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聖女時代
ヒロインを止められる人は果たしているのか?
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〈フィオレ・クレパルディの場合〉
王都にある花壇の手入れ。
それは、卒業したデルフィーナ・スカヴィーノから引き継いだもの。
聖女候補として、国のために何をしていいのか分からないフィオレはデルフィーナに相談していた。
「私……聖女候補として、どんな活動をすればいいのか分からないんです……何も思い浮かばなくて……」
「そっかぁ……私が最初にしたのは、王都の景観を向上させる為に花壇を作ったの。その手入れ、やってみる?」
「いいんですか? やらせてください」
悩んでいた時にデルフィーナから提案された活動。
そして、と卒業時に託されたもの。
「あの花壇だけど、フィオレ様に面倒を見てもらってもいいかしら?」
「はい。私がお世話させていただきます」
「よろしくね」
それから、王都の花壇はフィオレの担当となった。
他の聖女候補もフィオレが引き継いだので、手を加えたりはしない。
枯れていたり、平民が盗んでしまうことがあるので、報告はしている。
今日も一人、気合を入れて花壇の手入れに取り掛かる。
「あれ? フィオちゃん?」
「……ソミール様? どうされたのですか?」
「ここの花がね、元気がないなぁて思って様子を見に来たの。もしかしてフィオちゃんも?」
「私は……」
「あっ、この花は病気だね。病気の花はすぐに処分しないと周りにも移っちゃう」
ソミールは病気だという花を抜き始める。
「ソミール様、そこは私が……」
「あ、丁度いいところにシャベルがある」
シャベルを手に取り勝手に土を掘り返す。
シャベルは偶然あるのではなく、フィオレが準備したもの。
ソミールが現れ道具も何もかも奪われてしまい、ただ眺めているフィオレ。
「ソミール様」
「もしかして、フィオちゃんも花壇の手入れに興味あるの? なら私が教えてあげるね。花を育てるには土が一番重要なの。あっ、フィオちゃんは汚れちゃうから何もしなくていいよ。私がやるから!!」
「あのっこれは私が……」
「気にしないの。私、花の手入れとか慣れてるから。フィオちゃんはしたことないでしょ。綺麗な手に傷でもついたら、大変だものねぇ」
「ソミール様? どうしてあなたがここにいるのですか?」
偶然通りかかった司祭が、思わぬ人物を発見し声をかけた。
「あっ、司祭様。花壇の手入れをしています」
それは、見ればわかると言った表情の司祭。
彼が言いたいのは、そういうことではない。
「どうしてソミールさんが手入れをしているのですか? この花壇の手入れは、フィオレさんがすると申請を受けています」
「申請? 花壇の手入れに申請が必要なんですか?」
何も知らずに花壇を掘り返しているのだと知り、ソミールの行動に眩暈を起こす司祭。
「……ソミールさん。この花壇は、国から許可を得ています。勝手なことをされては困ります」
「そうだったんですね。私知らなくて……フィオちゃんが汚れるのを嫌がってるように見え、無理にさせるのは可哀想かなって思い、私が変わりにしました。司祭様、私が勝手に花壇の手入れを始めたんです。フィオちゃんはやらなかったわけじゃないので、怒らないであげてください」
「えっ……違っ……」
「フィオレさんを怒ったりしません。私は許可なく花壇の手入れをしているソミールさんに怒っているんです」
「私はフィオちゃんを助けられたらって思って……それに、花壇を元気にしてあげたかったんです。それは、いけないことですか?」
「そういうことではなく……」
「あっ、こっちもの花も病気だ」
「ソミールさん!!」
司祭が忠告するも、ソミールは花壇の手入れしていく。
土の付着した服で汗を拭いながら一つ、また一つと花壇を作り替えていく。
忠告していた司祭だが、「ソミール」と名を呼んでしまい、周囲にいた人間の注意を引いてしまった。
「ソミールって言ったか?」
「まさか、平民聖女候補のソミールさんかい?」
「何々? ソミールさん?」
一気に人だかりとなってしまった。
そして、本人が反応。
「ん? 何?」
「あんたが、平民出身の聖女候補ソミールさんかい?」
「そうよ!」
「あら~可愛いお顔に土がついちょるよ」
「え? 土? 恥ずかしい」
顔に土がついているのを指摘され、恥ずかしそうに拭うソミール。
王都での活動。
今回の件も、すぐに噂が広まる。
「土が顔についても手入れをする姿、それさえも美しかった」
花壇の手入れはフィオレが行う予定だったが、道具も評価もソミールが奪っていった。
報告書には、フィオレ自身が震えながらソミールの名前を付けくわえた。
王都にある花壇の手入れ。
それは、卒業したデルフィーナ・スカヴィーノから引き継いだもの。
聖女候補として、国のために何をしていいのか分からないフィオレはデルフィーナに相談していた。
「私……聖女候補として、どんな活動をすればいいのか分からないんです……何も思い浮かばなくて……」
「そっかぁ……私が最初にしたのは、王都の景観を向上させる為に花壇を作ったの。その手入れ、やってみる?」
「いいんですか? やらせてください」
悩んでいた時にデルフィーナから提案された活動。
そして、と卒業時に託されたもの。
「あの花壇だけど、フィオレ様に面倒を見てもらってもいいかしら?」
「はい。私がお世話させていただきます」
「よろしくね」
それから、王都の花壇はフィオレの担当となった。
他の聖女候補もフィオレが引き継いだので、手を加えたりはしない。
枯れていたり、平民が盗んでしまうことがあるので、報告はしている。
今日も一人、気合を入れて花壇の手入れに取り掛かる。
「あれ? フィオちゃん?」
「……ソミール様? どうされたのですか?」
「ここの花がね、元気がないなぁて思って様子を見に来たの。もしかしてフィオちゃんも?」
「私は……」
「あっ、この花は病気だね。病気の花はすぐに処分しないと周りにも移っちゃう」
ソミールは病気だという花を抜き始める。
「ソミール様、そこは私が……」
「あ、丁度いいところにシャベルがある」
シャベルを手に取り勝手に土を掘り返す。
シャベルは偶然あるのではなく、フィオレが準備したもの。
ソミールが現れ道具も何もかも奪われてしまい、ただ眺めているフィオレ。
「ソミール様」
「もしかして、フィオちゃんも花壇の手入れに興味あるの? なら私が教えてあげるね。花を育てるには土が一番重要なの。あっ、フィオちゃんは汚れちゃうから何もしなくていいよ。私がやるから!!」
「あのっこれは私が……」
「気にしないの。私、花の手入れとか慣れてるから。フィオちゃんはしたことないでしょ。綺麗な手に傷でもついたら、大変だものねぇ」
「ソミール様? どうしてあなたがここにいるのですか?」
偶然通りかかった司祭が、思わぬ人物を発見し声をかけた。
「あっ、司祭様。花壇の手入れをしています」
それは、見ればわかると言った表情の司祭。
彼が言いたいのは、そういうことではない。
「どうしてソミールさんが手入れをしているのですか? この花壇の手入れは、フィオレさんがすると申請を受けています」
「申請? 花壇の手入れに申請が必要なんですか?」
何も知らずに花壇を掘り返しているのだと知り、ソミールの行動に眩暈を起こす司祭。
「……ソミールさん。この花壇は、国から許可を得ています。勝手なことをされては困ります」
「そうだったんですね。私知らなくて……フィオちゃんが汚れるのを嫌がってるように見え、無理にさせるのは可哀想かなって思い、私が変わりにしました。司祭様、私が勝手に花壇の手入れを始めたんです。フィオちゃんはやらなかったわけじゃないので、怒らないであげてください」
「えっ……違っ……」
「フィオレさんを怒ったりしません。私は許可なく花壇の手入れをしているソミールさんに怒っているんです」
「私はフィオちゃんを助けられたらって思って……それに、花壇を元気にしてあげたかったんです。それは、いけないことですか?」
「そういうことではなく……」
「あっ、こっちもの花も病気だ」
「ソミールさん!!」
司祭が忠告するも、ソミールは花壇の手入れしていく。
土の付着した服で汗を拭いながら一つ、また一つと花壇を作り替えていく。
忠告していた司祭だが、「ソミール」と名を呼んでしまい、周囲にいた人間の注意を引いてしまった。
「ソミールって言ったか?」
「まさか、平民聖女候補のソミールさんかい?」
「何々? ソミールさん?」
一気に人だかりとなってしまった。
そして、本人が反応。
「ん? 何?」
「あんたが、平民出身の聖女候補ソミールさんかい?」
「そうよ!」
「あら~可愛いお顔に土がついちょるよ」
「え? 土? 恥ずかしい」
顔に土がついているのを指摘され、恥ずかしそうに拭うソミール。
王都での活動。
今回の件も、すぐに噂が広まる。
「土が顔についても手入れをする姿、それさえも美しかった」
花壇の手入れはフィオレが行う予定だったが、道具も評価もソミールが奪っていった。
報告書には、フィオレ自身が震えながらソミールの名前を付けくわえた。
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