろ?」
「……分かってる。分かってるけど、でも」
クラークが痛々しく顔を歪めてこちらを見ている。
エメは安心させたくて、大輪の向日葵のような笑顔を見せて言う。
「俺はずっと変わらず、クラークを1番に想うよ」
クラークは全く安心してないようだが、カタリナは笑顔を見せる。
「エメ様、私から逃げずに話を聞いて下さったこと感謝しております。本日の所はこれで帰ります」
「カタリナ。エメに二度と会わないようにしてくれ。そうじゃなければ僕は君と会うつもりはない」
「承知しております。これ以上調査もしないように致します。それでは失礼致します」
カタリナがお供の者と一緒に応接室を出ていくと、クラークはエメの腕を強いほど掴んで引っ張られる。エメはクラークの腕の中に閉じ込められる。
「わぷ」
「エメ、どうしてあんな事言ったの。僕の事を1番に考えるなら違うんじゃない?」
「何も違くねーよ。納得させるならこの方がいいと思ったんだ。クラークが俺のことを考えて色々やってくれようとしてるのは分かってぶ」
腕の力が強くなり、エメの顔が苦しいほどクラークの胸に押し込まれる。
「それならエメがわざわざ優しくする必要なんてない」
「まぁ優しい方だとは思うけどな? 別に蔑ろにする必要もねーよ、影でコソコソしないだけマシだろ」
「影で色々してたからエメの存在を知ったんだよ」
「それは…確かにそうだけど。でも、クラークがちゃんとカタリナさんを納得させてくれるんだろ?」
「……その言い方は狡いよ」
エメはここからカタリナと直接会うことはほぼないだろう。元々クラークは直接会う予定だっただろうし、その期間が少し伸びただけだ。
クラークは溜息をついてエメを抱き締める腕を緩めた。しかし離そうとはしない。
「分かったよ。ちゃんと説得する。待っててくれる?」
「当たり前だろ。クラーク、忘れたのか?俺がクラークに惚れたんだからな」
「……うん、ありがとう。僕も、エメが好きだ」
クラークにようやっと笑顔が戻り、エメは胸を撫で下ろした。
クラークがどういう結論を出そうとも、エメがすることはたった一つ。そう思い、決意を新たにしたのだった。
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