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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第265話 旧聖都でお仕事
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「それじゃあ、そっちのお嬢さんから順に何が出来るのかを教えてくれないか?」
「あ、私ですね? えっと、占いが出来るんですが……」
「占いか。崩壊直後なら、何かにすがりたい奴が大勢居たんだが、今ここに居るやつらは、少しずつ前に進んで行きたいって奴らばかりだからな……」
「あ、それなら……お掃除とか、簡単な料理とか」
ロレッタさんの占いはかなり凄いんだけど、夜しか使えない制約があったりするので、食堂のお手伝いをする事に。
それから、コリンは畑で作物の収穫や草むしりに、害虫駆除……って結構大変そうね。
「食料の確保も大事だからな。是非お願いしたいんだが」
「任せてよ! 僕は体力もあるし、脚も速いから、沢山運ぶよー!」
コリンが凄くやる気を見せているけど、私たちは夜に備えないといけないので、体力は温存しといて欲しいけど……大丈夫よね?
それから、次はオジサンがイナリに目を向ける。
「そっちの銀髪の兄さんは、何が出来るんだい? 力仕事を頼めると助かるんだが」
「我か? 力仕事も出来るが、我はこのアニエスの護衛だ。アニエスの近くで出来る事なら手伝おう」
「え? 護衛……って、貴族のお嬢さんだったりするのか? いや、そんな風には見えないんだが……」
イナリが私の護衛だなんて言うから、オジサンが目を白黒させているけど、イナリは訂正する気がないというか、これは譲れないといった様子だ。
もちろん、どこからどう見ても私が貴族には見えないだろうし、実際違うし、だけど水の聖女だっていうのは言わない方が良い気がするので、何とか誤魔化さないと。
「あ、あの! えっと、この旧聖都から住んでいる街までの往復の間の護衛を、冒険者ギルドで依頼したんです」
「なるほど。そっちの兄さんは冒険者か。んで、今も仕事中となると、仕方ないか。だがお嬢ちゃんは、護衛を付けてまで、どうしてこんな所へ来たんだ? これまでの感じだと、旧聖都出身でも無さそうだし」
あぁぁぁ……イナリの発言には納得してくれたみたいだけど、今度は私に疑惑の目が向けられてるっ!
ついさっき、ここへ来た目的は聞かないって言ってたのに!
「その、私は旅の薬師なんです。この旧聖都の近くにだけ生えているという薬草を探しに来たんですよ」
「く、薬師……ほ、本当なのか!? いや、本当ですか!?」
「もちろん。これが薬師ギルドが発行している、薬師カードです」
「こ、これは……A級薬師っ! お、お願いです! 対価はきちんと……いや、倍払うので、薬を売ってください! この街で、一番不足しているのが薬なんですっ!」
私が身分証を見せるとオジサンの態度が急変する。
どういう事かと聞いてみると、イスパナは国が組織立って治癒魔法を使える人を管理し、公務として各街や村に配置しているのだとか。
ただ、この旧聖都に人が居る事は国に認知されていないため、治癒魔法が使える人が一人も居ないそうだ。
「隣街へポーションを買いに行く商人はいるんだが、一度に大量のポーションを買うと変に怪しまれるし、買ってきたら買ってきたで、怪我人や病人に配ってすぐなくなってしまうんだ」
「分かりました。復興のお手伝いとして、薬は作りますけど、対価は不要で……」
「いや、それはダメです。非常にありがたい話ではありますが、誰かが無償で何かをすると、施しを受けた者が他の人にも無償で……と言い出すのが人間です。対価は払わせてください」
どうやら、今の話はここでの生活のルールらしく、絶対に譲れないと言われてしまったので、材料費だけもらう事にした。
もちろん、一般的な価格で。
更に聞くと、薬不足により怪我人全員に薬が行き渡っておらず、未だに順番待ちをしている方が居るのだとか。
そのため、護衛だと言って離れないイナリと共に、怪我人の所へ行く事にした。
「あ、私ですね? えっと、占いが出来るんですが……」
「占いか。崩壊直後なら、何かにすがりたい奴が大勢居たんだが、今ここに居るやつらは、少しずつ前に進んで行きたいって奴らばかりだからな……」
「あ、それなら……お掃除とか、簡単な料理とか」
ロレッタさんの占いはかなり凄いんだけど、夜しか使えない制約があったりするので、食堂のお手伝いをする事に。
それから、コリンは畑で作物の収穫や草むしりに、害虫駆除……って結構大変そうね。
「食料の確保も大事だからな。是非お願いしたいんだが」
「任せてよ! 僕は体力もあるし、脚も速いから、沢山運ぶよー!」
コリンが凄くやる気を見せているけど、私たちは夜に備えないといけないので、体力は温存しといて欲しいけど……大丈夫よね?
それから、次はオジサンがイナリに目を向ける。
「そっちの銀髪の兄さんは、何が出来るんだい? 力仕事を頼めると助かるんだが」
「我か? 力仕事も出来るが、我はこのアニエスの護衛だ。アニエスの近くで出来る事なら手伝おう」
「え? 護衛……って、貴族のお嬢さんだったりするのか? いや、そんな風には見えないんだが……」
イナリが私の護衛だなんて言うから、オジサンが目を白黒させているけど、イナリは訂正する気がないというか、これは譲れないといった様子だ。
もちろん、どこからどう見ても私が貴族には見えないだろうし、実際違うし、だけど水の聖女だっていうのは言わない方が良い気がするので、何とか誤魔化さないと。
「あ、あの! えっと、この旧聖都から住んでいる街までの往復の間の護衛を、冒険者ギルドで依頼したんです」
「なるほど。そっちの兄さんは冒険者か。んで、今も仕事中となると、仕方ないか。だがお嬢ちゃんは、護衛を付けてまで、どうしてこんな所へ来たんだ? これまでの感じだと、旧聖都出身でも無さそうだし」
あぁぁぁ……イナリの発言には納得してくれたみたいだけど、今度は私に疑惑の目が向けられてるっ!
ついさっき、ここへ来た目的は聞かないって言ってたのに!
「その、私は旅の薬師なんです。この旧聖都の近くにだけ生えているという薬草を探しに来たんですよ」
「く、薬師……ほ、本当なのか!? いや、本当ですか!?」
「もちろん。これが薬師ギルドが発行している、薬師カードです」
「こ、これは……A級薬師っ! お、お願いです! 対価はきちんと……いや、倍払うので、薬を売ってください! この街で、一番不足しているのが薬なんですっ!」
私が身分証を見せるとオジサンの態度が急変する。
どういう事かと聞いてみると、イスパナは国が組織立って治癒魔法を使える人を管理し、公務として各街や村に配置しているのだとか。
ただ、この旧聖都に人が居る事は国に認知されていないため、治癒魔法が使える人が一人も居ないそうだ。
「隣街へポーションを買いに行く商人はいるんだが、一度に大量のポーションを買うと変に怪しまれるし、買ってきたら買ってきたで、怪我人や病人に配ってすぐなくなってしまうんだ」
「分かりました。復興のお手伝いとして、薬は作りますけど、対価は不要で……」
「いや、それはダメです。非常にありがたい話ではありますが、誰かが無償で何かをすると、施しを受けた者が他の人にも無償で……と言い出すのが人間です。対価は払わせてください」
どうやら、今の話はここでの生活のルールらしく、絶対に譲れないと言われてしまったので、材料費だけもらう事にした。
もちろん、一般的な価格で。
更に聞くと、薬不足により怪我人全員に薬が行き渡っておらず、未だに順番待ちをしている方が居るのだとか。
そのため、護衛だと言って離れないイナリと共に、怪我人の所へ行く事にした。
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