61 / 143
第6章 太陽の聖女と星の聖女
第234話 受験前日
しおりを挟む
「お客さん。フランセーズの王都バーサイレスに着きました」
「ありがとうございます」
ドートレックの街ではいろいろあったけど、何とか無事にフランセーズの王都へ到着した。
今日はゆっくり休んで、明日はいよいよ薬師ギルドの試験ね。
ソフィアさんの家を使って良いと言ってもらっているので、まずは食料を買って行こうと思ったところで、子狐姿のイナリが念話で話し掛けてきた。
『アニエス。あのバカ王子と一緒に居た者が近くに居るぞ』
「えっ!? ロレッタさんが!?」
驚きのあまり、思わず大声を上げてしまって、周囲の視線を集めてしまった。
一旦、コリンとイナリを連れて人気のない場所へ移動し、話を聞く事に。
「イナリ。ロレッタさんが近くに居るの?」
「うむ。ただ、同じ場所から動かぬな」
「それって、この辺の宿に居るって事なのかなー?」
コリンはモニカちゃんと共に誘拐されそうになったので大丈夫かなと思ったけど、あくまで主犯はトリスタン王子であり、ロレッタさんに恐怖を感じたりする訳ではないみたい。
「えっと、もしかしてトリスタン王子も一緒なの?」
「それはわからぬ。そのロレッタという者は魔力が強いので、その魔力の感覚を覚えているが、あのバカ王子は魔力が皆無だからな。記憶のしようがない」
イナリ曰く、探知魔法は対象が持つ魔力でそれが何かを判断しているらしい。
人間が持つ魔力と、魔物が持つ魔力は波形? が大きく違うので分かるのだとか。
残念ながら、私には何の事かさっぱりだけどね。
「ただ、現時点では一人だな。誰かと一緒に居るわけではなさそうだ」
「そうなんだ。まぁでも、会わなければ何もなさそうだし、ひとまず食料を買って、ソフィアさんの家でご飯にしましょう」
「そうだねー! お姉ちゃん、僕も何か手伝うからねー!」
イナリには、ロレッタさんが近付いてきたら教えて欲しいと伝え、買い物を続ける事に。
今までいろんな国へ行っていたけど、やっぱり生まれ育ったフランセーズの食材に一番馴染みがあるので、ちょっと多めに買っておいた。
イナリの異空間収納もあるしね。
買い物を終えてソフィアさんの家に向かっていると、再びイナリが話し掛けてくる。
『アニエス。居たぞ。先程話したロレッタという者だ』
「ど、どこにっ!? とりあえず、ロレッタさんが居る道は避けましょう」
『いや、それは叶わぬだろう。ソフィアの家の前から動かぬ。どうやら、ずっとそこに居るようだな』
「どうしてロレッタさんがソフィアさんの家に居るの!?」
『それは本人に聞いてみるしかあるまい。どうする? ソフィアの家に行かず、街の宿に泊まるという手もあるが』
イナリがドラゴンよりも強い魔力を持つと言うロレッタさん。
トリスタン王子のせいでいろいろあったものの、直接ロレッタさんと戦ったりしたような事は無い。
そのロレッタさんが、トリスタン王子みたいにこちらへ敵意を向けて来たら……。
「お姉ちゃん。ロレッタさんは、もしかしたらお姉ちゃんに用事があるのかもしれないよ?」
「私に?」
「うん。前にあった時、バカ王子を救う為にポーションをあげたでしょ? 同じ様に誰かが苦しんでいるのかも」
「あ……その可能性も確かにあるわね。……わかったわ。まずは話を聞きましょうか」
コリンの意見もあり、ソフィアさんの家に行ってロレッタさんから話を聞いてみる事にした。
「ありがとうございます」
ドートレックの街ではいろいろあったけど、何とか無事にフランセーズの王都へ到着した。
今日はゆっくり休んで、明日はいよいよ薬師ギルドの試験ね。
ソフィアさんの家を使って良いと言ってもらっているので、まずは食料を買って行こうと思ったところで、子狐姿のイナリが念話で話し掛けてきた。
『アニエス。あのバカ王子と一緒に居た者が近くに居るぞ』
「えっ!? ロレッタさんが!?」
驚きのあまり、思わず大声を上げてしまって、周囲の視線を集めてしまった。
一旦、コリンとイナリを連れて人気のない場所へ移動し、話を聞く事に。
「イナリ。ロレッタさんが近くに居るの?」
「うむ。ただ、同じ場所から動かぬな」
「それって、この辺の宿に居るって事なのかなー?」
コリンはモニカちゃんと共に誘拐されそうになったので大丈夫かなと思ったけど、あくまで主犯はトリスタン王子であり、ロレッタさんに恐怖を感じたりする訳ではないみたい。
「えっと、もしかしてトリスタン王子も一緒なの?」
「それはわからぬ。そのロレッタという者は魔力が強いので、その魔力の感覚を覚えているが、あのバカ王子は魔力が皆無だからな。記憶のしようがない」
イナリ曰く、探知魔法は対象が持つ魔力でそれが何かを判断しているらしい。
人間が持つ魔力と、魔物が持つ魔力は波形? が大きく違うので分かるのだとか。
残念ながら、私には何の事かさっぱりだけどね。
「ただ、現時点では一人だな。誰かと一緒に居るわけではなさそうだ」
「そうなんだ。まぁでも、会わなければ何もなさそうだし、ひとまず食料を買って、ソフィアさんの家でご飯にしましょう」
「そうだねー! お姉ちゃん、僕も何か手伝うからねー!」
イナリには、ロレッタさんが近付いてきたら教えて欲しいと伝え、買い物を続ける事に。
今までいろんな国へ行っていたけど、やっぱり生まれ育ったフランセーズの食材に一番馴染みがあるので、ちょっと多めに買っておいた。
イナリの異空間収納もあるしね。
買い物を終えてソフィアさんの家に向かっていると、再びイナリが話し掛けてくる。
『アニエス。居たぞ。先程話したロレッタという者だ』
「ど、どこにっ!? とりあえず、ロレッタさんが居る道は避けましょう」
『いや、それは叶わぬだろう。ソフィアの家の前から動かぬ。どうやら、ずっとそこに居るようだな』
「どうしてロレッタさんがソフィアさんの家に居るの!?」
『それは本人に聞いてみるしかあるまい。どうする? ソフィアの家に行かず、街の宿に泊まるという手もあるが』
イナリがドラゴンよりも強い魔力を持つと言うロレッタさん。
トリスタン王子のせいでいろいろあったものの、直接ロレッタさんと戦ったりしたような事は無い。
そのロレッタさんが、トリスタン王子みたいにこちらへ敵意を向けて来たら……。
「お姉ちゃん。ロレッタさんは、もしかしたらお姉ちゃんに用事があるのかもしれないよ?」
「私に?」
「うん。前にあった時、バカ王子を救う為にポーションをあげたでしょ? 同じ様に誰かが苦しんでいるのかも」
「あ……その可能性も確かにあるわね。……わかったわ。まずは話を聞きましょうか」
コリンの意見もあり、ソフィアさんの家に行ってロレッタさんから話を聞いてみる事にした。
61
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。