良家で才能溢れる新人が加入するので、お前は要らないと追放された後、偶然お金を落とした穴が実はガチャで全財産突っ込んだら最強になりました

ぽいづん

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第34話 色街慕情その1

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 叙勲から数週間が経ったある日のこと団長室に呼び出された俺とアレジオと何故かデューク。

 団長室には団長と副団長がいる。

 団長が口を開く。
「君達を呼んだのは他でもない。ここ2週間、色街で数人の男が殺されたのは知っているな」

 色街、所謂、売春街で女を金で買う男が集まる場所だが金を持たない俺には縁のない場所である、確かにこの2週間で男ばかりが干からびたような感じで殺されたと噂にはなっていた。

「しかし団長、あれはサキュバスの仕業ということで、冒険者の案件では?」
 アレジオは首を横に振りながら団長にそう言った。

 そう魔物が関係することは冒険者と大体の棲み分けができるのだが……

「本来ならばそうであるのだがな」
 そう言って団長は副団長を見る。

 副団長が話し始める。
「王都で魔物が出現となれば冒険者に一任するわけにもいかんのでな……」
 副団長はアレジオを見る。

 アレジオは勿論というような顔で答える。
「確かに国王陛下のお膝元で魔物が出現するなどあってはなりませんな」

 団長が話を引き継いで話し始める。
「そういうことで、先日銀獅子勲章を受賞した君たちに任せようということになった」

「ええ。このアレジオにお任せください。先日の邪教徒の一件のようにサクッと解決してみせましょう」
 アレジオは自信満々で答える。

 副団長はアレジオが話し終わったタイミングで話を再び始める。
「二人の仕事ぶりを見せたいということもあってデュークも君たちと一緒に任務に当たることとしたのだがいいかね?」

「まあ、このアレジオの活躍を見る人間は多ければ多いほどいいですからね。勿論構いませんが! デューク君。君は平民だ。くれぐれも貴族である私の言うことを聞くことだ」

「はい」
 デュークはそのまま答える。

 団長はウンウンとアレジオの話を頷きながら聞いている。

 副団長は話を続ける。
「相手はサキュバスとなる魅了にはくれぐれも気をつけてほしい」

 アレジオは肩をすくめ副団長の言葉に答える。
「このアレジオが魅了などという低級な魔法に引っかかるとでも?」

「そうだな。それでは活躍を期待している」
 ということで団長室を後にし、色街に向かった。

 アレジオは肩で風を切りながら歩き
「事件は娼館グラットンで起きている。そこにサキュバスがいるのは間違いない。俺についてこい」
 色街の道の真ん中を偉そうにアレジオは歩いていく。

 デュークが俺に耳打ちをする。
「アレジオさん自分の庭のように歩いてますね……」

「うん……」

 昼間ということもあってか人はまばらだが、それでも営業している店はあり、ショーケースのガラスの向こう側で、女の子が胸元が大きくはだけた服を着て、妖艶な仕草でパイプの煙をくぐらせ、俺達3人を誘惑するように舐めるのよう見ている。

「初めて来ましたけど……凄いところですね……」
 デュークが圧倒されたような感じで耳打ちをしてくる。

「う、うん」
 ……この前魅了耐性が付いたおかげでなのか、まだなんとか正気でいられるような気がする。

 まだ昼間なのに凄い……

 気を抜くとフラフラと女の子のお店に入って行きそうで怖い……

「アレジオさん?! アレジオさんじゃないですか!」
 と言って客引きの男が一人話し掛けて来る。

「ああ、なんのようだ」

「アレジオさん!! 連日、元気ですねー今日は部下を連れてのお楽しみですか? 昨日のセリカどうでした? アレジオさん好みでしたでしょ? あのスイカの様な胸堪らんかったでしょ? 今日もセリカ居ますよ? どうですか?」

「今日は仕事できておるからな……すぐに仕事を片付けてくるから予約しておけ」

「毎度!」

 そう言って男は店の中に入っていく。

 俺の聴覚強化された耳はその店の中での様子を確実聞き取る。

「セリカちゃんご予約入りましたよー」

「だれー」

「ほら、昨日のアレジオさんですよ」

「……私、早退します」

「は? 何いってんの! 仕事。仕事! 貴族の太客なんだから! 頑張ってよセリカちゃん」

「あいつ……気持ち悪いんですよ。すごーく早く終る癖に終わったら、売春婦などけしからん!! 我が母を見習え!って楽しんだあとに言うんですよ? あんたの母ちゃんなんて知らねーっての! あいつ本当に馬鹿ですよ。馬鹿。他の子達もみんな嫌がってるんですからね! 出禁にして欲しいぐらいですよ」

「まあ、そこをなんとか……お願い! 今日いるって言っちゃったからさ!」

「嫌です! それじゃ今日は私上がりますんで!」

 そんなことも知らずにアレジオは色街の道の真ん中を肩で風を切りながら偉そうに歩いていた。
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