女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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 昼食は新たに作られた食堂で食べた。厨房はまだ使えないし、設置前の家具等が部屋の一角に積まれているが、それでも余裕がある。
午前中はパッと見しかしなかったので気付かなかったが、テーブルが低い。椅子も低くてぺったんこ。座卓と座椅子だなこれは。
テイカに拠ると、兎達の家では重い物が設置出来ないので軽くて小型の物がよく使われていたのをインスパイアしたとの事。子供も座りやすくて良いと思います。
座椅子のクッションが欲しいな。

 午後からの作業はイゼッタと兎達に任せ、俺は一人狩りに出る。今回はデカい犬ゴルドフィアウォリスは狩らず、何時ものゴーラ。金になるけど味がちょっと落ちるのだ。
ササッと行ってスパパパッと四匹狩ってスッと帰る。狩場を変えたとは言えランナーに見付かりたくないからな。
家に着くと子兎達がお迎えしてくれた。玄関前で遊んでただけとも言うが、前回出迎え一位のテイカは今回七位で悔しげだ。肉を八位集団に渡し、天使を撫でくり複合施設に向かう。

 俺の居ない内に浴室は完成していた。トイレと厨房の通風口も開けてあると言う。
風呂と厨房は円の真ん中から真っ直ぐに、トイレは天井から横にぶち抜いたらしい。
雨が降ったら雨水か流れ込んでくるので屋根を付けねばならんな。
イゼッタを肩車して太腿の温もりに包まれつつ、木の癒着してない所まで上がる。

「ここから切ろうか」

「りょかい」

真横に切って丸太を下に降ろすと、だいたい真ん中に穴が二つ開いていた。次に、二つの穴を中心に、少し傾斜を付けて削り落とす。穴を塞がないように角材を十字に取り付け板で屋根を付ける。最後に全体を成長させて屋根が癒着したら完成だ。
降りて通気を見てみよう。

 厨房に向かうとテイカ作と思われる台に、竈が幾つも並んでた。穴の位置を確認し、煙が良く出る魚の干物を焼いてもらった。焼いた魚はスープに使われるそうだ。
イゼッタとリアには浴室に行ってもらい、水と火の魔法で素早くお湯を沸かしてもらう。普段は属性魔石を使うが、今日は湯気を見たいので特別だ。屋根に上がって暫くすると、香ばしい匂いの煙と湯気が上がって来た。厨房の煙突はたまに掃除しないといかんな。
厨房に戻り煙のチェック。スイングドアだからか、我が家より煙の抜けが良いみたい。よしよし。
風呂場は多少もやってる。脱衣場のドアは密閉性が良いのもあるが、お湯が熱湯だからだな。
湯気を出したくて張り切ったのだろう。水で薄めといてね?
残るトイレだが、まだ使用禁止だ。タマゲル入って無いからな。外のトイレに居る子はそのままに、新たに拉致する事にした。外は外で使うからな。
明日も忙しくなりそうだ。

 今夜から、夕飯は厨房で作る事になり、俺達も其方で食べる事となった。広いし竈も多いので作業が早い。相変わらずソーサーはリアが空中で焼いてるけど。
食事当番以外の者はその間風呂場の整備だ。脱衣場に衝立や棚を置き、籠を並べる。浴室には椅子や桶、たらいに洗濯板まで置かれて行った。

夕飯はゴーラの焼肉と焼き魚の赤いスープにソーサー。皆で座って食べるのは今日が初めてだな。子供等は落ち着いてないけど。女児三人、俺の膝の上に居るけど。

「カケル、モテモテ」

「食べづらいのだが…」

小悪魔な上目遣いでその場に居座り続ける天使達。

「お食事は、お行儀良く食べるものですよ?」

にっこり窘めるリアの笑顔にそそくさと退散する小悪魔天使達。一体どう手懐けたのやら…。
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